海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律

海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律
(昭和四十五年十二月二十五日法律第百三十六号)


最終改正:平成二四年九月一二日法律第八九号

(最終改正までの未施行法令)
平成二十四年九月十二日法律第八十九号(未施行)
 

 第一章 総則(第一条―第三条)
 第二章 船舶からの油の排出の規制(第四条―第九条)
 第二章の二 船舶からの有害液体物質等の排出の規制等
  第一節 船舶からの有害液体物質等の排出の規制(第九条の二―第九条の六)
  第二節 登録確認機関(第九条の七―第九条の二十二)
 第三章 船舶からの廃棄物の排出の規制(第十条―第十七条)
 第四章 海洋施設及び航空機からの油、有害液体物質及び廃棄物の排出の規制(第十八条―第十八条の六)
 第四章の二 油、有害液体物質等及び廃棄物の海底下廃棄の規制(第十八条の七―第十九条の二)
 第四章の三 船舶からの排出ガスの放出の規制(第十九条の三―第十九条の二十五)
 第四章の四 船舶及び海洋施設における油、有害液体物質等及び廃棄物の焼却の規制(第十九条の二十六―第十九条の三十五)
 第四章の五 船舶の海洋汚染防止設備等及び海洋汚染防止緊急措置手引書等並びに大気汚染防止検査対象設備及び揮発性物質放出防止措置手引書の検査等(第十九条の三十六―第十九条の五十四)
 第五章 廃油処理事業等(第二十条―第三十七条)
 第六章 海洋の汚染及び海上災害の防止措置(第三十八条―第四十二条の十二)
 第六章の二 独立行政法人海上災害防止センター
  第一節 総則(第四十二条の十三―第四十二条の二十)
  第二節 役員及び職員(第四十二条の二十一―第四十二条の二十四)
  第三節 業務等(第四十二条の二十五―第四十二条の三十二)
  第四節 雑則(第四十二条の三十三―第四十二条の三十九)
 第七章 雑則(第四十三条―第五十四条)
 第八章 罰則(第五十四条の二―第六十四条)
 第九章 外国船舶に係る担保金等の提供による釈放等(第六十五条―第六十九条)
 附則

   第一章 総則

第一条  この法律は、船舶、海洋施設及び航空機から海洋に油、有害液体物質等及び廃棄物を排出すること、海底の下に油、有害液体物質等及び廃棄物を廃棄すること、船舶から大気中に排出ガスを放出すること並びに船舶及び海洋施設において油、有害液体物質等及び廃棄物を焼却することを規制し、廃油の適正な処理を確保するとともに、排出された油、有害液体物質等、廃棄物その他の物の防除並びに海上火災の発生及び拡大の防止並びに海上火災等に伴う船舶交通の危険の防止のための措置を講ずることにより、海洋汚染等及び海上災害を防止し、あわせて海洋汚染等及び海上災害の防止に関する国際約束の適確な実施を確保し、もつて海洋環境の保全等並びに人の生命及び身体並びに財産の保護に資することを目的とする。

第二条  何人も、船舶、海洋施設又は航空機からの油、有害液体物質等又は廃棄物の排出、油、有害液体物質等又は廃棄物の海底下廃棄、船舶からの排出ガスの放出その他の行為により海洋汚染等をしないように努めなければならない。
 船舶の船長又は船舶所有者、海洋施設等又は海洋危険物管理施設の管理者又は設置者その他の関係者は、油、有害液体物質等若しくは危険物の排出があつた場合又は海上火災が発生した場合において排出された油又は有害液体物質等の防除、消火、延焼の防止等の措置を講ずることができるように常時備えるとともに、これらの事態が発生した場合には、当該措置を適確に実施することにより、海洋の汚染及び海上災害の防止に努めなければならない。

第三条  この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
 船舶 海域(港則法 (昭和二十三年法律第百七十四号)に基づく港の区域を含む。以下同じ。)において航行の用に供する船舟類をいう。
 油 原油、重油、潤滑油、軽油、灯油、揮発油その他の国土交通省令で定める油及びこれらの油を含む油性混合物(国土交通省令で定めるものを除く。以下単に「油性混合物」という。)をいう。
 有害液体物質 油以外の液体物質(液化石油ガスその他の常温において液体でない物質であつて政令で定めるものを除く。次号において同じ。)のうち、海洋環境の保全の見地から有害である物質(その混合物を含む。)として政令で定める物質であつて、船舶によりばら積みの液体貨物として輸送されるもの及びこれを含む水バラスト、貨物艙の洗浄水その他船舶内において生じた不要な液体物質(海洋において投入処分をし、又は処分のため燃焼させる目的で船舶に積載される液体物質その他の環境省令で定める液体物質を除く。)並びに海洋施設その他の海洋に物が流出するおそれのある場所(陸地を含む。)にある施設(以下「海洋施設等」という。)において管理されるものをいう。
 未査定液体物質 油及び有害液体物質以外の液体物質のうち、海洋環境の保全の見地から有害でない物質(その混合物を含む。)として政令で定める物質以外の物質であつて船舶によりばら積みの液体貨物として輸送されるもの及びこれを含む水バラスト、貨物艙の洗浄水その他船舶内において生じた不要な液体物質(海洋において投入処分をし、又は処分のため燃焼させる目的で船舶に積載される液体物質その他の環境省令で定める液体物質を除く。)をいう。
 有害液体物質等 有害液体物質及び未査定液体物質をいう。
 廃棄物 人が不要とした物(油及び有害液体物質等を除く。)をいう。
六の二  オゾン層破壊物質 オゾン層を破壊する物質であつて政令で定めるものをいう。
六の三  排出ガス 船舶において発生する物質であつて大気を汚染するものとして政令で定めるもの及びオゾン層破壊物質をいう。
 排出 物を海洋に流し、又は落とすことをいう。
七の二  海底下廃棄 物を海底の下に廃棄すること(貯蔵することを含む。)をいう。
七の三  放出 物を海域の大気中に排出し、又は流出させることをいう。
 焼却 海域において、物を処分するために燃焼させることをいう。
 タンカー その貨物艙の大部分がばら積みの液体貨物の輸送のための構造を有する船舶及びその貨物艙の一部分がばら積みの液体貨物の輸送のための構造を有する船舶であつて当該貨物艙の一部分の容量が国土交通省令で定める容量以上であるもの(これらの貨物艙が専らばら積みの油以外の貨物の輸送の用に供されるものを除く。)をいう。
 海洋施設 海域に設けられる工作物(固定施設により当該工作物と陸地との間を人が往来できるもの及び専ら陸地から油、有害液体物質又は廃棄物の排出又は海底下廃棄をするため陸地に接続して設けられるものを除く。)で政令で定めるものをいう。
十一  航空機 航空法 (昭和二十七年法律第二百三十一号)第二条第一項 に規定する航空機をいう。
十二  ビルジ 船底にたまつた油性混合物をいう。
十三  廃油 船舶内において生じた不要な油をいう。
十四  廃油処理施設 廃油の処理(廃油が生じた船舶内でする処理を除く。以下同じ。)の用に供する設備(以下「廃油処理設備」という。)の総体をいう。
十五  廃油処理事業 一般の需要に応じ、廃油処理施設により廃油の処理をする事業をいう。
十五の二  海洋汚染等 海洋の汚染並びに船舶から放出される排出ガスによる大気の汚染及びオゾン層の破壊をいう。
十六  危険物 原油、液化石油ガスその他の政令で定める引火性の物質をいう。
十七  海上災害 油若しくは有害液体物質等の排出又は海上火災(海域における火災をいう。以下同じ。)により人の生命若しくは身体又は財産に生ずる被害をいう。
十八  海洋環境の保全等 海洋環境の保全並びに船舶から放出される排出ガスによる大気の汚染及びオゾン層の破壊に係る環境の保全をいう。

   第二章 船舶からの油の排出の規制

第四条  何人も、海域において、船舶から油を排出してはならない。ただし、次の各号の一に該当する油の排出については、この限りでない。
 船舶の安全を確保し、又は人命を救助するための油の排出
 船舶の損傷その他やむを得ない原因により油が排出された場合において引き続く油の排出を防止するための可能な一切の措置をとつたときの当該油の排出
 前項本文の規定は、船舶からのビルジその他の油(タンカーの水バラスト、貨物艙の洗浄水及びビルジ(以下「水バラスト等」という。)であつて貨物油を含むものを除く。次条第一項において「ビルジ等」という。)の排出であつて、排出される油中の油分(排出される油に含まれる前条第二号の国土交通省令で定める油をいう。以下同じ。)の濃度、排出海域及び排出方法に関し政令で定める基準に適合するものについては、適用しない。
 第一項本文の規定は、タンカーからの貨物油を含む水バラスト等の排出であつて、油分の総量、油分の瞬間排出率(ある時点におけるリットル毎時による油分の排出速度を当該時点におけるノットによる船舶の速力で除したものをいう。)、排出海域及び排出方法に関し政令で定める基準に適合するものについては、適用しない。
 第一項本文の規定は、海洋の汚染の防止に関する試験、研究又は調査のためにする船舶からの油の排出であつて、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ海上保安庁長官の承認を受けてするものについては、適用しない。
 前項の承認には、海洋の汚染の防止のために必要な限度において、条件を付し、及びこれを変更することができる。

第五条  船舶所有者(当該船舶が共有されているときは船舶管理人、当該船舶が貸し渡されているときは船舶借入人。以下同じ。)は、船舶(ビルジ等が生ずることのない船舶を除く。)に、ビルジ等排出防止設備(船舶内に存する油の船底への流入の防止又はビルジ等の船舶内における貯蔵若しくは処理のための設備をいう。第四項において同じ。)を設置しなければならない。
 前項に定めるもののほか、タンカーには、水バラスト等排出防止設備(貨物油を含む水バラスト等の船舶内における貯蔵又は処理のための設備をいう。第四項において同じ。)を設置しなければならない。
第五条の三  船舶の船首隔壁より前方にあるタンクには、油を積載してはならない。ただし、総トン数が国土交通省令で定める総トン数未満の船舶については、この限りでない。
 第五条第三項の規定により分離バラストタンクを設置したタンカーの貨物艙又は総トン数が国土交通省令で定める総トン数以上の船舶の燃料油タンクには、水バラストを積載してはならない。ただし、悪天候下において船舶の安全を確保するためやむを得ない場合その他国土交通省令で定める場合は、この限りでない。
 船舶から排出された油が水温その他の自然的条件により滞留することによる汚染を特に防止する必要があるものとして政令で定める海域においては、当該海域において滞留するおそれのあるものとして国土交通省令で定める性状又は種類の油をばら積みの貨物又は燃料油として積載した船舶を航行させてはならない。ただし、船舶の安全を確保し、又は人命を救助するために必要な場合は、この限りでない。

第五条の四  タンカーに設置された分離バラストタンクからの水バラストの排出は、国土交通省令で定める排出方法に従つて行わなければならない。

第六条  船舶所有者は、国土交通省令で定める船舶ごとに、当該船舶に乗り組む船舶職員のうちから、船長(船長以外の者が船長に代わつてその職務を行うべきときは、その者。以下同じ。)を補佐して船舶からの油の不適正な排出の防止に関する業務の管理(第八条の二第四項の船舶間貨物油積替作業管理者が行うものを除く。)を行わせるため、油濁防止管理者を選任しなければならない。
 油濁防止管理者は、国土交通省令で定める油の取扱いに関する作業の経験その他の要件を備えた者でなければならない。

第七条  船舶所有者は、国土交通省令で定める船舶ごとに、国土交通省令で定めるところにより、油の不適正な排出の防止に関する業務の管理に関する事項及び油の取扱いに関する作業を行う者が遵守すべき事項その他油の不適正な排出の防止に関する事項(次条第一項及び第八条の二第一項に規定する事項を除く。)について、油濁防止規程を定め、これを当該船舶内に備え置き、又は掲示しておかなければならない。
 油濁防止管理者(油濁防止管理者が選任されていない船舶にあつては、船長。以下同じ。)は、前項の油濁防止規程(以下「油濁防止規程」という。)に定められた事項を、当該船舶の乗組員及び乗組員以外の者で当該船舶に係る業務を行う者のうち油の取扱いに関する作業を行うものに周知させなければならない。

第七条の二  船舶所有者は、国土交通省令で定める船舶ごとに、当該船舶から油の不適正な排出があり、又は排出のおそれがある場合において当該船舶内にある者が直ちにとるべき措置に関する事項について、油濁防止緊急措置手引書を作成し、これを当該船舶内に備え置き、又は掲示しておかなければならない。
 前項の規定による油濁防止緊急措置手引書の作成及び備置き又は掲示に関する技術上の基準は、国土交通省令で定める。
 前条第二項の規定は、第一項の油濁防止緊急措置手引書(第九条の四第七項及び第十九条の三十六において「油濁防止緊急措置手引書」という。)について準用する。

第八条  船長(もつぱら他の船舶に引かれ、又は押されて航行する船舶(以下「引かれ船等」という。)にあつては、船舶所有者。次項及び第三項において同じ。)は、油記録簿を船舶内(引かれ船等にあつては、当該船舶を管理する船舶所有者の事務所。第三項において同じ。)に備え付けなければならない。ただし、タンカー以外の船舶でビルジが生ずることのないものについては、この限りでない。
 油濁防止管理者は、当該船舶における油の排出その他油の取扱いに関する作業で国土交通省令で定めるものが行われたときは、その都度、国土交通省令で定めるところにより、油記録簿への記載を行わなければならない。
 船長は、油記録簿をその最後の記載をした日から三年間船舶内に保存しなければならない。
 前三項に定めるもののほか、油記録簿の様式その他油記録簿に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。

第八条の二  他のタンカーとの間におけるばら積みの貨物油の積替えを行う国土交通省令で定める総トン数以上のタンカー(国土交通省令で定める特別の用途のものを除く。)の船舶所有者は、当該積替え(以下「船舶間貨物油積替え」という。)に関する作業を行う者が、船舶間貨物油積替えに起因する油の排出を防止するために遵守すべき事項について、船舶間貨物油積替作業手引書を作成し、これを当該タンカー内に備え置き、又は掲示しておかなければならない。
 前項の規定による船舶間貨物油積替作業手引書の作成及び備置き又は掲示に関する技術上の基準は、国土交通省令で定める。
 船舶間貨物油積替えは、第一項の船舶間貨物油積替作業手引書(以下「船舶間貨物油積替作業手引書」という。)に従つて行わなければならない。
 第一項の船舶所有者は、当該タンカーの乗組員のうちから、船長を補佐して船舶間貨物油積替えに関する業務の管理を行わせるため、船舶間貨物油積替作業管理者を選任しなければならない。
 前項の船舶間貨物油積替作業管理者は、船舶間貨物油積替作業手引書に定められた事項を、当該タンカーの乗組員及び乗組員以外の者で当該タンカーに係る業務を行う者のうち船舶間貨物油積替えに関する作業を行うものに周知させなければならない。
 第四項の船舶間貨物油積替作業管理者は、船舶間貨物油積替えが行われたときは、その都度、積み替えられた貨物油の種類及び量その他の国土交通省令で定める事項に関する記録を作成しなければならない。
 第一項のタンカーの船長は、前項の記録をその作成の日から三年間当該タンカー内に保存しなければならない。
 第一項及び第三項から前項までの規定は、次の各号のいずれかに該当する船舶間貨物油積替えについては、適用しない。
 船舶の安全を確保し、又は人命を救助するための船舶間貨物油積替え
 船舶の損傷その他やむを得ない原因により貨物油が排出された場合において引き続く貨物油の排出を防止するための船舶間貨物油積替え

第八条の三  日本国の内水、領海又は排他的経済水域において船舶間貨物油積替えを行う前条第一項のタンカーの船長は、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ、当該タンカーの名称、当該船舶間貨物油積替えを行う時期及び海域並びに積み替える貨物油の種類及び量その他の国土交通省令で定める事項を海上保安庁長官に通報しなければならない。通報した事項の変更(国土交通省令で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときも、同様とする。
 前項の規定により船長がしなければならない通報は、当該タンカーの船舶所有者又は船長若しくは船舶所有者の代理人もすることができる。
 海上保安庁長官は、第一項の規定により通報された事項、当該船舶間貨物油積替えを行おうとする海域における気象、海象及び船舶交通の状況その他の事情から合理的に判断して、当該タンカーからの船舶間貨物油積替えに起因する油の排出のおそれがあると認めるときは、当該タンカーの船長に対し、当該油の排出の防止のために必要な限度において、当該船令については、適用しない。

第九条  第五条第一項、第五条の三第一項及び第二項並びに第六条から第八条までの規定は、タンカー以外の船舶で総トン数百トン未満のものについては、適用しない。
 第五条第三項の規定及び第五条の二(分離バラストタンクに係る部分に限る。)の規定は、その貨物艙の一部分がばら積みの液体貨物の輸送のための構造を有する船舶であつて第三条第九号に規定するものについては、適用しない。
 第六条及び第七条の規定は、日本船舶(船舶法 (明治三十二年法律第四十六号)第一条 に規定する日本船舶をいう。以下同じ。)以外の船舶(以下「外国船舶」という。)については、適用しない。

   第二章の二 船舶からの有害液体物質等の排出の規制等

    第一節 船舶からの有害液体物質等の排出の規制

第九条の二  何人も、海域において、船舶から有害液体物質を排出してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する有害液体物質の排出については、この限りでない。
 船舶の安全を確保し、又は人命を救助するための有害液体物質の排出
 船舶の損傷その他やむを得ない原因により有害液体物質が排出された場合において引き続く有害液体物質の排出を防止するための可能な一切の措置をとつたときの当該有害液体物質の排出
 前項本文の規定は、国土交通省令で定める有害液体物質の輸送の用に供されていた貨物艙(水バラストの排出のための設備を含む。)であつて国土交通省令で定める浄化方法により洗浄されたものの水バラストの排出については、適用しない。
 第一項本文の規定は、船舶からの有害液体物質の排出(前項の規定による水バラストの排出を除く。)であつて、事前処理の方法、排出海域及び排出方法に関し政令で定める基準に適合するものについては、適用しない。
 前項の規定により有害液体物質を排出する場合において、その有害液体物質がその排出につき海洋環境の保全の見地から特に注意を払う必要があるものとして政令で定める有害液体物質であるときは、当該有害液体物質を船舶から排出しようとする者は、その実施する事前処理が同項の政令で定める基準にあることについて、海上保安庁長官又は第九条の七の規定により海上保安庁長官の登録を受けた者(以下「登録確認機関」という。)(当該事前処理が千九百七十三年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する千九百七十八年の議定書(以下「第一議定書」という。)の締約国である外国(以下「第一議定書締約国」という。)において行われる場合にあつては、当該第一議定書締約国の政府が任命し、又は指定した者)の確認を受けなければならない。ただし、第一議定書締約国以外の外国で事前処理を行う場合は、この限りでない。
 前項の規定による確認は、同項の規定による確認を受けようとする者の申請に基づいて行う。
 前二項に定めるもののほか、確認の申請書の様式、確認済証の交付その他確認に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。

第九条の三  船舶所有者は、有害液体物質を輸送する国土交通省令で定める船舶に、有害液体物質の船舶内における貯蔵又は処理のための設備その他の有害液体物質の排出による海洋の汚染を防止するための設備(次項において「有害液体物質排出防止設備」という。)を設置しなければならない。
 前項の規定による有害液体物質排出防止設備の設置に関する技術上の基準は、国土交通省令で定める。
 国土交通省令で定める有害液体物質を輸送する船舶の貨物艙は、衝突、乗揚げその他の事由により船舶の損傷その他の事故が発生した場合において大量の有害液体物質が排出されることを防止するため、国土交通省令で定める技術上の基準に適合するように設置しなければならない。

第九条の四  船舶所有者は、有害液体物質を輸送する国土交通省令で定める船舶ごとに、当該船舶に乗り組む船舶職員のうちから、船長を補佐して船舶からの有害液体物質の不適正な排出の防止に関する業務の管理を行わせるため、有害液体汚染防止管理者を選任しなければならない。
 船舶所有者は、有害液体物質を輸送する国土交通省令で定める船舶ごとに、国土交通省令で定めるところにより、有害液体物質の不適正な排出の防止に関する業務の管理に関する事項及び有害液体物質の取扱いに関する作業を行う者が遵守すべき事項その他有害液体物質の不適正な排出の防止に関する事項(第六項に規定する事項を除く。)について、有害液体汚染防止規程を定め、これを当該船舶内に備え置き、又は掲示しておかなければならない。
 船舶所有者は、第七条第一項の国土交通省令で定める船舶であり、かつ、前項の国土交通省令で定める船舶であるものについて、油濁防止規程及び同項の有害液体汚染防止規程の作成及び備置き又は掲示に代えて、国土交通省令で定めるところにより、同条第一項及び前項に規定する事項について、海洋汚染防止規程を定め、これを当該船舶内に備え置き、又は掲示しておくことができる。この場合における同条第二項の規定の適用については、同項中「前項の油濁防止規程(以下「油濁防止規程」という。)」とあるのは、「第九条の四第三項の海洋汚染防止規程(前項に規定する事項に係る部分に限る。)」とする。
 第六条第二項及び第七条第二項の規定は、有害液体汚染防止管理者について準用する。この場合において、第七条第二項中「前項の油濁防止規程(以下「油濁防止規程」という。)」とあるのは、「第九条の四第二項の有害液体汚染防止規程(同条第三項の海洋汚染防止規程が定められた場合にあつては、海洋汚染防止規程(同条第二項に規定する事項に係る部分に限る。))」と読み替えるものとする。
 前各項の規定は、外国船舶については、適用しない。
 船舶所有者は、有害液体物質を輸送する国土交通省令で定める船舶ごとに、当該船舶から有害液体物質の不適正な排出があり、又は排出のおそれがある場合において当該船舶内にある者が直ちにとるべき措置に関する事項について、有害液体汚染防止緊急措置手引書を作成し、これを当該船舶内に備え置き、又は掲示しておかなければならない。
 船舶所有者は、第七条の二第一項の国土交通省令で定める船舶であり、かつ、前項の国土交通省令で定める船舶であるものについて、油濁防止緊急措置手引書及び同項の有害液体汚染防止緊急措置手引書(以下この条及び第十九条の三十六において「有害液体汚染防止緊急措置手引書」という。)の作成及び備置き又は掲示に代えて、第七条の二第一項及び前項に規定する事項について、海洋汚染防止緊急措置手引書を作成し、これを当該船舶内に備え置き、又は掲示しておくことができる。この場合における同条第三項の規定の適用については、同項中「第一項の油濁防止緊急措置手引書(第九条の四第七項及び第十九条の三十六において「油濁防止緊急措置手引書」という。)」とあるのは、「第九条の四第七項の海洋汚染防止緊急措置手引書(第一項に規定する事項に係る部分に限る。)」とする。
 有害液体汚染防止管理者(有害液体汚染防止管理者が選任されていない船舶にあつては、船長。以下同じ。)は、有害液体汚染防止緊急措置手引書(前項の海洋汚染防止緊急措置手引書(以下「海洋汚染防止緊急措置手引書」という。)が作成された場合にあつては、海洋汚染防止緊急措置手引書(第六項に規定する事項に係る部分に限る。))に定められた事項を、当該船舶の乗組員及び乗組員以外の者で当該船舶に係る業務を行う者のうち有害液体物質の取扱いに関する作業を行うものに周知させなければならない。
 第七条の二第二項の規定は、有害液体汚染防止緊急措置手引書及び海洋汚染防止緊急措置手引書について準用する。

第九条の五  有害液体物質を輸送する船舶の船長(引かれ船等にあつては、船舶所有者。次項及び第三項において同じ。)は、有害液体物質記録簿を船舶内(引かれもののほか、有害液体物質記録簿の様式その他有害液体物質記録簿に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。

第九条の六  第九条の二第一項の規定は、未査定液体物質について準用する。
 船舶により未査定液体物質を輸送しようとする者は、あらかじめ、国土交通省令で定めるところにより、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
 国土交通大臣は、前項の届出があつたときは、環境大臣にその旨を通知するものとし、環境大臣は、速やかに、当該届出に係る未査定液体物質が海洋環境の保全の見地から有害であるかどうかについて査定を行うものとする。
 何人も、前項の規定による査定が行われた後でなければ、船舶により未査定液体物質を輸送してはならない。
 未査定液体物質のうち、第一議定書締約国間において海洋環境の保全の見地から有害であると合意されて輸送される物質であつて、当該物質の輸送に関し政令で定める要件に該当するものについては、当該物質を有害液体物質とみなして、第九条の二から前条までの規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用し、前各項の規定は適用しない。
 未査定液体物質のうち、第一議定書締約国間において海洋環境の保全の見地から有害でないと合意されて輸送される物質であつて、当該物質の輸送に関し政令で定める要件に該当するものについては、第一項から第四項までの規定は、適用しない。

    第二節 登録確認機関

第九条の七  第九条の二第四項の規定による登録(以下この節において「登録」という。)は、同項に規定する確認の業務(以下「確認業務」という。)を行おうとする者の申請により行う。
 海上保安庁長官は、前項の規定により登録を申請した者(以下この項において「登録申請者」という。)が次に掲げる要件のすべてに適合しているときは、その登録をしなければならない。この場合において、登録に関して必要な手続は、国土交通省令で定める。
 船舶から有害液体物質を排出するための事前処理の方法が第九条の二第三項の政令で定める基準に適合するかどうかの判定(次号において「適合判定」という。)について、油分濃度計若しくは分光光度計を用いて、又はこれと同等以上の方法により、確認業務を行うものであること。
 別表第一に掲げる条件のいずれかに適合する知識経験を有する者(第九条の十二において「確認員」という。)が適合判定を行うものであること。
 登録申請者が、第九条の二第四項の規定により確認を受けなければならないこととされる船舶所有者(以下この号及び第九条の十四第二項において「有害液体物質排出船所有者」という。)に支配されているものとして次のいずれかに該当するものでないこと。
 登録申請者が株式会社である場合にあつては、有害液体物質排出船所有者がその親法人(会社法 (平成十七年法律第八十六号)第八百七十九条第一項 に規定する親法人をいう。)であること。
 登録申請者の役員(持分会社(会社法第五百七十五条第一項 に規定する持分会社をいう。)にあつては、業務を執行する社員)に占める有害液体物質排出船所有者の役員又は職員(過去二年間に当該有害液体物質排出船所有者の役員又は職員であつた者を含む。)の割合が二分の一を超えていること。
 登録申請者(法人にあつては、その代表権を有する役員)が、有害液体物質排出船所有者の役員又は職員(過去二年間に当該有害液体物質排出船所有者の役員又は職員であつた者を含む。)であること。
 次の各号のいずれかに該当する者は、登録を受けることができない。
 この法律又はこの法律に基づく命令に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
 第九条の十九の規定により登録を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない者
 法人であつて、その業務を行う役員のうちに前二号のいずれかに該当する者があるもの
 登録は、登録確認機関登録簿に次に掲げる事項を記載してするものとする。
 登録年月日及び登録番号
 登録確認機関の氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
 登録確認機関が確認業務を行う事業場の所在地
 前三号に掲げるもののほか、国土交通省令で定める事項

 前条の規定は、前項の登録の更新について準用する。

第九条の九  登録確認機関は、確認業務を行うことを求められたときは、正当な理由がある場合を除き、遅滞なく、確認業務を行わなければならない。
 登録確認機関は、公正に、かつ、第九条の七第二項第一号及び第二号に掲げる要件に適合する方法により確認業務を行わなければならない。

第九条の十  登録確認機関は、第九条の七第四項第二号から第四号までに掲げる事項を変更しようとするときは、変更しようとする日の二週間前までに、海上保安庁長官に届け出なければならない。

第九条の十一  登録確認機関は、確認業務の開始前に、確認業務の実施に関する規程(以下この節において「確認業務規程」という。)を定め、海上保安庁長官の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
 海上保安庁長官は、前項の認可をした確認業務規程が確認業務の適正かつ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、その確認業務規程を変更すべきことを命ずることができる。
 確認業務規程には、確認業務の実施方法、確認業務に関する料金その他の国土交通省令で定める事項を定めておかなければならない。

第九条の十二  登録確認機関は、確認員を選任したときは、その日から十五日以内に、海上保安庁長官にその旨を届け出なければならない。これを変更したときも、同様とする。
 海上保安庁長官は、確認員が、この法律、この法律に基づく命令若しくは処分若しくは確認業務規程に違反する行為をしたとき、又は確認業務に関し著しく不適当な行為をしたときは、登録確認機関に対し、確認員の解任を命ずることができる。
 前項の規定による命令により確認員の職を解任され、解任の日から起算して二年を経過しない者は、確認員となることができない。

第九条の十三  登録確認機関の役員及び職員で確認業務に従事するものは、刑法 (明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

第九条の十四  登録確認機関は、毎事業年度経過後三月以内に、その事業年度の財産目録、貸借対照表及び損益計算書又は収支計算書並びに事業報告書(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下この条において同じ。)の作成がされている場合における当該電磁的記録を含む。次項及び第六十条において「財務諸表等」という。)を作成し、海上保安庁長官に提出するとともに、五年間事務所に備えて置かなければならない。
 有害液体物質排出船所有者その他の利害関係人は、登録確認機関の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号の請求をするには、登録確認機関の定めた費用を支払わなければならない。
 財務諸表等が書面をもつて作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求
 前号の書面の謄本又は抄本の請求
 財務諸表等が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を国土交通省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
 前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて国土交通省令で定めるものにより提供することの請求又は当該事項を記載した書面の交付の請求

第九条の十五  登録確認機関は、海上保安庁長官の許可を受けなければ、確認業務の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。

第九条の十六  海上保安庁長官は、登録確認機関が第九条の七第二項各号のいずれかに適合しなくなつたと認めるときは、その登録確認機関に対し、これらの規定に適合するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

第九条の十七  海上保安庁長官は、登録確認機関が第九条の九の規定に違反していると認めるときは、その登録確認機関に対し、同条の規定による確認業務を行うべきこと又は確認業務の方法その他の業務の方法の改善に関し必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

第九条の十八  海上保安庁長官は、この法律の施行に必要な限度において、登録確認機関に対し、確認業務若しくは経理の状況に関し報告をさせ、又はその職員に、登録確認機関の事務所その他の事業場に立ち入り、確認業務の実施状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

第九条の十九  海上保安庁長官は、登録確認機関が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消し、又は期間を定めて確認業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
 第九条の七第三項第一号又は第三号に該当するに至つたとき。
 第九条の十、第九条の十二第一項、第九条の十四第一項、第九条の十五又は次条の規定に違反したとき。
 第九条の十一第一項の規定による認可を受けず、又は同項の規定による認可を受けた確認業務規程によらないで確認業務を実施したとき。
 第九条の十一第二項、第九条の十二第二項、第九条の十六又は第九条の十七の規定による命令に違反したとき。
 正当な理由がないのに第九条の十四第二項各号の規定による請求を拒んだとき。
 不正の手段により登録を受けたとき。

第九条の二十  登録確認機関は、国土交通省令で定めるところにより、帳簿を備え、確認業務に関し国土交通省令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。

第九条の二十一  海上保安庁長官は、次の場合には、その旨を官報に公示しなければならない。
 登録をしたとき。
 第九条の十の規定による届出があつたとき。
 第九条の十五の規定による許可をしたとき。
 第九条の十九の規定により登録を取り消し、又は確認業務の停止を命じたとき。

第九条の二十二  登録確認機関がした確認業務に係る処分又はその不作為については、海上保安庁長官に対し行政不服審査法 (昭和三十七年法律第百六十号)による審査請求をすることができる。

