麻薬及び向精神薬取締法

麻薬及び向精神薬取締法
(昭和二十八年三月十七日法律第十四号)


最終改正:平成一八年六月一四日法律第六九号


 第一章 総則(第一条・第二条)
 第二章 麻薬に関する取締り
  第一節 免許(第三条―第十一条)
  第二節 禁止及び制限(第十二条―第二十九条の二)
  第三節 取扱い(第三十条―第三十六条)
  第四節 業務に関する記録及び届出(第三十七条―第四十九条)
 第三章 向精神薬に関する取締り
  第一節 免許及び登録(第五十条―第五十条の七)
  第二節 禁止及び制限(第五十条の八―第五十条の十八)
  第三節 取扱い(第五十条の十九―第五十条の二十二)
  第四節 業務に関する記録及び届出(第五十条の二十三・第五十条の二十四)
  第五節 雑則(第五十条の二十五・第五十条の二十六)
 第三章の二 麻薬向精神薬原料に関する届出等(第五十条の二十七―第五十条の三十七)
 第四章 監督(第五十条の三十八―第五十八条)
 第五章 麻薬中毒者に対する措置等(第五十八条の二―第五十八条の十九)
 第六章 雑則(第五十九条―第六十三条)
 第七章 罰則(第六十四条―第七十六条)
 附則

   第一章 総則

第一条  この法律は、麻薬及び向精神薬の輸入、輸出、製造、製剤、譲渡し等について必要な取締りを行うとともに、麻薬中毒者について必要な医療を行う等の措置を講ずること等により、麻薬及び向精神薬の濫用による保健衛生上の危害を防止し、もつて公共の福祉の増進を図ることを目的とする。

