公有水面埋立法

公有水面埋立法
(大正十年四月九日法律第五十七号)


最終改正:平成一六年六月九日法律第八四号

第一条  本法ニ於テ公有水面ト称スルハ河、海、湖、沼其ノ他ノ公共ノ用ニ供スル水流又ハ水面ニシテ国ノ所有ニ属スルモノヲ謂ヒ埋立ト称スルハ公有水面ノ埋立ヲ謂フ
○2 公有水面ノ干拓ハ本法ノ適用ニ付テハ之ヲ埋立ト看做ス
○3 本法ハ土地改良法土地区画整理法 、首都圏の近郊整備地帯及び都市開発区域の整備に関する法律、新住宅市街地開発法近畿圏の近郊整備区域及び都市開発区域の整備及び開発に関する法律 、流通業務市街地の整備に関する法律、都市再開発法新都市基盤整備法大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法 又ハ密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律 ニ依ル溝渠又ハ溜池ノ変更ノ為必要ナル埋立其ノ他政令ヲ以テ指定スル埋立ニ付之ヲ適用セス

第二条  埋立ヲ為サムトスル者ハ都道府県知事ノ免許ヲ受クヘシ
○2 前項ノ免許ヲ受ケムトスル者ハ国土交通省令ノ定ムル所ニ依リ左ノ事項ヲ記載シタル願書ヲ都道府県知事ニ提出スベシ
 氏名又ハ名称及住所並法人ニ在リテハ其ノ代表者ノ氏名及住所
 埋立区域及埋立ニ関スル工事ノ施行区域
 埋立地ノ用途
 設計ノ概要
 埋立ニ関スル工事ノ施行ニ要スル期間
○3 前項ノ願書ニハ国土交通省令ノ定ムル所ニ依リ左ノ図書ヲ添附スベシ
 埋立区域及埋立ニ関スル工事ノ施行区域ヲ表示シタル図面
 設計ノ概要ヲ表示シタル図書
 資金計画書
 埋立地(公用又ハ公共ノ用ニ供スル土地ヲ除ク)ヲ他人ニ譲渡シ又ハ他人ヲシテ使用セシムルコトヲ主タル目的トスル埋立ニ在リテハ其ノ処分方法及予定対価ノ額ヲ記載シタル書面
 其ノ他国土交通省令ヲ以テ定ムル図書

第三条  都道府県知事ハ埋立ノ免許ノ出願アリタルトキハ遅滞ナク其ノ事件ノ要領ヲ告示スルトトモニ前条第二項各号ニ掲グル事項ヲ記載シタル書面及関係図書ヲ其ノ告示ノ日ヨリ起算シ三週間公衆ノ縦覧ニ供シ且期限ヲ定メテ地元市町村長ノ意見ヲ徴スベシ但シ其ノ出願ガ却下セラルベキモノナルトキハ此ノ限ニ在ラズ
○2 都道府県知事前項ノ告示ヲ為シタルトキハ遅滞ナク其ノ旨ヲ関係都道府県知事ニ通知スベシ
○3 第一項ノ告示アリタルトキハ其ノ埋立ニ関シ利害関係ヲ有スル者ハ同項ノ縦覧期間満了ノ日迄都道府県知事ニ意見書ヲ提出スルコトヲ得
○4 市町村長第一項ノ規定ニ依リ意見ヲ述ベムトスルトキハ議会ノ議決ヲ経ルコトヲ要ス

第四条  都道府県知事ハ埋立ノ免許ノ出願左ノ各号ニ適合スト認ムル場合ヲ除クノ外埋立ノ免許ヲ為スコトヲ得ズ
 国土利用上適正且合理的ナルコト
 其ノ埋立ガ環境保全及災害防止ニ付十分配慮セラレタルモノナルコト
 埋立地ノ用途ガ土地利用又ハ環境保全ニ関スル国又ハ地方公共団体(港務局ヲ含ム)ノ法律ニ基ク計画ニ違背セザルコト
 埋立地ノ用途ニ照シ公共施設ノ配置及規模ガ適正ナルコト
 第二条第三項第四号ノ埋立ニ在リテハ出願人ガ公共団体其ノ他政令ヲ以テ定ムル者ナルコト並埋立地ノ処分方法及予定対価ノ額ガ適正ナルコト
 出願人ガ其ノ埋立ヲ遂行スルニ足ル資力及信用ヲ有スルコト
○2 前項第四号及第五号ニ掲グル事項ニ付必要ナル技術的細目ハ国土交通省令ヲ以テ之ヲ定ム
○3 都道府県知事ハ埋立ニ関スル工事ノ施行区域内ニ於ケル公有水面ニ関シ権利ヲ有スル者アルトキハ第一項ノ規定ニ依ルノ外左ノ各号ノ一ニ該当スル場合ニ非ザレバ埋立ノ免許ヲ為スコトヲ得ス
 其ノ公有水面ニ関シ権利ヲ有スル者埋立ニ同意シタルトキ
 其ノ埋立ニ因リテ生スル利益ノ程度カ損害ノ程度ヲ著シク超過スルトキ
 其ノ埋立カ法令ニ依リ土地ヲ収用又ハ使用スルコトヲ得ル事業ノ為必要ナルトキ