   第三章 船舶からの廃棄物の排出の規制

第十条  何人も、海域において、船舶から廃棄物を排出してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する廃棄物の排出については、この限りでない。
 船舶の安全を確保し、又は人命を救助するための廃棄物の排出
 船舶の損傷その他やむを得ない原因により廃棄物が排出された場合において引き続く廃棄物の排出を防止するための可能な一切の措置をとつたときの当該廃棄物の排出
 前項本文の規定は、船舶からの次の各号のいずれかに該当する廃棄物の排出については、適用しない。
 当該船舶内にある船員その他の者の日常生活に伴い生ずるふん尿若しくは汚水又はこれらに類する廃棄物(以下「ふん尿等」という。)の排出(総トン数又は搭載人員の規模が政令で定める総トン数又は搭載人員以上の船舶からの政令で定めるふん尿等の排出にあつては、排出海域及び排出方法に関し政令で定める基準に従つてする排出に限る。)
 当該船舶内にある船員その他の者の日常生活に伴い生ずるごみ又はこれに類する廃棄物(政令で定める廃棄物を除く。)の排出であつて、排出海域及び排出方法に関し政令で定める基準に従つてするもの
 輸送活動、漁ろう活動その他の船舶の通常の活動に伴い生ずる廃棄物のうち政令で定めるものの排出であつて、排出海域及び排出方法に関し政令で定める基準に従つてするもの
 公有水面埋立法 (大正十年法律第五十七号)第二条第一項 の免許若しくは同法第四十二条第一項 の承認を受けて埋立てをする場所又は廃棄物の処理場所として設けられる場所に政令で定める排出方法に関する基準に従つてする排出
 次に掲げる廃棄物の排出であつて、第十条の六第一項の許可を受けてするもの
 廃棄物の処理及び清掃に関する法律 (昭和四十五年法律第百三十七号)第六条の二第二項 若しくは第三項 又は第十二条第一項 若しくは第十二条の二第一項 の政令において海洋を投入処分の場所とすることができるものと定めた廃棄物
 水底土砂(海洋又は海洋に接続する公共用水域から除去された土砂(汚泥を含む。)をいう。)で政令で定める基準に適合するもの
 緊急に処分する必要があると認めて環境大臣が指定する廃棄物の排出であつて、排出海域及び排出方法に関し環境大臣が定める基準に従つてするもの
 千九百七十二年の廃棄物その他の物の投棄による海洋汚染の防止に関する条約の千九百九十六年の議定書の締約国たる外国(以下単に「締約国」という。)において積み込まれた廃棄物の当該締約国の法令に従つてする排出(政令で定める本邦の周辺の海域(以下「本邦周辺海域」という。)においてするものを除く。)
 外国の内水又は領海における埋立てのための廃棄物の排出
 環境大臣は、前項第六号の基準を定めたときは、遅滞なく、その旨を海上保安庁長官に通知するものとする。

 前項の規定によるふん尿等排出防止設備の設置に関する技術上の基準は、国土交通省令で定める。

第十条の三  船舶所有者は、国土交通省令で定める船舶ごとに、国土交通省令で定めるところにより、船舶発生廃棄物(当該船舶内にある船員その他の者の日常生活に伴い生ずるごみ又はこれに類する廃棄物その他の政令で定める廃棄物をいう。以下同じ。)の取扱いに関する作業を行う者が遵守すべき事項その他船舶発生廃棄物の不適正な排出の防止に関する事項について、船舶発生廃棄物汚染防止規程を定め、これを当該船舶内に備え置き、又は掲示しておかなければならない。
 船長は、前項の船舶発生廃棄物汚染防止規程に定められた事項を、当該船舶の乗組員及び乗組員以外の者で当該船舶に係る業務を行う者のうち船舶発生廃棄物の取扱いに関する作業を行うものに周知させなければならない。

第十条の四  国際航海に従事する船舶のうち国土交通省令で定めるものの船長は、船舶発生廃棄物記録簿を船舶内に備え付けなければならない。
 前項に規定する船舶の船長は、当該船舶における船舶発生廃棄物の排出その他船舶発生廃棄物の取扱いに関する作業で国土交通省令で定めるものが行われたときは、その都度、国土交通省令で定めるところにより、船舶発生廃棄物記録簿への記載を行わなければならない。
 船長は、船舶発生廃棄物記録簿をその最後の記載をした日から二年間船舶内に保存しなければならない。
 前三項に定めるもののほか、船舶発生廃棄物記録簿の様式その他船舶発生廃棄物記録簿に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。

第十条の五  国土交通省令で定める船舶の船舶所有者は、国土交通省令で定めるところにより、当該船舶内にある船員その他の者が船舶発生廃棄物の排出に関して遵守すべき事項その他船舶発生廃棄物の不適正な排出の防止に関する事項を当該船舶内において当該船舶内にある船員その他の者に見やすいように掲示しなければならない。

第十条の六  船舶から第十条第二項第五号イ又はロに掲げる廃棄物の海洋における投入処分(以下「海洋投入処分」という。)をしようとする者は、環境大臣の許可を受けなければならない。
 前項の許可を受けようとする者は、環境省令で定めるところにより、次の事項を記載した申請書を環境大臣に提出しなければならない。
 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつてはその代表者の氏名及び住所
 海洋投入処分をしようとする廃棄物の種類
 当該廃棄物の海洋投入処分に関する実施計画
 当該廃棄物の排出海域の汚染状況の監視に関する計画
 前項の申請書には、環境省令で定めるところにより、当該廃棄物の海洋投入処分をすることが海洋環境に及ぼす影響についての調査の結果に基づく事前評価に関する事項を記載した書類その他環境省令で定める書類を添付しなければならない。
 環境大臣は、第一項の許可の申請があつた場合には、遅滞なく、その概要を公告するとともに、第二項の申請書及び前項の書類をその公告の日から一月間公衆の縦覧に供しなければならない。
 前項の公告があつたときは、第一項の許可の申請に係る廃棄物の排出に関し海洋環境の保全の見地からの意見を有する者は、前項の縦覧期間満了の日までに、環境大臣に意見書を提出することができる。
 環境大臣は、第一項の許可をしたときは、環境省令で定めるところにより、許可証を交付しなければならない。
 環境大臣は、第一項の許可をしたときは、遅滞なく、その旨を海上保安庁長官に通知するものとする。

第十条の七  次の各号のいずれかに該当する者は、前条第一項の許可を受けることができない。
 この法律の規定に違反して刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から一年を経過しない者
 第十条の十一の規定により前条第一項の許可を取り消され、その取消しの日から一年を経過しない者
 法人で、その業務を行う役員のうち前二号のいずれかに該当する者があるもの

第十条の八  環境大臣は、第十条の六第一項の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
 排出海域及び排出方法が、環境省令で定める基準に適合するものであり、かつ、当該排出海域の海洋環境の保全に著しい障害を及ぼすおそれがないものであること。
 海洋投入処分以外に適切な処分の方法がないものであること。
 環境大臣は、第十条の六第一項の許可をする場合において、その許可の有効期間を定めるものとする。

第十条の九  第十条の六第一項の許可を受けた者は、環境省令で定めるところにより、当該許可に係る同条第二項第四号の監視に関する計画(この計画について次条第一項の許可を受けたときは、変更後のもの)に従い、廃棄物の排出海域の汚染状況の監視をしなければならない。
 第十条の六第一項の許可を受けた者は、環境省令で定めるところにより、前項の監視の結果を環境大臣に報告しなければならない。

第十条の十  第十条の六第一項の許可を受けた者は、当該許可に係る同条第二項第二号から第四号までに掲げる事項の変更をしようとするときは、環境省令で定めるところにより、環境大臣の許可を受けなければならない。ただし、環境省令で定める軽微な変更については、この限りでない。
 前項の許可を受けようとする者は、環境省令で定める事項を記載した申請書を環境大臣に提出しなければならない。
 第十条の六第三項から第七項まで、第十条の七及び第十条の八の規定は、第一項の許可について準用する。
 第十条の六第一項の許可を受けた者は、同条第二項第一号に掲げる事項に変更があつたとき、又は第一項ただし書の環境省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を環境大臣に届け出なければならない。

第十条の十一  環境大臣は、次の各号のいずれかに該当するときは、第十条の六第一項の許可を取り消すことができる。
 第十条の六第一項の許可に係る廃棄物の海洋投入処分が、当該許可に係る同条第二項第三号の実施計画(この計画について前条第一項の許可を受けたときは、変更後のもの)に適合していないと認めるとき。
 第十条の六第一項の許可を受けた者が、この法律又はこの法律に基づく処分に違反したとき。
 第十条の六第一項の許可を受けた者が、第十条の七第一号又は第三号に該当するに至つたとき。
 第十条の六第一項の許可を受けた者が、偽りその他不正の行為により同項の許可又は前条第一項の許可を受けたとき。

第十条の十二  船舶から第十条第二項第五号イ若しくはロに掲げる廃棄物又は同項第六号に規定する廃棄物を排出しようとする者は、当該廃棄物の船舶への積込み前(当該廃棄物が当該船舶内において生じたものであるときは、その排出前)に、その排出に関する計画がそれぞれ第十条の六第一項の許可に係る同条第二項第三号の実施計画(この計画について第十条の十第一項の許可を受けたときは、変更後のもの。次項において同じ。)又は第十条第二項第六号の環境大臣が定める基準に適合するものであることについて、確認の申請書を提出して、海上保安庁長官の確認を受けなければならない。
 海上保安庁長官は、前項の申請書を受理した場合において、その排出に関する計画がそれぞれ第十条の六第一項の許可に係る同条第二項第三号の実施計画又は第十条第二項第六号の環境大臣が定める基準に適合するものであることを確認したときは、申請者に排出確認済証を交付しなければならない。
 排出確認済証の交付を受けた者は、当該廃棄物の排出に従事する船舶内に、排出確認済証を備え置かなければならない。
 前三項に定めるもののほか、確認の申請書の様式、排出確認済証の様式その他確認に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。

第十一条  船舶所有者は、船舶を第十条第二項第四号又は第五号の規定によつてする廃棄物の排出に常用しようとするときは、当該船舶について海上保安庁長官の登録を受けなければならない。

第十二条  前条の登録を申請しようとする船舶所有者は、次の事項を記載した申請書を海上保安庁長官に提出しなければならない。
 当該船舶所有者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあつてはその代表者の氏名及び住所
 当該船舶の船舶番号、船名、船質、総トン数及び航行区域
 登録を受けた船舶の船舶所有者は、当該船舶内に登録済証を備え置き、かつ、指定された登録番号を国土交通省令で定める方法により船体の外側に見やすいように表示しなければならない。

第十四条  第十一条の登録を受けた船舶について第十二条第一項各号に掲げる事項に変更があつたとき、又は第十一条の登録を受けた船舶を第十条第二項第四号又は第五号の規定によつてする廃棄物の排出に常用しなくなつたときは、当該船舶の船舶所有者は、遅滞なく、その旨を海上保安庁長官に届け出なければならない。

第十五条  海上保安庁長官は、第十一条の登録を受けた船舶が第十二条第二項の国土交通省令で定める技術上の基準に適合しなくなつたと認めるときは、当該船舶の登録を取り消すことができる。

第十六条  第十一条の登録を受けた船舶の船長(引かれ船等にあつては、船舶所有者。次項及び第三項において同じ。)は、廃棄物処理記録簿を船舶内(引かれ船等にあつては、当該船舶を管理する船舶所有者の事務所。第三項において同じ。)に備え付けなければならない。
 船長は、当該船舶における廃棄物の排出その他廃棄物の取扱いに関する作業で国土交通省令で定めるものが行なわれたときは、そのつど、国土交通省令で定めるところにより、廃棄物処理記録簿への記載を行なわなければならない。
 船長は、廃棄物処理記録簿をその最後の記載をした日から二年間船舶内に保存しなければならない。
 前三項に定めるもののほか、廃棄物処理記録簿の様式その他廃棄物処理記録簿に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。

第十七条  削除

   第四章 海洋施設及び航空機からの油、有害液体物質及び廃棄物の排出の規制

第十八条  何人も、海域において、海洋施設又は航空機から油、有害液体物質又は廃棄物(以下この条及び第五十五条第一項第五号において「油等」という。)を排出してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する油等の排出については、この限りでない。
 海洋施設若しくは航空機の安全を確保し、又は人命を救助するための油等の排出
 海洋施設又は航空機の損傷その他やむを得ない原因により油等が排出された場合において引き続く油等の排出を防止するための可能な一切の措置をとつたときの当該油等の排出
 前項本文の規定は、海洋施設からの次の各号のいずれかに該当する油又は廃棄物の排出については、適用しない。
 当該海洋施設内にある者の日常生活に伴い生ずるふん尿等の排出(政令で定める人数以上の人を収容することができる海洋施設からの第十条第二項第一号の政令で定めるふん尿等の排出にあつては、排出方法に関し政令で定める基準に従つてする排出に限る。)
 当該海洋施設内にある者の日常生活に伴い生ずるごみ又はこれに類する廃棄物(第十条第二項第二号の政令で定める廃棄物を除く。)の排出であつて、排出海域及び排出方法に関し政令で定める基準に従つてするもの
 油の政令で定める排出方法に関する基準に従つてする排出
 第十条第二項第五号イ又はロに掲げる廃棄物の次条第一項の許可を受けてする排出
 第一項本文の規定は、航空機からの次の各号のいずれかに該当する油又は廃棄物の排出については、適用しない。
 当該航空機内にある者の日常生活に伴い生ずる汚水その他海域において排出することがやむを得ない油又は廃棄物であつて政令で定めるものの排出
 締約国において積み込まれた廃棄物の当該締約国の法令に従つてする排出(本邦周辺海域においてするものを除く。)
 第四条第四項及び第五項の規定は、海洋の汚染の防止に関する試験、研究又は調査のためにする航空機からの油の排出について準用する。

第十八条の二  海洋施設から第十条第二項第五号イ又はロに掲げる廃棄物の海洋投入処分をしようとする者は、環境大臣の許可を受けなければならない。
 海洋施設から第十条第二項第五号イ又はロに掲げる廃棄物を排出しようとする者は、当該廃棄物の海洋施設への積込み前(当該廃棄物が当該海洋施設内において生じたものであるときは、その排出前)に、その排出に関する計画が前項の許可に係る次項において準用する第十条の六第二項第三号の実施計画(この計画について次項において準用する第十条の十第一項の許可を受けたときは、変更後のもの)に適合するものであることについて、確認の申請書を提出して、海上保安庁長官の確認を受けなければならない。
 第十条の六第二項から第七項まで及び第十条の七から第十条の十一までの規定は第一項の許可について、第十条の十二第二項から第四項までの規定は前項の確認について準用する。この場合において、これらの規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。

第十八条の三  海洋施設を設置しようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、次の事項を海上保安庁長官に届け出なければならない。
 当該海洋施設を設置する者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあつてはその代表者の氏名及び住所
 当該海洋施設の位置及び概要
 その他国土交通省令で定める事項
 前項の規定による届出をした者は、その届出に係る事項について変更があつたときは、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、海上保安庁長官に届け出なければならない。

第十八条の四  油又は有害液体物質の取扱いを行う国土交通省令で定める海洋施設の管理者は、油記録簿又は有害液体物質記録簿を海洋施設内に備え付けなければならない。ただし、当該海洋施設内に備え付けることが困難である場合においては、当該海洋施設の管理者の事務所に備え付けることができる。
 前項に規定する海洋施設の管理者は、当該海洋施設における油又は有害液体物質の受入れその他油又は有害液体物質の取扱いに関する作業で国土交通省令で定めるものが行われたときは、その都度、国土交通省令で定めるところにより、油記録簿又は有害液体物質記録簿への記載を行わなければならない。
 海洋施設の管理者は、油記録簿又は有害液体物質記録簿をその最後の記載をした日から三年間当該海洋施設の管理者の事務所に保存しなければならない。
 前三項に定めるもののほか、油記録簿及び有害液体物質記録簿の様式その他油記録簿及び有害液体物質記録簿に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。

第十八条の六  国土交通省令で定める海洋施設の管理者は、国土交通省令で定めるところにより、当該海洋施設内にある者が海洋施設発生廃棄物の排出に関して遵守すべき事項その他海洋施設発生廃棄物の不適正な排出の防止に関する事項を当該海洋施設内において当該海洋施設内にある者に見やすいように掲示しなければならない。

   第四章の二 油、有害液体物質等及び廃棄物の海底下廃棄の規制

第十八条の七  何人も、油、有害液体物質等又は廃棄物(以下この条、第十九条の二十六及び第五十五条第一項第六号において「油等」という。)の海底下廃棄をしてはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する海底下廃棄については、この限りでない。
 海底及びその下における鉱物資源の掘採に伴い発生する油等の海底下廃棄であつて、海底下廃棄をする海域及び海底下廃棄の方法に関し政令で定める基準に従つてするもの
 二酸化炭素が大部分を占めるガスで政令で定める基準に適合するもの(以下「特定二酸化炭素ガス」という。)の海底下廃棄であつて、次条第一項の許可を受けてするもの

第十八条の八  特定二酸化炭素ガスの海底下廃棄をしようとする者は、環境大臣の許可を受けなければならない。
 前項の許可を受けようとする者は、環境省令で定めるところにより、次の事項を記載した申請書を環境大臣に提出しなければならない。
 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつてはその代表者の氏名及び住所
 特定二酸化炭素ガスの海底下廃棄に関する実施計画
 特定二酸化炭素ガスの海底下廃棄をする海域の特定二酸化炭素ガスに起因する汚染状況の監視(次条第三号及び第十八条の十において単に「汚染状況の監視」という。)に関する計画
 その他環境省令で定める事項

第十八条の九  環境大臣は、前条第一項の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
 海底下廃棄をする海域及び海底下廃棄の方法が、環境省令で定める基準に適合するものであり、かつ、当該海底下廃棄をする海域の海洋環境の保全に障害を及ぼすおそれがないものであること。
 海底下廃棄以外に適切な処分の方法がないものであること。
 申請者の能力が特定二酸化炭素ガスの海底下廃棄に関する実施計画及び汚染状況の監視に関する計画に従つて特定二酸化炭素ガスの海底下廃棄及び汚染状況の監視を的確に、かつ、継続して行うに足りるものとして環境省令で定める基準に適合するものであること。

第十八条の十  環境大臣は、次の各号のいずれかに該当するときは、第十八条の八第一項の許可を受けた者(以下「許可廃棄者」という。)に対し、期限を定めて当該海底下廃棄若しくは当該汚染状況の監視につき必要な改善を命じ、又は期間を定めて当該海底下廃棄の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
 第十八条の八第一項の許可に係る海底下廃棄が、当該許可に係る同条第二項第二号の実施計画(この計画について第十八条の十二において準用する第十条の十第一項の許可を受けたときは、変更後のもの)に適合していないと認めるとき。
 第十八条の八第一項の許可に係る汚染状況の監視が、当該許可に係る同条第二項第三号の監視に関する計画(この計画について第十八条の十二において準用する第十条の十第一項の許可を受けたときは、変更後のもの)に適合していないと認めるとき。
 許可廃棄者の能力が前条第三号に規定する環境省令で定める基準に適合していないと認めるとき。

第十八条の十一  環境大臣は、許可廃棄者が次の各号のいずれかに該当するときは、第十八条の八第一項の許可を取り消すことができる。
 この法律に違反したとき。
 前条の規定による命令に違反したとき。
 前号に掲げるもののほか、この法律に基づく処分に違反したとき。
 次条において準用する第十条の七第一号又は第三号に該当するに至つたとき。
 偽りその他不正の行為により第十八条の八第一項の許可又は次条において準用する第十条の十第一項の許可を受けたとき。

第十八条の十二  第十条の六第三項から第七項まで、第十条の七、第十条の八第二項、第十条の九及び第十条の十の規定は、第十八条の八第一項の許可について準用する。この場合において、第十条の六第三項中「前項」とあるのは「第十八条の八第二項」と、「当該廃棄物の海洋投入処分」とあるのは「特定二酸化炭素ガスの海底下廃棄」と、同条第四項中「第二項」とあるのは「第十八条の八第二項」と、同条第五項中「廃棄物の排出」とあるのは「特定二酸化炭素ガスの海底下廃棄」と、第十条の七第二号中「第十条の十一」とあるのは「第十八条の十一」と、第十条の九第一項中「同条第二項第四号」とあるのは「第十八条の八第二項第三号」と、「廃棄物の排出海域の」とあるのは「特定二酸化炭素ガスの海底下廃棄をする海域の特定二酸化炭素ガスに起因する」と、第十条の十第一項中「同条第二項第二号」とあるのは「第十八条の八第二項第二号」と、同条第三項中「及び第十条の八」とあるのは「、第十条の八第二項及び第十八条の九」と、同条第四項中「同条第二項第一号」とあるのは「第十八条の八第二項第一号」と読み替えるものとする。

第十八条の十三  許可廃棄者である法人の合併の場合(許可廃棄者である法人と許可廃棄者でない法人が合併する場合において、許可廃棄者である法人が存続するときを除く。)又は分割の場合(当該許可に係る海底下廃棄の事業の全部を承継させる場合に限る。)において当該合併又は分割について環境大臣の承認を受けたときは、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人又は分割により当該事業の全部を承継した法人は、許可廃棄者の地位を承継する。
 第十条の七及び第十八条の九(第三号に係る部分に限る。)の規定は、前項の承認について準用する。この場合において、第十条の七第二号中「第十条の十一」とあるのは「第十八条の十一」と、「前条第一項」とあるのは「第十八条の八第一項」と、第十八条の九第三号中「申請者」とあるのは「合併後存続する法人若しくは合併により設立される法人又は分割により当該許可に係る海底下廃棄の事業の全部を承継する法人」と読み替えるものとする。

第十八条の十四  許可廃棄者が死亡した場合において、相続人(相続人が二人以上ある場合において、その全員の同意により当該許可に係る海底下廃棄の事業を承継すべき相続人を選定したときは、その者。以下同じ。)が当該許可に係る海底下廃棄の事業を引き続き行おうとするときは、その相続人は、被相続人の死亡後六十日以内に環境大臣に申請して、その承認を受けなければならない。
 相続人が前項の承認の申請をした場合においては、被相続人の死亡の日からその承認を受ける日又は承認をしない旨の通知を受ける日までは、被相続人に対してした第十八条の八第一項の許可は、その相続人に対してしたものとみなす。
 第十条の七(第三号に係る部分を除く。)及び第十八条の九(第三号に係る部分に限る。)の規定は、第一項の承認について準用する。この場合において、第十条の七第二号中「第十条の十一」とあるのは「第十八条の十一」と、「前条第一項」とあるのは「第十八条の。
 環境大臣は、前項の指定をするときは、環境省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。
 第一項の指定は、前項の公示によつてその効力を生ずる。
 環境大臣は、海底の下にある特定二酸化炭素ガスの除去等により、指定海域の全部又は一部について第一項の指定の事由がなくなつたと認めるときは、当該指定海域の全部又は一部について同項の指定を解除するものとする。
 第二項及び第三項の規定は、前項の解除について準用する。

第十九条  環境大臣は、指定海域の台帳(以下この条において「指定海域台帳」という。)を調製し、これを保管しなければならない。
 指定海域台帳の記載事項その他その調製及び保管に関し必要な事項は、環境省令で定める。
 環境大臣は、指定海域台帳の閲覧を求められたときは、正当な理由がなければ、これを拒むことができない。

第十九条の二  指定海域内において海底及びその下の形質の変更をしようとする者は、当該海底及びその下の形質の変更に着手する日の三十日前までに、環境省令で定めるところにより、当該海底及びその下の形質の変更の種類、場所、施行方法及び着手予定日その他環境省令で定める事項を環境大臣に届け出なければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する行為については、この限りでない。
 第十八条の八第一項の許可に係る海底下廃棄に必要な行為
 第十八条の十の規定による命令に基づく改善措置として行う行為
 通常の管理行為、軽易な行為その他の行為であつて、環境省令で定めるもの
 指定海域が指定された際既に着手していた行為
 非常災害のために必要な応急措置として行う行為
 指定海域が指定された際当該指定海域内において既に海底及びその下の形質の変更に着手している者は、その指定の日から起算して十四日以内に、環境省令で定めるところにより、環境大臣にその旨を届け出なければならない。
 指定海域内において非常災害のために必要な応急措置として海底及びその下の形質の変更をした者は、当該海底及びその下の形質の変更をした日から起算して十四日以内に、環境省令で定めるところにより、環境大臣にその旨を届け出なければならない。
 環境大臣は、第一項の届出があつた場合において、その届出に係る海底及びその下の形質の変更の施行方法が環境省令で定める基準に適合しないと認めるときは、その届出を受理した日から三十日以内に限り、その届出をした者に対し、その届出に係る海底及びその下の形質の変更の施行方法に関する計画の変更を命ずることができる。

   第四章の三 船舶からの排出ガスの放出の規制

第十九条の三  船舶に設置される原動機(窒素酸化物の放出量を低減させるための装置が備え付けられている場合にあつては、当該装置を含む。以下同じ。)から発生する窒素酸化物の放出量に係る放出基準は、放出海域並びに原動機の種類、能力及び用途に応じて、政令で定める。

第十九条の四  船舶に設置される原動機(次の各号のいずれかに該当するものを除く。)の製作を業とする者その他国土交通省令で定める者(以下「原動機製作者等」という。)は、当該原動機が船舶に設置される前に、当該原動機からの窒素酸化物の放出量が前条の放出基準に適合するものであることについて、国土交通大臣の行う確認を受けなければならない。ただし、当該原動機が船舶に設置される前に当該確認を受けることが困難な事由として国土交通省令で定めるものに該当する場合には、この限りでない。
 その種類及び出力が、窒素酸化物の放出による大気の汚染の程度が小さいものとして国土交通省令で定める基準に該当する原動機
 窒素酸化物の放出による大気の汚染の防止に関する試験、研究又は調査の用に供される原動機であつて、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ国土交通大臣の承認を受けたもの
 前号に掲げるもののほか、国土交通省令で定める特別の用途に供される原動機
 前項第二号の承認には、窒素酸化物の放出による大気の汚染の防止のために必要な限度において、条件を付し、及びこれを変更することができる。
 前二項の規定は、次条の規定により原動機取扱手引書の承認を受けた後、その承認に係る原動機が船舶に設置される前に、当該原動機について窒素酸化物の放出量を増大させることとなる改造その他の国土交通省令で定める改造を行つた場合について準用する。

第十九条の五  前条第一項本文(同条第三項において準用する場合を含む。)の確認(以下「放出量確認」という。)を受けた原動機製作者等は、当該原動機の仕様及び性能、当該原動機の設置、運転、整備その他当該原動機の取扱いに当たり遵守すべき事項、当該原動機に係る窒素酸化物の放出状況の確認方法その他の国土交通省令で定める事項を記載した原動機取扱手引書を作成し、国土交通大臣の承認を受けなければならない。

第十九条の六  国土交通大臣は、第十九条の四第一項本文(同条第三項において準用する場合を含む。)の規定により放出量確認をし、かつ、前条の規定により同条の原動機取扱手引書(以下「原動機取扱手引書」という。)を承認したときは、当該原動機製作者等に対し、国際大気汚染防止原動機証書を交付しなければならない。

第十九条の七  船舶所有者は、船舶に原動機(第十九条の四第一項各号に掲げる原動機を除く。以下同じ。)を設置するときは、次項の規定による場合を除き、前条の国際大気汚染防止原動機証書(以下「国際大気汚染防止原動機証書」という。)の交付を受けた原動機を設置しなければならない。
 船舶所有者は、第十九条の四第一項ただし書(同条第三項において準用する場合を含む。)に規定する場合において、国土交通大臣の行う放出量確認を受けることなく原動機を船舶に設置したときは、当該船舶に設置された原動機について国土交通大臣の行う放出量確認に相当する確認を受け、かつ、原動機取扱手引書について国土交通大臣の承認を受けなければならない。
 前項の規定は、原動機を船舶に設置した後、当該原動機について窒素酸化物の放出量を増大させることとなる改造その他の国土交通省令で定める改造を行つた場合について準用する。
 船舶に設置する原動機は、国土交通大臣の承認を受けた原動機取扱手引書(以下「承認原動機取扱手引書」という。)に従い、かつ、国土交通省令で定める技術上の基準に適合するように設置しなければならない。

第十九条の八  船舶所有者は、船舶に原動機を設置したときは、当該船舶内に、国際大気汚染防止原動機証書(交付を受けている場合に限る。)及び承認原動機取扱手引書を備え置かなければならない。

第十九条の九  船舶に設置された原動機は、承認原動機取扱手引書に従い、かつ、国土交通省令で定める技術上の基準に適合するように運転しなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合には、この限りでない。
 船舶の安全を確保し、又は人命を救助するために必要な場合
 船舶の損傷その他やむを得ない原因により窒素酸化物が放出された場合において、引き続く窒素酸化物の放出を防止するための可能な一切の措置をとつたとき。
 窒素酸化物の放出による大気の汚染の防止に関する試験、研究又は調査のため、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ国土交通大臣の承認を受けて運転する場合
 前項第三号の承認には、窒素酸化物の放出による大気の汚染の防止のために必要な限度において、条件を付し、及びこれを変更することができる。

第十九条の十  国土交通大臣は、小型船舶検査機構(以下「機構」という。)に、総トン数が二十トン未満の船舶に設置される原動機に係る放出量確認(第十九条の七第二項(同条第三項において準用する場合を含む。)に規定する放出量確認に相当する確認を含む。第十九条の十五第一項及び第二項において同じ。)、原動機取扱手引書の承認及び国際大気汚染防止原動機証書の交付に関する事務(以下「小型船舶用原動機放出量確認等事務」という。)を行わせることができる。
 国土交通大臣は、前項の規定により機構に小型船舶用原動機放出量確認等事務を行わせるときは、機構が小型船舶用原動機放出量確認等事務を開始する日及び小型船舶用原動機放出量確認等事務を行う事務所の所在地を官報で公示しなければならない。
 国土交通大臣は、第一項の規定により機構に小型船舶用原動機放出量確認等事務を行わせるときは、自ら小型船舶用原動機放出量確認等事務を行わないものとする。
 機構が小型船舶用原動機放出量確認等事務を行う場合における第十九条の四第一項(第二号を除く。)、第十九条の五、第十九条の六、第十九条の七第二項及び第四項、第十九条の十五第二項並びに第十九条の十七第二項の規定の適用については、これらの規定中「国土交通大臣」とあるのは、「小型船舶検査機構」とする。

第十九条の十一  機構は、小型船舶用原動機放出量確認等事務の開始前に、小型船舶用原動機放出量確認等事務に関する規程(以下「小型船舶用原動機放出量確認等事務規程」という。)を定め、国土交通大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
 国土交通大臣は、前項の認可をした小型船舶用原動機放出量確認等事務規程が小型船舶用原動機放出量確認等事務の適正かつ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、その小型船舶用原動機放出量確認等事務規程を変更すべきことを命ずることができる。
 小型船舶用原動機放出量確認等事務規程で定めるべき事項は、国土交通省令で定める。

第十九条の十二  機構は、小型船舶用原動機放出量確認等事務を行う場合において、小型船舶用原動機からの窒素酸化物の放出量が第十九条の三の放出基準に適合するかどうかの判定に関する業務及び放出量確認を受けた原動機製作者等が作成した原動機取扱手引書の承認に関する業務については、小型船舶用原動機放出量確認等業務員に行わせなければならない。
 小型船舶用原動機放出量確認等業務員は、放出量確認又はこれに準ずる業務に関する知識及び経験に関する国土交通省令で定める要件を備える者のうちから、選任しなければならない。
 機構は、小型船舶用原動機放出量確認等業務員を選任したときは、その日から十五日以内に、国土交通大臣にその旨を届け出なければならない。これを変更したときも、同様とする。
 国土交通大臣は、小型船舶用原動機放出量確認等業務員が、この法律、この法律に基づく命令若しくは処分若しくは小型船舶用原動機放出量確認等事務規程に違反する行為をしたとき、又は小型船舶用原動機放出量確認等事務に関し著しく不適当な行為をしたときは、機構に対し、当該小型船舶用原動機放出量確認等業務員の解任を命ずることができる。
 前項の規定による命令により小型船舶用原動機放出量確認等業務員の職を解任され、解任の日から二年を経過しない者は、小型船舶用原動機放出量確認等業務員となることができない。