第二条  この法律において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
 麻薬 別表第一に掲げる物をいう。
 あへん あへん法 (昭和二十九年法律第七十一号)に規定するあへんをいう。
 けしがら あへん法 に規定するけしがらをいう。
 麻薬原料植物 別表第二に掲げる植物をいう。
 家庭麻薬 別表第一第七十六号イに規定する物をいう。
 向精神薬 別表第三に掲げる物をいう。
 麻薬向精神薬原料 別表第四に掲げる物をいう。
 麻薬取扱者 麻薬輸入業者、麻薬輸出業者、麻薬製造業者、麻薬製剤業者、家庭麻薬製造業者、麻薬元卸売業者、麻薬卸売業者、麻薬小売業者、麻薬施用者、麻薬管理者及び麻薬研究者をいう。
 麻薬営業者 麻薬施用者、麻薬管理者及び麻薬研究者以外の麻薬取扱者をいう。
 麻薬輸入業者 厚生労働大臣の免許を受けて、麻薬を輸入することを業とする者をいう。
十一  麻薬輸出業者 厚生労働大臣の免許を受けて、麻薬を輸出することを業とする者をいう。
十二  麻薬製造業者 厚生労働大臣の免許を受けて、麻薬を製造すること(麻薬を精製すること、及び麻薬に化学的変化を加えて他の麻薬にすることを含む。以下同じ。)を業とする者をいう。
十三  麻薬製剤業者 厚生労働大臣の免許を受けて、麻薬を製剤すること(麻薬に化学的変化を加えないで他の麻薬にすることをいう。ただし、調剤を除く。以下同じ。)、又は麻薬を小分けすること(他人から譲り受けた麻薬を分割して容器に収めることをいう。以下同じ。)を業とする者をいう。
十四  家庭麻薬製造業者 厚生労働大臣の免許を受けて、家庭麻薬を製造することを業とする者をいう。
十五  麻薬元卸売業者 厚生労働大臣の免許を受けて、麻薬卸売業者に麻薬を譲り渡すことを業とする者をいう。
十六  麻薬卸売業者 都道府県知事の免許を受けて、麻薬小売業者、麻薬診療施設の開設者又は麻薬研究施設の設置者に麻薬を譲り渡すことを業とする者をいう。
十七  麻薬小売業者 都道府県知事の免許を受けて、麻薬施用者の麻薬を記載した処方せん(以下「麻薬処方せん」という。)により調剤された麻薬を譲り渡すことを業とする者をいう。
十八  麻薬施用者 都道府県知事の免許を受けて、疾病の治療の目的で、業務上麻薬を施用し、若しくは施用のため交付し、又は麻薬を記載した処方せんを交付する者をいう。
十九  麻薬管理者 都道府県知事の免許を受けて、麻薬診療施設で施用され、又は施用のため交付される麻薬を業務上管理する者をいう。
二十  麻薬研究者 都道府県知事の免許を受けて、学術研究のため、麻薬原料植物を栽培し、麻薬を製造し、又は麻薬、あへん若しくはけしがらを使用する者をいう。
二十一  麻薬業務所 麻薬取扱者が業務上又は研究上麻薬を取り扱う店舗、製造所、製剤所、薬局、病院、診療所(医療法 (昭和二十三年法律第二百五号)第五条第一項 に規定する医師又は歯科医師の住所を含む。以下同じ。)、飼育動物診療施設(獣医療法 (平成四年法律第四十六号)第二条第二項 に規定する診療施設をいい、同法第七条第一項 に規定する往診診療者等の住所を含む。以下同じ。)及び研究施設をいう。ただし、同一の都道府県の区域内にある二以上の病院、診療所若しくは飼育動物診療施設(以下「病院等」という。)又は研究施設で診療又は研究に従事する麻薬施用者又は麻薬研究者については、主として診療又は研究に従事する病院等又は研究施設のみを麻薬業務所とする。
二十二  麻薬診療施設 麻薬施用者が診療に従事する病院等をいう。
二十三  麻薬研究施設 麻薬研究者が研究に従事する研究施設をいう。
二十四  麻薬中毒 麻薬、大麻又はあへんの慢性中毒をいう。
二十五  麻薬中毒者 麻薬中毒の状態にある者をいう。
二十六  向精神薬取扱者 向精神薬輸入業者、向精神薬輸出業者、向精神薬製造製剤業者、向精神薬使用業者、向精神薬卸売業者、向精神薬小売業者、病院等の開設者及び向精神薬試験研究施設設置者をいう。
二十七  向精神薬営業者 病院等の開設者及び向精神薬試験研究施設設置者以外の向精神薬取扱者をいう。
二十八  向精神薬輸入業者 厚生労働大臣の免許を受けて、向精神薬を輸入することを業とする者をいう。
二十九  向精神薬輸出業者 厚生労働大臣の免許を受けて、向精神薬を輸出することを業とする者をいう。
三十  向精神薬製造製剤業者 厚生労働大臣の免許を受けて、向精神薬を製造すること(向精神薬を精製すること、及び向精神薬に化学的変化を加えて他の向精神薬にすることを含む。以下同じ。)、向精神薬を製剤すること(向精神薬に化学的変化を加えないで他の向精神薬又は都道府県知事の登録を受けたものをいう。
三十五  向精神薬営業所 向精神薬営業者が業務上向精神薬を取り扱う店舗、製造所、製剤所及び薬局をいう。
三十六  麻薬等原料営業者 麻薬等原料輸入業者、麻薬等原料輸出業者、麻薬等原料製造業者及び麻薬等原料卸小売業者をいう。
三十七  麻薬等原料輸入業者 麻薬向精神薬原料を輸入することを業とする者をいう。
三十八  麻薬等原料輸出業者 麻薬向精神薬原料を輸出することを業とする者をいう。
三十九  麻薬等原料製造業者 麻薬向精神薬原料を製造すること(麻薬向精神薬原料を精製すること、及び麻薬向精神薬原料に化学的変化を加え、又は加えないで他の麻薬向精神薬原料にすることを含む。ただし、調剤を除く。以下同じ。)、又は麻薬向精神薬原料を小分けすること(他人から譲り受けた麻薬向精神薬原料を分割して容器に収めることをいう。以下同じ。)を業とする者をいう。
四十  特定麻薬等原料製造業者 政令で定める麻薬向精神薬原料(以下「特定麻薬向精神薬原料」という。)を製造すること、又は特定麻薬向精神薬原料を小分けすることを業とする者をいう。
四十一  麻薬等原料卸小売業者 麻薬向精神薬原料を譲り渡すことを業とする者をいう。
四十二  特定麻薬等原料卸小売業者 特定麻薬向精神薬原料を譲り渡すことを業とする者をいう。
四十三  麻薬等原料営業所 麻薬等原料営業者が業務上麻薬向精神薬原料を取り扱う店舗、製造所及び薬局をいう。