第五条  前条第三項ニ於テ公有水面ニ関シ権利ヲ有スル者ト称スルハ左ノ各号ノ一ニ該当スル者ヲ謂フ
 法令ニ依リ公有水面占用ノ許可ヲ受ケタル者
 漁業権者又ハ入漁権者
 法令ニ依リ公有水面ヨリ引水ヲ為シ又ハ公有水面ニ排水ヲ為ス許可ヲ受ケタル者
 慣習ニ依リ公有水面ヨリ引水ヲ為シ又ハ公有水面ニ排水ヲ為ス者

第六条  埋立ノ免許ヲ受ケタル者ハ政令ノ定ムル所ニ依リ第四条第三項ノ権利ヲ有スル者ニ対シ其ノ損害ノ補償ヲ為シ又ハ其ノ損害ノ防止ノ施設ヲ為スヘシ
○2 漁業権者及入漁権者ノ前項ノ規定ニ依ル補償ヲ受クル権利ハ共同シテ之ヲ有スルモノトス
○3 第一項ノ補償又ハ施設ニ関シ協議調ハサルトキ又ハ協議ヲ為スコト能ハサルトキハ都道府県知事ノ裁定ヲ求ムヘシ

第七条  前条ノ規定ニ依リ漁業権者ニ対シ損害ノ補償ヲ為スヘキ場合ニ於テ其ノ漁業権カ登録シタル先取特権又ハ抵当権ノ目的タルトキハ埋立ノ免許ヲ受ケタル者ハ其ノ補償ノ金額ヲ供託スヘシ但シ先取特権者又ハ抵当権者ノ同意ヲ得タルトキハ此ノ限ニ在ラス
○2 前項ノ規定ハ埋立ニ関スル工事ノ施行区域内ニ於ケル公有水面ニ付存スル漁業権又ハ入漁権カ訴訟ノ目的タル為訴訟当事者ヨリ請求アリタル場合ニ之ヲ準用ス
○3 登録シタル先取特権若ハ抵当権ヲ有スル者又ハ訴訟当事者ハ前二項ノ規定ニ依ル供託金ニ対シテモ其ノ権利ヲ行フコトヲ得

第八条  埋立ノ免許ヲ受ケタル者ハ第六条ノ規定ニ依リ損害ノ補償ヲ為スヘキ場合ニ於テハ其ノ補償ヲ為シ又ハ前条ノ規定ニ依ル供託ヲ為シタル後ニ非サレハ第四条第三項ノ権利ヲ有スル者ニ損害ヲ生スヘキ工事ニ著手スルコトヲ得ス但シ其ノ権利ヲ有スル者ノ同意ヲ得タルトキ又ハ都道府県知事ノ裁定シタル補償ノ金額ヲ供託シタルトキハ此ノ限ニ在ラス
○2 埋立ノ免許ヲ受ケタル者ハ第六条ノ規定ニ依リ損害防止ノ施設ヲ為スヘキ場合ニ於テハ其ノ施設ヲ為シタル後ニ非サレハ第四条第三項ノ権利ヲ有スル者ニ損害ヲ生スヘキ工事ニ著手スルコトヲ得ス但シ其ノ権利ヲ有スル者ノ同意ヲ得タルトキハ此ノ限ニ在ラス

第九条  第六条ノ規定ニ依リ損害ノ補償ヲ為スヘキ漁業権ヲ目的トスル先取特権又ハ抵当権ヲ有スル者ハ前条第一項但書ノ規定ニ依ル供託金ニ対シテモ其ノ権利ヲ行フコトヲ得

第十条  公有水面ノ利用ニ関シテ為シタル施設カ埋立ノ為其ノ効用ヲ妨ケラルルトキハ都道府県知事ハ政令ノ定ムル所ニ依リ埋立ノ免許ヲ受ケタル者ヲシテ其ノ施設ヲ為シタル者ニ対シ之ニ代ルヘキ施設若ハ其ノ効用ヲ保全スル為必要ナル施設ヲ為サシメ又ハ損害ノ全部若ハ一部ヲ補償セシムルコトヲ得