第十九条の十三  機構は、小型船舶用原動機放出量確認等事務を行う事務所ごとに、国土交通省令で定めるところにより、放出量確認設備を備え、かつ、これを維持しなければならない。

第十九条の十四  国土交通大臣は、第十九条の十第三項の規定にかかわらず、機構が天災その他の事由により小型船舶用原動機放出量確認等事務の全部又は一部を実施することが困難となつた場合において必要があると認めるときは、当該小型船舶用原動機放出量確認等事務の全部又は一部を自ら行うものとする。
 国土交通大臣は、前項の規定により小型船舶用原動機放出量確認等事務の全部若しくは一部を自ら行うこととし、又は同項の規定により自ら行つている小型船舶用原動機放出量確認等事務を行わないこととするときは、あらかじめ、その旨を官報で公示しなければならない。
 国土交通大臣が第一項の規定により小型船舶用原動機放出量確認等事務の全部又は一部を自ら行う場合における小型船舶用原動機放出量確認等事務の引継ぎその他の必要な事項については、国土交通省令で定める。

第十九条の十五  国土交通大臣は、船級の登録に関する業務を行う者の申請により、その者を船舶に設置される原動機に係る放出量確認、原動機取扱手引書の承認及び国際大気汚染防止原動機証書の交付に関する事務を行う者として登録する。
 前項の規定による登録を受けた者(次項において「船級協会」という。)が原動機からの窒素酸化物の放出量が第十九条の三の放出基準に適合するものであることについて確認をし、原動機取扱手引書の承認を行い、及び国際大気汚染防止原動機証書に相当する書面を交付したときは、当該原動機に係る確認、承認された原動機取扱手引書及び交付された書面は、それぞれ国土交通大臣が行つた放出量確認、承認をした原動機取扱手引書及び交付した国際大気汚染防止原動機証書とみなす。
 船舶安全法 (昭和八年法律第十一号)第三章第一節 (第二十五条の四十六、第二十五条の四十九第一項、第三項及び第四項、第二十五条の五十二、第二十五条の五十四並びに第二十五条の五十七及び第二十五条の五十八第二項第二号(第二十五条の三十第四項の規定の準用に係る部分に限る。)並びに第二十五条の六十三から第二十五条の六十六までを除く。)の規定は、第一項の登録並びに前項の船級協会並びに確認、承認及び交付について準用する。この場合において、同法第二十五条の四十七第一項第一号 中「別表第一」とあるのは「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律別表第一の二」と、同条第二項第一号 中「この法律又はこの法律に基づく命令」とあるのは「この法律若しくは海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律又はこれらの法律に基づく命令」と読み替えるものとする。

第十九条の十六
 前項の規定により確認を受けた図書及び交付を受けた原動機条約証書は、それぞれ第十九条の五の規定により国土交通大臣が承認をした原動機取扱手引書及び第十九条の六の規定により国土交通大臣が交付した国際大気汚染防止原動機証書とみなす。

第十九条の十八  国土交通大臣は、第二議定書締約国の政府から当該第二議定書締約国の船舶(第十九条の十六第一項ただし書に規定する外国船舶を除く。)に設置される原動機であつて本邦内において製造されるものについて国際大気汚染防止原動機証書に相当する証書を交付することの要請があつた場合において、当該原動機について放出量確認に相当する確認をし、かつ、原動機取扱手引書の承認に相当する承認をしたときは、当該原動機を設置しようとする者に対し、国際大気汚染防止原動機証書に相当する証書を交付するものとする。

第十九条の十九  放出量確認(第十九条の七第二項(同条第三項において準用する場合を含む。)及び前条に規定する放出量確認に相当する確認を含む。以下この条において同じ。)及び原動機取扱手引書の承認の申請書の様式、放出量確認の実施方法その他放出量確認及び原動機取扱手引書の承認に関し必要な事項並びに国際大気汚染防止原動機証書の様式、国際大気汚染防止原動機証書の交付、再交付及び書換えその他国際大気汚染防止原動機証書に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。

第十九条の二十  機構がした小型船舶用原動機放出量確認等事務に係る処分又はその不作為については、国土交通大臣に対し行政不服審査法 による審査請求をすることができる。

第十九条の二十一  何人も、海域において、船舶に燃料油を使用するときは、政令で定める海域ごとに、硫黄分の濃度その他の品質が政令で定める基準に適合する燃料油(以下「基準適合燃料油」という。)を使用しなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合には、この限りでない。
 船舶の安全を確保し、又は人命を救助するために必要な場合
 船舶の損傷その他やむを得ない原因により基準適合燃料油以外の燃料油を使用した場合において、引き続く当該燃料油の使用による硫黄酸化物の放出を防止するための可能な一切の措置をとつたとき。
 前項本文の規定は、政令で定める海域において硫黄分の濃度その他の品質が政令で定める基準に適合する燃料油を使用する場合において、国土交通省令で定める技術上の基準に適合する硫黄酸化物放出低減装置(船舶からの硫黄酸化物の放出量を低減させるための装置をいう。)を設置し、かつ、使用するとき、その他国土交通省令で定める技術的措置が講じられているときは、適用しない。
 第一項本文の規定は、基準適合燃料油の入手を予定していた場所において入手できなかつた場合にとるべき国土交通省令で定める措置を講じてもなお基準適合燃料油を入手できない場合における燃料油(国土交通省令で定める品質のものを除く。)の使用については、適用しない。
 前項の規定により第一項本文の規定を適用しないこととされた燃料油の使用をしようとする船舶(外国船舶にあつては、当該燃料油を使用して本邦の港に入港をしようとし、又は本邦の沿岸の係留施設を利用しようとするものに限る。)の船長(引かれ船等にあつては、船舶所有者)は、国土交通省令で定めるところにより、その旨を国土交通大臣に通報しなければならない。
 第一項本文の規定は、硫黄酸化物の放出による大気の汚染の防止に関する試験、研究又は調査のためにする船舶における燃料油の使用であつて、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ国土交通大臣の承認を受けてするものについては、適用しない。
 前項の承認には、硫黄酸化物の放出による大気の汚染の防止のために必要な限度において、条件を付し、及びこれを変更することができる。

第十九条の二十一の二  航行中に、進入しようとする海域に係る前条第一項又は第二項の政令で定める基準に適合させるため、その使用する燃料油の変更(国土交通省令で定める方法によるものに限る。)をする船舶の船舶所有者は、当該燃料油の変更に関する作業を行う者が遵守すべき事項その他の国土交通省令で定める事項を記載した燃料油変更作業手引書を作成し、これを当該船舶内に備え置かなければならない。

第十九条の二十二  国土交通省令で定める船舶の船長(引かれ船等にあつては、船舶所有者)は、当該船舶に燃料油を搭載する場合においては、揮発油等の品質の確保等に関する法律 (昭和五十一年法律第八十八号)第十七条の十一第二項 の規定により交付された書面(外国において燃料油を搭載する場合にあつては、当該書面に相当するものとして国土交通省令で定める要件に適合する書面。以下「燃料油供給証明書」という。)及び提出された試料(外国において燃料油を搭載する場合にあつては、当該試料に相当するものとして国土交通省令で定める要件に適合する試料。以下同じ。)を、当該燃料油を搭載した日から国土交通省令で定める期間を経過するまでの間、当該船舶内に備え置かなければならない。
 前項に定めるもののほか、燃料油供給証明書及び試料に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。

第十九条の二十三  国土交通大臣は、揮発性有機化合物質(油、有害液体物質等その他の貨物から揮発することにより発生する有機化合物質をいう。以下同じ。)を放出する貨物の積込みの状況その他の事情から判断して揮発性有機化合物質の放出による大気の汚染を防止するための措置を講ずる必要があると認められる港湾について、これを揮発性物質放出規制港湾として指定することができる。
 国土交通大臣は、前項の規定による指定をしようとするときは、あらかじめ、当該港湾の港湾管理者の意見を聴かなければならない。
 環境大臣は、船舶からの揮発性有機化合物質の放出の抑制を図るため必要があると認めるときは、国土交通大臣に対し、港湾を特定して、第一項の指定を求めることができる。
 国土交通大臣は、第一項の規定による指定をしたときは、国土交通省令で定めるところにより、揮発性物質放出規制港湾の名称及びその区域を公示しなければならない。
 第二項及び第三項の規定は、外国の港湾を指定する場合には、適用しない。
 前各項の規定は、第一項の規定による指定の変更又は廃止について準用する。

第十九条の二十四  船舶所有者は、揮発性物質放出規制港湾において揮発性有機化合物質を放出する貨物の積込みが行われる場合には、当該船舶(その用途、総トン数、貨物の種類等の区分に応じ国土交通省令で定めるものに限る。以下「揮発性物質放出規制対象船舶」という。)に、揮発性有機化合物質の放出による大気の汚染を防止するための設備(以下「揮発性物質放出防止設備」という。)を設置しなければならない。
 前項の規定による揮発性物質放出防止設備の設置に関する技術上の基準は、国土交通省令で定める。
 揮発性物質放出規制港湾にある揮発性物質放出規制対象船舶において揮発性有機化合物質を放出する貨物の積込みを行う者は、国土交通省令で定めるところにより、揮発性物質放出防止設備を使用しなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合には、この限りでない。
 揮発性物質放出規制対象船舶の安全を確保し、又は人命を救助するために必要な場合
 揮発性物質放出規制対象船舶の損傷その他やむを得ない原因により揮発性有機化合物質が放出された場合において、引き続く揮発性有機化合物質の放出を防止するための可能な一切の措置をとつたとき。

第十九条の二十四の二  原油の輸送の用に供するタンカー(以下「原油タンカー」という。)の船舶所有者は、貨物として積載している原油の取扱いに関する作業を行う者が、当該原油タンカーからの揮発性有機化合物質の放出を防止するために遵守すべき事項について、揮発性物質放出防止措置手引書を作成し、これを当該原油タンカー内に備え置き、又は掲示しておかなければならない。
 前項の規定による揮発性物質放出防止措置手引書の作成及び備置き又は掲示に関する技術上の基準は、国土交通省令で定める。
 原油タンカーの船長は、第一項の揮発性物質放出防止措置手引書(以下「揮発性物質放出防止措置手引書」という。)に定められた事項を、当該原油タンカーの乗組員及び乗組員以外の者で当該原油タンカーに係る業務を行う者のうち貨物として積載している原油の取扱いに関する作業を行うものに周知させなければならない。

第十九条の二十五  船舶所有者は、オゾン層破壊物質を含む材料を使用した船舶(国土交通省令で定める特別の用途のものを除く。)又はオゾン層破壊物質を含む設備(オゾン層破壊物質が放出されるおそれがないものとして国土交通省令で定めるものを除く。)を設置した船舶(国土交通省令で定める特別の用途のものを除く。)を航行の用に供してはならない。

   第四章の四 船舶及び海洋施設における油、有害液体物質等及び廃棄物の焼却の規制

第十九条の二十六  何人も、船舶又は海洋施設において、油等の焼却をしてはならない。ただし、船舶若しくは海洋施設の安全を確保し、若しくは人命を救助するために油等の焼却をする場合又は船舶においてその焼却が海洋環境の保全等に著しい障害を及ぼすおそれがあるものとして政令で定める油等以外の油等であつて当該船舶において生ずる不要なもの(以下「船舶発生油等」という。)の焼却をする場合はこの限りでない。
 船舶において、船舶発生油等の焼却をしようとする者は、政令で定めるところにより、国土交通省令で定める技術上の基準に適合する船舶発生油等焼却設備(船舶発生油等の焼却の用に供される設備をいう。以下同じ。)を用いてこれを行わなければならない。ただし、次に掲げる焼却については、この限りでない。
 国土交通省令で定める船舶発生油等の焼却であつて、政令で定める焼却海域及び焼却方法に関する基準に従つて行うもの
 海底及びその下における鉱物資源の掘採に従事している船舶において専ら当該活動に伴い発生する船舶発生油等の焼却
 船舶所有者は、船舶に船舶発生油等焼却設備を設置したときは、当該船舶発生油等焼却設備の使用、整備その他当該船舶発生油等焼却設備の取扱いに当たり遵守すべき事項その他の国土交通省令で定める事項を記載した船舶発生油等焼却設備取扱手引書を作成し、これを船舶内に備え置かなければならない。
 船長(引かれ船等にあつては、船舶所有者)は、当該船舶に設置された船舶発生油等焼却設備の取扱いに関する作業については、前項の船舶発生油等焼却設備取扱手引書に定められた事項を適確に実施することができる者に行わせなければならない。
 第一項の規定は、船舶又は海洋施設における次の各号のいずれかに該当する油等の焼却については、適用しない。
 当該海洋施設内にある者の日常生活に伴い生ずる不要な油等その他政令で定める当該海洋施設内において生ずる不要な油等の焼却
 締約国において積み込まれた油等の当該締約国の法令に従つてする焼却(本邦周辺海域においてするものを除く。)

   第四章の五 船舶のそれぞれ同表の下欄に掲げる設備等について、国土交通大臣の行う定期検査を受けなければならない。次条第一項の海洋汚染等防止証書の交付を受けた検査対象船舶をその有効期間満了後も航行の用に供しようとするときも、同様とする。

検査対象船舶 設備等
海洋汚染防止設備(第五条第一項から第三項まで、第九条の三第一項又は第十条の二第一項に規定する設備をいう。以下同じ。)を設置すべき船舶のうち、当該船舶からの油、有害液体物質又はふん尿等の排出があつた場合における海洋の汚染を最小限度にとどめるために国土交通大臣の検査を必要とするものとしてその用途、航行する海域、大きさ等の区分に応じ国土交通省令で定める船舶 当該検査対象船舶に設置された海洋汚染防止設備(タンカー又は第九条の三第三項に規定する船舶にあつては、その貨物艙を含む。以下「海洋汚染防止設備等」という。)
油濁防止緊急措置手引書若しくは有害液体汚染防止緊急措置手引書又は船舶間貨物油積替作業手引書を備え置き、又は掲示すべき船舶(当該船舶に備え置き、又は掲示された油濁防止緊急措置手引書、有害液体汚染防止緊急措置手引書若しくは海洋汚染防止緊急措置手引書又は船舶間貨物油積替作業手引書(以下「海洋汚染防止緊急措置手引書等」という。)がそれぞれ第七条の二第二項(第九条の四第九項において準用する場合を含む。次条において同じ。)又は第八条の二第二項に規定する技術上の基準に適合することについて、国土交通大臣の検査以外の方法により確実に確認することができると認められる船舶として国土交通省令で定めるものを除く。) 当該検査対象船舶に備え置き、又は掲示された海洋汚染防止緊急措置手引書等
船舶から排出ガスの放出があつた場合における大気の汚染を最小限度にとどめるために国土交通大臣の検査を必要とするものとしてその用途、航行する海域、大きさ等の区分に応じ国土交通省令で定める船舶 当該検査対象船舶に設置された大気汚染防止検査対象設備(第十九条の七第一項及び第二項に規定する原動機、第十九条の二十一第二項に規定する硫黄酸化物放出低減装置、第十九条の二十四第一項に規定する揮発性物質放出防止設備並びに第十九条の二十六第二項に規定する船舶発生油等焼却設備をいう。以下同じ。)
原油タンカー 当該検査対象船舶に備え置き、又は掲示された揮発性物質放出防止措置手引書

第十九条の三十七  国土交通大臣は、前条の検査の結果、当該海洋汚染防止設備等、当該海洋汚染防止緊急措置手引書等、当該大気汚染防止検査対象設備及び当該揮発性物質放出防止措置手引書がそれぞれ第五条第四項、第五条の二、第九条の三第二項若しくは第三項若しくは第十条の二第二項、第七条の二第二項若しくは第八条の二第二項、第十九条の七第四項、第十九条の二十一第二項、第十九条の二十四第二項若しくは第十九条の二十六第二項又は第十九条の二十四の二第二項に規定する技術上の基準(第十九条の七第一項及び第二項に規定する原動機にあつては、承認原動機取扱手引書の記載事項を含む。以下この章において「技術基準」という。)に適合すると認めるときは、船舶所有者に対し、海洋汚染防止設備等、海洋汚染防止緊急措置手引書等、大気汚染防止検査対象設備及び揮発性物質放出防止措置手引書に関し国土交通省令で定める区分に従い、海洋汚染等防止証書を交付しなければならない。
 行政不服審査法 に定めるもののほか、領事官の行う前項の事務に係る処分又はその不作為についての審査請求に関して必要な事項は、政令で定める。
 第二項の規定にかかわらず、第十九条の四十六第二項に規定する検査対象船舶がその船級の登録を抹消されたときは、当該検査対象船舶に交付された海洋汚染等防止証書の有効期間は、その抹消の日に満了したものとみなす。
 国土交通大臣は、海洋汚染等防止証書を交付する場合には、当該検査対象船舶の用途、航行する海域その他の事項に関し必要な条件を付し、これを当該海洋汚染等防止証書に記載することができる。

第十九条の三十八  海洋汚染等防止証書の交付を受けた検査対象船舶の船舶所有者は、当該海洋汚染等防止証書の有効期間中において国土交通省令で定める時期に、当該検査対象船舶に設置された海洋汚染防止設備等(ふん尿等排出防止設備を除く。)及び大気汚染防止検査対象設備並びに当該検査対象船舶に備え置き、又は掲示された海洋汚染防止緊急措置手引書等及び揮発性物質放出防止措置手引書について国土交通大臣の行う中間検査を受けなければならない。

第十九条の三十九  海洋汚染等防止証書の交付を受けた検査対象船舶の船舶所有者は、当該検査対象船舶に設置された海洋汚染防止設備等又は大気汚染防止検査対象設備について国土交通省令で定める改造又は修理を行うとき、当該検査対象船舶に備え置き、又は掲示された海洋汚染防止緊急措置手引書等又は揮発性物質放出防止措置手引書について国土交通省令で定める変更を行うとき、その他国土交通省令で定めるときは、当該海洋汚染防止設備等若しくは大気汚染防止検査対象設備又は当該海洋汚染防止緊急措置手引書等若しくは揮発性物質放出防止措置手引書について国土交通大臣の行う臨時検査を受けなければならない。

第十九条の四十  国土交通大臣は、前項の検査の結果、当該海洋汚染防止設備等及び大気汚染防止検査対象設備並びに当該海洋汚染防止緊急措置手引書等及び揮発性物質放出防止措置手引書が技術基準に適合すると認めるときは、当該船舶所有者に対し、第十九条の三十七第一項の国土交通省令で定める区分に従い、六月以内の有効期間を定めて臨時海洋汚染等防止証書を交付しなければならない。
 国土交通大臣は、前項の臨時海洋汚染等防止証書(以下「臨時海洋汚染等防止証書」という。)を交付する場合には、当該検査対象船舶の航行する海域その他の事項に関し必要な条件を付し、これを当該臨時海洋汚染等防止証書に記載することができる。

第十九条の四十二  国土交通大臣は、第十九条の三十六、第十九条の三十八、第十九条の三十九又は前条第一項の検査(以下「法定検査」という。)に関する事項を記録するため、最初の定期検査に合格した検査対象船舶の船舶所有者に対し、海洋汚染等防止検査手帳を交付しなければならない。

第十九条の四十三  国土交通大臣は、国際航海に従事する検査対象船舶の船舶所有者の申請により、第十九条の三十七第一項の国土交通省令で定める区分に従い、国際海洋汚染等防止証書を交付するものとする。
 国土交通大臣は、前項の国際海洋汚染等防止証書(以下「国際海洋汚染等防止証書」という。)の交付に当たつては、当該検査対象船舶に係る海洋汚染等防止証書若しくは臨時海洋汚染等防止証書又は船舶検査証書(船舶安全法第九条第一項 の船舶検査証書をいう。)若しくは臨時航行許可証(同条第二項 の臨時航行許可証をいう。)の記載その他の事項を審査して、行うものとする。
 国際海洋汚染等防止証書の有効期間は、海洋汚染等防止証書の有効期間の満了する日(臨時海洋汚染等防止証書の交付を受けた船舶にあつては、当該臨時海洋汚染等防止証書の有効期間の満了する日)までとする。
 第十九条の三十七第二項ただし書、第五項及び第六項並びに第十九条の四十の規定は、国際海洋汚染等防止証書について準用する。

第十九条の四十四  検査対象船舶は、有効な海洋汚染等防止証書又は臨時海洋汚染等防止証書の交付を受けているものでなければ、航行の用に供してはならない。
 検査対象船舶は、有効な国際海洋汚染等防止証書の交付を受けているものでなければ、国際航海に従事させてはならない。
 検査対象船舶は、海洋汚染等防止証書、臨時海洋汚染等防止証書又は国際海洋汚染等防止証書に記載された条件に従わなければ、航行の用に供してはならない。
 第一項及び前項の規定は、法定検査又は船舶安全法第五条第一項 の規定による検査のために試運転を行う場合については、適用しない。

第十九条の四十五  海洋汚染等防止証書、臨時海洋汚染等防止証書若しくは国際海洋汚染等防止証書又は海洋汚染等防止検査手帳の交付を受けた船舶所有者は、当該検査対象船舶内に、これらの証書又は手帳を備え置かなければならない。

第十九条の四十六  国土交通大臣は、船級の登録に関する業務を行う者の申請により、その者を海洋汚染防止設備等、海洋汚染防止緊急措置手引書等、大気汚染防止検査対象設備及び揮発性物質放出防止措置手引書についての検査を行う者として登録する。
 えを提起することができる。
 再検査を申請した者は、国土交通大臣の許可を受けた後でなければ関係部分の現状を変更してはならない。
 法定検査の結果に不服がある者は、第一項及び第二項の規定によることによつてのみこれを争うことができる。

第十九条の四十八  国土交通大臣は、当該船舶に設置された海洋汚染防止設備等若しくは大気汚染防止検査対象設備又は当該船舶に備え置き、若しくは掲示された海洋汚染防止緊急措置手引書等若しくは揮発性物質放出防止措置手引書が技術基準に適合しなくなつたと認めるときは、当該船舶の船舶所有者に対し、海洋汚染等防止証書又は臨時海洋汚染等防止証書の返納、当該海洋汚染防止設備等又は大気汚染防止検査対象設備の改造又は修理、当該海洋汚染防止緊急措置手引書等又は揮発性物質放出防止措置手引書の変更その他の必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
 国土交通大臣は、前項の規定に基づく命令を発したにもかかわらず、当該船舶の船舶所有者がその命令に従わない場合において、その航行を継続することが海洋環境の保全等に障害を及ぼすおそれがあると認めるときは、当該船舶の船舶所有者又は船長に対し、当該船舶の航行の停止を命じ、又はその航行を差し止めることができる。
 国土交通大臣があらかじめ指定する国土交通省の職員は、前項に規定する場合において、海洋環境の保全等を図るため緊急の必要があると認めるときは、同項に規定する国土交通大臣の権限を即時に行うことができる。
 国土交通大臣は、第二項の規定による処分に係る船舶について、第一項に規定する事実がなくなつたと認めるときは、直ちに、その処分を取り消さなければならない。

船舶安全法 の準用)
第十九条の四十九  船舶安全法第六条第三項 及び第四項 、第六条ノ二から第六条ノ四まで、第九条第三項から第五項まで、第十一条、第二十九条ノ三第一項並びに第二十九条ノ四第一項の規定は、海洋汚染防止設備又は大気汚染防止検査対象設備(第十九条の七第一項及び第二項に規定する原動機を除く。以下この条において同じ。)の検査又は検定について準用する。この場合において、同法第六条第三項 中「第二条第一項 各号ニ掲グル事項ニ係ル」とあり、並びに同法第六条ノ二 、第六条ノ三及び第六条ノ四第一項中「船舶又ハ第二条第一項各号ニ掲グル事項ニ係ル」とあるのは「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律第五条第一項乃至第三項、第九条の三第一項、第十条の二第一項、第十九条の二十一第二項、第十九条の二十四第一項又ハ第十九条の二十六第二項ニ規定スル」と、同法第六条第四項中「前三項」とあるのは「前項」と、「前条ノ検査(特別検査ヲ除ク)及第一項ノ製造検査(前項ノ規定ニ依ル検査ニ合格シタル事項ニ限ル)」とあるのは「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律第十九条の四十二ニ規定スル法定検査」と、同法第六条ノ二及び第六条ノ三中「第五条第一項第三号」とあるのは「同法第十九条の三十九」と、同法第六条ノ二中「第二条第一項ニ規定スル」とあるのは「同法第五条第四項、第九条の三第二項、第十条の二第二項、第十九条の二十一第二項、第十九条の二十四第二項又ハ第十九条の二十六第二項ニ規定スル」と、同条中「第五条ノ検査(特別検査ヲ除ク)及前条ノ検査」とあり、及び同法第六条ノ四第一項中「第五条ノ検査(特別検査ヲ除ク)及第六条ノ検査」とあるのは「同法第十九条の四十二ニ規定スル法定検査及同法第十九条の四十九第一項ニ於テ準用スル第六条第三項ノ検査」と、同法第六条ノ三中「定期検査又ハ中間検査」とあるのは「同法第十九条の三十六又ハ第十九条の三十八ノ検査」と、「臨時検査」とあるのは「同法第十九条の三十九ノ検査」と読み替えるものとする。
 船舶安全法第十二条第一項 及び第二項 の規定は、前項において準用する同法第六条ノ二 又は第六条ノ三 の規定による認定を受けた者について準用する。この場合において、同法第十二条第二項 中「船舶ノ堪航性及人命ノ安全ニ関シ」とあるのは、「船舶ノ海洋汚染防止設備又ハ大気汚染防止検査対象設備ノ製造、改造若シクハ修理又ハ整備ニ関シ」と読み替えるものとする。
 船舶安全法第三章第一節 (第二十五条の六十三から第二十五条の六十六までを除く。)及び第二十九条ノ五第一項 の規定は、第一項において準用する同法第六条ノ四第一項 の登録、登録検定機関及び登録検定機関が行う検定について準用する。この場合において、同法第二十五条の四十七第一項第一号 中「別表第一」とあるのは「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律別表第二」と、同条第二項第一号 中「この法律又はこの法律に基づく命令」とあるのは「この法律若しくは海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律又はこれらの法律に基づく命令」と、同法第二十五条の五十四中「第二十五条の二十六」とあるのは「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律第十九条の四十九第三項において準用する船舶安全法第二十五条の二十六 」と読み替えるものとする。

第十九条の五十  第十九条の三十六から第十九条の四十八までの規定は、外国船舶については、適用しない。ただし、本邦の各港間又は港のみを航行する外国船舶については、この限りでない。

第十九条の五十一  国土交通大臣は、本邦の港又は沿岸の係留施設にある外国船舶(前条ただし書に規定するものを除く。次項及び第三項において「監督対象外国船舶」という。)に設置された海洋汚染防止設備等若しくは大気汚染防止検査対象設備又は当該船舶に備え置き、若しくは掲示された海洋汚染防止緊急措置手引書等若しくは揮発性物質放出防止措置手引書が技術基準に適合していないと認めるときは、当該船舶の船長に対し、当該海洋汚染防止設備等又は大気汚染防止検査対象設備の改造又は修理、当該海洋汚染防止緊急措置手引書等又は揮発性物質放出防止措置手引書の変更その他の必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
 国土交通大臣は、監督対象外国船舶の乗組員のうち油、有害液体物質、排出ガス又は船舶発生油等焼却設備の取扱いに関する作業を行うものが、当該取扱いに関し遵守すべき事項のうち国土交通省令で定めるもの(以下この項において「特定遵守事項」という。)に関する必要な知識を有しないと認めるとき、その他特定遵守事項に従つて作業を行うことができないと認めるときは、当該船舶の船長に対し、当該乗組員に特定遵守事項に関する必要な知識を習得させることその他特定遵守事項に従つて作業を行わせるため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
 国土交通大臣は、監督対象外国船舶に使用される燃料油が第十九条の二十一第一項本文の政令で定める基準に適合していないと認めるときは、当該船舶の船長に対し、同項本文の政令で定める基準に適合させるため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
 第十九条の四十八第二項から第四項までの規定は、前三項の場合について準用する。この場合において、同条第二項中「船舶所有者が」とあるのは「船長が」と、「船舶所有者又は船長」とあるのは「船長」と、同条第四項中「第一項」とあるのは「第十九条の五十一第一項から第三項まで」と読み替えるものとする。

第十九条の五十二  検査対象船舶である日本船舶の船舶所有者又は船長は、第一議定書締約国の政府から海洋汚染防止条約証書(第一議定書締約国の政府が第一議定書に定める証書として交付する書面であつて、当該船舶の海洋汚染防止設備等及び海洋汚染防止緊急措置手引書等が第一議定書に定める基準に適合していることを証するものをいう。以下同じ。)の交付を受けようとする場合には、日本の領事官を通じて申請しなければならない。
 検査対象船舶である日本船舶の船舶所有者又は船長は、第二議定書締約国の政府から大気汚染防止条約証書(第二議定書締約国の政府が第二議定書に定める証書として交付する書面であつて、当該船舶の大気汚染防止検査対象設備及び揮発性物質放出防止措置手引書が第二議定書に定める基準に適合していることを証するものをいう。以下同じ。)の交付を受けようとする場合には、日本の領事官を通じて申請しなければならない。
 前二項の規定により交付を受けた海洋汚染防止条約証書及び大気汚染防止条約証書(以下「海洋汚染防止条約証書等」という。)は、第十九条の四十三第一項の規定により国土交通大臣が交付した国際海洋汚染等防止証書とみなす。

第十九条の五十三  国土交通大臣は、第一議定書締約国の政府から当該第一議定書締約国の船舶(第十九条の五十ただし書に規定する外国船舶を除く。)について国際海洋汚染等防止証書(海洋汚染防止設備等及び海洋汚染防止緊急措置手引書等に係るものに限る。以下この項において同じ。)に相当する証書を交付することの要請があつた場合には、当該船舶に設置されている海洋汚染防止設備等及び当該船舶に備え置き、又は掲示されている海洋汚染防止緊急措置手引書等について、第十九条の三十六の検査に相当する検査を行うものとし、その検査の結果、当該海洋汚染防止設備等及び当該海洋汚染防止緊急措置手引書等が技術基準に適合すると認めるときは、当該船舶の船舶所有者又は船長に対し、国際海洋汚染等防止証書に相当する証書を交付するものとする。
 国土交通大臣は、第二議定書締約国の政府から当該第二議定書締約国の船舶(第十九条の五十ただし書に規定する外国船舶を除く。)について国際海洋汚染等防止証書(大気汚染防止検査対象設備及び揮発性物質放出防止措置手引書に係るものに限る。以下この項において同じ。)に相当する証書を交付することの要請があつた場合には、当該船舶に設置されている大気汚染防止検査対象設備及び当該船舶に備え置き、又は掲示されている揮発性物質放出防止措置手引書について、第十九条の三十六の検査に相当する検査を行うものとし、その検査の結果、当該大気汚染防止検査対象設備及び当該揮発性物質放出防止措置手引書が技術基準に適合すると認めるときは、当該船舶の船舶所有者又は船長に対し、国際海洋汚染等防止証書に相当する証書を交付するものとする。

第十九条の五十四  検査の申請書の様式、検査の実施方法その他海洋汚染防止設備等、海洋汚染防止緊急措置手引書等、大気汚染防止検査対象設備及び揮発性物質放出防止措置手引書の検査に関し必要な事項並びに海洋汚染等防止証書、臨時海洋汚染等防止証書及び国際海洋汚染等防止証書の様式、これらの証書の交付、再交付及び書換えその他これらの証書に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。