   第二章 麻薬に関する取締り

    第一節 免許

第三条  麻薬輸入業者、麻薬輸出業者、麻薬製造業者、麻薬製剤業者、家庭麻薬製造業者又は麻薬元卸売業者の免許は厚生労働大臣が、麻薬卸売業者、麻薬小売業者、麻薬施用者、麻薬管理者又は麻薬研究者の免許は都道府県知事が、それぞれ麻薬業務所ごとに行う。
 次に掲げる者でなければ、免許を受けることができない。
 麻薬輸入業者の免許については、薬事法 (昭和三十五年法律第百四十五号)の規定により医薬品の製造販売業の許可を受けている者
 麻薬輸出業者の免許については、薬事法 の規定により医薬品の製造販売業又は販売業の許可を受けている者であつて、自ら薬剤師であるか又は薬剤師を使用しているもの
 麻薬製造業者又は麻薬製剤業者の免許については、薬事法 の規定により医薬品の製造販売業及び製造業の許可を受けている者
 家庭麻薬製造業者の免許については、薬事法 の規定により医薬品の製造業の許可を受けている者
 麻薬元卸売業者又は麻薬卸売業者の免許については、薬事法 の規定により薬局開設の許可を受けている者又は同法 の規定により医薬品の販売業の許可を受けている者であつて、自ら薬剤師であるか若しくは薬剤師を使用しているもの
 麻薬小売業者の免許については、薬事法 の規定により薬局開設の許可を受けている者
 麻薬施用者の免許については、医師、歯科医師又は獣医師
 麻薬管理者の免許については、医師、歯科医師、獣医師又は薬剤師
 麻薬研究者の免許については、学術研究上麻薬原料植物を栽培し、麻薬を製造し、又は麻薬、あへん若しくはけしがらを使用することを必要とする者
 次の各号のいずれかに該当する者には、免許を与えないことができる。
 第五十一条第一項の規定により免許を取り消され、取消しの日から三年を経過していない者
 罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた後、三年を経過していない者
 前二号に該当する者を除くほか、この法律、大麻取締法 (昭和二十三年法律第百二十四号)、あへん法薬剤師法 (昭和三十五年法律第百四十六号)、薬事法医師法 (昭和二十三年法律第二百一号)、医療法 その他薬事若しくは医事に関する法令又はこれらに基づく処分に違反し、その違反行為があつた日から二年を経過していない者
 成年被後見人
 心身の障害により麻薬取扱者の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの
 麻薬中毒者又は覚せい剤の中毒者
 法人又は団体であつて、その業務を行う役員のうちに前各号のいずれかに該当する者があるもの

第四条  厚生労働大臣又は都道府県知事は、前条の規定により麻薬取扱者の免許を行つたときは、当該麻薬取扱者に対して免許証を交付しなければならない。
 免許証には、麻薬取扱者の氏名又は名称及び住所その他厚生労働省令で定める事項を記載しなければならない。
 免許証は、他人に譲り渡し、又は貸与してはならない。

第五条  麻薬取扱者の免許の有効期間は、免許の日からその日の属する年の翌年の十二月三十一日までとする。

第六条  麻薬取扱者の免許は、その有効期間が満了したとき、及び第五十一条第一項の規定により取り消されたときのほか、次の各号の一に該当するときは、その効力を失う。
 次条第一項の届出があつたとき。
 当該麻薬取扱者が第三条第二項各号の資格を欠くに至つたとき。