第十一条  都道府県知事埋立ヲ免許シタルトキハ其ノ免許ノ日及第二条第二項第一号乃至第三号ニ掲グル事項ヲ告示スヘシ

第十二条  都道府県知事ハ埋立ニ付免許料ヲ徴収スルコトヲ得
○2 前項ノ免許料ノ徴収及帰属ニ関シ必要ナル事項ハ政令ヲ以テ之ヲ定ム

第十三条  埋立ノ免許ヲ受ケタル者ハ埋立ニ関スル工事ノ著手及工事ノ竣功ヲ都道府県知事ノ指定スル期間内ニ為スヘシ

第十三条ノ二  都道府県知事正当ノ事由アリト認ムルトキハ免許ヲ為シタル埋立ニ関シ埋立区域ノ縮少、埋立地ノ用途若ハ設計ノ概要ノ変更又ハ前条ノ期間ノ伸長ヲ許可スルコトヲ得
○2 第三条、第四条第一項及第二項並第十一条ノ規定ハ前項ノ規定ニ依ル埋立地ノ用途ノ変更ノ許可ニ関シ第四条第一項及第二項ノ規定ハ前項ノ規定ニ依ル埋立区域ノ縮少又ハ設計ノ概要ノ変更ノ許可ニ関シ之ヲ準用ス

第十四条  埋立ノ免許ヲ受ケタル者埋立ニ関スル測量又ハ工事ノ為必要アルトキハ都道府県知事ノ許可ヲ受ケ他人ノ土地ニ立入リ又ハ其ノ土地ヲ一時材料置場トシテ使用スルコトヲ得
○2 前項ノ規定ニ依ル立入又ハ使用ヲ為サムトスル者ハ其ノ日時及場所ヲ少クトモ五日前ニ其ノ土地ノ市町村長ニ通知スヘシ
○3 市町村長前項ノ規定ニ依ル通知ヲ受ケタルトキハ其ノ旨土地ノ占用者ニ通知スヘシ通知スルコト能ハサルトキハ告示スヘシ
○4 前三項ノ規定ハ埋立ノ免許ヲ受ケムトスル者ニ関シ之ヲ準用ス

第十五条  前条ノ規定ニ依ル立入又ハ使用ニ因リテ生シタル損害ハ其ノ立入又ハ使用ヲ為シタル者之ヲ補償スヘシ

第十六条  埋立ノ免許ヲ受ケタル者ハ都道府県知事ノ許可ヲ受クルニ非サレハ埋立ヲ為ス権利ヲ他人ニ譲渡スルコトヲ得ス
○2 前項ノ規定ニ依リ埋立ヲ為ス権利ヲ譲受ケタル者ハ埋立ニ関スル法令又ハ之ニ基キテ為ス処分若ハ其ノ条件ニ依リ譲渡人ニ生シタル権利義務ヲ承継ス但シ第六条第一項、第十条又ハ前条ノ規定ニ依ル義務ハ譲渡人及譲受人連帯シテ之ヲ負フ

第十七条  埋立ノ免許ヲ受ケタル者ノ相続人ハ其ノ被相続人ノ有シタル埋立ヲ為ス権利ヲ承継ス
○2 前条第二項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス

第十八条  埋立ヲ為ス会社ノ発起人カ会社成立ノ後ニ於テ会社ノ為ス埋立ニ付免許ヲ受ケタル場合ニ於テ会社成立シタルトキハ埋立ヲ為ス権利其ノ他ノ埋立ニ関スル法令又ハ之ニ基キテ為ス処分若ハ其ノ条件ニ依リ生シタル権利義務ハ会社之ヲ承継ス

第十九条  埋立ノ免許ヲ受ケタル会社合併ニ因リテ消滅シタルトキハ埋立ヲ為ス権利其ノ他ノ埋立ニ関スル法令又ハ之ニ基キテ為ス処分若ハ其ノ条件ニ依リ生シタル権利義務ハ合併後存続スル会社又ハ合併ニ因リテ成立シタル会社之ヲ承継ス

第十九条ノ二  埋立ノ免許ヲ受ケタル会社ニ付分割(当該免許ニ係ル事業ヲ承継セシムルモノニ限ル)アリタルトキハ埋立ヲ為ス権利其ノ他ノ埋立ニ関スル法令又ハ之ニ基キテ為ス処分若ハ其ノ条件ニ依リ生ジタル権利義務ハ分割ニ因リテ当該事業ヲ承継シタル会社之ヲ承継ス但シ第六条第一項、第十条又ハ第十五条ノ規定ニ依ル義務ハ分割ヲ為シタル会社及分割ニ因リテ埋立ヲ為ス権利ヲ承継シタル会社連帯シテ之ヲ負フ