   第五章 廃油処理事業等

第二十条  港湾管理者及び漁港管理者以外の者は、廃油処理事業を行なおうとするときは、廃油処理施設ごとに、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
 港湾管理者又は漁港管理者は、廃油処理事業を行なおうとするときは、その廃油処理施設の設置の工事の開始の日(工事を要しないときは、その事業の開始の日)の六十日前までに、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。

第二十一条  前条第一項の許可を受けようとする者は、次の事項を記載した申請書を国土交通大臣に提出しなければならない。
 当該廃油処理事業を行なう者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあつてはその代表者の氏名及び住所
 当該廃油処理施設に関する次の事項
 設置の場所(船舶である廃油処理設備については、主たる根拠地)
 船舶又は自動車により廃油の収集を行なう場合にあつては、その収集の対象となる廃油を排棄する船舶の存する海域
 廃油処理設備の種類及び能力
 処理する廃油の種類
 前条第二項の規定による届出をする港湾管理者又は漁港管理者は、前項第二号の事項を記載した届出書を国土交通大臣に提出しなければならない。
 第一項の申請書又は前項の届出書には、事業計画書、廃油処理施設の工事設計書その他の国土交通省令で定める書類を添附しなければならない。

第二十二条  次の各号の一に該当する者は、第二十条第一項の許可を受けることができない。
 この法律の規定に違反して刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から一年を経過しない者
 第三十三条第一項の規定により第二十条第一項の許可を取り消され、その取消しの日から一年を経過しない者
 法人で、その業務を行なう役員のうちに前二号の一に該当する者があるもの

第二十三条  国土交通大臣は、第二十条第一項の許可の申請が次の各号に適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
 当該事業の遂行上適切な計画を有するものであること。
 当該事業の用に供する廃油処理施設が国土交通省令で定める技術上の基準に適合するものであること。
 申請者が当該事業を適確に遂行するに足りる能力を有するものであること。

第二十五条  削除

第二十六条  廃油処理事業者(第二十条第一項の許可を受け、又は同条第二項の規定による届出をした者をいう。以下同じ。)は、廃油の処理の料金その他の廃油の処理の引受けの条件について廃油処理規程を定め、あらかじめ、国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
 前項の廃油処理規程は、次の各号に適合するものでなければならない。
 料金が能率的な経営の下における適正な原価に照らし公正妥当なものであること。
 料金の収受及び廃油処理事業者の責任に関する事項が適正かつ明確に定められていること。
 特定の者に対し不当な差別的取扱いをするものでないこと。
 他の廃油処理事業者との間に不当な競争を引き起こすおそれがないものであること。
 国土交通大臣は、港湾管理者及び漁港管理者以外の廃油処理事業者が第一項の規定により届け出た廃油処理規程が前項各号のいずれかに適合していないと認めるときは、当該廃油処理事業者に対し、期限を定めてその廃油処理規程を変更すべきことを命ずることができる。

 第二十四条の規定は、前項の規定による届出があつた場合に準用する。この場合において、同条中「その事業の開始前」とあるのは、「その変更前」と読み替えるものとする。
 廃油処理事業者は、第一項ただし書の国土交通省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。

第二十九条  港湾管理者及び漁港管理者以外の廃油処理事業者は、第二十一条第一項第一号の事項に変更があつたときは、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。

第三十条  廃油処理事業者は、当該事業の用に供する廃油処理施設を第二十三条第二号の国土交通省令で定める技術上の基準に適合するように維持しなければならない。
 廃油処理事業者は、廃油の処理の方法に関する国土交通省令で定める技術上の基準に従つて廃油を処理しなければならない。
 国土交通大臣は、当該事業の用に供する廃油処理施設又は当該事業における廃油の処理の方法が、第二十三条第二号又は前項の国土交通省令で定める技術上の基準に適合していないと認めるときは、廃油処理事業者に対し、当該事業の用に供する廃油処理施設の使用を停止し、その技術上の基準に適合するように当該事業の用に供する廃油処理施設を修理し、若しくは改造し、又はその技術上の基準に従つて廃油を処理すべきことを命ずることができる。

第三十一条  港湾管理者及び漁港管理者以外の廃油処理事業者について、相続、合併又は分割(当該廃油処理事業を承継させるものに限る。)があつたときは、相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人又は分割により当該廃油処理事業を承継した法きる。
 この法律又はこの法律に基づく処分に違反したとき。
 第二十二条第一号又は第三号に該当することとなつたとき。
 国土交通大臣は、前項の規定により事業の停止を命じようとするときは、行政手続法第十三条第一項 の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
 第一項の規定による処分に係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
 前項の聴聞の主宰者は、行政手続法第十七条第一項 の規定により当該処分に係る利害関係人が当該聴聞に関する手続に参加することを求めたときは、これを許可しなければならない。

第三十四条  廃油処理事業の用に供する廃油処理施設以外の廃油処理施設(国土交通省令で定める小規模のものを除く。以下「自家用廃油処理施設」という。)により廃油の処理を行なおうとする者は、その廃油処理施設の設置の工事の開始の日(工事を要しないときは、その廃油の処理の開始の日)の六十日前までに、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
 第二十一条第一項及び第三項の規定は、前項の規定による届出に準用する。
 第二十四条の規定は、第一項の規定による届出があつた場合に準用する。この場合において、同条中「その事業の開始前」とあるのは、「その廃油の処理の開始前」と読み替えるものとする。

第三十五条  第二十八条第三項から第五項まで及び第二十九条から第三十二条までの規定は、前条第一項の規定による届出をした者(以下「自家用廃油処理施設の設置者」という。)に準用する。

 国は、必要があると認めるときは、廃油処理施設の建設又は改良を行なう港湾管理者に対し、予算の範囲内において、その建設又は改良に要する費用の十分の五を補助するものとする。

第三十七条  国土交通大臣は、第二十条第一項の許可の申請があり、又は同条第二項の規定による届出があつたときは、その旨を都道府県知事に通知するものとする。ただし、当該届け出た者が都道府県である港湾管理者又は漁港管理者であるときは、この限りでない。
 都道府県知事は、廃油処理事業者(当該廃油処理事業者が都道府県である港湾管理者又は漁港管理者である場合を除く。)の用に供する廃油処理施設又はその廃油の処理の方法に関し必要があると認めるときは、国土交通大臣に対し、第三十条第三項の規定による措置を講ずべきことを要請することができる。
 国土交通大臣は、前項の規定による要請があつた場合において講じた措置について当該都道府県知事に通知するものとする。

   第六章 海洋の汚染及び海上災害の防止措置

第三十八条  船舶から次に掲げる油その他の物質(以下この条において「油等」という。)の排出があつた場合には、当該船舶の船長は、国土交通省令で定めるところにより、当該排出があつた日時及び場所、排出の状況、海洋の汚染の防止のために講じた措置その他の事項を直ちに最寄りの海上保安機関に通報しなければならない。ただし、当該排出された油等が国土交通省令で定める範囲を超えて広がるおそれがないと認められるときは、この限りでない。
 蒸発しにくい油で国土交通省令で定めるもの(以下「特定油」という。)の排出であつて、その濃度及び量が国土交通省令で定める基準以上であるもの
 油の排出(前号に掲げる特定油の排出を除く。)であつて、その濃度及び量が国土交通省令で定める基準以上であるもの
 有害液体物質等の排出であつて、その量が有害液体物質等の種類に応じ国土交通省令で定める量以上であるもの
 ばら積み以外の方法で貨物として輸送される物質のうち海洋環境に特に悪影響を及ぼすものとして国土交通省令で定めるものの排出であつて、その量が当該物質の種類に応じ国土交通省令で定める量以上であるもの
 船舶の衝突、乗揚げ、機関の故障その他の海難が発生した場合において、船舶から前項各号に掲げる油等の排出のおそれがあるときは、当該船舶の船長は、国土交通省令で定めるところにより、当該海難があつた日時及び場所、海難の状況、油等の排出が生じた場合に海洋の汚染の防止のために講じようとする措置その他の事項を直ちに最寄りの海上保安機関に通報しなければならない。ただし、油等の排出が生じた場合に当該排出された油等が同項ただし書の国土交通省令で定める範囲を超えてひろがるおそれがないと予想されるときは、この限りでない。
 海洋施設等から第一項第一号若しくは第二号に掲げる油の排出又は同項第三号に掲げる有害液体物質等の排出のうち有害液体物質の排出(以下「大量の油又は有害液体物質の排出」という。)があつた場合には、当該海洋施設等の管理者は、国土交通省令で定めるところにより、その日時及び場所、排出の状況、海洋の汚染の防止のために講じた措置その他の事項を直ちに最寄りの海上保安庁の事務所に通報しなければならない。ただし、当該排出された油又は有害液体物質が第一項ただし書の国土交通省令で定める範囲を超えて広がるおそれがないと認められるときは、この限りでない。
 海洋施設等の損傷その他の海洋施設等に係る異常な現象が発生した場合において、当該海洋施設等から大量の油又は有害液体物質の排出のおそれがあるときは、当該海洋施設等の管理者は、国土交通省令で定めるところにより、当該異常な現象が発生した日時及び場所、異常な現象の状況、大量の油又は有害液体物質の排出が生じた場合に海洋の汚染の防止のために講じようとする措置その他の事項を直ちに最寄りの海上保安庁の事務所に通報しなければならない。ただし、大量の油又は有害液体物質の排出が生じた場合に当該排出された大量の油又は有害液体物質が第一項ただし書の国土交通省令で定める範囲を超えて広がるおそれがないと予想されるとき、又は石油コンビナート等災害防止法 (昭和五十年法律第八十四号)第二十三条第一項 の規定による通報をしたときは、この限りでない。
 大量の油又は有害液体物質の排出があつた場合には、第一項の船舶内にある者及び第三項の海洋施設等の従業者である者以外の者で当該大量の油又は有害液体物質の排出の原因となる行為をしたもの(その者が船舶内にある者であるときは、当該船舶の船長)は、第一項又は第三項の規定に準じて通報を行わなければならない。ただし、第一項の船舶の船長又は第三項の海洋施設等の管理者が通報を行つたことが明らかなときは、この限りでない。
 第一項若しくは第二項の船舶の船舶所有者その他当該船舶の運航に関し権原を有する者又は第三項若しくは第四項の海洋施設等の設置者は、海上保安機関から、第一項から第四項までに規定する油等の排出又は海難若しくは異常な現象による海洋の汚染を防止するために必要な情報の提供を求められたときは、できる限り、これに応じなければならない。
 油又は有害液体物質が第一項ただし書の国土交通省令で定める範囲を超えて海面に広がつていることを発見した者は、遅滞なく、その旨を最寄りの海上保安機関に通報しなければならない。

第三十九条  大量の油又は有害液体物質の排出があつたときは、次に掲げる者は、直ちに、国土交通省令で定めるところにより、排出された油又は有害液体物質の広がり及び引き続く油又は有害液体物質の排出の防止並びに排出された油又は有害液体物質の除去(以下「排出油等の防除」という。)のための応急措置を講じなければならない。
 当該排出された油若しくは有害液体物質が積載されていた船舶の船長又は当該排出された油若しくは有害液体物質が管理されていた施設の管理者
 前号の船舶内にある者及び同号の施設の従業者である者以外の者で当該大量の油又は有害液体物質の排出の原因となる行為をしたもの(その者が船舶内にある者であるときは、当該船舶の船長)
 大量の油又は有害液体物質の排出があつたときは、次に掲げる者は、直ちに、国土交通省令で定めるところにより、排出油等の防除のため必要な措置を講じなければならない。ただし、前項に定める者が同項の規定による措置を講じた場合において、これらの者が講ずる措置のみによつて確実に排出油等の防除ができると認められるときは、この限りでない。
 前項第一号の船舶の船舶所有者
 前項第一号の施設の設置者
 前二号に掲げる者のほか、その業務に関し当該大量の油又は有害液体物質の排出の原因となる行為をした者の使用者(当該行為をした者が船舶の乗組員であるときは、当該船舶の船舶所有者)
 前項の場合において、同項各号に掲げる者が同項の規定により講ずべき措置を講じていないと認められるときは、海上保安庁長官は、これらの者に対し、同項の規定により講ずべき措置を講ずべきことを命ずることができる。
 大量の油又は有害液体物質の排出があつた場合において、当該大量の油又は有害液体物質の排出が港内又は港の付近にある船舶から行われたものであるときは、次に掲げる者は、第一項及び第二項に定める者に対しこれらの規定により講ずべき措置の実施について援助し、又はこれらの者と協力して排出油等の防除のため必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
 当該港が当該排出された油又は有害液体物質の船積港であるときは、当該油又は有害液体物質の荷送人
 当該港が当該排出された油又は有害液体物質の陸揚港であるときは、当該油又は有害液体物質の荷受人
 当該大量の油又は有害液体物質の排出が船舶の係留中に行われたときは、当該係留施設の管理者
 海上保安庁長官は、船舶の衝突、乗揚げ、機関の故障その他の海難が発生した場合又は海洋施設の損傷その他の海洋施設に係る異常な現象が発生した場合において、当該船舶又は海洋施設からの大量の油又は有害液体物質の排出のおそれがあり、緊急にこれを防止する必要があると認めるときは、次に掲げる者に対し、国土交通省令で定めるところにより、排出のおそれがある油又は有害液体物質の抜取りその他当該大量の油又は有害液体物質の排出の防止のため必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
 当該船舶の船長又は船舶所有者
 当該海洋施設の管理者又は設置者

第三十九条の二  海上保安庁長官は、大量の油又は有害液体物質の排出があつた場合において、緊急に排出油等の防除のための措置を講ずる必要があると認めるときは、当該措置を講ずる現場の海域にある船舶の船長に対しその船舶をその海域から退去させることを命じ、若しくはその海域に進入してくる船舶の船長に対しその進入を中止させることを命じ、又はその海域を航行する船舶の航行を制限することができる。

第三十九条の三  次に掲げる者は、当該船舶若しくは施設又は当該係留施設を利用する船舶から特定油が排出された場合において、排出された特定油の広がり及び引き続く特定油の排出の防止並びに排出された特定油の除去(第三十九条の五において「排出特定油の防除」という。)のための措置を講ずることができるよう、国土交通省令で定めるところにより、当該船舶若しくは施設内又は国土交通省令で定める場所にオイルフェンス、薬剤その他の資材を備え付けておかなければならない。ただし、第一号に掲げる船舶にあつては、港湾その他の国土交通省令で定める海域を航行中である場合に限る。
 国土交通省令で定める船舶の船舶所有者
 船舶から陸揚げし、又は船舶に積載する特定油で国土交通省令で定める量以上の量のものを保管することができる施設の設置者
 第一号に掲げる船舶を係留することができる係留施設(専ら同号に掲げる船舶以外の船舶を係留させる係留施設を除く。)の管理者

第三十九条の四  総トン数が国土交通省令で定める総トン数以上のタンカー(その貨物艙の一部分がばら積みの液体貨物の輸送のための構造を有するタンカーにあつては、当該貨物艙の一部分の容量が国土交通省令で定める容量以上であるものに限る。以下「特定タンカー」という。)の船舶所有者は、特定タンカーが常時航行する海域で地形、潮流その他の自然的条件からみて特定油の排出があつたならば海洋が著しく汚染されるおそれがある海域として国土交通省令で定めるものを、特定タンカーに貨物としてばら積みの特定油を積載して航行させるときは、油回収船又は特定油を回収するための機械器具で国土交通省令で定めるものを配備しなければならない。
 前項の油回収船及び特定油を回収するための機械器具の配備の場所その他配備に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。

第三十九条の五  油(特定油を除く。以下この条において同じ。)又は有害液体物質を輸送する国土交通省令で定める船舶の船舶所有者は、当該船舶が常時航行する海域で地形、潮流その他の自然的条件からみて油又は有害液体物質の排出があつたならば海洋が著しく汚染されるおそれがある海域として国土交通省令で定める海域を、当該船舶に貨物として油又は有害液体物質を積載して航行させるときは、国土交通省令で定めるところにより、当該船舶の所在する場所へ速やかに到達することができる場所その他の国土交通省令で定める場所に、排出油等の防除(排出特定油の防除を除く。以下この条において同じ。)のために必要な資材を備え付け、機械器具を配備し、及び排出油等の防除に関し必要な知識を有する要員を確保しておかなければならない。

第四十条  海上保安庁長官は、廃棄物その他の物(油及び有害液体物質を除く。以下この条及び第四十一条の二第二号において同じ。)の排出により、又は船舶の沈没若しくは乗揚げに起因して海洋が汚染され、又は汚染されるおそれがあり、当該汚染が海洋環境の保全に著しい障害を及ぼし、又は及ぼすおそれがあると認める場合は、当該廃棄物その他の物を排出したと認められる者又は当該沈没し、若しくは乗り揚げた船舶の船舶所有者に対し、国土交通省令で定めるところにより、当該廃棄物その他の物の除去又は当該船舶の撤去その他当該汚染の防止のため必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。

第四十条の二  次の各号に掲げる者は、国土交通省令で定める技術上の基準に従い、当該各号の施設又は当該係留施設を利用する船舶から油又は有害液体物質の不適正な排出があり、又は排出のおそれがある場合において当該施設内にある者その他の者が直ちにとるべき措置に関する事項について、油濁防止緊急措置手引書又は有害液体汚染防止緊急措置手引書を作成し、これを当該施設内(当該施設内に備え置き、又は掲示することが困難である場合にあつては、当該施設の管理者の事務所内)に備え置き、又は掲示しておかなければならない。
 船舶から陸揚げし、又は船舶に積載する油又は有害液体物質で国土交通省令で定める量以上の量のものを保管することができる施設の設置者
 国土交通省令で定める船舶を係留することができる係留施設(専ら当該国土交通省令で定める船舶以外の船舶を係留させる係留施設を除く。)の管理者
 国土交通大臣は、前項各号に掲げる者が、同項の技術上の基準に従つて同項の油濁防止緊急措置手引書又は有害液体汚染防止緊急措置手引書の作成又は備置き若しくは掲示をしていないと認めるときは、その者に対し、同項の技術上の基準に従つて同項の油濁防止緊急措置手引書又は有害液体汚染防止緊急措置手引書一項から第三項まで及び第五項並びに第四十条の規定により措置を講ずべき者がその措置を講ぜず、又はこれらの者が講ずる措置のみによつては海洋の汚染を防止することが困難であると認める場合において、排出された油、有害液体物質、廃棄物その他の物の除去、排出のおそれがある油若しくは有害液体物質の抜取り又は沈没し、若しくは乗り揚げた船舶の撤去その他の海洋の汚染を防止するため必要な措置を講じたときは、当該措置に要した費用で国土交通省令で定める範囲のものについて、国土交通省令で定めるところにより、当該排出された油、有害液体物質、廃棄物その他の物若しくは排出のおそれがある油若しくは有害液体物質が積載されていた船舶の船舶所有者、これらの物が管理されていた海洋施設等の設置者又は沈没し、若しくは乗り揚げた船舶の船舶所有者に負担させることができる。ただし、異常な天災地変その他の国土交通省令で定める事由により、当該油、有害液体物質、廃棄物その他の物が排出されたとき、当該油若しくは有害液体物質の排出のおそれが生じたとき又は船舶が沈没し、若しくは乗り揚げたときは、この限りでない。
 前項の規定により負担させる費用の徴収については、行政代執行法 (昭和二十三年法律第四十三号)第五条 及び第六条 の規定を準用する。
 第一項の規定による費用の負担の履行については、海上保安庁長官が適当と認めるときは、金銭の納付に代え当該措置のために消費した薬剤その他の資材に相当する資材の納付によることができる。
 第一項の場合において、当該油、有害液体物質、廃棄物その他の物の排出、当該油若しくは有害液体物質の排出のおそれ又は当該船舶の沈没若しくは乗揚げにつき責めに任ずべき者があるときは、同項の船舶所有者又は海洋施設等の設置者は、その者に対し、同項の規定により負担した費用について求償権を有する。
 第一項に規定する場合において、その海洋の汚染が船舶油濁損害賠償保障法 (昭和五十年法律第九十五号)第二条第六号 イに規定する汚染に該当するときは、その講じられた措置に要した費用については、前各項の規定は、適用しない。ただし、その講じられた措置に要した費用の負担の履行であつて同法第三条第一項 又は第二項 の規定に基づくタンカー油濁損害の賠償の義務の履行であるものについては、第三項の規定の例による。

第四十一条の二  海上保安庁長官は、次に掲げる場合において、特に必要があると認めるときは、関係行政機関の長又は関係地方公共団体(港務局を含む。)の長その他の執行機関(以下「関係行政機関の長等」という。)に対し、政令で定めるところにより、排出された油、有害液体物質、廃棄物その他の物の除去、排出のおそれがある油若しくは有害液体物質の抜取り又は沈没し、若しくは乗り揚げた船舶の撤去その他の海洋の汚染を防止するため必要な措置を講ずることを要請することができる。
 第三十九条第一項から第三項まで及び第五項並びに第四十条の規定により措置を講ずべき者がその措置を講ぜず、又はこれらの者が講ずる措置のみによつては海洋の汚染を防止することが困難であると認められるとき。
 本邦の領海の外側の海域にある政令で定める外国船舶(以下この号及び第四十二条の二十六第二項において「特定外国船舶」という。)から大量の油又は有害液体物質の排出があつた場合又は特定外国船舶からの排出に係る第四十条に規定する場合であつて、当該特定外国船舶の船舶所有者及び第三十九条第二項第三号に掲げる者若しくは当該特定外国船舶から廃棄物その他の物を排出したと認められる者が海洋の汚染を防止するための必要な措置を講ぜず、又はこれらの者が講ずる措置のみによつては海洋の汚染を防止することが困難であると認められるとき。

第四十一条の三  関係行政機関の長等は、前条第一号に掲げる場合において、同条の規定により海上保安庁長官が要請した措置を講じたときは、当該措置に要した費用で政令で定める範囲のものについて、当該措置に係る排出された油、有害液体物質、廃棄物その他の物若しくは排出のおそれがある油若しくは有害液体物質が積載されていた船舶の船舶所有者、これらの物が管理されていた海洋施設等の設置者又は沈没し、若しくは乗り揚げた船舶の船舶所有者に負担させることができる。ただし、第四十一条第一項ただし書に規定する場合は、この限りでない。
 関係行政機関の長等は、前項の規定による負担金を徴収しようとするときは、当該負担金の納付義務者に対し、負担金の額、納付期限及び納付方法その他必要な事項を通知しなければならない。
 関係行政機関の長等は、前項の通知を受けた納付義務者が納付期限までに同項の負担金を納付しないときは、期限を指定してこれを督促しなければならない。
 関係行政機関の長等は、前項の規定により督促をするときは、納付義務者に対し、督促状を発する。この場合において、督促状により指定すべき期限は、督促状を発する日から起算して二十日以上経過した日でなければならない。
 関係行政機関の長等は、第三項の規定による督促を受けた納付義務者がその指定の期限までに負担金及び第七項の規定による延滞金を納付しないときは、国税の滞納処分の例により、滞納処分をすることができる。
 前項の規定による徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとし、その時効については、国税の例による。
 関係行政機関の長等は、第三項の規定により督促をしたときは、負担金の額につき年十四・五パーセントの割合で、納付期限の翌日からその負担金の完納の日又は財産の差押えの日の前日までの日数により計算した額の延滞金を徴収することができる。ただし、やむを得ない事情があると認められる場合は、この限りでない。
 第四十一条第三項から第五項までの規定は、第一項の場合について準用する。この場合において、同条第三項から第五項までの規定中「第一項」とあるのは「第四十一条の三第一項」と、同条第五項中「前各項」とあるのは「第四十一条の三第一項から第七項まで並びに同条第八項において準用する前二項」と読み替えるものとする。

第四十二条  海上保安庁長官は、本邦の沿岸海域において排出された著しく大量の油又は有害液体物質により海洋が著しく汚染され、当該汚染が広範囲の沿岸海域において、海洋環境の保全に著しい障害を及ぼし、人の健康を害し、財産に重大な損害を与え、若しくは事業活動を困難にし、又はこれらの障害が生ずるおそれがある場合において、緊急にこれらの障害を防止するため排出油等の防除の措置を講ずる必要があると認めるときは、当該排出油等の防除の措置を講ずるためやむを得ない限度において、当該排出された油又は有害液体物質が積載されていた船舶を破壊し、当該排出された油又は有害液体物質を焼却するほか、当該排出された油又は有害液体物質のある現場付近の海域にある財産の処分をすることができる。

第四十二条の二  危険物の排出(海域の大気中に流すことを含む。以下この条、第四十二条の四の二、第四十二条の五第一項、第四十二条の八及び第四十二条の九第一項において同じ。)があつた場合において、当該排出された危険物の海上火災が発生するおそれがあるときは、次に掲げる者は、国土交通省令で定めるところにより、危険物の排出があつた日時及び場所、排出された危険物の量及び広がりの状況並びに排出された危険物が積載されていた船舶又は管理されていた海洋危険物管理施設(海域に設けられる工作物で危険物を管理するものをいう。以下同じ。)その他の施設(陸地にあるものを含む。)に関する事項を直ちに最寄りの海上保安庁の事務所に通報しなければならない。ただし、第三十八条第一項から第五項までの規定又は石油コンビナート等災害防止法第二十三条第一項 の規定による通報をした場合は、この限りでない。
 当該排出された危険物が積載されていた船舶の船長又は当該排出された危険物が管理されていた施設の管理者
 前号の船舶内にある者及び同号の施設の従業者である者以外の者で当該危険物の排出の原因となる行為をしたもの(その者が船舶内にある者であるときは、当該船舶の船長)
 前項に規定する事態を発見した者は、遅滞なく、その旨を最寄りの海上保安庁の事務所に通報しなければならない。
 第一項に規定する場合において、同項各号に掲げる者は、直ちに、引き続く危険物の排出の防止及び排出された危険物の火災の発生の防止のための応急措置を講ずるとともに、危険物の排出があつた現場付近にある者又は船舶に対し注意を喚起するための措置を講じなければならない。
 第一項に規定する場合において、海上保安庁長官は、海上災害の発生を防止するため必要があると認めるときは、次に掲げる者に対し、国土交通省令で定めるところにより、引き続く危険物の排出の防止、排出された危険物の火災の発生の防止その他の海上災害の発生の防止のため必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
 第一項第一号の船舶の船舶所有者又は同号の施設の設置者
 前号に掲げる者のほか、その業務に関し当該危険物の排出の原因となる行為をした者の使用者(当該行為をした者が船舶の乗組員であるときは、当該船舶の船舶所有者)

第四十二条の三  貨物としてばら積みの危険物を積載している船舶、海洋危険物管理施設又は危険物の海上火災が発生したときは、次に掲げる者は、国土交通省令で定めるところにより、海上火災が発生した日時及び場所、海上火災の状況並びに海上火災が発生した船舶若しくは海洋危険物管理施設又は海上火災が発生した危険物が積載されていた船舶若しくはが積載されていた船舶の船長又は当該海上火災が発生した危険物が管理されていた施設の管理者
 前二号の船舶内にある者及び前二号の施設の従業者である者以外の者で当該海上火災の原因となる行為をしたもの(その者が船舶内にある者であるときは、当該船舶の船長)
 前項に規定する場合において、同項各号に掲げる者は、直ちに、消火若しくは延焼の防止又は人命の救助のための応急措置を講ずるとともに、海上火災の現場付近にある者又は船舶に対し注意を喚起するための措置を講じなければならない。
 第一項に規定する場合において、海上保安庁長官は、海上災害の拡大を防止するため必要があると認めるときは、次に掲げる者に対し、国土交通省令で定めるところにより、消火、延焼の防止その他の海上災害の拡大の防止のため必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
 第一項第一号又は第二号の船舶の船舶所有者
 第一項第一号の海洋危険物管理施設又は同項第二号の施設の設置者
 前二号に掲げる者のほか、その業務に関し当該海上火災の原因となる行為をした者の使用者(当該行為をした者が船舶の乗組員であるときは、当該船舶の船舶所有者)

第四十二条の四  海上火災を発見した者は、遅滞なく、その旨を最寄りの海上保安庁の事務所に通報しなければならない。

第四十二条の四の二  船舶の衝突、乗揚げ、機関の故障その他の海難が発生した場合又は海洋危険物管理施設の損傷その他の海洋危険物管理施設に係る異常な現象が発生した場合において、当該船舶又は海洋危険物管理施設から危険物の排出が生ずるおそれがあるときは、当該船舶の船長又は当該海洋危険物管理施設の管理者は、国土交通省令で定めるところにより、当該海難又は異常な現象が発生した日時及び場所、海難又は異常な現象の状況、危険物の排出が生じた場合に海上災害の発生の防止のために講じようとする措置その他の事項を直ちに最寄りの海上保安庁の事務所に通報しなければならない。ただし、第三十八条第一項から第五項までの規定又は石油コンビナート等災害防止法第二十三条第一項 の規定による通報をした場合は、この限りでない。
 前項に規定する場合において、海上保安庁長官は、海上災害の発生を防止するため、緊急に当該危険物の排出を防止する必要があると認めるときは、次に掲げる者に対し、国土交通省令で定めるところにより、当該危険物の抜取りその他当該排出の防止のため必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
 当該船舶の船長又は船舶所有者
 当該海洋危険物管理施設の管理者又は設置者

第四十二条の五  海上保安庁長官は、危険物の排出があつた場合において、当該排出された危険物による海上火災が発生するおそれが著しく大であり、かつ、海上火災が発生したならば著しい海上災害が発生するおそれがあるときは、海上火災が発生するおそれのある海域にある者に対し火気の使用を制限し、若しくは禁止し、又はその海域にある船舶の船長に対しその船舶をその海域から退去させることを命じ、若しくはその海域に進入してくる船舶の船長に対しその進入を中止させることを命ずることができる。
 海上保安庁長官は、海上火災が発生した場合は、当該海上火災の現場の海域にある船舶の船長に対しその船舶をその海域から退去させることを命じ、又はその海域に進入してくる船舶の船長に対しその進入を中止させることを命ずることができる。
 前二項に規定する場合において、海上保安庁長官は、当該海域にある者に対しその海域からの退去を命じ、又は当該海域への人の出入を禁止し、若しくは制限することができる。

第四十二条の六  海上保安庁長官は、消火若しくは延焼の防止又は人命の救助のため必要がある場合は、海上火災が発生し、又はまさに発生しようとしている船舶、海洋危険物管理施設その他の財産を、延焼の防止のためやむを得ないと認められる場合は、海域にある延焼のおそれのある船舶、海洋危険物管理施設その他の財産を使用し、移動し、若しくは処分し、又はその使用を制限することができる。

第四十二条の七  海上保安庁長官は、船舶の海上火災による船舶交通の障害の発生により、当該障害の発生した海域の周辺の海域において船舶交通の危険が生じ、又は生ずるおそれがあると認められる場合は、当該船舶の船舶所有者に対し、その船舶の海上火災による海上災害及び船舶交通の障害が新たに発生するおそれのない海域にその船舶を曳航すべきことを命ずることができる。

第四十二条の八  海上保安庁長官は、油、有害液体物質若しくは危険物の排出又は海上火災による船舶交通の障害の発生により、当該障害の発生した海域の周辺の海域において船舶交通の危険が生じ、又は生ずるおそれがある場合であつて、緊急に船舶交通の危険を防止する必要があると認めるときは、当該周辺の海域を航行する船舶の航行を制限し、又は禁止することができる。