第七条  麻薬取扱者は、当該免許の有効期間中に当該免許に係る麻薬業務所における麻薬に関する業務又は研究を廃止したときは、十五日以内に、麻薬輸入業者、麻薬輸出業者、麻薬製造業者、麻薬製剤業者、家庭麻薬製造業者又は麻薬元卸売業者にあつては厚生労働大臣に、麻薬卸売業者、麻薬小売業者、麻薬施用者、麻薬管理者又は麻薬研究者にあつては都道府県知事に、免許証を添えてその旨を届け出なければならない。
 前項の規定は、麻薬取扱者が第三条第二項各号の資格を欠くに至つた場合に準用する。
 麻薬取扱者が死亡し、又は法人たる麻薬取扱者が解散したときは、その相続人若しくは相続人に代つて相続財産を管理する者又は清算人、破産管財人若しくは合併後存続し、若しくは合併により設立された法人の代表者は、十五日以内に、麻薬輸入業者、麻薬輸出業者、麻薬製造業者、麻薬製剤業者、家庭麻薬製造業者又は麻薬元卸売業者の死亡又は解散の場合にあつては厚生労働大臣に、麻薬卸売業者、麻薬小売業者、麻薬施用者、麻薬管理者又は麻薬研究者の死亡又は解散の場合にあつては都道府県知事に、免許証を添えてその旨を届け出なければならない。

第八条  麻薬取扱者は、その免許の有効期間が満了し、又は第五十一条第一項の規定により免許を取り消されたときは、十五日以内に、麻薬輸入業者、麻薬輸出業者、麻薬製造業者、麻薬製剤業者、家庭麻薬製造業者又は麻薬元卸売業者にあつては厚生労働大臣に、麻薬卸売業者、麻薬小売業者、麻薬施用者、麻薬管理者又は麻薬研究者にあつては都道府県知事に、その免許証を返納しなければならない。

第九条  麻薬取扱者は、免許証の記載事項に変更を生じたときは、十五日以内に、麻薬輸入業者、麻薬輸出業者、麻薬製造業者、麻薬製剤業者、家庭麻薬製造業者又は麻薬元卸売業者にあつては厚生労働大臣に、麻薬卸売業者、麻薬小売業者、麻薬施用者、麻薬管理者又は麻薬研究者にあつては都道府県知事に、免許証を添えてその旨を届け出なければならない。
 厚生労働大臣又は都道府県知事は、前項の届出があつたときは、すみやかに免許証を書き替えて当該麻薬取扱者に交付しなければならない。

第十条  麻薬取扱者は、免許証をき損し、又は亡失したときは、十五日以内に、その事由を記載し、且つ、き損した場合にはその免許証を添えて、麻薬輸入業者、麻薬輸出業者、麻薬製造業者、麻薬製剤業者、家庭麻薬製造業者又は麻薬元卸売業者にあつては厚生労働大臣に、麻薬卸売業者、麻薬小売業者、麻薬施用者、麻薬管理者又は麻薬研究者にあつては都道府県知事に、免許証の再交付を申請しなければならない。
 麻薬取扱者は、前項の規定により免許証の再交付を受けた後、亡失した免許証を発見したときは、十五日以内に、麻薬輸入業者、麻薬輸出業者、麻薬製造業者、麻薬製剤業者、家庭麻薬製造業者又は麻薬元卸売業者にあつては厚生労働大臣に、麻薬卸売業者、麻薬小売業者、麻薬施用者、麻薬管理者又は麻薬研究者にあつては都道府県知事に、その免許証を返納しなければならない。

第十一条  削除

    第二節 禁止及び制限

第十二条  ジアセチルモルヒネ、その塩類又はこれらのいずれかを含有する麻薬(以下「ジアセチルモルヒネ等」という。)は、何人も、輸入し、輸出し、製造し、製剤し、小分けし、譲り渡し、譲り受け、交付し、施用し、所持し、又は廃棄してはならない。ただし、麻薬研究施設の設置者が厚生労働大臣の許可を受けて、譲り渡し、譲り受け、又は廃棄する場合及び麻薬研究者が厚生労働大臣の許可を受けて、研究のため、製造し、製剤し、小分けし、施用し、又は所持する場合は、この限りでない。
 何人も、あへん末を輸入し、又は輸出してはならない。
 麻薬原料植物は、何人も、栽培してはならない。但し、麻薬研究者が厚生労働大臣の許可を受けて、研究のため栽培する場合は、この限りでない。
 何人も、第一項の規定により禁止されるジアセチルモルヒネ等の施用を受けてはならない。

第十三条  麻薬輸入業者でなければ、麻薬(ジアセチルモルヒネ等及び前条第二項に規定する麻薬を除く。以下第十九条の二までにおいて同じ。)を輸入してはならない。ただし、本邦に入国する者が、厚生労働大臣の許可を受けて、自己の疾病の治療の目的で携帯して輸入する場合は、この限りでない。
 前項ただし書の規定により麻薬を携帯して輸入した者は、第二十四条第一項ただし書、第二十七条第一項ただし書及び第二十八条第一項ただし書の規定の適用については、麻薬施用者から施用のため麻薬の交付を受けた者とみなす。