第二十条  第十七条乃至前条ノ規定ニ依リ権利義務ヲ承継シタル者ハ其ノ承継ノ日ヨリ起算シ十四日内ニ都道府県知事ニ届出ツヘシ

第二十一条  第十六条乃至第十九条ノ二ノ規定ニ依ル権利義務ノ承継アリタル場合ニ於テハ本法ノ適用ニ付テハ其ノ権利義務ヲ承継シタル者ヲ以テ埋立ノ免許ヲ受ケタル者トス

第二十二条  埋立ノ免許ヲ受ケタル者ハ埋立ニ関スル工事竣功シタルトキハ遅滞ナク都道府県知事ニ竣功認可ヲ申請スヘシ
○2 都道府県知事前項ノ竣功認可ヲ為シタルトキハ遅滞ナク其ノ旨ヲ告示シ且地元市町村長ニ第十一条又ハ第十三条ノ二第二項ノ規定ニ依リ告示シタル事項及免許条件ヲ記載シタル書面並関係図書ノ写ヲ送付スベシ
○3 市町村長ハ前項ノ告示ノ日ヨリ起算シ十年ヲ経過スル日迄同項ノ図書ヲ其ノ市町村ノ事務所ニ備置キ関係人ノ請求アリタルトキハ之ヲ閲覧セシムベシ 立地ノ帰属ニ付テハ政令ヲ以テ之ヲ定ム

第二十五条  公共ノ用ニ供スル国有地ニシテ埋立ニ関スル工事ノ施行ニ因リ不用ニ帰シタルモノハ政令ノ定ムル所ニ依リ有償又ハ無償ニテ埋立ノ免許ヲ受ケタル者ニ之ヲ下付スルコトヲ得

第二十七条  第二十二条第二項ノ告示ノ日ヨリ起算シ十年間ハ第二十四条第一項ノ規定ニ依リ埋立地ノ所有権ヲ取得シタル者又ハ其ノ一般承継人当該埋立地ニ付所有権ヲ移転シ又ハ地上権、質権、使用貸借ニ依ル権利若ハ賃貸借其ノ他ノ使用及収益ヲ目的トスル権利ヲ設定セムトスルトキハ当該移転又ハ設定ノ当事者ハ国土交通省令ノ定ムル所ニ依リ都道府県知事ノ許可ヲ受クベシ但シ左ノ各号ノ一ニ該当スルトキハ此ノ限ニ在ラズ
 権利ヲ取得スル者ガ国又ハ公共団体ナルトキ
 滞納処分、強制執行、担保権ノ実行トシテノ競売(其ノ例ニ依ル競売ヲ含ム)又ハ企業担保権ノ実行ニ因リ権利ガ移転スルトキ
 法令ニ依リ収用又ハ使用セラルルトキ
○2 都道府県知事ハ前項ノ許可ノ申請左ノ各号ニ適合スト認ムルトキハ之ヲ許可スベシ
 申請手続ガ前項ノ国土交通省令ニ違反セザルコト
 第二条第三項第四号ノ埋立以外ノ埋立ヲ為シタル者又ハ其ノ一般承継人ニ在リテハ権利ノ移転又ハ設定ニ付已ムコトヲ得ザル事由アルコト
地ヲ第十一条又ハ第十三条ノ二第二項ノ規定ニ依リ告示シタル用途ニ従ヒ自ラ利用スト認メラルルコト
○3 都道府県知事ハ第四十七条第一項ノ国土交通大臣ノ認可ヲ受ケタル埋立ニ関シ第一項ノ許可ヲ為サムトスルトキハ予メ国土交通大臣ニ協議スベシ

第二十八条  埋立地ニ関スル権利ノ移転又ハ設定ニシテ前条第一項ノ許可ヲ受クヘキモノハ其ノ許可ヲ受クルニ非サレハ効力ヲ生セス

第二十九条  第二十四条第一項ノ規定ニ依リ埋立地ノ所有権ヲ取得シタル者又ハ其ノ一般承継人ハ第二十二条第二項ノ告示ノ日ヨリ起算シ十年内ニ埋立地ヲ第十一条又ハ第十三条ノ二第二項ノ規定ニ依リ告示シタル用途ト異ル用途ニ供セムトスルトキハ国土交通省令ノ定ムル所ニ依リ都道府県知事ノ許可ヲ受クベシ但シ公用又ハ公共ノ用ニ供セムトスルトキハ此ノ限ニ在ラズ
○2 都道府県知事ハ前項ノ許可ノ申請左ノ各号ニ適合スト認ムルトキハ之ヲ許可スベシ
 申請手続ガ前項ノ国土交通省令ニ違反セザルコト
 埋立地ヲ第十一条又ハ第十三条ノ二第二項ノ規定ニ依リ告示シタル用途ニ供セザルコトニ付已ムコトヲ得ザル事由アルコト
 埋立地ノ利用上適正且合理的ナルコト
 供セムトスル用途ガ土地利用又ハ環境保全ニ関スル国又ハ地方公共団体(港務局ヲ含ム)ノ法律ニ基ク計画ニ違背セザルコト
○3 都道府県知事ハ第四十七条第一項ノ国土交通大臣ノ認可ヲ受ケタル埋立ニ関シ第一項ノ許可ヲ為サムトスルトキハ予メ国土交通大臣ニ協議スベシ