第四十二条の九  消防機関(消防組織法 (昭和二十二年法律第二百二十六号)第九条 各号に掲げる機関をいう。以下同じ。)の長は、次の各号に掲げる場合は、第四十二条の五又は第四十二条の六の権限を行うことができる。
 第四十二条の五又は第四十二条の六に規定する場合において、当該危険物の排出又は海上火災がふ頭に係留された船舶又は陸地にある施設(海域にある施設で固定施設により当該施設と陸地との間を人が往来できるものを含む。)に係るものであるとき(消防機関の長又はその委任を受けてその権限を行う消防吏員若しくは消防団員が現場にいないとき、及び消防機関の長が海上保安庁長官又は管区海上保安本部長等(第五十三条第一項の規定により海上保安庁長官の権限に属する事項を行うことができる管区海上保安本部長及び同条第二項の規定により管区海上保安本部長の権限に属する事項を行うことができる管区海上保安本部の事務所の長をいう。以下同じ。)に対しその権限を行うことを要請したときを除く。)。
 第四十二条の五又は第四十二条の六に規定する場合において、当該危険物の排出又は海上火災が前号の船舶及び施設以外の船舶又は施設に係るものである場合にあつては、海上保安庁長官若しくは管区海上保安本部長等若しくはその委任を受けてその権限を行う海上保安官が現場にいないとき、又は海上保安庁長官若しくは管区海上保安本部長等からその権限を行うことを要請されたとき。
 前項各号に掲げる場合においては、海上保安庁長官は、第四十二条の五又は第四十二条の六の規定にかかわらず、その権限を行うことができない。

第四十二条の十  海上保安庁長官又は管区海上保安本部長等及び消防機関の長は、第四十二条の二第一項に規定する事態若しくは海上火災が発生したことを知つたとき、又は第四十二条の五若しくは第四十二条の六の権限を行つたときは、相互に密接な連絡をとるとともに、海上火災の発生及び拡大の防止のための措置の実施について協力しなければならない。

第四十二条の十一  第四十二条の五に規定する場合において、海上保安庁長官若しくは管区海上保安本部長等若しくはその委任を受けてその権限を行う海上保安官及び消防機関の長若しくはその委任を受けてその権限を行う消防吏員若しくは消防団員が現場にいないとき、又は海上保安庁長官若しくは管区海上保安本部長等若しくは消防機関の長の要請があつたときは、警察署長は、これらの者に代わつて同条の権限を行うことができる。この場合において、警察署長は、当該権限を行つたときは、直ちにその旨を海上保安庁長官若しくは管区海上保安本部長等又は消防機関の長に通知しなければならない。

第四十二条の十二  消防法 (昭和二十三年法律第百八十六号)第二十三条の二 、第二十八条並びに第二十九条第一項及び第二項の規定は、第四十二条の五又は第四十二条の六に規定する場合には、適用しない。
 行政手続法第三章 の規定は、第三十九条の二、第四十二条の五、第四十二条の六又は第四十二条の八の規定による命令又は処分については、適用しない。

   第六章の二 独立行政法人海上災害防止センター

    第一節 総則

第四十二条の十三  独立行政法人海上災害防止センターの名称、目的、業務の範囲等に関する事項については、この章の定めるところによる。

第四十二条の十四  この法律及び独立行政法人通則法 (平成十一年法律第百三号。以下「通則法」という。)の定めるところにより設立される通則法第二条第一項 に規定する独立行政法人の名称は、独立行政法人海上災害防止センターとする。

第四十二条の十五  独立行政法人海上災害防止センター(以下「センター」という。)は、海上災害の発生及び拡大の防止(以下「海上防災」という。)のための措置を実施する業務を行うとともに、海上防災のための措置に必要な船舶、機械器具及び資材の保有、海上防災のための措置に関する訓練等の業務並びに海上災害の防止に関する国際協力の推進に資する業務を行うことにより、人の生命及び身体並びに財産の保護に資することを目的とする。

第四十二条の十六  センターは、主たる事務所を神奈川県に置く。

第四十二条の十七  センターの資本金は、海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律(平成十四年法律第百八十五号)附則第二条第十一項の規定により政府及び政府以外の者から出資があつたものとされた金額の合計額とする。
 センターは、必要があるときは、国土交通大臣の認可を受けて、その資本金を増加することができる。
 政府は、前項の規定によりセンターがその資本金を増加するときは、予算で定める金額の範囲内において、センターに出資することができる。

第四十二条の十八  センターは、通則法第四十六条の二第一項 若しくは第二項 の規定による国庫への納付又は通則法第四十六条の三第三項 の規定による払戻しをする場合を除くほか、出資者に対し、その持分を払い戻すことができない。
 センターは、出資者の持分を取得し、又は質権の目的としてこれを受けることができない。

第四十二条の十九  政府以外の出資者は、その持分を譲渡することができる。
 政府以外の出資者の持分の移転は、譲受け者について第四十二条の三十四第二項各号に掲げる事項を出資者原簿に記載した後でなければ、センターその他の第三者に対抗することができない。
 出資者の持分については、信託財産に属する財産である旨を出資者原簿に記載しなければ、当該持分が信託財産に属することをセンターその他の第三者に対抗することができない。

第四十二条の二十  センターでない者は、海上災害防止センターという名称を用いてはならない。

    第二節 役員及び職員

第四十二条の二十一  センターに、役員として、その長である理事長及び監事二人を置く。
 センターに、役員として、理事二人以内を置くことができる。

第四十二条の二十二  理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐してセンターの業務を掌理する。
 通則法第十九条第二項 の個別法で定める役員は、理事とする。ただし、理事が置かれていないときは、監事とする。
 前項ただし書の場合において、通則法第十九条第二項 の規定により理事長の職務を代理し又はその職務を行う監事は、その間、監事の職務を行つてはならない。

第四十二条の二十三  理事長の任期は四年とし、理事及び監事の任期は二年とする。

第四十二条の二十四  センターの役員及び職員は、刑法 その他の罰則の適用達成するため、次の業務を行う。
 次条の規定による海上保安庁長官の指示により排出油等の防除のための措置を実施し、当該措置に要した費用を第四十二条の二十七の規定により徴収すること。
 船舶所有者その他の者の委託により、排出油等の防除、消防船による消火及び延焼の防止その他海上防災のための措置を実施すること。
 海上防災のための措置に必要な油回収船、油を回収するための機械器具、オイルフェンスその他の船舶、機械器具及び資材を保有し、これらを船舶所有者その他の者の利用に供すること。
 海上防災のための措置に関する訓練を行うこと。
 海上防災のための措置に必要な機械器具及び資材並びに海上防災のための措置に関する技術について調査及び研究を行い、その成果を普及すること。
 海上防災のための措置に関する情報を収集し、整理し、及び提供すること。
 船舶所有者その他の者の委託により、海上防災のための措置に関する指導及び助言を行うこと。
 海外における海上防災のための措置に関する指導及び助言、海外からの研修員に対する海上防災のための措置に関する訓練の実施その他海上災害の防止に関する国際協力の推進に資する業務を行うこと。
 前各号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。

第四十二条の二十六  海上保安庁長官は、緊急に排出油等の防除のための措置を講ずる必要がある場合において、第三十九条第三項の規定により措置を講ずべ海洋施設等の設置者に負担させることができる。ただし、第四十一条第一項ただし書に規定する場合は、この限りでない。
 国は、センターが前条第一項又は第二項の規定により海上保安庁長官が指示した措置を講じた場合であつて、当該措置に要した費用が次の各号のいずれかに該当するときは、センターに対し、予算の範囲内において、当該各号に掲げる費用で政令で定める範囲のものを交付する。
 前条第一項の規定による措置(船舶油濁損害賠償保障法第二条第六号 イに規定する汚染の防除のための措置であつて、同法第二条第六号 ロに規定する措置(次号において「油濁損害防止措置」という。)に該当しないものに限る。)に要した費用
 前条第二項の規定による措置(油濁損害防止措置に該当しないものに限る。)に要した費用
 第四十一条第四項及び第五項並びに第四十一条の三第二項から第七項までの規定は、第一項の場合について準用する。この場合において、第四十一条第四項及び第五項中「第一項」とあり、並びに第四十一条の三第二項中「前項」とあるのは「第四十二条の二十七第一項」と、第四十一条第五項中「前各項」とあるのは「第四十二条の二十七第一項並びに同条第三項において準用する前項及び第四十一条の三第二項から第七項まで」と、第四十一条の三第五項中「国税の滞納処分の例により」とあるのは「国税の滞納処分の例により、海上保安庁長官の認可を受けて」と読み替えるものとする。

第四十二条の二十八  センターは、第四十二条の二十五第一号及び第二号の業務に関する基金を設け、海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律(平成十四年法律第百八十五号)附則第二条第十一項の規定により出資若しくは出えんされたものとされ、又は第四十二条の十七第二項の認可を受けた場合において出資され、若しくはこれらの業務に要する資金に充てることを条件として政府以外の者から出えんされた金額の合計額に相当する金額をもつてこれに充てるものとする。

第四十二条の二十九  センターは、第四十二条の二十五第一号及び第二号に掲げる業務並びにこれらに附帯する業務(次条第二項及び第四項において「防災措置業務」という。)に係る経理とその他の業務に係る経理とを区分し、それぞれ勘定を設けて整理しなければならない。

第四十二条の三十  センターは、通則法第二十九条第二項第一号 に規定する中期目標の期間(以下この項、次項及び第五項において「中期目標の期間」という。)の最後の事業年度に係る通則法第四十四条第一項 又は第二項 の規定による整理を行つた後、同条第一項 の規定による積立金があるときは、その額に相当する金額のうち国土交通大臣の承認を受けた金額を、当該中期目標の期間の次の中期目標の期間に係る通則法第三十条第一項 の認可を受けた中期計画(同項 後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの)の定めるところにより、当該次の中期目標の期間における第四十二条の二十五に規定する業務の財源に充てることができる。
 センターは、前条に規定する防災措置業務に係る勘定において、前項に規定する積立金の額に相当する金額から同項の規定による承認を受けた金額を控除してなお残余があるときは、その額に相当する金額のうち国土交通大臣の承認を受けた金額を、当該中期目標の期間の次の中期目標の期間における同項に規定する積立金として整理することができる。
 国土交通大臣は、前二項の規定による承認をしようとするときは、あらかじめ、国土交通省の独立行政法人評価委員会の意見を聴かなければならない。
 センターは、前条に規定する防災措置業務に係る勘定において、第一項に規定する積立金の額に相当する金額から同項及び第二項の規定による承認を受けた金額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を国庫に納付しなければならない。
 センターは、前条に規定するその他の業務に係る勘定において、第一項に規定する積立金の額に相当する金額から同項の規定による承認を受けた金額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を当該中期目標の期間の次の中期目標の期間における同項に規定する積立金として整理しなければならない。
 前各項に定めるもののほか、納付金の納付の手続その他積立金の処分に関し必要な事項は、政令で定める。

第四十二条の三十一  センターは、第四十二条の二十五第一号から第三号までに掲げる業務に必要な費用に充てるため、国土交通大臣の認可を受けて、長期借入金をすることができる。
 国土交通大臣は、前項の規定による認可をしようとするときは、あらかじめ、国土交通省の独立行政法人評価委員会の意見を聴かなければならない。

第四十二条の三十二  センターは、毎事業年度、長期借入金の償還計画を立てて、国土交通大臣の認可を受けなければならない。
 国土交通大臣は、前項の規定による認可をしようとするときは、あらかじめ、国土交通省の独立行政法人評価委員会の意見を聴かなければならない。

    第四節 雑則

第四十二条の三十三  この法律に基づいてしたセンターの処分に不服がある者は、国土交通大臣に対し行政不服審査法 による審査請求をすることができる。

第四十二条の三十四  センターは、出資者原簿を備えて置かなければならない。
 出資者原簿には、各出資者について次の事項を記載しなければならない。
 氏名又は名称及び住所
 出資の引受け及び出資金の払込みの年月日又は出資者の持分の譲受けの年月日
 出資額又は出資者の持分の譲受け額(以下「出資額」という。)
 政府以外の出資者は、出資者原簿の閲覧を求めることができる。

第四十二条の三十五  センターは、解散した場合において、その債務を弁済してなお残余財産があるときは、これを各出資者に対し、その出資額に応じて分配しなければならない。
 前項の規定により各出資者に分配することができる金額は、その出資額を限度とする。

第四十二条の三十六  国土交通大臣は、次の場合には、財務大臣に協議しなければならない。
 第四十二条の十七第二項、第四十二条の三十一第一項又は第四十二条の三十二第一項の認可をしようとするとき。
 第四十二条の三十第一項又は第二項の承認をしようとするとき。

第四十二条の三十七  センターに係る通則法 における主務大臣、主務省及び主務省令は、それぞれ国土交通大臣、国土交通省及び国土交通省令とする。

国家公務員宿舎法 の適用除外)
第四十二条の三十九  国家公務員宿舎法 (昭和二十四年法律第百十七号)の規定は、センターの役員及び職員には適用しない。

   第七章 雑則

第四十三条  何人も、船舶、海洋施設又は航空機(以下「船舶等」という。)を海洋に捨ててはならない。ただし、海洋施設を次条第一項の許可を受けて捨てる場合又は遭難した船舶等であつて除去することが困難なものを放置する場合は、この限りでない。
 第三章及び第四章の規定は、船舶又は海洋施設若しくは航空機から船舶等を捨てる場合には、適用しない。

第四十三条の二  海洋施設を海洋に捨てようとする者は、環境大臣の許可を受けなければならない。
 前項の許可を受けようとするときは、環境省令で定めるところにより、次の事項を記載した申請書を環境大臣に提出しなければならない。
 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつてはその代表者の氏名及び住所
 海洋に捨てようとする海洋施設の概要
 当該海洋施設の廃棄に関する実施計画
 当該海洋施設の廃棄海域の汚染状況の監視に関する計画

第四十三条の三  環境大臣は、前条第一項の許可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
 廃棄海域及び廃棄方法が、環境省令で定める基準に適合するものであり、かつ、当該廃棄海域の海洋環境の保全に著しい障害を及ぼすおそれがないものであること。
 海洋に捨てる方法以外に適切な処分の方法がないものであること。

第四十三条の四  第十条の六第三項から第七項まで、第十条の七、第十条の八第二項及び第十条の九から第十条の十一までの規定は、第四十三条の二第一項の許可について準用する。この場合において、これらの規定中「排出海域」とあるのは「廃棄海域」と、「海洋投入処分」とあるのは「廃棄」と読み替えるほか、これらの規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。

第四十三条の五  海上保安庁長官は、海上保安管区の区域その他の事情を考慮して国土交通省令で定める海域ごとに、油又は有害液体物質が著しく大量に排出された場合における排出油等の防除に関する計画(以下「排出油等防除計画」という。)を作成するものとする。
 排出油等防除計画は、前項の国土交通省令で定める海域に係る次の事項について定めるものとする。
 油又は有害液体物質が著しく大量に排出された場合における海洋の汚染の想定に関すること。
 前号の場合における排出油等の防除のために必要な油回収船その他の船舶、機械器具及び資材の整備の目標に関すること。
 第一号の場合における排出油等の防除のための関係行政機関、関係地方公共団体、船舶所有者の団体その他の関係者との連絡及び情報の交換に関すること。
 第一号の場合における排出油等の防除及びこれに伴う危険の防止に関すること。
 海上保安庁長官は、第一項の規定により排出油等防除計画を作成しようとするときは、関係行政機関の長又は関係地方公共団体の長の意見を聴かなければならない。これを修正しようとするときも、同様とする。
 海上保安庁長官は、第一項の規定により排出油等防除計画を作成したときは、速やかに、これを前項に規定する者に通知するとともに、その要旨を公表しなければならない。これを修正したときも、同様とする。

第四十三条の六  管区海上保安本部長、タンカー又は有害液体物質を輸送する船舶の船舶所有者、油又は有害液体物質の取扱いを行う海洋施設等の設置者、前条第三項に規定する者その他の関係者は、同条第一項の国土交通省令で定める海域のうち港湾及びその周辺海域その他の海域ごとに、共同して次の事項を行う協議会を組織することができる。
 当該海域における排出油等の防除に関する自主基準の作成
 排出油等の防除に関する技術の調査及び研究
 排出油等の防除に関する教育及び共同訓練の実施
 その他排出油等の防除に関する重要事項の協議
 前項の協議会は、当該協議会が組織された海域に係る排出油等防除計画について、海上保安庁長官に対し、意見を述べることができる。

第四十三条の七  油又は有害液体物質による海洋の汚染の防止のために使用する薬剤であつて国土交通省令・環境省令で定めるものは、国土交通省令・環境省令で定める技術上の基準に適合するものでなければ、使用してはならない。
 前項の薬剤は、その用法に従い、当該海洋の汚染状況及び当該海域の状況に応じて、適切に使用しなければならない。

第四十三条の八  船舶によりばら積み以外の方法で行う第三十八条第一項第四号の国土交通省令で定める物質の輸送は、容器、表示、積載方法その他その物質の排出による海洋の汚染を防止するために必要な輸送方法に関する事項に関し国土交通省令で定める基準に従つて行わなければならない。
 国土交通大臣は、前項の物質の輸送が同項の国土交通省令で定める基準に適合して行われていないと認められるときは、当該船舶の船舶所有者又は船長に対し、輸送方法を改善すべきことを命ずることができる。

第四十三条の九  海洋の汚染又は海上災害の防止のために使用する粉砕設備(船舶発生廃棄物を粉砕することにより処理する設備をいう。)その他の設備又はオイルフェンス、薬剤その他の資材であつて国土交通省令で定めるもの(以下「粉砕設備等」という。)を製造する者は、当該粉砕設備等が国土交通省令で定める技術上の基準に適合することについて、当該粉砕設備等の型式ごとに国土交通大臣の型式承認を受けるとともに、当該型式承認を受けた粉砕設備等ごとに国土交通大臣又は国土交通大臣の登録を受けた者の検定を受けることができる。
 船舶安全法第九条第四項 及び第十一条 の規定は前項の検定について、同法第三章第一節 (第二十五条の六十三から第二十五条の六十六までを除く。)及び第二十九条ノ五第一項 の規定は前項の登録、登録を受けた者及び登録を受けた者が行う検定について準用する。この場合において、同法第二十五条の四十七第一項第一号 中「別表第一」とあるのは「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律別表第三」と、同条第二項第一号 中「この法律又はこの法律に基づく命令」とあるのは「この法律若しくは海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律又はこれらの法律に基づく命令」と、同法第二十五条の五十四中「第二十五条の二十六」とあるのは「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律第四十三条の九第二項において準用する船舶安全法第二十五条の二十六 」と読み替えるものとする。

第四十四条  港湾管理者は、当該港湾の港湾区域及びその周辺地域において生ずる廃油、廃有害液体物質等及び廃棄物並びに排出ガス(以下この条において「廃油等」という。)の種類及び量等に照らし、当該港湾区域及びその周辺海域において船舶又は海洋施設から廃油等が排出又は放出されることによる海洋汚染等を防止するため必要があると認めるときは、当該港湾において廃油処理施設、廃有害液体物質等処理施設及び廃棄物処理施設並びに廃棄物の処理場所並びに排出ガス処理施設(排出ガスの処理の用に供する設備の総体をいう。)が確保されるようこれらの建設又は配置について港湾法 (昭和二十五年法律第二百十八号)第三条の三第一項 の港湾計画その他の港湾の整備に関する計画に定めなければならない。

第四十五条  海上保安庁長官は、本邦の沿岸海域における海洋の汚染状況について、必要な監視を行なわなければならない。
 海上保安庁長官は、著しい海洋の汚染があると認めるときは、その汚染の状況について、当該汚染海域を地先水面とする地方公共団体の長に通知するものとする。

第四十六条  海上保安庁長官及び気象庁長官は、水路業務又は気象業務による成果及び資料を海洋の汚染の防止及び海洋環境の保全並びに海上災害の防止のために活用するとともに、これらの業務に関連する海洋の汚染の防止及び海洋環境の保全並びに海上災害の防止のための科学的調査を実施するものとする。

第四十七条  国土交通大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長、関係地方公共団体の長、関係する独立行政法人(通則法第二条第一項 に規定する独立行政法人をいう。第五十一条の三第一項において同じ。)の長又は関係する地方独立行政法人(地方独立行政法人法 (平成十五年法律第百十八号)第二条第一項 に規定する地方独立行政法人をいう。)の理事長に対し、海洋汚染等の防止及び海洋環境の保全等に関し、資料又は情報の提供、意見の開陳その他必要な協力を求めることができる。
 関係地方公共団体の長は、海洋汚染等の防止及び海洋環境の保全等のため必要があると認めるときは、この法律の施行に関し、国土交通大臣に対し、意見を述べることができる。
 農林水産大臣は、油、有害液体物質等又は廃棄物の排出又は焼却により漁場の効用が著しく低下し、又は低下するおそれがあると認められるときは、国土交通大臣に対し、この法律の施行に関し、当該漁場及びその周辺海域における油、有害液体物質等又は廃棄物の排出又は焼却の規制のための適切な措置を講ずることを要請することができる。

第四十八条  国土交通大臣は、この法律の施行に必要な限度において、国土交通省令で定めるところにより、廃油処理事業者又は自家用廃油処理施設の設置者に対し、その事業又はその廃油処理施設による廃油の処理に関し報告をさせることができる。
 環境大臣は、この法律の施行に必要な限度において、環境省令で定めるところにより、第十条の六第一項、第十八条の二第一項、第十八条の八第一項又は第四十三条の二第一項の許可を受けた者に対し、許可を受けた廃棄物の海洋投入処分、特定二酸化炭素ガスの海底下廃棄又は海洋施設の廃棄に関し報告させることができる。
 国土交通大臣又は海上保安庁長官は、この法律の施行に必要な限度において、国土交通省令で定めるところにより、船舶所有者若しくは船長、海洋施設の設置者若しくは管理者又は航空機の使用者に対し、当該船舶、海洋施設又は航空機に係る油、有害液体物質等又は廃棄物の排出、海底下廃棄又は焼却、排出ガスの放出その他油、有害液体物質等又は廃棄物の取扱いに関する作業に関し報告をさせることができる。
 国土交通大臣又は海上保安庁長官は、この法律の施行に必要な限度において、国土交通省令で定めるところにより、第三十九条の三各号に掲げる者、特定タンカー若しくは第三十九条の五に規定する船舶の船舶所有者又は第四十条の二第一項各号に掲げる者に対し、オイルフェンス、薬剤その他の資材の備付け、油回収船若しくは特定油を回収するための機械器具その他の排出油等の防除のために必要な機械器具の配備、排出油等の防除に関し必要な知識を有する要員の確保又は同項の油濁防止緊急措置手引書若しくは有害液体汚染防止緊急措置手引書の作成、備置き若しくは掲示に関し報告をさせることができる。
 国土交通大臣は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、廃油処理事業者又は自家用廃油処理施設の設置者の事務所その他の事業場に立ち入り、廃油処理設備、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
 環境大臣は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、第十条の六第一項、第十八条の二第一項、第十八条の八第一項又は第四十三条の二第一項の許可を受けた者の事務所その他の事業場に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させ、又は関係者に質問させることができる。
 国土交通大臣又は海上保安庁長官は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、船舶若しくは海洋施設等又は船舶所有者若しくは海洋施設等の設置者若しくは管理者の事務所に立ち入り、海洋汚染防止設備等、油濁防止規程、第七条の二第一項又は第四十条の二第一項の油濁防止緊急措置手引書、油記録簿、有害液体物質記録簿、船舶発生廃棄物汚染防止規程、船舶発生廃棄物記録簿、海洋施設発生廃棄物汚染防止規程、大気汚染防止検査対象設備、海洋汚染等防止証書、海洋汚染防止条約証書等その他の物件を検査させ、又は関係者に質問させることができる。
 国土交通大臣又は海上保安庁長官は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、第三十九条の三各号に規定する船舶若しくは施設若しくは同条の国土交通省令で定める場所又は第三十九条の四第一項の油回収船若しくは特定油を回収するための機械器具の所在する場所若しくは第三十九条の五の資材若しくは機械器具の所在する場所に立ち入り、排出油等の防除のために必要なオイルフェンス、薬剤その他の資材又は油回収船若しくは特定油を回収するための機械器具その他の機械器具を検査させることができる。
 第五項から前項までの規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人にこれを提示しなければならない。
10  第五項から第八項までの規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

第四十九条  前条第七項の規定により船舶若しくは海洋施設又は船舶所有者若しくは海洋施設の管理者の事務所に立ち入つた職員は、この法律の施行に必要な限度において、油記録簿、有害液体物質記録簿、船舶発生廃棄物記録簿又は燃料油供給証明書の記載事項の写しを作成し、その写しが真正である旨の証明を船長若しくは船舶所有者又は海洋施設の管理者に対して求めることができる。

第四十九条の二  国土交通大臣又は海上保安庁長官は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、船舶所有者、船長その他油、有害液体物質等若しくは廃棄物の排出若しくは焼却又は排出ガスの放出その他の海洋汚染等又は海上災害の防止と密接な関連を有する業務に携わる者に対し、これらの者が海洋汚染等又は海上災害の防止の見地に照らしてその業務を適正に処理するよう必要な指導、助言及び勧告をすることができる。

第五十条  国は、海洋汚染防止設備等、廃油処理施設、油回収船その他海洋汚染等又は海上災害を防止するための設備、施設又は船舶の設置若しくは保有又は改善に必要な資金の確保、技術的な助言その他の援助に努めるものとする。

第五十一条  国は、船舶及び海洋施設からの油、有害液体物質等及び廃棄物の排出並びに排出ガスの放出の防止、特定二酸化炭素ガスの処分、廃油及び廃船の処理、排出された油、有害液体物質等及び危険物の除去並びに海上火災の防除に関する技術の研究及び調査その他海洋汚染等及び海上災害の防止に関する研究及び調査を推進し、その成果の普及に努めるものとする。

第五十一条の二  国は、海洋汚染等及び海上災害の防止に関する国際的な連携の確保及び技術協力の推進、海外の地域における海上防災のための緊急援助の実施その他の海洋汚染等及び海上災害の防止に関する国際協力の推進に努めるものとする。

第五十一条の三  次の各号のいずれかに掲げる者(国及び独立行政法人(業務の内容その他の事情を勘案して政令で定めるものに限る。)を除く。)は、実費を勘案して国土交通省令で定める額の手数料を国(機構の放出量確認(第十九条の七第二項(同条第三項において準用する場合を含む。)に規定する放出量確認に相当する確認を含む。)及び原動機取扱手引書の承認を受けようとする者にあつては、機構)に納付しなければならない。
 第九条の二第四項の確認(海上保安庁長官が行うものに限る。)を受けようとする者
 第十一条の登録を受けようとする者
 放出量確認(第十九条の七第二項(同条第三項において準用する場合を含む。)及び第十九条の十八に規定する放出量確認に相当する確認を含む。次項において同じ。)及び原動機取扱手引書の承認を受けようとする者
 法定検査又は第十九条の五十三の検査を受けようとする者
 海洋汚染等防止証書又は臨時海洋汚染等防止証書の交付を受けようとする者(船級協会が船級の登録をした検査対象船舶に係るこれらの証書の交付を受けようとする者に限る。)
 国際海洋汚染等防止証書の交付を受けようとする者
 国際大気汚染防止原動機証書、海洋汚染等防止証書、臨時海洋汚染等防止証書、海洋汚染等防止検査手帳又は国際海洋汚染等防止証書の再交付又は書換えを受けようとする者
 第四十三条の九第一項の型式承認又は検定(国土交通大臣が行うものに限る。)を受けようとする者
 前項の手数料の納付は、機構に納める場合を除き、収入印紙をもつてしなければならない。ただし、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律 (平成十四年法律第百五十一号)第三条第一項 の規定により同項 に規定する電子情報処理組織を使用して前項各号の確認、登録、放出量確認、承認、検査、交付、再交付若しくは書換え又は型式承認若しくは検定に係る申請をする場合には、国土交通省令で定めるところにより、現金をもつてすることができる。
 第一項の規定により機構に納付された手数料は、機構の収入とする。

第五十一条の四  この法律を適用する場合における総トン数は、次の各号に掲げる船舶の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める総トン数とする。
 船舶のトン数の測度に関する法律 (昭和五十五年法律第四十号。以下「トン数法」という。)第八条第一項 の国際トン数証書又は同条第七項 の国際トン数確認書の交付を受けている日本船舶 トン数法第四条第一項 の国際総トン数
 前号に定める日本船舶以外の日本船舶(次号に定めるものを除く。) トン数法第五条第一項 の総トン数
 第一号に定める日本船舶以外の日本船舶であつてトン数法 附則第三条第一項 の規定の適用があるもの 同項 本文の規定による総トン数
 外国船舶 国土交通省令で定める総トン数

第五十一条の五  第二議定書締約国の船舶から放出される排出ガスによる大気の汚染及びオゾン層の破壊に係る環境の保全についての排他的経済水域及び大陸棚に関する法律 (平成八年法律第七十四号)の規定の適用については、同法第三条第一項 中「次に掲げる事項」とあるのは「排他的経済水域又は大陸棚における千九百七十三年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する千九百七十八年の議定書によって修正された同条 約を改正する千九百九十七年の議定書の締約国である外国の船舶から放出される排出ガスによる大気の汚染及びオゾン層の破壊に係る環境の保全並びに第四号 に掲げる事項」と、同項第四号 中「前三号に掲げる事項」とあるのは「排他的経済水域又は大陸棚における千九百七十三年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する千九百七十八年の議定書によって修正された同条約を改正する千九百九十七年の議定書の締約国である外国の船舶から放出される排出ガスによる大気の汚染及びオゾン層の破壊に係る環境の保全」と、同条第三項 中「前二項」とあるのは「第一項」とする。

第五十二条  この法律の規定は、放射性物質による海洋汚染等及びその防止については、適用しない。

第五十三条  この法律の規定により国土交通大臣又は海上保安庁長官の権限に属する事項は、国土交通省令で定めるところにより、地方整備局長、北海道開発局長、地方運輸局長(運輸監理部長を含む。)又は管区海上保安本部長に行わせることができる。
 地方整備局長、北海道開発局長、地方運輸局長又は管区海上保安本部長は、国土交通省令で定めるところにより、前項の規定によりその権限に属させられた事項の一部を地方整備局の事務所の長、開発建設部の長、運輸支局長、地方運輸局、運輸監理部若しくは運輸支局の事務所の長又は管区海上保安本部の事務所の長に行わせることができる。

第五十四条  この法律の規定に基づき、命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置及び経過措置に関する罰則を含む。)を定めることができる。

   第八章 罰則

 前項の場合において、犯人が収受した賄賂は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。

第五十四条の三  前条第一項の賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
 前項の罪を犯した者が自首したときは、その刑を減軽し、又は免除することができる。

第五十四条の四  第九条の十九の規定による業務の停止の命令に違反したときは、その違反行為をした登録確認機関の役員又は職員は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

第五十四条の五  第十九条の十五第三項(第十九条の四十六第三項において準用する場合を含む。)、第十九条の四十九第三項又は第四十三条の九第二項において準用する船舶安全法第二十五条の五十八第一項 の規定による業務の停止の命令に違反したときは、その違反行為をした船級協会、登録検定機関又は第四十三条の九第一項の登録を受けた者の役員又は職員は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