第十四条  麻薬輸入業者は、麻薬を輸入しようとするときは、そのつど厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
 前項の許可を受けようとする者は、左に掲げる事項を記載した許可申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。
 輸入しようとする麻薬の品名及び数量
 輸出者の氏名又は名称及び住所
 輸入の期間
 輸送の方法
 輸入港名
 第一項の許可を受けた者は、前項各号の事項を変更しようとするときは、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
 厚生労働大臣は、国内における当該麻薬の需要量及び保有量を考慮して適当でないと認めるときは、第一項又は前項の許可を与えないことができる。
 厚生労働大臣は、第一項の許可をしたときは、申請者の氏名又は名称及び住所並びに第二項に掲げる事項を記載した輸入許可書及び輸入許可証明書を交付する。
 厚生労働大臣は、第三項の許可をしたときは、輸入許可書及び輸入許可証明書を書き替えて交付する。

第十五条  麻薬輸入業者は、麻薬を輸入したときは、相手国発給の輸出許可証明書を、その麻薬を輸入した日又は輸出許可証明書を受け取つた日から十日以内に、厚生労働大臣に提出しなければならない。

第十六条  麻薬輸入業者は、許可を受けた輸入の期間内に麻薬を輸入しなかつたときは、その期間の満了後十日以内に、輸入許可書を厚生労働大臣に返納しなければならない。

第十七条  麻薬輸出業者でなければ、麻薬を輸出してはならない。ただし、本邦から出国する者が、厚生労働大臣の許可を受けて、自己の疾病の治療の目的で携帯して輸出する場合は、この限りでない。

第十八条  麻薬輸出業者は、麻薬を輸出しようとするときは、そのつど厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
 前項の許可を受けようとする者は、左に掲げる事項を記載した許可申請書に相手国発給の輸入許可証明書を添えて、これを厚生労働大臣に提出しなければならない。
 輸出しようとする麻薬の品名及び数量
 輸入者の氏名又は名称及び住所
 輸出の期間
 輸送の方法
 輸出港名
 第一項の許可を受けた者は、前項各号の事項を変更しようとするときは、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
 厚生労働大臣は、第一項の許可をしたときは、申請者の氏名又は名称及び住所並びに第二項各号に掲げる事項を記載した輸出許可書及び輸出許可証明書を交輸出許可書及び輸出許可証明書を書き替えて交付する。
 麻薬輸出業者は、麻薬を輸出するときは、麻薬に輸出許可証明書を添えて送らなければならない。

第十九条  麻薬輸出業者は、許可を受けた輸出の期間内に麻薬を輸出しなかつたときは、その期間の満了後十日以内に、輸出許可書及び輸出許可証明書を厚生労働大臣に返納しなければならない。

第十九条の二  麻薬輸出業者は、麻薬を輸出するときは、その品名及び数量について虚偽の表示をしてはならない。

第二十条  麻薬製造業者でなければ、麻薬(ジアセチルモルヒネ等を除く。以下この節(第二十九条の二を除く。)において同じ。)を製造してはならない。ただし、麻薬研究者が研究のため製造する場合は、この限りでない。
 麻薬製造業者、麻薬製剤業者又は家庭麻薬製造業者でなければ、家庭麻薬を製造してはならない。但し、麻薬研究者が研究のため製造する場合は、この限りでない。

第二十一条  麻薬製造業者又は麻薬製剤業者若しくは家庭麻薬製造業者は、麻薬又は家庭麻薬を製造しようとするときは、一月から六月まで及び七月から十二月までの期間(以下「半期」という。)ごとに、製造しようとする麻薬又は家庭麻薬の品名及び数量並びに製造のために使用する麻薬、あへん又はけしがらの品名及び数量について、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
 第十四条第四項の規定は、前項の許可について準用する。
 厚生労働大臣は、第一項の許可を与える場合において、必要があると認めるときは、製造された麻薬を収めるべき容器の容量を指示することができる。