第三十条  都道府県知事ハ埋立地ニ関スル権利ヲ取得シタル者ニ対シ災害防止ニ関シ埋立ノ免許条件ノ範囲内ニ於テ義務ヲ命スルコトヲ得

第三十一条  第八条第一項ノ規定ニ依リ埋立ニ関スル工事ニ著手スルコトヲ得ル場合ニ於テハ都道府県知事ハ其ノ工事ノ施行区域内ニ於ケル公有水面ニ存スル工作物其ノ他ノ物件ノ除却ヲ其ノ所有者ニ命スルコトヲ得

第三十二条  左ニ掲クル場合ニ於テハ第二十二条第二項ノ告示ノ日前ニ限リ都道府県知事ハ埋立ノ免許ヲ受ケタル者ニ対シ本法若ハ本法ニ基キテ発スル命令ニ依リテ其ノ為シタル免許其ノ他ノ処分ヲ取消シ其ノ効力ヲ制限シ若ハ其ノ条件ヲ変更シ、埋立ニ関スル工事ノ施行区域内ニ於ケル公有水面ニ存スル工作物其ノ他ノ物件ヲ改築若ハ除却セシメ、損害ヲ防止スル為必要ナル施設ヲ為サシメ又ハ原状回復ヲ為サシムルコトヲ得
 埋立ニ関スル法令ノ規定又ハ之ニ基キテ為ス処分ニ違反シタルトキ
 埋立ニ関スル法令ニ依ル免許其ノ他ノ処分ノ条件ニ違反シタルトキ
 詐欺ノ手段ヲ以テ埋立ニ関スル法令ニ依ル免許其ノ他ノ処分ヲ受ケタルトキ
 埋立ニ関スル工事施行ノ方法公害ヲ生スルノ虞アルトキ
 公有水面ノ状況ノ変更ニ因リ必要ヲ生シタルトキ
 公害ヲ除却シ又ハ軽減スル為必要ナルトキ
 前号ノ場合ヲ除クノ外法令ニ依リ土地ヲ収用又ハ使用スルコトヲ得ル事業ノ為必要ナルトキ
○2 前項第七号ノ場合ニ於テ損害ヲ受ケタル者アルトキハ都道府県知事ハ同号ノ事業ヲ為ス者ヲシテ損害ノ全部又ハ一部ヲ補償セシムルコトヲ得

第三十三条  第二十二条第二項ノ告示アリタル後第二十九条第一項ノ規定、埋立ニ関スル法令ニ依ル免許其ノ他ノ処分ノ条件又ハ第三十条ノ規定ニ依リ命スル義務ニ違反スル者アルトキハ都道府県知事ハ其ノ違反ニ因リテ生シタル事実ヲ更正セシメ又ハ其ノ違反ニ因リテ生スル損害ヲ防止スル為必要ナル施設ヲ為サシムルコトヲ得
○2 都道府県知事ハ第四十七条第一項ノ国土交通大臣ノ認可ヲ受ケタル埋立ニ関シ前項ノ規定ニ依ル命令ヲ為サムトスルトキハ予メ国土交通大臣ニ報告スベシ

第三十四条  左ニ掲クル場合ニ於テハ埋立ノ免許ハ其ノ効力ヲ失フ但シ都道府県知事ハ宥恕スヘキ事由アリト認ムルトキハ効力ヲ失ヒタル日ヨリ起算シ三月内ニ限リ其ノ効力ヲ復活セシムルコトヲ得此ノ場合ニ於テハ埋立ノ免許ハ始ヨリ其ノ効力ヲ失ハサリシモノト看做ス
 免許条件ニ依リ埋立ニ関スル工事ノ実施設計認可ノ申請ヲ要スル場合ニ於テ申請ニ対シ不認可ノ処分アリタルトキ又ハ免許条件ニ於テ指定スル期間内ニ申請ヲ為ササルトキ
 第十三条ノ期間内ニ埋立ニ関スル工事ノ著手又ハ工事ノ竣功ヲ為ササルトキ
○2 前項但書ノ規定ニ依リ免許ノ効力ヲ復活セシメタル場合ニ於テハ都道府県知事ハ免許条件ヲ変更スルコトヲ得

第三十五条  埋立ノ免許ノ効力消滅シタル場合ニ於テハ免許ヲ受ケタル者ハ埋立ニ関スル工事ノ施行区域内ニ於ケル公有水面ヲ原ト能ハスト認ムルモノニ付埋立ノ免許ヲ受ケタル者ノ申請アルトキ又ハ催告ヲ為スニ拘ラス其ノ申請ナキトキハ原状回復ノ義務ヲ免除スルコトヲ得
○2 前項但書ノ義務ヲ免除シタル場合ニ於テハ都道府県知事ハ埋立ニ関スル工事ノ施行区域内ニ於ケル公有水面ニ存スル土砂其ノ他ノ物件ヲ無償ニテ国ノ所有ニ属セシムルコトヲ得