第五十五条  次の各号のいずれかに該当する者は、千万円以下の罰金に処する。
 第四条第一項の規定に違反して、油を排出した者
一の二  第八条の三第三項の規定による命令に違反した者
 第九条の二第一項(第九条の六第一項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、有害液体物質又は未査定液体物質を排出した者
 第十条第一項の規定に違反して、廃棄物を排出した者
 偽りその他不正の行為により第十条の六第一項、第十条の十第一項(第十八条の二第三項、第十八条の十二及び第四十三条の四において準用する場合を含む。)、第十八条の二第一項、第十八条の八第一項又は第四十三条の二第一項の許可を受けた者
 第十八条第一項の規定に違反して、油等を排出した者
 第十八条の七の規定に違反して、油等の海底下廃棄をした者
 第十八条の十の規定による命令に違反した者
 第十九条の七第一項の規定に違反して船舶に設置された原動機若しくは同条第二項の規定に違反して放出量確認に相当する確認若しくは原動機取扱手引書の承認を受けていない原動機を運転した者又は第十九条の九第一項の規定に違反して原動機を運転した者
 第十九条の二十一第一項の規定に違反して、燃料油を使用した者
 第十九条の二十四第三項の規定に違反して揮発性物質放出防止設備を使用し、又は同項の規定により使用すべき揮発性物質放出防止設備を使用しなかつた者
十一  第十九条の二十六第一項又は第二項の規定に違反して、油、有害液体物質等又は廃棄物の焼却をした者
十二  第三十九条第一項の規定に違反した者
十三  第三十九条第三項若しくは第五項、第四十条、第四十二条の二第四項、第四十二条の三第三項又は第四十二条の四の二第二項の規定による命令に違反した者
十四  第四十三条第一項の規定に違反して、船舶等を捨てた者
 過失により前項第一号、第二号、第三号又は第五号の罪を犯した者は、五百万円以下の罰金に処する。

第五十五条の二  次の各号のいずれかに該当する者は、二百万円以下の罰金に処する。
 第九条の六第四項の規定に違反して、未査定液体物質を輸送した者
 偽りその他不正の行為により海洋汚染等防止証書、臨時海洋汚染等防止証書又は国際海洋汚染等防止証書の交付を受けた者
 第十九条の三十八又は第十九条の三十九の規定による検査を受けないで船舶を航行の用に供した者
 第十九条の四十四第一項から第三項までの規定に違反して、船舶を航行の用に供し、又は国際航海に従事させた者
 第二十条第一項の規定に違反して、廃油処理事業を行つた者
 第二十四条(第二十八条第四項(第三十五条において準用する場合を含む。)又は第三十四条第三項において準用する場合を含む。)又は第三十条第三項(第三十五条において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反した者
 第四十二条の七の規定による命令に違反した者

第五十六条  次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の罰金に処する。
 第四条第五項(第十八条第四項において準用する場合を含む。)の規定により海上保安庁長官が付し、又は変更した条件に違反して油を排出した者
 第十一条の規定に違反した者
 第十九条の二第四項の規定による命令に違反した者
三の二  第十九条の四第二項(同条第三項において準用する場合を含む。)又は第十九条の九第二項の規定により国土交通大臣が付し、又は変更した条件に違反して原動機を運転した者
 偽りその他不正の行為により第十九条の六若しくは第十九条の十第一項の規定による国際大気汚染防止原動機証書又は第十九条の十五第二項の規定による書面の交付を受けた者
四の二  第十九条の二十一第六項の規定により国土交通大臣が付し、又は変更した条件に違反して燃料油を使用した者
 第十九条の四十八第二項(第十九条の五十一第四項において準用する場合を含む。)の規定による処分に違反した者
 第十九条の四十九第一項において準用する船舶安全法第六条ノ四第二項 の規定により確認した海洋汚染防止設備又は大気汚染防止検査対象設備以外の海洋汚染防止設備又は大気汚染防止検査対象設備について第十九条の四十九第一項 において準用する同法第九条第五項 の標示を付した者
 偽りその他不正の行為により第十九条の四十九第一項において準用する船舶安全法第九条第三項 又は第四項 の合格証明書の交付を受けた者
 第二十条第二項、第二十八条第三項(第三十五条において準用する場合を含む。)又は第三十四条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
 第二十八条第一項の規定に違反して第二十一条第一項第二号の事項を変更した者

第五十七条  次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。
 第五条の三第一項又は第三項の規定に違反した者
 第六条第一項、第七条第一項、第八条の二第四項、第九条の四第一項若しくは第二項、第十条の三第一項、第十八条の五第一項、又は第三十九条の三の規定に違反した者
二の二  第八条の二第三項の規定に違反して、船舶間貨物油積替えを行つた者
二の三  第八条の三第一項の規定による通報をせず、又は虚偽の通報をして船舶間貨物油積替えを行つた者
二の四  第八条の三第二項の規定による通報に際して虚偽の通報をした者(当該タンカーが船舶間貨物油積替えをした場合に限る。)
 第九条の二第四項の規定に違反した者
 第十条の九第二項(第十八条の二第三項、第十八条の十二及び第四十三条の四において準用する場合を含む。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
 第十条の十二第一項又は第十八条の二第二項の規定に違反した者
 第十九条の二第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
六の二  第十九条の二十一第四項の規定による通報をせず、又は虚偽の通報をして基準適合燃料油以外の燃料油を使用した者
 第十九条の二十五の規定に違反して、船舶を航行の用に供した者
 第十九条の四十八第一項又は第十九条の五十一第一項から第三項までの規定による命令に違反した者
 第三十三条第一項の規定による命令に違反した者
 第三十八条第一項から第五項まで、第四十二条の二第一項、第四十二条の三第一項又は第四十二条の四の二第一項の規定による通報をせず、又は虚偽の通報をした者
十一  第三十九条の二の規定による命令に違反し、又は処分の違反となるような行為をした者
十二  第三十九条の四第一項又は第三十九条の五の規定に違反した者
十三  第四十条の二第二項の規定による命令に違反した者
十四  第四十二条の五第一項若しくは第三項の規定による命令若しくは処分又は同条第二項の規定による命令に違反した者
十五  第四十二条の八の規定による処分の違反となるような行為をした者
十六  第四十三条の七第一項の規定に違反して、薬剤を使用した者

第五十八条  次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
 第五条の三第二項又は第五条の四の規定に違反した者
 第八条第一項若しくは第三項、第八条の二第七項、第九条の五第一項若しくは第三項、第十条の四第一項若しくは第三項、第十条の五、第十六条第一項若しくは第三項、第十八条の四第一項若しくは第三項、第十八条の六、第十九条の八(承認原動機取扱手引書に係る部分に限る。)、第十九条の二十一の二、第十九条の二十二第一項又は第十九条の二十六第三項の規定に違反した者
 第八条第二項、第九条の五第二項、第十条の四第二項、第十六条第二項又は第十八条の四第二項の規定により油記録簿、有害液体物質記録簿、船舶発生廃棄物記録簿又は廃棄物処理記録簿に記載すべき事項を記載せず、又は虚偽の記載をした者
三の二  第八条の二第六項の規定による記録を作成せず、又は虚偽の記録を作成した者
 第十三条第二項の規定に違反して第十一条の登録を受けた船舶を第十条第二項第四号又は第五号の規定によつてする廃棄物の排出に使用した者
 第十四条の規定又は第三十一条第二項若しくは第三十二条(これらの規定を第三十五条において準用する場合を含む。)の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
 第十九条の十五第三項(第十九条の四十六第三項において準用する場合を含む。)、第十九条の四十九第三項又は第四十三条の九第二項において準用する船舶安全法第二十五条の六十一第一項 の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
 第十九条の四十五の規定に違反して当該船舶を航行の用に供した者
 第十九条の四十九第二項において準用する船舶安全法第十二条第一項 の規定による臨検を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又はその質問に対し陳述をせず若しくは虚偽の陳述をした者
 第十九条の四十九第二項において準用する船舶安全法第十二条第二項 の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
十一  第二十六条第一項の規定による届出をしないで又は届け出た廃油処理規程によらないで廃油を処理した者
十二  第二十六条第三項の規定による命令に違反した者
十三  海上保安機関に対し、第三十八条第七項に規定する事実を発見した旨の虚偽の通報をした者
十六  第四十八条第一項から第四項までの規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
十七  第四十八条第五項から第八項までの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は同条第六項若しくは第七項の規定による質問に対し陳述をせず若しくは虚偽の陳述をした者
十八  第四十九条の規定による証明を拒み、又は忌避した者

第五十八条の二  次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした登録確認機関の役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。
 第九条の十五の規定による許可を受けないで確認業務の全部を廃止したとき。
 第九条の十八第一項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
 第九条の二十の規定に違反して帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかつたとき。
 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした船級協会、登録検定機関又は第四十三条の九第一項の登録を受けた者(外国にある事務所において業務を行うこれらの者を除く。)の役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。
 第十九条の十五第三項(第十九条の四十六第三項において準用する場合を含む。)、第十九条の四十九第三項又は第四十三条の九第二項において準用する船舶安全法第二十五条の六十 の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
 第十九条の四十九第三項又は第四十三条の九第二項において準用する船舶安全法第二十五条の五十二 の許可を受けないで業務の全部を廃止したとき。
 第九条の十八第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、三十万円以下の罰金に処する。

第五十九条  法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第五十五条から第五十八条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、各本条の罰金刑を科する。

第五十九条の二  第十九条の十一第一項の規定により国土交通大臣の認可を受けなければならない場合において、その認可を受けなかつたときは、その違反行為をした機構の役員は、二十万円以下の過料に処する。

第六十条  次の各号のいずれかに該当する者は、二十万円以下の過料に処する。
 第九条の十四第一項の規定に違反して財務諸表等を備えて置かず、財務諸表等に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は正当な理由がないのに同条第二項各号の規定による請求を拒んだ者
 第十九条の二第二項又は第三項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
 第十九条の十五第三項(第十九条の四十六第三項において準用する場合を含む。)、第十九条の四十九第三項若しくは第四十三条の九第二項において準用する船舶安全法第二十五条の五十三第一項 の規定に違反して財務諸表等を備えて置かず、財務諸表等に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は正当な理由がないのに第十九条の十五第三項(第十九条の四十六第三項において準用する場合を含む。)、第十九条の四十九第三項若しくは第四十三条の九第二項において準用する船舶安全法第二十五条の五十三第二項 各号の規定による請求を拒んだ者(外国にある事務所において業務を行う者を除く。)

第六十一条  第十条の十第四項(第十八条の二第三項、第十八条の十二及び第四十三条の四において準用する場合を含む。)、第十八条の三又は第二十八条第五項若しくは第二十九条(これらの規定を第三十五条において準用する場合を含む。)の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、十万円以下の過料に処する。

第六十二条  第六章の二の規定により国土交通大臣又は海上保安庁長官の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかつたとき。
 第四十二条の二十五に規定する業務以外の業務を行つたとき。

第六十三条  第四十二条の二十の規定に違反した者は、十万円以下の過料に処する。

第六十四条  第五十五条から第五十六条までの罪に係る訴訟の第一審の裁判権は、地方裁判所にも属する。

   第九章 外国船舶に係る担保金等の提供による釈放等

第六十五条  司法警察員である者であつて政令で定めるもの(以下「取締官」という。)は、次に掲げる場合には、当該船舶の船長及び違反者(当該船舶の乗組員に限る。以下同じ。)に対し、遅滞なく、次項各号に掲げる事項を告知しなければならない。
 この法律の規定に違反した罪に当たる事件であつて外国船舶(政令で定めるものを除く。)に係るもの(以下「事件」という。)に関して船長その他の乗組員の逮捕が行われた場合
 前号に掲げる場合のほか、事件に関して船舶又は船舶の国籍を証する文書その他の船舶の航行のために必要な文書(以下「船舶国籍証書等」という。)の押収が行われた場合であつて船長その他の乗組員又は船舶所有者が当該罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認められるとき。
 前項の規定により告知しなければならない事項は、次に掲げるものとする。
 担保金又はその提供を保証する書面が次条第一項の政令で定めるところにより主務大臣に対して提供されたときは、遅滞なく、違反者は釈放され、及び船舶、船舶国籍証書等その他の押収物(以下「押収物」という。)は返還されること。
 提供すべき担保金の額
 次項の規定により条件を付する場合は、その条件
 取締官は、第一項各号に掲げる場合において、当該船舶の航行を継続することが海洋環境の保全等に障害を及ぼすおそれがあると認めるときは、当該船舶の修理その他の必要な措置がとられることを違反者の釈放又は押収物の返還の条件とすることができる。
 第二項第二号の担保金の額は、事件の種別及び態様その他の情状に応じ、るところにより、主務大臣の定める基準に従つて、取締官が決定するものとする。

第六十六条  前条第一項の規定により告知した額の担保金又はその提供を保証する書面が政令で定めるところにより主務大臣に対して提供されたときは、主務大臣は、遅滞なく、その旨を取締官又は検察官に通知するものとする。
 主務大臣は、前条第三項の規定により条件が付された場合において、同項に規定する必要な措置がとられたと認めるときは、遅滞なく、その旨を取締官又は検察官に通知するものとする。
 取締官は、第一項の規定による通知を受けたとき(前条第三項の規定により条件が付された場合にあつては、前二項の規定による通知を受けたとき)は、遅滞なく、違反者を釈放し、及び押収物を返還しなければならない。
 検察官は、第一項の規定による通知を受けたとき(前条第三項の規定により条件が付された場合にあつては、第一項及び第二項の規定による通知を受けたとき)は、遅滞なく、違反者の釈放及び押収物の返還に関し、必要な措置を講じなければならない。

第六十七条  担保金は、主務大臣が保管する。
 担保金は、事件に関する手続において、違反者がその求められた期日及び場所に出頭せず、又は返還された押収物で提出を求められたものがその求められた期日及び場所に提出されなかつたときは、当該期日の翌日から起算して一月を経過した日に、国庫に帰属する。ただし、当該期日の翌日から起算して一月を経過する日までに、当該期日の翌日から起算して三月を経過する日以前の特定の日に出頭し又は当該押収物を提出する旨の申出があつたときは、この限りでない。
 前項ただし書の場合において、当該申出に係る特定の日に違反者が出頭せず、又は当該押収物が提出されなかつたときは、担保金は、その日の翌日に、国庫に帰属する。
 担保金は、事件に関する手続が終結した場合等その保管を必要としない事由が生じた場合には、返還する。
び第八条の規定は、公布の日から起算して一年六月を経過した日又は千九百五十四年の油による海水の汚濁の防止のための国際条約第十六条の規定に基づき政府間海事協議機関が昭和四十四年十月二十一日に採択した同条約の改正が日本国について効力を生ずる日(以下「条約改正発効日」という。)のうちいずれか早い日から、第三章及び第四章の規定は、公布の日から起算して一年六月を経過した日から施行する。
 第十一条の規定による登録は、同条の規定の施行前においても行なうことができる。

(船舶の油による海水の汚濁の防止に関する法律の廃止)
第二条  船舶の油による海水の汚濁の防止に関する法律(昭和四十二年法律第百二十七号。以下「旧海水油濁防止法」という。)は、廃止する。

(経過措置)
第七条  この法律の施行前に旧海水油濁防止法の規定によりした処分、手続その他の行為は、この法律の相当規定によつてした処分、手続その他の行為とみなす。
 旧海水油濁防止法第十一条第一項の規定により港湾管理者以外の廃油処理事業者が受けた許可に係る事業区域に係る海域は、当該廃油処理事業者が廃油の収集を船舶又は自動車により行なう場合は、第二十一条第一項第二号ロの海域とみなす。

   附 則 (昭和四五年一二月二五日法律第一三七号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して九月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (昭和四八年七月一七日法律第五四号) 抄

(施行期日等)
第一条  この法律は、公布の日から施行する。ただし、第一条の規定中港湾法の目次の改正規定、同法第一章の次に一章を加える改正規定、同法第三十七条第二項の改正規定、同法第三十七条の三を削る改正規定、同法第三十八条の次に一条を加える改正規定、同法第四十三条の四の次に一条を加える改正規定、同法第六章を同法第七章とし、同法第五章の次に一章を加える改正規定、同法第四十八条及び第五十五条の七第二項の改正規定、同法第五十六条の次に五条を加える改正規定、同法第五十七条の改正規定(同条の見出しを改める部分及び同条に一項を加える部分を除く。)、同法第五十九条第二項の改正規定、同法第六十一条の前に一条を加える改正規定、同法第六十一条及び第六十二条の改正規定並びに同法本則に一条を加える改正規定、第四条の規定中海洋汚染防止法第三十九条の次に一条を加える改正規定並びに同法第四十四条、第四十八条、第四十九条、第五十七条及び第五十八条の改正規定、附則第二条第二項及び第四項から第六項まで、附則第七条の規定並びに附則第八条の規定中運輸省設置法(昭和二十四年法律第百五十七号)第三十八条第二項の表の改正規定は、公布の日から起算して一年をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (昭和四八年九月二〇日法律第八四号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (昭和五〇年一二月二七日法律第九五号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、責任条約が日本国について効力を生ずる日から施行する。

   附 則 (昭和五一年六月一日法律第四七号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第四十条の前に一条を加える改正規定、第四十八条第三項の改正規定(「第三十九条の二」を「第三十九条の三」に改める部分を除く。)及び第五十七条に四号を加える改正規定(同条第六号に係る部分に限る。)は、公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(財団法人海上防災センターからの引継ぎ)
第二条  昭和四十九年十二月六日に設立された財団法人海上防災センター(以下「財団法人」という。)は、寄附行為で定めるところにより、発起人に対して、センターにおいてその一切の権利及び義務を承継すべき旨を申し出ることができる。
 発起人は、前項の規定による申出があつたときは、遅滞なく、運輸大臣の認可を申請しなければならない。
 前項の認可があつたときは、財団法人の一切の権利及び義務は、センターの成立の時においてセンターに承継されるものとし、財団法人は、その時において解散するものとする。この場合においては、他の法令中法人の解散及び清算に関する規定は、適用しない。
 前項の規定により財団法人が解散した場合における解散の登記については、政令で定める。

(非課税)
第三条  前条第三項の規定によりセンターが権利を承継する場合における当該承継に係る不動産の取得については、不動産取得税を課することができない。

(経過措置)
第四条  この法律の施行の際現にその名称中に海上災害防止センターという文字を用いている者については、改正後の第四十二条の十九第二項の規定は、この法律の施行後六月間は適用しない。

第五条  センターの最初の事業年度は、改正後の第四十二条の四十一の規定にかかわらず、その成立の日に始まり、翌年三月三十一日に終わるものとする。

第六条  センターの最初の事業年度の予算、事業計画及び資金計画については、改正後の第四十二条の四十二中「当該事業年度の開始前に」とあるのは、「センターの成立後遅滞なく」とする。

   附 則 (昭和五一年六月一六日法律第六八号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (昭和五三年七月五日法律第八七号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和五五年五月七日法律第四一号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、廃棄物その他の物の投棄による海洋汚染の防止に関する条約が日本国について効力を生ずる日から施行する。ただし、第四条第三項及び第九条第一項の改正規定並びに次条の規定は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(経過措置)
第二条  海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律等の一部を改正する法律(平成十六年法律第三十六号)第一条の規定による改正後の海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(以下「新法」という。)第五条から第八条までの規定は、タンカー以外の船舶で総トン数百トン以上二百トン未満のものであつて前条ただし書の政令で定める日前に建造され又は建造に着手された船舶については、適用しない。
 新法第四条第一項本文の規定又は新法第五条から第八条までの規定は、タンカー以外の船舶で総トン数二百トン以上三百トン未満のものであつて前条ただし書の政令で定める日前に建造され若しくは建造に着手されたものからのビルジの排出又は当該船舶については、当該日から起算して三年を経過する日までの間は、適用しない。

第三条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和五五年一一月一九日法律第八五号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、昭和五十六年四月一日から施行する。

(経過措置)
第二十条  この法律の施行前にしたこの法律による改正に係る国の機関の法律若しくはこれに基づく命令の規定による許可、認可その他の処分又は契約その他の行為(以下この条において「処分等」という。)は、政令で定めるところにより、この法律による改正後のそれぞれの法律若しくはこれに基づく命令の規定により又はこれらの規定に基づく所掌事務の区分に応じ、相当の国の機関のした処分等とみなす。

第二十一条  この法律の施行前にこの法律による改正に係る国の機関に対してした申請、届出その他の行為(以下この条において「申請等」という。)は、政令で定めるところにより、この法律による改正後のそれぞれの法律若しくはこれに基づく命令の規定により又はこれらの規定に基づく所掌事務の区分に応じ、相当の国の機関に対してした申請等とみなす。

   附 則 (昭和五八年五月二六日法律第五八号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律の規定は、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
 第一条中海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律第三章の次に一章を加える改正規定(第十七条の十二第一項及び第三項並びに第十七条の十五に係る部分に限る。)、同法第五十六条中第四号を第九号とし、第三号を第八号とし、第二号を第七号とし、第一号を第二号とし、同号の次に四号を加える改正規定(同条第四号及び第五号に係る部分に限る。)並びに同法第五十八条中第十一号を第十五号とし、第十号を第十四号とし、第六号から第九号までを四号ずつ繰り下げ、第五号を第六号とし、同号の次に三号を加える改正規定(同条第八号及び第九号に係る部分に限る。)並びに次条、附則第十三条及び附則第十四条の規定 公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日
 第一条(前号に規定する規定を除く。)の規定及び附則第三条から第六条までの規定 千九百七十三年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する千九百七十八年の議定書(以下「議定書」という。)により千九百七十三年の船舶による汚染の防止のための国際条約(以下「条約」という。)本文及び附属書Iが日本国について効力を生ずる日
 第二条中海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律第十七条の十五第一項及び第三項の改正規定並びに附則第七条の規定 議定書が効力を生ずる日(昭和五十八年十月二日)から起算して三年(議定書第二条の規定により国際海事機関においてこれより長い期間が決定された場合にあつては、当該期間)を経過する日(次号において「条約附属書IIの実施日」という。)前の政令で定める日
 第二条(前号に規定する規定を除く。)の規定並びに附則第八条及び第九条の規定 条約附属書IIの実施日
 第三条中海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律第三十八条第一項の改正規定 議定書により国際海事機関が昭和六十年十二月五日に採択した条約議定書Iの改正が日本国について効力を生ずる日
 第四条及び附則第十条の規定 議定書により条約附属書IVが日本国について効力を生ずる日又は議定書により条約附属書Vが日本国について効力を生ずる日のいずれか早い日

(ふん尿等の排出に係る経過措置)
第二条  条約附属書IVが効力を生じた日(平成十五年九月二十七日。以下この条及び次条において単に「発効日」という。)前に建造契約が結ばれた船舶(建造契約がない船舶にあつては、発効日前に建造に着手されたもの)であつて、発効日の翌日から起算して三年を経過する日以前に船舶所有者に対し引き渡されるものからの海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律等の一部を改正する法律(平成十六年法律第三十六号)第一条の規定による改正後の海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(以下「新海洋汚染等防止法」という。)第十条第二項第一号に規定するふん尿等の排出については、発効日の翌日から起算して五年以上十年以内において政令で定める期間を経過する日までの間は、同項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(ふん尿等排出防止設備に係る経過措置)
第三条  発効日前に建造契約が結ばれた船舶(建造契約がない船舶にあつては、発効日前に建造に着手されたもの)であつて、発効日の翌日から起算して三年を経過する日以前に船舶所有者に対し引き渡されるものについては、発効日の翌日から起算して五年以上十年以内において政令で定める期間を経過する日までの間は、新海洋汚染等防止法第十条の二、第十九条の四十一第一項(新海洋汚染等防止法第十条の二第一項に規定するふん尿等排出防止設備に係る部分に限る。)並びに第十九条の四十四第一項及び第二項(新海洋汚染等防止法第十条の二第一項に規定するふん尿等排出防止設備に係る海洋汚染等防止証書に係る部分に限る。)の規定は、適用しない。
 前項に規定する船舶についての新海洋汚染等防止法第十九条の三十六(新海洋汚染等防止法第十条の二第一項に規定するふん尿等排出防止設備に係る部分に限る。)の規定の適用については、新海洋汚染等防止法第十七条の二中「初めて」とあるのは、「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律附則第二条に規定する発効日の翌日から起算して五年以上十年以内において政令で定める期間を経過する日以後初めて」とする。

(罰則に関する経過措置)
第四条  この法律の施行前にした行為及びこの法律の附則においてなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第五条  附則第二条及び第三条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要となる経過措置は、政令で定めることができる。

   附 則 (昭和五九年五月八日法律第二五号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、昭和五十九年七月一日から施行する。

(経過措置)
第二十三条  この法律の施行前に海運局長、海運監理部長、海運局若しくは海運監理部の支局その他の地方機関の長(以下「支局長等」という。)又は陸運局長が法律若しくはこれに基づく命令の規定によりした許可、認可その他の処分又は契約その他の行為(以下この条において「処分等」という。)は、政令(支局長がした処分等にあつては、運輸省令)で定めるところにより、この法律による改正後のそれぞれの法律若しくはこれに基づく命令の規定により相当の地方運輸局長、海運監理部長又は地方運輸局若しくは海運監理部の海運支局その他の地方機関の長(以下「海運支局長等」という。)がした処分等とみなす。

第二十四条  この法律の施行前に海運局長、海運監理部長、支局長等又は陸運局長に対してした申請、届出その他の行為(以下この条において「申請等」という。)は、政令(支局長等に対してした申請等にあつては、運輸省令)で定めるところにより、この法律による改正後のそれぞれの法律若しくはこれに基づく命令の規定により相当の地方運輸局長、海運監理部長又は海運支局長等に対してした申請等とみなす。

第二十五条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和六〇年一二月二四日法律第一〇二号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和六一年五月二七日法律第六九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和六二年五月二九日法律第四〇号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (平成三年一〇月五日法律第九五号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (平成四年五月六日法律第三八号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、千九百七十三年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する千九百七十八年の議定書により国際海事機関が平成三年七月四日に採択した千九百七十三年の船舶による汚染の防止のための国際条約附属書Iの改正が日本国について効力を生ずる日から施行する。ただし、第十七条の十二第一項及び第五十八条第五号の改正規定並びに次条及び附則第五条の規定は、同日前の政令で定める日から施行する。

(経過措置)
第二条  運輸大臣又は船級協会(この法律による改正後の海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律(以下「新法」という。)第十七条の十二第一項の認定を受けた法人をいう。以下同じ。)は、前条ただし書の政令で定める日以後においては、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前においても、船舶に備え置き、又は掲示された油濁防止緊急措置手引書(新法第七条の二第一項の油濁防止緊急措置手引書をいう。以下同じ。)について、新法第十七条の二又は第十七条の十二第二項に規定する検査に相当する検査を行うことができる。
 運輸大臣は、前条ただし書の政令で定める日以後においては、施行日前においても、油濁防止緊急措置手引書に係る新法第十七条の三第一項の海洋汚染防止証書に相当する証書を交付することができる。
 前項の規定により交付した証書は、その交付後施行日までの間に運輸省令で定める事由が生じたときを除き、施行日以後は、油濁防止緊急措置手引書に係る新法第十七条の三第一項の海洋汚染防止証書とみなす。この場合において、当該証書の有効期間の起算日は、前項の規定によりその交付をした日とする。
 次に掲げる者(国を除く。)は、実費を勘案して運輸省令で定める額の手数料を収入印紙をもって国に納付しなければならない。
 第一項の運輸大臣の行う検査を受けようとする者
 第二項の海洋汚染防止証書に相当する証書の交付を受けようとする者(船級協会が第一項に規定する検査を行った船舶に係る当該証書の交付を受けようとする者に限る。)
 第二項の海洋汚染防止証書に相当する証書の再交付又は書換えを受けようとする者
 偽りその他不正の行為により第二項の海洋汚染防止証書に相当する証書の交付を受けた者は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
 船舶安全法(昭和八年法律第十一号)第八条第二項及び第二十四条ノ二の規定は船級協会の第一項に規定する検査の業務に関する監督について、同法第二十三条及び第二十四条の規定は船級協会の同項に規定する検査の業務に従事する役員又は職員について準用する。この場合において、同法第二十三条第一項中「第八条第一項ニ掲グル船舶ニ付第二条第一項各号ニ掲グル事項又ハ満載吃水線ニ関スル検査(第八条第一項ノ命令ヲ以テ定ムルモニヲ除ク)」とあり、及び同法第二十四条第一項中「前条ニ掲グル検査」とあるのは、「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律(平成四年法律第三十八号)(以下改正法ト称ス)ニ依ル改正後ノ海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律第七条の二第一項ノ油濁防止緊急措置手引書ニ付キ改正法附則第二条第一項ニ規定スル検査」と読み替えるものとする。

第三条  施行日前に建造された船舶(以下「現存船」という。)については、施行日の翌日から起算して二年を経過する日(以下「経過日」という。)までの間は、新法第七条、第七条の二、第十七条の七第一項(油濁防止緊急措置手引書に係る部分に限る。)並びに第十七条の十第一項及び第二項(油濁防止緊急措置手引書に係る海洋汚染防止証書に係る部分に限る。)の規定は、適用しない。
 現存船についての新法第十七条の二(油濁防止緊急措置手引書に係る部分に限る。)の規定の適用については、同条中「初めて」とあるのは、「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律(平成四年法律第三十八号)の施行の日の翌日から起算して二年を経過する日以後初めて」とする。
 現存船についてのこの法律による改正前の海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律第七条第一項の規定による油濁防止規程の備置き又は掲示及び同条第二項の規定により油濁防止規程の周知については、経過日までの間は、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第四条  この法律の施行前にした行為及び前条第三項の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第五条  前三条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要となる経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定めることができる。

   附 則 (平成五年一一月一二日法律第八九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、行政手続法(平成五年法律第八十八号)の施行の日から施行する。

(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
第二条  この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第十三条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第十三条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置)
第十四条  この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。

(政令への委任)
第十五条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成六年六月二九日法律第五三号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律の規定は、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
 第三条並びに附則第五条及び第六条の規定 油による汚染損害についての民事責任に関する国際条約及び油による汚染損害の補償のための国際基金の設立に関する国際条約(千九百六十九年の油による汚染損害についての民事責任に関する国際条約の補足る規定については、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成八年六月一四日法律第七四号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、国連海洋法条約が日本国について効力を生ずる日から施行する。

   附 則 (平成八年六月一四日法律第七九号)

(施行期日)
第一条  この法律は、海洋法に関する国際連合条約が日本国について効力を生ずる日から施行する。ただし、第四十二条の四十三の改正規定及び次条の規定は、公布の日から施行する。

(経過措置)
第二条  改正後の第四十二条の四十三第二項及び第三項の規定は、平成七年四月一日に始まる事業年度に係る同条第二項及び第三項に規定する書類から適用する。

第三条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成八年六月一四日法律第八四号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第一条中船員法第百十七条の二及び第百十七条の三の改正規定(前号に掲げる部分を除く。)、同法第百十八条の改正規定、同条の次に二条を加える改正規定、同法第百三十条及び第百三十一条の改正規定並びに附則第三条の規定 公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日

(罰則に関する経過措置)
第三条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成九年五月二八日法律第六一号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、次の各号に掲げる規定ごとに、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
 第一章(第四条を除く。)、第二章(第五条第一項及び第十一条第七項を除く。)、第二十五条、第二十七条、第二十八条、第三十条第二号、次条並びに附則第三条、第八条及び第十条から第十二条までの規定 議定書(議定書附属書Vを除く。)が日本国について効力を生ずる日(以下「議定書発効日」という。)

   附 則 (平成九年六月一一日法律第七八号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第二条の規定(海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律第十七条の三第二項の改正規定を除く。)並びに附則第四条及び第五条の規定 平成九年七月一日

(海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の改正に伴う経過措置)
第三条  この法律の施行の際現に交付されている海洋汚染防止証書の有効期間については、なお従前の例による。

第四条  附則第一条第二号に掲げる規定の施行前に建造された船舶又は海洋施設については、同号に定める日から起算して一年を経過する日までの間は、第二条の規定による改正後の海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律第十条の二から第十条の四まで又は第十九条の二及び第十九条の二の二の規定は、適用しない。

   附 則 (平成一〇年五月二七日法律第六八号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から施行する。

(経過措置)
第二条  この法律の施行の際現にこの法律による改正前の海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律(以下「旧法」という。)第二十六条第一項の規定により認可を受けている廃油処理規程は、この法律による改正後の海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律(以下「新法」という。)第二十六条第一項の規定により届け出た廃油処理規程とみなす。
 この法律の施行の際現にされている旧法第二十六条第一項の規定による廃油処理規程の認可の申請は、新法第二十六条第一項の規定によりした届出とみなす。

