低開発地域工業開発促進法

低開発地域工業開発促進法
(昭和三十六年十一月十三日法律第二百十六号)


最終改正:平成一四年三月三一日法律第一五号

第一条  この法律は、低開発地域における工業の開発を促進することにより、雇用の増大に寄与し、地域間における経済的格差の縮小を図り、もつて国民経済の均衡ある発展に資することを目的とする。

第二条  国土交通大臣は、関係都道府県知事の申請に基づき、国土審議会の議を経て、産業の開発の程度が低く、かつ、経済の発展の停滞的な地域(以下「低開発地域」という。)のうち、その地区内の工業の開発を促進することにより低開発地域における工業の開発を促進すると認められる地区で政令で定める要件を備えているものを低開発地域工業開発地区(以下「開発地区」という。)として指定することができる。
 前項の場合において、国土交通大臣は、同項の申請に係る地区について、すでに工場立地法 (昭和三十四年法律第二十四号)第二条 の規定による工場適地の調査等工業の開発に関する国の調査がされているときは、その調査の成果をしんしやくしなければならない。
 国土交通大臣は、開発地区を指定しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議しなければならない。
 都道府県知事は、第一項の申請をしようとするときは、あらかじめ関係市町村長の意見を聴くとともに、申請書に政令で定める事項を記載した書類を添付し、これを国土交通大臣に提出しなければならない。
 国土交通大臣は、関係都道府県知事の申請に基づき、開発地区の指定を解除し、又はその区域を変更することができる。この場合においては、前五項の規定を準用する。
 前項に定める場合のほか、国土交通大臣は、開発地区の区域の全部又は一部が第一項の政令で定める要件を欠くに至つたと認めるときは、関係都道府県知事の意見を聴き、かつ、国土審議会の議を経て、当該開発地区の指定を解除し、又はその区域を変更することができる。
 第二項、第三項及び第五項の規定は、前項の規定により国土交通大臣が開発地区の指定を解除し、又はその区域を変更するときに準用する。

第三条  国土審議会は、国土交通大臣の諮問に応じ、低開発地域における工業の開発の促進に関する重要事項について調査審議する。
 国土審議会は、低開発地域における工業の開発の促進に関する重要事項について、必要があると認めるときは、国土交通大臣又は関係行政機関の長に対し、意見を申し出ることができる。

第四条  削除

第五条  地方税法 (昭和二十五年法律第二百二十六号)第六条 の規定により、地方公共団体が、開発地区内において製造の事業の用に供する設備を新設し、又は増設した者について、その事業に対する事業税、その事業に係る工場用の建物若しくはその敷地である土地の取得に対する不動産取得税若しくはその事業に係る機械及び装置若しくはその事業に係る工場用の建物若しくはその敷地である土地に対する固定資産税を課さなかつた場合又はこれらの地方税に係る不均一の課税をした場合において、これらの措置が政令で定める場合に該当するものと認められるときは、地方交付税法 (昭和二十五年法律第二百十一号)第十四条 の規定による当該地方公共団体の各年度における基準財政収入額は、同条 の規定にかかわらず、総務省令で定める方法によつて算定した当該地方公共団体の当該各年度分の減収額(事業税又は固定資産税に関するこれらの措置による減収額にあつては、これらの措置がされた最初の年度以降三箇年度におけるものに限る。)について同条 の規定により当該地方公共団体の当該各年度における基準財政収入額に算入される額に相当する額を同条 の規定による当該地方公共団体の当該各年度(これらの措置が総務省令で定める日以後において行なわれたときは、当該減収額について当該各年度の翌年度)における基準財政収入額となるべき額から控除した額とする。

第六条  国及び地方公共団体は、開発地区内の工業の開発に寄与すると認められる製造の事業の用に供する施設の整備につき、必要な資金の確保その他の援助に努めなければならない。

第七条  国及び地方公共団体は、開発地区内の工業の開発を促進するために必要な工場用地、道路、港湾施設、工業用水道、通信運輸施設及び開発地区内の工場に使用される者に対してその就業上必要な教育又は職業訓練を行なうための施設の整備の促進に努めなければならない。

第八条  国の行政機関の長又は都道府県知事は、開発地区内の土地を前条に規定する施設の用に供するため農地法 (昭和二十七年法律第二百二十九号)その他の法律の規定による許可その他の処分を求められたときは、当該開発地区内の工業の開発が促進されるよう配慮するものとする。

第九条  国は、開発地区内の工業の開発に資するため必要な財政上の措置その他の措置を講ずるよう努めなければならない。

第十条    附 則 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和三七年五月一〇日法律第一一七号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して三月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (昭和四八年一〇月一日法律第一〇八号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (昭和四九年六月二六日法律第九八号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和五三年五月二三日法律第五五号) 抄

(施行期日等)
 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
  第四十九条中精神衛生法第十六条の三第三項及び第四項の改正規定並びに第五十九条中森林法第七十条の改正規定 公布の日から起算して六月を経過した日
 第一条(台風常襲地帯対策審議会に係る部分を除く。)及び第六条から第九条までの規定、第十条中奄美群島振興開発特別措置法第七条第一項の改正規定並びに第十一条、第十二条及び第十四条から第三十二条までの規定 昭和五十四年三月三十一日までの間において 政令で定める日

   附 則 (平成一一年七月一六日法律第一〇二号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 附則第十条第一項及び第五項、第十四条第三項、第二十三条、第二十八条並びに第三十条の規定 公布の日

(職員の身分引継ぎ)
第三条  この法律の施行の際現に従前の総理府、法務省、外務省、大蔵省、文部省、厚生省、農林水産省、通商産業省、運輸省、郵政省、労働省、建設省又は自治省(以下この条において「従前の府省」という。)の職員(国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第八条の審議会等の会長又は委員長及び委員、中央防災会議の委員、日本工業標準調査会の会長及び委員並びに これらに類する者として政令で定めるものを除く。)である者は、別に辞令を発せられない限り、同一の勤務条件をもって、この法律の施行後の内閣府、総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省若しくは環境省(以下この条において「新府省」という。)又はこれに置かれる部局若しくは機関のうち、この法律の施行の際現に当該職員が属する従前の府省又はこれに置かれる部局若しくは機関の相当の新府省又はこれに置かれる部局若しくは機関として政令で定めるものの相当の職員となるものとする。

(別に定める経過措置)
第三十条  第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要となる経過措置は、別に法律で定める。

   附 則 (平成一一年一二月二二日法律第一六〇号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。

   附 則 (平成一四年三月三一日法律第一五号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十四年四月一日から施行する。