第三十六条  第三十二条第一項及前条ノ規定ハ埋立ノ免許ヲ受ケスシテ埋立工事ヲ為シタル者ニ関シ之ヲ準用ス

第三十七条  都道府県知事第六条第三項ノ裁定ヲ為シ又ハ第十条若ハ第三十二条第二項ノ規定ニ依ル補償ヲ為サシムル場合ニ於テ鑑定人ノ意見ヲ聞キタルトキハ其ノ鑑定ニ要スル費用ハ第三十二条第二項ノ場合ニ於テハ同項ノ事業ヲ為ス者、其ノ他ノ場合ニ於テハ埋立ノ免許ヲ受ケタル者ノ負担トス

第三十八条  第十二条ノ免許料ニシテ国ニ帰属スルモノ及前条ノ鑑定ニ要スル費用ハ都道府県知事国税滞納処分ノ例ニ依リ之ヲ徴収スルコトヲ得但シ先取特権ノ順位ハ国税及地方税ニ次クモノトス

第三十九条  左ノ各号ノ一ニ該当スル者ハ二年以下ノ懲役又ハ五十万円以下ノ罰金ニ処ス
 埋立ノ免許ヲ受ケスシテ埋立工事ヲ為シタル者
 詐欺ノ手段ヲ以テ埋立ニ関スル法令ニ依ル免許其ノ他ノ処分ヲ受ケタル者
 埋立ニ関スル法令ニ依ル免許其ノ他ノ処分ノ条件ニ違反シ公有水面ノ公共ノ利用ヲ妨害シタル者

第三十九条ノ二  左ノ各号ノ一ニ該当スル者ハ一年以下ノ懲役又ハ三十万円以下ノ罰金ニ処ス
 第二十七条第一項ノ規定ニ違反シタル者
 第二十九条第一項ノ規定ニ違反シタル者ニ対スル第三十三条第一項ノ規定ニ依ル都道府県知事ノ命令ニ違反シタル者

第四十条  左ノ各号ノ一ニ該当スル者ハ二十万円以下ノ罰金ニ処ス
 埋立地ニ於テ埋立ニ関スル法令ニ依ル免許其ノ他ノ処分ノ条件ニ違反シ工事ヲ為シタル者
 第二条第一項ノ免許ノ願書又ハ第二十七条第一項若ハ第二十九条第一項ノ許可ノ申請書ニ虚偽ノ記載ヲ為シテ提出シタル者
 第二十三条第一項但書ノ規定ニ違反シ工作物ヲ設置シタル者
 第三十条ノ規定ニ依リ命スル義務ニ違反シ埋立地ニ於テ工事ヲ為シタル者

第四十一条  第二十条ノ規定ニ依ル届出ヲ怠リタル者ハ三万円以下ノ罰金又ハ科料ニ処ス

第四十一条ノ二  法人ノ代表者又ハ法人若ハ人ノ代理人、使用人其ノ他ノ従業員ガ其ノ法人又ハ人ノ業務ニ関シ第三十九条乃至前条ニ規定スル違反行為ヲ為シタルトキハ行為者ヲ罰スルノ外其ノ法人又ハ人ニ対シ各本条ノ罰金刑ヲ科ス

第四十二条  国ニ於テ埋立ヲ為サムトスルトキハ当該官庁都道府県知事ノ承認ヲ受クヘシ
○2 埋立ニ関スル工事竣功シタルトキハ当該官庁直ニ都道府県知事ニ之ヲ通知スヘシ
○3 第二条第二項及第三項、第三条乃至第十一条、第十三条ノ二(埋立地ノ用途又ハ設計ノ概要ノ変更ニ係ル部分ニ限ル)乃至第十五条、第三十一条、第三十七条並第四十四条ノ規定ハ第一項ノ埋立ニ関シ之ヲ準用ス但シ第十三条ノ二ノ規定ノ準用ニ依リ都道府県知事ノ許可ヲ受クベキ場合ニ於テハ之ニ代ヘ都道府県知事ノ承認ヲ受ケ第十四条ノ規定ノ準用ニ依リ都道府県知事ノ許可ヲ受クヘキ場合ニ於テハ之ニ代ヘ都道府県知事ニ通知スヘシ

第四十三条  都道府県知事ハ公共ノ用ニ供スル為必要アルトキハ政令ノ定ムル所ニ依リ国ニ於テ埋立ヲ為シタル埋立地ノ一部ヲ公共団体ニ帰属セシムルコトヲ得

第四十四条  第六条第三項ノ規定ニ依ル補償ノ裁定又ハ第十条若ハ第三十二条第二項ノ規定ニ依ル補償ニ関スル処分ニ不服アル者ハ其ノ裁定書ノ送付ヲ受ケタル日又ハ補償ニ関スル処分ヲ知リタル日ヨリ六箇月以内ニ訴ヲ以テ其ノ額ノ増減ヲ請求スルコトヲ得
○2 前項ノ訴ニ於テハ補償ノ当事者ノ一方ヲ以テ被告トス