第三条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成一一年一二月二二日法律第一六〇号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。

   附 則 (平成一一年一二月二二日法律第二二〇号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律(第一条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。

(政令への委任)
第四条  前二条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。

   附 則 (平成一二年五月一七日法律第六四号)

(施行期日)
第一条  この法律は、千九百七十三年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する千九百七十八年の議定書により国際海事機関が平成十一年七月一日に採択した千九百七十三年の船舶による汚染の防止のための国際条約附属書IIの改正が日本国について効力を生ずる日から起算して二年を経過した日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
 第四十二条の四十三の改正規定及び附則第四条から第七条までの規定 公布の日
 第十七条の十二第一項の改正規定及び次条の規定 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前の政令で定める日

(経過措置)
第二条  国土交通大臣又は船級協会(この法律による改正後の海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律(以下「新法」という。)第十七条の十二第一項の規定により新法第九条の四第六項の有害液体汚染防止緊急措置手引書又は同条第七項の海洋汚染防止緊急措置手引書(以下「有害液体汚染防止緊急措置手引書等」という。)についての検査を行う者として認定を受けた法人をいう。以下同じ。)は、施行日前においても、有害液体汚染防止緊急措置手引書等について、新法第十七条の二又は第十七条の十二第二項に規定する検査に相当する検査を行うことができる。
 国土交通大臣又は船級協会が前項の検査の結果当該有害液体汚染防止緊急措置手引書等について国土交通省令で定める新法第九条の四第九項において準用する新法第七条の二第二項に規定する技術上の基準に相当する基準に適合すると認めたときは、国土交通大臣は、有害液体汚染防止緊急措置手引書等に係る新法第十七条の三第一項の海洋汚染防止証書に相当する証書を交付しなければならない。
 前項の規定により交付した証書は、その交付後施行日までの間に国土交通省令で定める事由が生じたときを除き、施行日以後は、有害液体汚染防止緊急措置手引書等に係る海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律等の一部を改正する法律(平成十六年法律第三十六号)第一条の規定による改正後の海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(以下「新海洋汚染等防止法」という。)第十九条の三十七第一項の規定により交付した海洋汚染等防止証書とみなす。この場合において、当該証書の有効期間の起算日は、前項の規定によりその交付をした日とする。
 次に掲げる者(国及び独立行政法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人であって当該独立行政法人の業務の内容その他の事情を勘案して政令で定めるものに限る。)除く。)は、実費を勘案して国土交通省令で定める額の手数料を収入印紙をもって国に納付しなければならない。
 第一項の国土交通大臣の検査を受けようとする者
 第二項の海洋汚染防止証書に相当する証書の交付を受けようとする者(船級協会が第一項に規定する検査を行った船舶に係る当該証書の交付を受けようとする者に限る。)
 第二項の海洋汚染防止証書に相当する証書の再交付又は書換えを受けようとする者
 偽りその他不正の行為により第二項の海洋汚染防止証書に相当する証書の交付を受けた者は、二百万円以下の罰金に処する。
 船舶安全法(昭和八年法律第十一号)第八条第二項及び第二十四条ノ二の規定は船級協会の第一項に規定する検査の業務に関する監督について、同法第二十三条及び第二十四条の規定は船級協会の同項に規定する検査の業務に従事する役員又は職員について準用する。この場合において、同法第二十三条第一項中「第八条第一項ニ掲グル船舶ニ付第二条第一項各号ニ掲グル事項又ハ満載喫水線ニ関スル検査(第八条第一項ノ国土交通省令ヲ以テ定ムルモノヲ除ク)」とあり、及び同法第二十四条第一項中「前条ニ掲グル検査」とあるのは、「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律(平成十二年法律第六十四号)(以下改正法ト称ス)ニ依ル改正後ノ海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律第九条の四第六項ノ有害液体汚染防止緊急措置手引書又ハ同条第七項ノ海洋汚染防止緊急措置手引書ニ付改正法附則第二条第一項ニ規定スル検査」と読み替えるものとする。

第三条  施行日前に建造された船舶についての新海洋汚染等防止法第十九条の三十六(有害液体汚染防止緊急措置手引書及び海洋汚染防止緊急措置手引書に係る部分に限る。)の規定の適用については、同条中「初めて」とあるのは、「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律(平成十二年法律第六十四号)の施行の日以後初めて」とする。

第四条  新法第四十二条の四十三第三項の規定は、平成十一年四月一日に始まる事業年度に係る同項に規定する書類から適用する。

(政令への委任)
第五条  前三条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要となる経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定めることができる。

(中央省庁等改革関係法施行法の一部改正)
第六条  中央省庁等改革関係法施行法(平成十一年法律第百六十号)の一部を次のように改正する。
   第千百八十四条の次に次の一条を加える。
   (海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律の一部改正)
  第千百八十四条の二 海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律(平成十二年法律第六十四号)の一部を次のように改正する。
    附則第二条中「運輸大臣」を「国土交通大臣」に、「運輸省令」及び「命令」を「国土交通省令」に改める。

(独立行政法人の業務実施の円滑化等のための関係法律の整備等に関する法律の一部改正)
第七条  独立行政法人の業務実施の円滑化等のための関係法律の整備等に関する法律(平成十一年法律第二百二十号)の一部を次のように改正する。
   第三十八条の次に次の一条を加える。
   (海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律の一部改正)
  第三十八条の二 海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律(平成十二年法律第六十四号)の一部を次のように改正する。
    附則第二条第四項中「国を」を「国及び独立行政法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人であって当該独立行政法人の業務の内容その他の事情を勘案して政令で定めるものに限る。)を」に改める。

   附 則 (平成一二年五月三一日法律第九一号)

(施行期日)
 この法律は、商法等の一部を改正する法律(平成十二年法律第九十号)の施行の日から施行する。

(経過措置)
第二条  この法律の施行の日が独立行政法人農林水産消費技術センター法(平成十一年法律第百八十三号)附則第八条の規定の施行の日前である場合には、第三十一条のうち農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律第十九条の五の二、第十九条の六第一項第四号及び第二十七条の改正規定中「第二十七条」とあるのは、「第二十六条」とする。

   附 則 (平成一四年五月三一日法律第五四号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十四年七月一日から施行する。

(経過措置)
第二十八条  この法律の施行前にこの法律による改正前のそれぞれの法律若しくはこれに基づく命令(以下「旧法令」という。)の規定により海運監理部長、陸運支局長、海運支局長又は陸運支局の事務所の長(以下「海運監理部長等」という。)がした許可、認可その他の処分又は契約その他の行為(以下「処分等」という。)は、国土交通省令で定めるところにより、この法律による改正後のそれぞれの法律若しくはこれに基づく命令(以下「新法令」という。)の規定により相当の運輸監理部長、運輸支局長又は地方運輸局、運輸監理部若しくは運輸支局の事務所の長(以下「運輸監理部長等」という。)がした処分等とみなす。

第二十九条  この法律の施行前に旧法令の規定により海運監理部長等に対してした申請、届出その他の行為(以下「申請等」という。)は、国土交通省令で定めるところにより、新法令の規定により相当の運輸監理部長等に対してした申請等とみなす。

第三十条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成一四年一二月一三日法律第一五二号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第十一条(地方税法第百五十一条の改正規定、同条の次に一条を加える改正規定及び同法第百六十三条の改正規定に限る。)、第十九条(不動産登記法第二十一条第四項及び同法第百五十一条ノ三第七項にただし書を加える改正規定に限る。)、第二十一条(商業登記法第十三条第二項及び同法第百十三条の五第二項にただし書を加える改正規定に限る。)、第二十二条から第二十四条まで、第三十七条(関税法第九条の四の改正規定に限る。)、第三十八条、第四十四条(国税通則法第三十四条第一項の改正規定に限る。)、第四十五条、第四十八条(自動車重量税法第十条の次に一条を加える改正規定に限る。)、第五十二条、第六十九条及び第七十条の規定 この法律の公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日

(罰則に関する経過措置)
第四条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第五条  前三条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成一四年一二月一八日法律第一八五号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十五年十月一日から施行する。ただし、第六章の二の改正規定(第四十二条の三十七に係る部分に限る。)並びに次条及び附則第八条の規定は、同年七月一日から施行する。

(海上災害防止センターの解散等)
第二条  海上災害防止センター(以下「旧センター」という。)は、独立行政法人海上災害防止センター(以下「センター」という。)の成立の時において解散するものとし、その一切の権利及び義務は、次項の規定により国が承継する資産を除き、その時においてセンターが承継する。
 センターの成立の際現に旧センターが有する権利のうち、センターがその業務を確実に実施するために必要な資産以外の資産は、センターの成立の時において国が承継する。
 前項の規定により国が承継する資産の範囲その他当該資産の国への承継に関し必要な事項は、政令で定める。
 旧センターの解散の日の前日を含む事業年度は、その日に終わるものとする。
 旧センターの解散の日の前日を含む事業年度に係る決算並びに財産目録、貸借対照表及び損益計算書については、なお従前の例による。
 第一項の規定によりセンターが旧センターの権利及び義務を承継したときは、その承継の際、この法律による改正前の海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律(以下「旧法」という。)第四十二条の三十六第一項第一号及び第二号の業務に係るものについては、センターが承継する資産の価額(旧法第四十二条の四十第一項の基金に充てるために出資され、又は出えんされた金額を除く。)から負債の金額を差し引いた額は、この法律による改正後の海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律(以下「新法」という。)第四十二条の二十九に規定する防災措置業務の財源に充てるための積立金又は当該業務に係る勘定に属する新法第四十二条の三十第一項に規定する積立金若しくは繰越欠損金として整理するものとする。
 第一項の規定によりセンターが旧センターの権利及び義務を承継したときは、その承継の際、旧法第四十二条の三十六第一項第一号及び第二号の業務以外の業務に係るものについては、センターが承継する資産の価額(当該業務に要する資金に充てるために政府以外の者から旧センターに出えんされた金額を除く。)から負債の金額を差し引いた額は、新法第四十二条の二十九に規定するその他の業務の財源に充てるための積立金又は当該業務に係る勘定に属する新法第四十二条の三十第一項に規定する積立金若しくは繰越欠損金として整理するものとする。
 前二項の資産の価額は、センターの成立の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
 前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。
10  第一項の規定によりセンターが旧センターの権利及び義務を承継したときは、その承継の際、旧法第四十二条の三十六第一項第一号及び第二号の業務以外の業務に要する資金に充てるために政府以外の者から旧センターに出えんされた金額は、新法第四十二条の二十九に規定するその他の業務に係る勘定に属する出えん金として整理するものとする。
11  第一項の規定によりセンターが旧センターの権利及び義務を承継したときは、政府若しくは政府以外の者から旧法第四十二条の四十第一項の基金に充てるために出資され、又は政府以外の者から同項の基金に出えんされた金額に相当する金額は、それぞれ、センターの設立に際し、政府及び政府以外の者から新法第四十二条の二十八の基金に充てるために出資され、又は政府以外の者から同条の基金に出えんされたものとする。
12  旧センターの解散については、旧法第四十二条の五十二第一項の規定による残余財産の分配は、行わない。
13  第一項の規定により旧センターが解散した場合における解散の登記については、政令で定める。

(政府が有する債権の免除)
第三条  政府は、旧法第四十二条の三十六第一項第一号及び第二号の業務に必要な費用に充てるため政府から旧センターに貸し付けた資金であって政令で定めるものに係る旧センターに対する債権並びにこれに係る延滞金及び利息を免除するものとする。

(権利及び義務の承継に伴う経過措置)
第四条  附則第二条第一項の規定によりセンターが承継する債務に係るセンターの長期借入金は、新法第四十二条の三十二の規定の適用については、同条の長期借入金とみなす。

(持分の払戻し)
第五条  附則第二条第十一項の規定によりセンターに出資したものとされた政府以外の者は、センターに対し、センターの成立の日から一月以内に限り、当該出資に係る持分の払戻しを請求することができる。
 センターは、前項の規定による請求があったときは、新法第四十二条の十八第一項の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、当該政府以外の者が有するセンターの成立の日におけるセンターの純資産額に対する持分に相当する金額(その金額が当該持分に係る出資金を超えるときは、当該出資額に相当する金額)により持分の払戻しをしなければならない。この場合において、センターは、その払戻しをした金額により資本金を減少するものとする。

(海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第六条  旧法(第四十二条の二十八第二項を除く。)の規定によりした処分、手続その他の行為は、独立行政法人通則法又は新法中の相当する規定によりした処分、手続その他の行為とみなす。

(罰則の適用に関する経過措置)
第七条  この法律の施行前にした行為及び附則第二条第五項の規定によりなお従前の例によることとされる事項に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第八条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、センターの設立に伴い必要な経過措置その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成一五年六月一八日法律第九六号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十六年三月一日から施行する。

(海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第九条  第八条の規定による改正後の海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律(以下この条において「新海洋汚染防止法」という。)第九条の二第四項の登録、第十七条の十二第一項の登録、第十七条の十五第三項において準用する新船舶安全法第六条ノ四第一項の登録又は新海洋汚染防止法第四十三条の六第一項の登録を受けようとする者は、第八条の規定の施行前においても、その申請を行うことができる。新海洋汚染防止法第九条の十一第一項の規定による確認業務規程又は新海洋汚染防止法第十七条の十二第三項、第十七条の十五第三項若しくは第四十三条の六第二項において準用する新船舶安全法第二十五条の五十一第一項の規定による検定業務規程その他の規程の認可の申請についても、同様とする。
 第八条の規定の施行の際現に同条の規定による改正前の海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律(以下この条において「旧海洋汚染防止法」という。)第九条の二第四項の指定、第十七条の十二第一項の認定、第十七条の十五第三項において準用する旧船舶安全法第六条ノ四第一項の指定又は旧海洋汚染防止法第十条第二項若しくは第三十九条の三の規定を実施するための国土交通省令の規定による新海洋汚染防止法第四十三条の六第一項の登録に相当する処分を受けている者は、第八条の規定の施行の日から起算して六月を経過する日までの間は、それぞれ新海洋汚染防止法第九条の二第四項の登録、第十七条の十二第一項の登録、第十七条の十五第三項において準用する新船舶安全法第六条ノ四第一項の登録又は新海洋汚染防止法第四十三条の六第一項の登録を受けているものとみなす。
 第八条の規定の施行前にされた旧海洋汚染防止法第九条の二第五項の規定による確認の申請又は旧海洋汚染防止法第十七条の十五第一項において準用する旧船舶安全法第六条ノ四第一項の規定による検定の申請であって、第八条の規定の施行の際、確認をするかどうかの処分又は検定の合格にこれらの書類の国土交通大臣に対する提出については、なお従前の例による。
 第八条の規定の施行前に旧海洋汚染防止法第九条の二第四項の規定により指定確認機関がした確認業務(第三項の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるものを含む。)に係る処分又はその不作為に関する行政不服審査法による審査請求については、なお従前の例による。
 第八条の規定の施行前に旧海洋汚染防止法第十七条の十五第一項において準用する旧船舶安全法第六条ノ四第一項の規定により旧海洋汚染防止法第十七条の十五第三項において準用する旧船舶安全法第六条ノ四第一項に規定する指定検定機関がした検定(第三項の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるものを含む。)に係る再検定及びその取消しの訴えについては、なお従前の例による。

(処分、手続等の効力に関する経過措置)
第十四条  附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行前にこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、この法律による改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)中相当する規定があるものは、これらの規定によってした処分、手続その他の行為とみなす。

(罰則の適用に関する経過措置)
第十五条  この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十六条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要となる経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

   附 則 (平成一五年七月一六日法律第一一九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)の施行の日から施行する。

(その他の経過措置の政令への委任)
第六条  この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成一六年四月二一日法律第三六号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、千九百七十三年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する千九百七十八年の議定書によって修正された同条約を改正する千九百九十七年の議定書(以下「第二議定書」という。)が日本国について効力を生ずる日(以下「施行日」という。)から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第一条中海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律第四十二条の十六の改正規定 公布の日
 次条から附則第六条まで、附則第十二条、第十四条、第十六条及び第十九条の規定 施行日前の政令で定める日
 第三条中海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部を改正する法律附則第十条の改正規定(「船舶又は海洋施設」を「船舶」に改める部分及び「十年」を「五年以上十年以内において政令で定める期間」に改める部分並びに「又は海洋施設の設置者」を削る部分及び「又は同法第十八条第二項」を削る部分に限る。)及び同法附則第十一条の改正規定(「十年」を「五年以上十年以内において政令で定める期間」に改める部分に限る。) 公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日

(海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第二条  国土交通大臣は、施行日前においても、第一条の規定による改正後の海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(以下「新海洋汚染等防止法」という。)第十九条の四第一項の原動機について当該原動機からの窒素酸化物の放出量が新海洋汚染等防止法第十九条の三の放出基準に相当する基準(以下「相当放出基準」という。)に適合するものであることについて新海洋汚染等防止法第十九条の四第一項の確認に相当する確認(以下「相当確認」という。)をし、かつ、新海洋汚染等防止法第十九条の五の原動機取扱手引書に相当する図書(以下「相当手引書」という。)の承認を行うことができる。
 国土交通大臣は、相当確認をし、かつ、相当手引書を承認したときは、当該原動機に係る相当確認を受けた者に対し、新海洋汚染等防止法第十九条の六の国際大気汚染防止原動機証書に相当する証書(以下「相当原動機証書」という。)を交付しなければならない。
 国土交通大臣が相当確認をし、相当手引書の承認を行い、及び相当原動機証書を交付したときは、当該原動機に係る相当確認、承認された相当手引書及び交付された相当原動機証書は、施行日までの間に国土交通省令で定める事由が生じたときを除き、施行日以後は、それぞれ国土交通大臣が行った放出量確認、承認をした原動機取扱手引書及び交付した国際大気汚染防止原動機証書とみなす。
 次の各号のいずれかに掲げる者(国及び独立行政法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人であって、当該独立行政法人の業務の内容その他の事情を勘案して政令で定めるものに限る。)を除く。)は、実費を勘案して国土交通省令で定める額の手数料を国に納付しなければならない。
 国土交通大臣の行う相当確認及び相当手引書の承認を受けようとする者
 相当原動機証書の再交付又は書換えを受けようとする者
 前項の手数料の納付は、収入印紙をもってしなければならない。ただし、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)第三条第一項の規定により同項に規定する電子情報処理組織を使用して相当確認及び承認又は再交付若しくは書換えに係る申請をする場合には、国土交通省令で定めるところにより、現金をもってすることができる。
 偽りその他不正の行為により国土交通大臣から相当原動機証書の交付を受けた者は、百万円以下の罰金に処する。
 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、同項の罰金刑を科する。

第三条  国土交通大臣は、施行日前においても、小型船舶検査機構(以下「機構」という。)に、総トン数が二十トン未満の船舶であって国土交通省令で定めるものに設置される原動機に係る相当確認、相当手引書の承認及び相当原動機証書の交付に関する事務(以下「小型船舶用原動機相当確認等事務」という。)を行わせることができる。
 国土交通大臣は、前項の規定により機構に小型船舶用原動機相当確認等事務を行わせるときは、機構が小型船舶用原動機相当確認等事務を開始する日及び小型船舶用原動機相当確認等事務を行う事務所の所在地を官報で公示しなければならない。
 国土交通大臣は、第一項の規定により機構に小型船舶用原動機相当確認等事務を行わせるときは、自ら小型船舶用原動機相当確認等事務を行わないものとする。
 機構は、小型船舶用原動機相当確認等事務の開始前に、小型船舶用原動機相当確認等事務に関する規程(以下「小型船舶用原動機相当確認等事務規程」という。)を定め、国土交通大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
 国土交通大臣は、前項の認可をした小型船舶用原動機相当確認等事務規程が小型船舶用原動機相当確認等事務の適正かつ確実な実施上不適当となったと認めるときは、その小型船舶用原動機相当確認等事務規程を変更すべきことを命ずることができる。
 小型船舶用原動機相当確用原動機相当確認等業務員は、相当確認又はこれに準ずる業務に関する知識及び経験に関する国土交通省令で定める要件を備える者のうちから、選任しなければならない。
 機構は、小型船舶用原動機相当確認等業務員を選任したときは、その日から十五日以内に、国土交通大臣にその旨を届け出なければならない。これを変更したときも、同様とする。
10  国土交通大臣は、小型船舶用原動機相当確認等業務員が、この法律、この法律に基づく命令若しくは処分若しくは小型船舶用原動機相当確認等事務規程に違反する行為をしたとき、又は小型船舶用原動機相当確認等事務に関し著しく不適当な行為をしたときは、機構に対し、当該小型船舶用原動機相当確認等業務員の解任を命ずることができる。
11  前項の規定による命令により小型船舶用原動機相当確認等業務員の職を解任され、解任の日から二年を経過しない者は、小型船舶用原動機相当確認等業務員又は新海洋汚染等防止法第十九条の十二第一項の小型船舶用原動機放出量確認等業務員となることができない。
12  機構は、小型船舶用原動機相当確認等事務を行う事務所ごとに、国土交通省令で定めるところにより、相当確認設備を備え、かつ、これを維持しなければならない。
13  機構が小型船舶用原動機相当確認等事務を行う場合における前条(第五項から第七項までを除く。)の規定の適用については、同条第一項から第四項までの規定中「国土交通大臣」とあるのは「小型船舶検査機構」と、同条第四項中「国に納付」とあるのは「小型船舶検査機構に納付」とし、この場合における同項の規定により機構に納付された手数料は、機構の収入とする。
14  国土交通大臣は、第三項の規定にかかわらず、機構が天災その他の事由により小型船舶用原動機相当確認等事務の全部又は一部を実施することが困難となった場合において必要があると認めるときは、当該小型船舶用原動機相当確認等事務の全部又は一部を自ら行うものとする。
15  国土交通大臣は、前項の規定により小型船舶用原動機相当確認等事務の全部若しくは一部を自ら行うこととし、又は同項の規定により自ら行っている小型船舶用原動機相当確認等事務を行わないこととするときは、あらかじめ、その旨を官報で公示しなければならない。
16  国土交通大臣が第十四項の規定により小型船舶用原動機相当確認等事務の全部又は一部を自ら行う場合における小型船舶用原動機相当確認等事務の引継ぎその他の必要な事項については、国土交通省令で定める。
17  偽りその他不正の行為により機構から相当原動機証書の交付を受けた者は、百万円以下の罰金に処する。
18  法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、同項の罰金刑を科する。
19  第四項の規定により国土交通大臣の認可を受けなければならない場合において、その認可を受けなかったときは、その違反行為をした機構の役員は、二十万円以下の過料に処する。

第四条  機構がした小型船舶用原動機相当確認等事務に係る処分又はその不作為については、国土交通大臣に対し行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)による審査請求をすることができる。

第五条  機構は、施行日前においても、船舶安全法(昭和八年法律第十一号)第二十五条の二十七に規定する業務のほか、小型船舶用原動機相当確認等事務及びこれに附帯する業務を行うことができる。
 前項の規定により小型船舶用原動機相当確認等事務が行われる場合には、船舶安全法第二十五条の二十第二項中「この法律若しくは小型船舶登録法」とあるのは「この法律、小型船舶登録法若しくは海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律等上災害の防止に関する法律等の一部を改正する法律」と、第二十五条の四十五第三号中「に規定する」とあるのは「及び海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律等の一部を改正する法律附則第五条第一項に規定する」とする。

第六条  国土交通大臣は、船級の登録に関する業務を行う者の申請により、施行日前においても、その者を附則第三条第一項の国土交通省令で定める船舶に設置される原動機に係る相当確認、相当手引書の承認及び相当原動機証書の交付に関する事務(以下「相当確認等事務」という。)を行う者として登録することができる。
 前項の規定による登録を受けた者(以下この条において「船級協会」という。)が相当確認をし、相当手引書の承認を行い、及び相当原動機証書に相当する書面を交付したときは、当該原動機に係る相当確認、承認された相当手引書及び交付された書面は、施行日までの間に国土交通省令で定める事由が生じたときを除き、施行日以後は、それぞれ国土交通大臣が行った放出量確認、承認をした原動機取扱手引書及び交付した国際大気汚染防止原動機証書とみなす。
 船舶安全法第三章第一節(第二十五条の四十六、第二十五条の四十九第一項、第三項及び第四項、第二十五条の五十二、第二十五条の五十四並びに第二十五条の五十七及び第二十五条の五十八第二項第二号(第二十五条の三十第四項の規定の準用に係る部分に限る。)並びに第二十五条の六十三から第二十五条の六十六までを除く。)の規定は、第一項の登録並びに前項の船級協会並びに相当確認、承認及び交付について準用する。この場合において、同法第二十五条の四十七第一項第一号中「別表第一に掲げる機械器具その他の設備」とあるのは「ガス分析装置」と、同条第二項第一号中「この法律又はこの法律に基づく命令」とあるのは「この法律若しくは海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律等の一部を改正する法律又はこれらの法律に基づく命令」と読み替えるものとする。
 日本の船級協会の役員又は職員が、第二項の相当確認、相当手引書の承認又は書面の交付に関して、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、三年以下の懲役に処する。これによって不正の行為をし、又は相当の行為をしなかったときは、一年以上十年以下の懲役に処する。
 前項の場合において、犯人が収受した賄賂は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。
 第四項の賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
 前項の罪を犯した者が自首したときは、その刑を減軽し、又は免除することができる。
 第三項において準用する船舶安全法第二十五条の五十八第一項の規定による業務の停止の命令に違反したときは、その違反行為をした船級協会の役員又は職員は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
 偽りその他不正の行為により船級協会から相当原動機証書に相当する書面の交付を受けた者は、百万円以下の罰金に処する。
10  第三項において準用する船舶安全法第二十五条の六十の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした場合には、その違反行為をした船級協会(外国にある事務所において業務を行う者を除く。)の役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。
11  第三項において準用する船舶安全法第二十五条の六十一第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、三十万円以下の罰金に処する。
12  法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第九項又は前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、各項の罰金刑を科する。
13  第三項において準用する船舶安全法第二十五条の五十三第一項の規定に違反して財務諸表等を備えて置かず、財務諸表等に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は正当な理由がないのに第三項において準用する船舶安全法第二十五条の五十三第二項各号の規定による請求を拒んだ者(外国にある事務所において業務を行う者を除く。)は、二十万円以下の過料に処する。
14  船級協会は、施行日において、新海洋汚染等防止法第十九条の十五第一項に規定する登録を受けたものとみなす。

第七条  海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律等の一部を改正する法律(平成二十二年法律第三十三号)第一条の規定による改正後の海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(以下「平成二十二年新法」という。)第十九条の三から第十九条の九までの規定は、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める日前に建造され又は建造に着手された船舶に設置された原動機であって当該各号に定める日前に製造されたもの(平成二年一月一日から平成十一年十二月三十一日までの間に建造され又は建造に着手された国際航海に従事する船舶に設置された原動機であって同日までに製造されたもののうち、当該原動機からの窒素酸化物の放出量を平成二十二年新法第十九条の三の放出基準に適合させる改造(以下この条において「基準適合改造」という。)を行うことができるものとして国土交通大臣が指定する型式のもの(以下この条において「指定原動機」という。)を除く。)及び指定原動機が設置された船舶のうち当該指定原動機について基準適合改造を行うことが困難な事情があるものとして国土交通大臣が指定する船舶に設置されたものについては、適用しない。ただし、当該原動機につき当該各号に定める日以後に国土交通省令で定める改造を行ったときは、この限りでない。
 国際航海に従事する船舶 平成十二年一月一日
 前号に掲げる船舶以外の船舶 第二議定書が効力を生じた日(平成十七年五月十九日。附則第十条において「発効日」という。)

第八条  新海洋汚染等防止法第十九条の二十二第一項の規定は、施行日前に船舶に搭載された燃料油については、適用しない。

第九条  海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(昭和四十五年法律第百三十六号。以下この条及び次条において「海洋汚染等防止法」という。)第十九条の三十五の三の規定は、この法律の施行の際現に船舶に使用されている材料又は設置されている設備及び平成三十二年一月一日前において政令で定める日以前に船舶に使用されている政令で定めるオゾン層破壊物質(以下この項において「特定オゾン層破壊物質」という。)を含む材料又は同日以前に船舶に設置されている特定オゾン層破壊物質を含む設備については、適用しない。
 特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律(平成十三年法律第六十四号)第三十八条に定めるもののほか、何人も、海域において、前項の規定により海洋汚染等防止法第十九条の三十五の三の規定の適用を受けないこととされている材料又は設備に含まれる平成二十二年新法第三条第六号の二のオゾン層破壊物質であっても、これをみだりに放出してはならない。
 国際航海に従事する船舶のうち国土交通省令で定める総トン数以上のものの船長(専ら他の船舶に引かれ、又は押されて航行する船舶(以下この項において「引かれ船等」という。)にあっては、船舶所有者。次項及び第五項において同じ。)は、当該船舶に設置している前項に規定する設備(海洋汚染等防止法第十九条の三十五の三の国土交通省令で定めるものを除く。)の名称及び設置場所を記載した一覧表(第六項において単に「一覧表」という。)を当該船舶内(引かれ船等にあっては、当該船舶を管理する船舶所有者の事務所。次項において同じ。)に備え置き、又は掲示しておかなければならない。
 前項の船舶の船長は、オゾン層破壊物質記録簿を当該船舶内に備え付けなければならない。
 第三項の船舶の船長は、同項の設備の修理その他当該設備の取扱いに関する作業で国土交通省令で定めるものが行われたときは、その都度、国土交通省令で定めるところにより、オゾン層破壊物質記録簿への記載を行わなければならない。
 国土交通大臣又は海上保安庁長官は、前三項の規定の施行に必要な限度において、その職員に、船舶又は船舶所有者の事務所に立ち入り、一覧表若しくはオゾン層破壊物質記録簿を検査させ、又は関係者に質問させることができる。
7した者は、五十万円以下の罰金に処する。
10  第三項、第四項又は第五項の規定に違反した者は、三十万円以下の罰金に処する。
11  第六項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対し陳述をせず若しくは虚偽の陳述をした者は、三十万円以下の罰金に処する。
12  法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前三項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、当該各項の刑を科する。

第十条  海洋汚染等防止法第十九条の三十五の四第二項本文の規定は、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める日前に船舶に設置された設備であって専ら同項の船舶発生油等の焼却の用に供されるものを用いて行う焼却については、適用しない。
 次号に掲げる船舶以外の船舶 平成十二年一月一日
 日本国の内水、領海又は排他的経済水域(排他的経済水域及び大陸棚に関する法律(平成八年法律第七十四号)第一条第一項に規定する排他的経済水域をいう。)のみを航行する船舶 発効日

第十一条  施行日前に建造され又は建造に着手された船舶(以下「現存船」という。)については、施行日以後最初に行われる船舶安全法第五条の規定による定期検査若しくは中間検査(国土交通省令で定めるものに限る。)が開始される日又は第二議定書が効力を生ずる日から起算して三年を経過する日のいずれか早い日までの間は、新海洋汚染等防止法第十九条の七第四項、第十九条の二十一第二項、第十九条の二十四第一項及び第二項、第十九条の二十六第二項本文、第十九条の四十一第一項(大気汚染防止検査対象設備に係る部分に限る。)並びに第十九条の四十四第一項及び第二項(大気汚染防止検査対象設備に係る海洋汚染等防止証書に係る部分に限る。)の規定は、適用しない。
 現存船についての新海洋汚染等防止法第十九条の三十六(大気汚染防止検査対象設備に係る部分に限る。)の規定の適用については、同条中「初めて」とあるのは、「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律等の一部を改正する法律の施行の日以後最初に行われる船舶安全法第五条の規定による定期検査若しくは中間検査(国土交通省令で定めるものに限る。)が開始される日又は第二議定書が効力を生ずる日から起算して三年を経過する日のいずれか早い日以後初めて」とする。