第四十七条  本法ニ依リ都道府県知事ノ職権ニ属スル事項ハ政令ノ定ムル所ニ依リ国土交通大臣ノ認可ヲ受ケシムルコトヲ得
○2 国土交通大臣ハ政令ヲ以テ定ムル埋立ニ関シ前項ノ認可ヲ為サムトスルトキハ環境保全上ノ観点ヨリスル環境大臣ノ意見ヲ求ムベシ

第四十八条  本法ニ依リ国土交通大臣ノ職権ニ属スル事項ハ国土交通省令ノ定ムル所ニ依リ其ノ一部ヲ地方整備局長又ハ北海道開発局長ニ委任スルコトヲ得

第四十九条  削除

第五十条  本法ハ政令ノ定ムル所ニ依リ公有水面ノ一部ヲ区画シ永久的設備ヲ築造スル場合ニ之ヲ準用ス

第五十一条  本法ノ規定ニ依リ地方公共団体ガ処理スルコトトサレテイル事務ノ内左ニ掲グルモノハ地方自治法 (昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第一号 ニ規定スル第一号 法定受託事務トス
 第二条第一項及第二項(第四十二条第三項ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)、第三条第一項乃至第三項(第十三条ノ二第二項及第四十二条第三項ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)、第十三条、第十三条ノ二第一項(第四十二条第三項ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)、第十四条第一項(第四十二条第三項ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)、第十六条第一項、第二十条、第二十二条第一項、同条第二項(竣功認可ノ告示ニ係ル部分ニ限ル)、第二十五条、第三十二条第一項(第三十六条ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)、第三十二条第二項、第三十四条、第三十五条(第三十六条ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)、第四十二条第一項並第四十三条ノ規定ニ依リ都道府県ガ処理スルコトトサレテイル事務
 第十四条第三項(第四十二条第三項ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)ノ規定ニ依リ市町村ガ処理スルコトトサレテイル事務

第五十二条  本法ニ定ムルモノノ外本法ノ施行ニ関シ必要ナル事項ハ政令ヲ以テ之ヲ定ム

○3 地方長官ニ対スル申請其ノ他ノ埋立ニ関スル手続ニシテ本法施行前為シタルモノハ本法ニ依リ之ヲ為シタルモノト看做ス
   
附 則 (昭和二四年六月六日法律第一九六号)

 この法律は、土地改良法施行の日から施行する。
   附 則 (昭和二九年五月二〇日法律第一二〇号) 抄

 この法律は、新法の施行の日から施行する。

   附 則 (昭和三四年四月二〇日法律第一四八号) 抄

(施行期日)
 この法律は、国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)の施行の日から施行する。
(公課の先取特権の順位の改正に関する経過措置)
 第二章の規定による改正後の各法令(徴収金の先取特権の順位に係る部分に限る。)の規定は、この法律の施行後に国税徴収法第二条第十二号に規定する強制換価手続による配当手続が開始される場合について適用し、この法律の施行前に当該配当手続が開始されている場合における当該法令の規定に規定する徴収金の先取特権の順位については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和三五年三月三一日法律第一四号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、昭和三十五年四月一日から施行する。

   附 則 (昭和三七年五月一六日法律第一四〇号) 抄

 この法律は、昭和三十七年十月一日から施行する。
 この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。
 この法律の施行の際現に係属している訴訟については、当該訴訟を提起することができない旨を定めるこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。
 この法律の施行の際現に係属している訴訟の管轄については、当該管轄を専属管轄とする旨のこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。
 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の規定による出訴期間が進行している処分又は裁決に関する訴訟の出訴期間については、なお従前の例による。ただし、この法律による改正後の規定による出訴期間がこの法律による改正前の規定による出訴期間より短い場合に限る。
 この法律の施行前にされた処分又は裁決に関する当事者訴訟で、この法律による改正によリ出訴期間が定められることとなつたものについての出訴期間は、この法律の施行の日から起算する。
 この法律の施行の際現に係属している処分又は裁決の取消しの訴えについては、当該法律関係の当事者の一方を被告とする旨のこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。ただし、裁判所は、原告の申立てにより、決定をもつて、当該訴訟を当事者訴訟に変更することを許すことができる。
 前項ただし書の場合には、行政事件訴訟法第十八条後段及び第二十一条第二項から第五項までの規定を準用する。

   附 則 (昭和三八年七月一一日法律第一三四号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和三九年七月三日法律第一四五号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から起算して六箇月をこえ一年をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (昭和四〇年六月二九日法律第一三八号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から起算して三月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (昭和四一年七月一日法律第一一〇号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和四四年六月三日法律第三八号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、都市計画法の施行の日から施行する。

   附 則 (昭和四八年九月二〇日法律第八四号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
(経過措置)
 この法律による改正前の公有水面埋立法(以下「旧法」という。)第二条の免許に係る埋立て、当該埋立てに係る埋立地に関する処分の制限及びこれに関する登記並びに当該埋立てに係る埋立地に関する権利を取得した者の義務については、なお従前の例による。
 旧法第二条の免許の出願をした者(同条の免許に関する処分を受けた者を除く。以下「旧法による出願人」という。)が提出した当該出願に係る図書は、この法律による改正後の公有水面埋立法(以下「新法」という。)第二条第二項又は第三項に規定する図書とみなす。
 都道府県知事は、新法の適用上必要と認められる範囲内において、旧法による出願人に対し、図書の補完を命ずることができる。
 旧法による出願人の出願に係る埋立てについては、新法第三条第一項中「遅滞ナク」とあるのは「公有水面埋立法の一部を改正する法律(昭和四十八年法律第八十四号)ノ施行後遅滞ナク」と、「前条第二項各号ニ掲グル事項」とあるのは「前条第二項各号ニ掲グル事項ニ相当スル事項」とし、新法第十一条中「第二条第二項第一号乃至第三号ニ掲グル事項」とあるのは「第二条第二項第一号乃至第三号ニ掲グル事項ニ相当スル事項」とする。
 都道府県知事が旧法第三条の規定により意見を徴した旧法による出願人の出願に係る埋立てについては、新法第三条第一項の規定により地元市町村長の意見を徴することを要しない。
 附則第二項の規定は旧法第四十二条第一項の承認に係る埋立てについて、附則第三項及び第四項の規定は旧法第四十二条第一項の承認の申請に係る図書について、前二項の規定は旧法第四十二条第一項の承認の申請をした者の行なう埋立てについて準用する。この場合において、附則第四項中「命ずる」とあるのは、「求める」と読み替えるものとする。
 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和五〇年七月一六日法律第六七号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (昭和五四年三月三〇日法律第五号) 抄

(施行期日)
 この法律は、民事執行法(昭和五十四年法律第四号)の施行の日(昭和五十五年十月一日)から施行する。
(経過措置)
 この法律の施行前に申し立てられた民事執行、企業担保権の実行及び破産の事件については、なお従前の例による。
 前項の事件に関し執行官が受ける手数料及び支払又は償還を受ける費用の額については、同項の規定にかかわらず、最高裁判所規則の定めるところによる。

   附 則 (平成二年六月二九日法律第六二号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (平成一一年七月一六日法律第八七号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十二年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第一条中地方自治法第二百五十条の次に五条、節名並びに二款及び款名を加える改正規定(同法第二百五十条の九第一項に係る部分(両議院の同意を得ることに係る部分に限る。)に限る。)、第四十条中自然公園法附則第九項及び第十項の改正規定(同法附則第十項に係る部分に限る。)、第二百四十四条の規定(農業改良助長法第十四条の三の改正規定に係る部分を除く。)並びに第四百七十二条の規定(市町村の合併の特例に関する法律第六条、第八条及び第十七条の改正規定に係る部分を除く。)並びに附則第七条、第十条、第十二条、第五十九条ただし書、第六十条第四項及び第五項、第七十三条、第七十七条、第百五十七条第四項から第六項まで、第百六十条、第百六十三条、第百六十四条並びに第二百二条の規定 公布の日

(国等の事務)
第百五十九条  この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第百六十一条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。

(処分、申請等に関する経過措置)
第百六十条  この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第百六十三条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。
 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。

(不服申立てに関する経過措置)
第百六十一条  施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。
 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

(手数料に関する経過措置)
第百六十二条  施行日前においてこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定により納付すべきであった手数料については、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第百六十三条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百六十四条  この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
 附則第十八条、第五十一条及び第百八十四条の規定の適用に関して必要な事項は、政令で定める。

(検討)
第二百五十条  新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。

第二百五十一条  政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

第二百五十二条  政府は、医療保険制度、年金制度等の改革に伴い、社会保険の事務処理の体制、これに従事する職員の在り方等について、被保険者等の利便性の確保、事務処理の効率化等の視点に立って、検討し、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成一一年一二月二二日法律第一六〇号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。

   附 則 (平成一二年五月三一日法律第九一号)

(施行期日)
 この法律は、商法等の一部を改正する法律(平成十二年法律第九十号)の施行の日から施行する。
(経過措置)
 この法律の施行の日が独立行政法人農林水産消費技術センター法(平成十一年法律第百八十三号)附則第八条の規定の施行の日前である場合には、第三十一条のうち農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律第十九条の五の二、第十九条の六第一項第四号及び第二十七条の改正規定中「第二十七条」とあるのは、「第二十六条」とする。

   附 則 (平成一五年六月二〇日法律第一〇一号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (平成一六年六月九日法律第八四号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(検討)
第五十条  政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、新法の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。