第十二条  国土交通大臣は、施行日前においても、大気汚染防止検査対象設備(新海洋汚染等防止法第十九条の七第一項及び第二項に規定する原動機を除く。以下この条において同じ。)について、新海洋汚染等防止法第十九条の四十九第一項において準用する船舶安全法第六条第三項の規定による検査又は同法第六条ノ四第一項の規定による型式承認若しくは検定を行うことができる。この場合において、同法第六条第三項中「第二条第一項各号ニ掲グル事項ニ係ル」とあり、及び同法第六条ノ四第一項中「船舶又ハ第二条第一項各号ニ掲グル事項ニ係ル」とあるのは「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律等の一部を改正する法律第一条ノ規定ニ依ル改正後ノ海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律第十九条の二十一第二項、第十九条の二十四第一項又ハ第十九条の二十六第二項ニ規定スル」と、同項中「第二十五条の四十六及第二十五条の四十七」とあるのは「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律等の一部を改正する法律附則第十二条第二項」と、「第五条ノ検査(特別検査ヲ除ク)及第六条ノ検査」とあるのは「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律等の一部を改正する法律第一条ノ規定ニ依ル改正後ノ海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律第十九条の四十二ニ規定スル法定検査及同法第十九条の四十九第一項ニ於テ準用スル第六条第三項ノ検査」と読み替えるものとする。
 国土交通大臣の登録を受けた者(以下この条において「登録検定機関」という。)は、施行日前においても、前項の検定を行うことができる。
 船舶安全法第九条第録、登録検定機関及び登録検定機関が行う検定について準用する。この場合において、同法第二十五条の四十七第一項第一号中「別表第一」とあるのは「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律別表第二」と、同条第二項第一号中「この法律又はこの法律に基づく命令」とあるのは「この法律若しくは海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律等の一部を改正する法律又はこれらの法律に基づく命令」と、同法第二十五条の五十四中「第二十五条の二十六」とあるのは「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律等の一部を改正する法律附則第十二条第四項において準用する船舶安全法第二十五条の二十六」と読み替えるものとする。
 第一項の規定により受けた型式承認又は第三項において準用する船舶安全法第九条第三項若しくは第四項の規定により交付された合格証明書若しくは付された証印は、施行日において、新海洋汚染等防止法の相当する規定により受けた型式承認又は交付された合格証明書若しくは付された証印とみなす。
 第四項において準用する船舶安全法第二十五条の五十八第一項の規定による検定業務の停止の命令に違反したときは、その違反行為をした登録検定機関の役員又は職員は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
 偽りその他不正の行為により第三項において準用する船舶安全法第九条第三項又は第四項の合格証明書の交付を受けた者は、百万円以下の罰金に処する。
 第四項において準用する船舶安全法第二十五条の五十二の許可を受けないで検定業務の全部を廃止し、又は同項において準用する同法第二十五条の六十の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をした場合には、その違反行為をした登録検定機関(外国にある事務所において検定業務を行う者を除く。)の役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。
 第四項において準用する船舶安全法第二十五条の六十一第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、三十万円以下の罰金に処する。
10  法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第七項又は前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、各項の罰金刑を科する。
11  第四項において準用する船舶安全法第二十五条の五十三第一項の規定に違反して財務諸表等を備えて置かず、財務諸表等に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は正当な理由がないのに第四項において準用する同法第二十五条の五十三第二項各号の規定による請求を拒んだ者(外国にある事務所において検定業務を行う者を除く。)は、二十万円以下の過料に処する。
12  登録検定機関は、施行日において、新海洋汚染等防止法第十九条の四十九第一項において準用する船舶安全法第六条ノ四第一項の登録を受けたものとみなす。

第十三条  この法律の施行の際現に交付され、又は備え付け若しくは保存している焼却設備検査証、焼却記録簿、海洋汚染防止証書、臨時海洋汚染防止証書、海洋汚染防止検査手帳及び国際海洋汚染防止証書は、施行日において、それぞれ新海洋汚染等防止法第十九条の二十七第二項の要焼却確認廃棄物焼却設備検査証、新海洋汚染等防止法第十九条の三十三第一項又は第三項の要焼却確認廃棄物焼却記録簿、新海洋汚染等防止法第十九条の三十七第一項の海洋汚染等防止証書、新海洋汚染等防止法第十九条の四十一第二項の臨時海洋汚染等防止証書、新海洋汚染等防止法第十九条の四十二の海洋汚染等防止検査手帳及び新海洋汚染等防止法第十九条の四十三第一項の国際海洋汚染等防止証書とみなす。

(海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部改正に伴う準備行為)
第十四条  国土交通大臣は、施行日から機構に新海洋汚染等防止法第十九条の十第一項に規定する小型船舶用原動機放出量確認等事務を行わせようとするときは、施行日前においても、施行日から機構が小型船舶用原動機放出量確認等事務を行う旨及び機構が小型船舶用原動機放出量確認等事務を行う事務所の所在地を官報で公示することができる。
 前項の公示があったときは、新海洋汚染等防止法第十九条の十第二項の規定による公示があったものとみなす。
 機構は、施行日前においても、新海洋汚染等防止法第十九条の十一第一項の規定による小型船舶用原動機放出量確認等事務規程の認可の申請を行うことができる。
 新海洋汚染等防止法第十九条の十五第一項の登録、第十九条の四十六第一項の登録又は第十九条の四十九第一項において準用する船舶安全法第六条ノ四第一項の登録を受けようとする者は、施行日前においても、その申請を行うことができる。新海洋汚染等防止法第十九条の十五第三項、第十九条の四十六第三項又は第十九条の四十九第三項において準用する船舶安全法第二十五条の五十一第一項の規定による検定業務規程その他の規程の認可の申請についても、同様とする。

(処分、手続等の効力に関する経過措置)
第十七条  この法律の各改正規定の施行前にこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、この法律による改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)中相当する規定があるものは、これらの規定によってした処分、手続その他の行為とみなす。

(罰則の適用に関する経過措置)
第十八条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第十九条  附則第二条から第十三条まで、附則第十五条及び前二条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要となる経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定めることができる。

   附 則 (平成一六年四月二一日法律第三七号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十七年三月一日(以下「施行日」という。)から施行する。

(調整規定)
第九条  海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律等の一部を改正する法律(平成十六年法律第三十六号)の施行の日が施行日前となる場合における前条の規定の適用については、同条(見出しを含む。)中「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律」とあるのは、「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律」とする。

   附 則 (平成一六年五月一九日法律第四八号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次条の規定は、公布の日から起算して二年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(廃棄物海洋投入処分の許可及び海洋施設廃棄の許可に関する経過措置)
第二条  この法律による改正後の海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(以下「新法」という。)第十条の六第一項、第十八条の二第一項又は第四十三条の二第一項の許可を受けようとする者は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前においても、新法第十条の六、第十八条の二又は第四十三条の二の規定の例により、その許可の申請をすることができる。
 環境大臣は、前項の規定により許可の申請があった場合には、施行日前においても、新法第十条の六から第十条の八まで(これらの規定を新法第十八条の二第三項又は第四十三条の四において準用する場合を含む。)、第十八条の二第一項又は第四十三条の二及び第四十三条の三の規定の例により、その許可をすることができる。この場合において、これらの規定の例により許可を受けたときは、施行日において新法第十条の六第一項、第十八条の二第一項又は第四十三条の二第一項の規定により許可を受けたものとみなす。
 前項の場合において、新法第十条の六第四項(新法第十八条の二第三項又は第四十三条の四において準用する場合を含む。)の規定の例により公告があったときは、第一項の許可の申請に係る廃棄物の排出又は海洋施設の廃棄に関し海洋環境の保全の見地からの意見を有する者は、施行日前においても、新法第十条の六第五項(新法第十八条の二第三項又は第四十三条の四において準用する場合を含む。)の規定の例により、環境大臣に意見書を提出することができる。

(罰則の適用に関する経過措置)
第三条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成一六年六月二三日法律第一三〇号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十六年十月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第二条、第七条、第十条、第十三条及び第十八条並びに附則第九条から第十五条まで、第二十八条から第三十六条まで及び第三十八条から第七十六条までの規定 平成十七年四月一日

(調整規定)
第三十二条の二  海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律等の一部を改正する法律(平成十六年法律第三十六号)の施行の日が前条の規定の施行の日前となる場合における同条の規定の適用については、同条(見出しを含む。)中「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律」とあるのは、「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律」とする。

   附 則 (平成一七年七月二六日法律第八七号) 抄

第一条  この法律は、会社法の施行の日から施行する。

   附 則 (平成一八年六月一四日法律第六八号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十九年四月一日(以下「施行日」という。)から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 附則第九条の規定 公布の日
 第九条の六、第五十五条の二及び第六十一条の改正規定 公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日
 第三十九条の四の次に一条を加える改正規定、第四十八条第四項の改正規定(「油濁防止緊急措置手引書」の下に「若しくは有害液体汚染防止緊急措置手引書」を加える部分を除く。)及び同条第八項の改正規定(「に立ち入り、」を「若しくは第三十九条の五の資材若しくは機械器具の所在する場所に立ち入り、排出油等の防除のために必要な」に、「を検査させる」を「その他の機械器具を検査させる」に改める部分に限る。)並びに第五十七条第十二号の改正規定 平成二十年四月一日

(命令に関する経過措置)
第二条  施行日前に海上保安庁長官がこの法律による改正前の海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(以下「旧法」という。)第四十条の規定によりした命令(排出された油(特定油を除く。)及び有害液体物質に係るものに限る。)は、この法律による改正後の海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(以下「新法」という。)第三十九条第三項の規定により海上保安庁長官がした命令とみなす。

第三条  施行日前に海上保安庁長官が旧法第四十条の二第二項の規定によりした命令は、新法第四十条の二第二項の規定により国土交通大臣がした命令とみなす。

(罰則の適用に関する経過措置)
第四条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(検討)
第五条  政府は、この法律の施行後五年を目途として、新法第十八条及び第十九条の規定の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、これらの規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成一八年一二月一五日法律第一〇九号) 抄

 この法律は、新信託法の施行の日から施行する。


   附 則 (平成一九年五月三〇日法律第六二号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、千九百七十二年の廃棄物その他の物の投棄による海洋汚染の防止に関する条約の千九百九十六年の議定書が日本国について効力を生ずる日から施行する。ただし、第三条第十号の改正規定(「油」の下に「、有害液体物質」を加える部分に限る。)並びに第九条の六及び第十九条の二十六第一項ただし書の改正規定並びに附則第四条の規定は、公布の日から施行する。

(特定二酸化炭素ガスの海底下廃棄に係る経過措置)
第二条  この法律の施行の際現に特定二酸化炭素ガスの海底下廃棄をしている者は、この法律の施行の日から起算して六月間(当該期間内にこの法律による改正後の海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(以下「新法」という。)第十八条の八第一項の許可の申請について不許可の処分があったときは、当該処分のあった日までの間)は、新法第十八条の七及び第十八条の八第一項の規定にかかわらず、引き続き当該海底下廃棄をすることができる。その者がその期間内に同項の許可の申請をした場合において、その期間を経過したときは、その申請について許可又は不許可の処分があるまでの間も、同様とする。
 前項の規定により引き続き特定二酸化炭素ガスの海底下廃棄をする場合においては、その者を新法第十八条の八第一項の許可を受けた者とみなして、新法第十八条の十、新法第十八条の十二において読み替えて準用する新法第十条の九並びに新法第四十八条第二項及び第六項の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。この場合において、新法第十八条の十中「次の各号のいずれかに該当する」とあるのは「海底下廃棄をする海域及び海底下廃棄の方法が、環境省令で定める基準に適合せず、又は当該海底下廃棄をする海域の海洋環境の保全に障害を及ぼすおそれがあると認める」と、新法第十八条の十二において読み替えて準用する新法第十条の九第一項中「環境省令で定めるところにより、当該許可に係る第十八条の八第二項第三号の監視に関する計画(この計画について次条第一項の許可を受けたときは、変更後のもの)」とあるのは「環境省令で定める基準」とする。

(罰則に関する経過措置)
第三条  この法律の施行前にしたこの法律による改正前の海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律第十条第一項の違反行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第四条  前二条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

(検討)
第五条  政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、新法の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、新法の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成二二年五月一九日法律第三三号)

(施行期日)
第一条  この法律は、平成二十二年七月一日(以下この条及び次条において「施行日」という。)から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 附則第三条及び第九条の規定 公布の日
 第一条中海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律第十九条の四十六第一項の改正規定並びに次条及び附則第七条の規定 施行日前の政令で定める日
 第一条中海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律第六条第一項及び第七条第一項の改正規定、同法第八条の次に二条を加える改正規定(第六号に掲げる部分を除く。)、同法第九条第一項の改正規定(次号に掲げる部分を除く。)、同法第十九条の三十六の改正規定(同条の表の上欄中「又は有害液体汚染防止緊急措置手引書」を「若しくは有害液体汚染防止緊急措置手引書又は船舶間貨物油積替作業手引書」に、「又は海洋汚染防止緊急措置手引書」を「若しくは海洋汚染防止緊急措置手引書又は船舶間貨物油積替作業手引書」に改め、「という。)が」の下に「それぞれ」を、「において同じ。)」の下に「又は第八条の二第二項」を加える部分に限る。)、同法第十九条の三十七第一項の改正規定(「第七条の二第二項」の下に「若しくは第八条の二第二項」を加える部分に限る。)、同法第五十七条第二号の改正規定、同号の次に三号を加える改正規定(第六号に掲げる部分を除く。)、同法第五十八条第二号の改正規定(「第八条第一項若しくは第三項」の下に「、第八条の二第七項」を加える部分に限る。)並びに同条第三号の次に一号を加える改正規定並びに附則第四条の規定 平成二十三年一月一日
 第一条中海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律第五条の三に一項を加える改正規定、同法第九条第一項の改正規定(「第五条の三及び」を「第五条の三第一項及び第二項並びに」に改める部分に限る。)及び同法第五十七条第一号の改正規定 公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日
 附則第五条の規定 平成二十四年三月一日
 第一条中海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律第八条の次に二条を加える改正規定(第八条の三に係る部分に限る。)、同法第三十三条第二項の改正規定、同法第五十五条第一項第一号の次に一号を加える改正規定及び同法第五十七条第二号の次に三号を加える改正規定(同条第二号の三及び第二号の四に係る部分に限る。) 平成二十四年四月一日

(海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第二条  国土交通大臣又は船級協会(第一条の規定による改正後の海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(以下「新法」という。)第十九条の四十六第一項の規定による登録を受けた者をいう。以下この条において同じ。)は、施行日前においても、新法第十九条の二十四の二第一項の揮発性物質放出防止措置手引書(以下この条において「揮発性物質放出防止措置手引書」という。)について、新法第十九条の三十六又は第十九条の四十六第二項に規定する検査に相当する検査(以下この条において「相当検査」という。)を行うことができる。
 国土交通大臣が相当検査の結果当該揮発性物質放出防止措置手引書について国土交通省令で定める新法第十九条の二十四の二第二項に規定する技術上の基準に相当する基準(第六項において「相当技術基準」という。)に適合すると認めたときは、国土交通大臣は、揮発性物質放出防止措置手引書に係る新法第十九条の三十七第一項の海洋汚染等防止証書に相当する証書(以下この条において「相当証書」という。)を交付しなければならない。
 前項の規定により交付した相当証書は、その交付後施行日までの間に国土交通省令で定める事由が生じたときを除き、施行日以後は、揮発性物質放出防止措置手引書に係る新法第十九条の三十七第一項の規定により交付した海洋汚染等防止証書とみなす。この場合において、当該相当証書の有効期間の起算日は、前項の規定によりその交付をした日とする。
 次に掲げる者(国及び独立行政法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人であって当該独立行政法人の業務の内容その他の事情を勘案して政令で定めるものに限る。)を除く。)は、実費を勘案して国土交通省令で定める額の手数料を国に納付しなければならない。
 国土交通大臣の行う相当検査を受けようとする者
 相当証書の交付を受けようとする者(船級協会が相当検査を行い、かつ、船級の登録をした原油の輸送の用に供するタンカーに係る相当証書の交付を受けようとする者に限る。)
 相当証書の再交付又は書換えを受けようとする者
 前項の手数料の納付は、収入印紙をもってしなければならない。ただし、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)第三条第一項の規定により同項に規定する電子情報処理組織を使用して前項各号の相当検査、交付又は再交付若しくは書換えに係る申請をする場合には、国土交通省令で定めるところにより、現金をもってすることができる。
 船級協会が相第二十五条の五十七(第二十五条の三十第四項及び第二十五条の五十五の規定の準用に係る部分を除く。)、第二十五条の五十八(第一項第一号、第二号、第三号(第二十五条の五十及び第二十五条の五十二に係る部分に限る。)、第七号(第二十五条の五十五に係る部分に限る。)及び第八号並びに第二項第一号(第二十五条の五十八第一項第一号及び第八号に係る部分に限る。)及び第二号(第二十五条の五十七の規定により読み替えて準用する第二十五条の三十第四項及び第二十五条の五十五に係る部分に限る。)に係る部分を除く。)、第二十五条の五十九から第二十五条の六十一まで及び第二十五条の六十二(第一号から第三号までに係る部分を除く。)の規定は、第一項の規定により船級協会が相当検査を行う場合について準用する。
 偽りその他不正の行為により相当証書の交付を受けた者は、二百万円以下の罰金に処する。
 日本の船級協会の役員又は職員が、相当検査に関して、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、三年以下の懲役に処する。これによって不正の行為をし、又は相当の行為をしなかったときは、一年以上十年以下の懲役に処する。
10  前項の場合において、犯人が収受した賄賂は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。
11  第九項の賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
12  前項の罪を犯した者が自首したときは、その刑を減軽し、又は免除することができる。
13  第七項において準用する船舶安全法第二十五条の五十八第一項の規定による業務の停止の命令に違反したときは、その違反行為をした船級協会の役員又は職員は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
14  第七項において準用する船舶安全法第二十五条の六十の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした場合には、その違反行為をした船級協会(外国にある事務所において業務を行う者を除く。)の役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。
15  第七項において準用する船舶安全法第二十五条の六十一第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、三十万円以下の罰金に処する。
16  法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第八項又は前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、当該各項の刑を科する。
17  第七項において準用する船舶安全法第二十五条の五十三第一項の規定に違反して財務諸表等を備えて置かず、財務諸表等に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は正当な理由がないのに第七項において準用する同条第二項各号に掲げる請求を拒んだ者(外国にある事務所において業務を行う者を除く。)は、二十万円以下の過料に処する。

第三条  新法第十九条の四十六第一項の登録を受けようとする者は、附則第一条第二号に定める日前においても、その申請を行うことができる。新法第十九条の四十六第三項において準用する新法第十九条の十五第三項において準用する船舶安全法第二十五条の五十一第一項の規定による認可の申請についても、同様とする。

第四条  新法第八条の二の規定は、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める日までの間は、適用しない。
 附則第一条第三号に定める日前に建造され又は建造に着手された船舶(次号に掲げる船舶を除く。) 同日以後最初に行われる新法第十九条の三十六の表の下欄に掲げる設備等(船舶間貨物油積替作業手引書を除く。)についての同条若しくは新法第十九条の三十八の規定による定期検査若しくは中間検査(新法第十九条の四十六第二項の規定によりこれらの検査を行ったものとみなされる同項の検査を含む。)が開始される日又は附則第一条第関する法律等の一部を改正する法律の一部改正に伴う経過措置)
第六条  第二条の規定による改正後の海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律等の一部を改正する法律附則第七条に規定する指定原動機については、同条の規定により指定した型式ごとに国土交通大臣が告示で定める日から起算して一年を経過する日以後最初に行われる当該指定原動機が設置されている船舶の新法第十九条の三十六の表の下欄に掲げる設備等(当該指定原動機を除く。)についての同条の規定による定期検査(新法第十九条の四十六第二項の規定により当該検査を行ったものとみなされる同項の検査を含む。)が開始される日までの間は、新法第十九条の三から第十九条の九までの規定は、適用しない。

(処分、手続等の効力に関する経過措置)
第七条  この法律の各改正規定の施行前にこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、この法律による改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)に相当する規定があるものは、これらの規定によってした処分、手続その他の行為とみなす。

(罰則の適用に関する経過措置)
第八条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第九条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要となる経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

   附 則 (平成二二年五月二八日法律第三七号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。

(罰則の適用に関する経過措置)
第三十四条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第三十五条  この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成二四年九月一二日法律第八九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成二十五年一月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 附則第七条、第九条及び第二十二条の規定 公布の日
 附則第四条及び第十八条の規定 平成二十四年十一月一日
 附則第八条の規定 平成二十五年七月一日
 第一条中海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律目次の改正規定(「第十九条の二十五」を「第十九条の三十五の三」に、「第十九条の二十六―第十九条の三十五」を「第十九条の三十五の四」に改める部分を除く。)、同法第四十一条の二第二号、第六章の二、第四十七条第一項及び第五十四条の四の改正規定、同法第五十八条の二の改正規定(同条第二項第一号の改正規定を除く。)並びに同法省令で定めるものに限る。以下単に「中間検査」という。)又は新海洋汚染等防止法第十九条の四十六第二項の規定によりこれらの検査を行ったものとみなされる同項の検査(以下「船級協会検査」という。)が開始される日までの間は、新海洋汚染等防止法第十九条の二十五第一項及び第十九条の二十八第一項の規定は、適用しない。
 現存船についての新海洋汚染等防止法第十九条の二十五第一項前段の規定の適用については、同項前段中「初めて」とあるのは、「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律等の一部を改正する法律(平成二十四年法律第八十九号)の施行の日以後最初に行われる第十九条の三十六の規定による定期検査若しくは第十九条の三十八の規定による中間検査(同法附則第二条第一項の国土交通省令で定めるものに限る。)又は第十九条の四十六第二項の規定によりこれらの検査を行つたものとみなされる同項の検査が開始される日以後初めて」とする。

第三条  現存船については、新海洋汚染等防止法第十九条の二十六第一項の規定は、適用しない。

第四条  新海洋汚染等防止法第十九条の三十第一項の登録を受けようとする者は、施行日前においても、その申請を行うことができる。同条第三項において準用する新海洋汚染等防止法第十九条の十五第三項において準用する第二条の規定による改正後の船舶安全法(以下「新船舶安全法」という。)第二十五条の五十一第一項の規定による認可の申請についても、同様とする。

第五条  監督対象外国船舶(新海洋汚染等防止法第十九条の三十三第一項に規定する監督対象外国船舶をいう。次項において同じ。)である現存船については、施行日以後最初に行われる定期検査若しくは中間検査に相当する検査又は船級協会検査に相当する検査が開始される日(新海洋汚染等防止法第九条の二第四項に規定する第一議定書締約国の現存船以外の現存船にあっては、施行日から起算して五年を超えない範囲内において国土交通省令で定める日)までの間は、新海洋汚染等防止法第十九条の三十三第一項の規定(同項第二号に係る部分を除く。)は、適用しない。
 監督対象外国船舶である現存船については、新海洋汚染等防止法第十九条の三十三第一項の規定(同項第二号に係る部分に限る。)は、適用しない。

第六条  施行日前に開始された第一条の規定による改正前の海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(以下「旧海洋汚染等防止法」という。)第十九条の三十六後段の検査の結果施行日以後に新海洋汚染等防止法第十九条の三十七第一項の規定による海洋汚染等防止証書の交付を受けることができる新海洋汚染等防止法第十九条の三十六に規定する検査対象船舶であって、新海洋汚染等防止法第十九条の三十七第五項の国土交通省令で定める事由により従前の海洋汚染等防止証書の有効期間が満了するまでの間において当該検査に係る海洋汚染等防止証書の交付を受けることができなかったものに係る従前の海洋汚染等防止証書の有効期間については、同項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

第七条  新海洋汚染等防止法第四十二条の十三第一項の規定による指定及び新海洋汚染等防止法第四十二条の十七第一項の規定による海上防災業務規程の認可並びにこれらに関し必要な手続その他の行為は、附則第一条第四号に掲げる規定の施行の日(以下「一部施行日」という。)前においても、新海洋汚染等防止法第四十二条の十三及び第四十二条の十七の規定の例により行うことができる。

第八条  独立行政法人海上災害防止センター(以下「センター」という。)は、附則第一条第三号に掲げる規定の施行の日から一月以内に、政府以外の出資者に対し、その持分の全部又は一部の払戻しの請求をすることができる旨を催告しなければならない。
 政府以外の出資者は、センターに対し、前項の規定による催告を受けた日から起算して一月を経過する日までの間に限り、その持分の全部又は一部の払戻しの請求をすることができる。
 センターは、前項の請求があったときは、旧海洋汚染等防止法第四十二条の十八第洋汚染等防止法第四十二条の二十八の基金はその払戻しをした金額により減少するものとする。

第九条  センターは、政府以外の者から旧海洋汚染等防止法第四十二条の二十八の基金に出えんされた金額(以下「出えん金」という。)について、旧海洋汚染等防止法第四十二条の二十五第一号及び第二号の業務の実施の状況、当該基金の状況その他の状況を勘案して、当該業務に支障がないと認めるときは、国土交通大臣の認可を受けて、これを当該出えん金を出えんした者に対し、その出えん金の額を限度として返還することができる。
 前項の規定により出えん金の返還がなされたときは、旧海洋汚染等防止法第四十二条の二十八の基金は、その返還した金額により減少するものとする。

第十条  センターは、附則第一条第四号に掲げる規定の施行の時において解散するものとし、次項の規定により政府に対して払い戻される金額に相当する金銭を除き、その一切の権利及び義務は、その時において新海洋汚染等防止法第四十二条の十三第一項の規定により海上保安庁長官が指定する者(以下「指定海上防災機関」という。)が承継する。この場合において、旧海洋汚染等防止法第四十二条の三十五の規定は、適用しない。
 前項の規定による解散に際し、センターは、政府の持分に係る出資額について、政府に対してその全額を払い戻すものとする。
 第一項の規定により指定海上防災機関がセンターの権利及び義務を承継したときは、その承継の際、旧海洋汚染等防止法第四十二条の二十五第一号及び第二号の業務以外の業務に要する資金に充てるために政府以外の者からセンターに出えんされた金額は、新海洋汚染等防止法第四十二条の二十二に規定するその他の業務に係る勘定に属する出えん金として整理するものとする。
 第一項の規定により指定海上防災機関がセンターの権利及び義務を承継したときは、政府以外の者から旧海洋汚染等防止法第四十二条の二十八の基金に充てるために出資され、又は同条の基金に出えんされた金額に相当する金額は、政府以外の者から新海洋汚染等防止法第四十二条の十八の基金に出えんされたものとする。
 センターの解散の日の前日を含む事業年度(以下「最終事業年度」という。)は、独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号。以下「通則法」という。)第三十六条第一項の規定にかかわらず、同日に終わるものとする。
 センターの最終事業年度に係る通則法第三十八条及び第三十九条の規定により財務諸表、事業報告書及び決算報告書に関し独立行政法人が行わなければならないとされる行為は、指定海上防災機関が従前の例により行うものとする。
 センターの最終事業年度における業務の実績については、指定海上防災機関が従前の例により評価を受けるものとする。この場合において、通則法第三十二条第三項の規定による通知及び勧告は、指定海上防災機関に対してなされるものとする。
 センターの最終事業年度における利益及び損失の処理については、指定海上防災機関が従前の例により行うものとする。
 センターの解散の日の前日を含む中期目標の期間(通則法第二十九条第二項第一号に規定する中期目標の期間をいう。以下この条において同じ。)に係る通則法第三十三条の規定による事業報告書の提出及び公表については、同日においてセンターの中期目標の期間が終了したものとして、指定海上防災機関が従前の例により行うものとする。
10  センターの解散の日の前日を含む中期目標の期間における業務の実績については、同日においてセンターの中期目標の期間が終了したものとして、指定海上防災機関が従前の例により評価を受けるものとする。この場合において、通則法第三十四条第三項において準用する通則法第三十二条第三項の規定による通知及び勧告は、指定海上防災機関に対してなされるものとする。
11  通則法第三十五条の規定は、センターの解散の日の前日を含む中期目標の期間については、適用しない。
12  第一項の規定によりセンターが解散した場合における解散の登記については、政令で定める。

第十一条  前条第一項の規定により指定海上防災機関が権利の承継をする場合における当該承継に伴う登記については、一部施行日から一年以内に登記を受けるものに限り、登録免許税を課さない。
 前条第一項の規定により指定海上防災機関が権利を承継する場合における当該承継に係る不動産又は自動車の取得に対しては、不動産取得税又は自動車取得税を課することができない。

第十二条  一部施行日の前日において旧海洋汚染等防止法第四十二条の二十七第三項において準用する旧海洋汚染等防止法第四十一条の三第五項の規定によりセンターが行っている滞納処分は、新海洋汚染等防止法第四十二条の十六第七項の規定により海上保安庁長官が行っている滞納処分とみなす。

第十三条  旧海洋汚染等防止法の規定に基づきセンターがした処分(前条の規定により海上保安庁長官が行った処分とみなされるものを含む。)に関する行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)による審査請求については、なお従前の例による。

第十四条  前二条に規定するもののほか、一部施行日の前日までに旧海洋汚染等防止法の規定によってした処分、手続その他の行為であって、新海洋汚染等防止法に相当する規定があるものは、これらの規定によってした処分、手続その他の行為とみなす。

第十五条  一部施行日前に行政事件訴訟法(昭和三十七年法律第百三十九号)の規定に基づき提起されたセンターを被告とする抗告訴訟(附則第十条第一項の規定により指定海上防災機関が承継することとなる権利及び義務に関するものに限る。)の管轄については、なお従前の例による。

第十六条  一部施行日前に独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成十三年法律第百四十号)の規定に基づきセンターがした行為及びセンターに対してなされた行為(附則第十条第一項の規定により指定海上防災機関が承継することとなる権利及び義務に関するものに限る。)については、指定海上防災機関を同法第二条第一項に規定する独立行政法人等とみなす。

第十七条  一部施行日前に独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十九号)の規定に基づきセンターがした行為及びセンターに対してなされた行為(附則第十条第一項の規定により指定海上防災機関が承継することとなる権利及び義務に関するものに限る。)については、指定海上防災機関を同法第二条第一項に規定する独立行政法人等とみなす。

(罰則の適用に関する経過措置)
第二十一条  この法律(附則第一条第四号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合における一部施行日後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第二十二条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要となる経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。


別表第一 (第九条の七関係)
一 確認業務又は有害液体物質を輸送する船舶の貨物艙の洗浄に係る状態の確認の業務について、次の表の上欄に掲げる学歴の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる期間以上の期間実務の経験を有する者
学歴 期間
イ 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)による大学院若しくは大学(短期大学を除く。)又は旧大学令(大正七年勅令第三百八十八号)による大学(以下「大学等」という。)において化学又は商船に関する学科を修得して卒業した者 六月
ロ学校令(昭和十八年勅令第三十六号)による実業学校において化学又は商船に関する学科を修得して卒業した者

二 確認業務又は有害液体物質を輸送する船舶の貨物艙の洗浄に係る状態の確認の業務について三年以上の実務の経験を有する者
三 前二号に掲げる者と同等以上の知識経験を有する者
別表第一の二 (第十九条の十五関係)
一 ガス分析装置
別表第二 (第十九条の四十六、第十九条の四十九関係)
一 寸法計測機器
二 圧力計
三 流量計
四 油分濃度計
五 絶縁抵抗計
別表第三 (第四十三条の九関係)
一 質量計
二 比重計
三 引張強度試験機
四 分光光度計
五 絶縁抵抗計