第二十二条  麻薬製造業者又は麻薬製剤業者でなければ、麻薬を製剤し、又は小分けしてはならない。ただし、麻薬研究者が研究のため製剤し、又は小分けする場合は、この限りでない。

第二十三条  麻薬製造業者又は麻薬製剤業者は、麻薬を製剤し、又は小分けしようとするときは、半期ごとに、製剤し、又は小分けしようとする麻薬の品名及び数量並びに製剤のために使用する麻薬の品名及び数量について、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
 第十四条第四項及び第二十一条第三項の規定は、前項の許可について準用する。

第二十四条  麻薬営業者でなければ、麻薬を譲り渡してはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
 麻薬診療施設の開設者が、施用のため交付される麻薬を譲り渡す場合
 麻薬施用者から施用のため麻薬の交付を受け、又は麻薬小売業者から麻薬処方せんにより調剤された麻薬を譲り受けた者が、その麻薬を施用する必要がなくなつた場合において、その麻薬を麻薬診療施設の開設者又は麻薬小売業者に譲り渡すとき。
 麻薬施用者から施用のため麻薬の交付を受け、又は麻薬小売業者から麻薬処方せんにより調剤された麻薬を譲り受けた者が死亡した場合において、その相続人又は相続人に代わつて相続財産を管理する者が、現に所有し、又は管理する麻薬を麻薬診療施設の開設者又は麻薬小売業者に譲り渡すとき。
 前項ただし書の規定は、施用のため交付される麻薬が第二十七条第一項、第三項若しくは第四項の規定に違反して交付されるものであるか、又は麻薬処方せんが同条第三項若しくは第四項の規定に違反して交付されたものであるときは、適用しない。
 麻薬輸入業者は、麻薬製造業者、麻薬製剤業者、麻薬元卸売業者及び麻薬卸売業者以外の者に麻薬を譲り渡してはならない。但し、家庭麻薬製造業者にコデイン、ジヒドロコデイン又はこれらの塩類を譲り渡す場合は、この限りでない。
 麻薬輸出業者は、麻薬を輸出する場合を除くほか、麻薬を譲り渡してはならない。
 麻薬製造業者は、麻薬輸出業者、麻薬製造業者、麻薬製剤業者、麻薬元卸売業者及び麻薬卸売業者以外の者に麻薬を譲り渡してはならない。但し、家庭麻薬製造業者にコデイン、ジヒドロコデイン又はこれらの塩類を譲り渡す場合は、この限りでない。
 麻薬製剤業者は、麻薬輸出業者、麻薬製剤業者、麻薬元卸売業者及び麻薬卸売業者以外の者に麻薬を譲り渡してはならない。
 家庭麻薬製造業者は、麻薬を譲り渡してはならない。
 麻薬元卸売業者は、麻薬元卸売業者及び麻薬卸売業者以外の者に麻薬を譲り渡してはならない。
 麻薬卸売業者は、当該免許に係る麻薬業務所の所在地の都道府県の区域内にある麻薬卸売業者、麻薬小売業者、麻薬診療施設の開設者及び麻薬研究施設の設置者以外の者に麻薬を譲り渡してはならない。
10  麻薬小売業者は、麻薬処方せん(第二十七条第三項又は第四項の規定に違反して交付されたものを除く。)を所持する者以外の者に麻薬を譲り渡してはならない。
11  前各項の規定は、厚生労働大臣の許可を受けて譲り渡す場合には、適用しない。

第二十五条  麻薬小売業者は、麻薬処方せんを所持する者に麻薬を譲り渡すときは、当該処方せんにより調剤された麻薬以外の麻薬を譲り渡してはならない。

第二十六条  麻薬営業者、麻薬診療施設の開設者又は麻薬研究施設の設置者でなければ、麻薬を譲り受けてはならない。但し、左に掲げる場合は、この限りでない。
 麻薬施用者から交付される麻薬を麻薬診療施設の開設者から譲り受ける場合
 麻薬処方せんの交付を受けた者が、その処方せんにより調剤された麻薬を麻薬小売業者から譲り受ける場合
 前項ただし書の規定は、麻薬施用者から交付される麻薬が次条第三項若しくは第四項の規定に違反して交付されるものであるか、又は麻薬処方せんがこれらの規定に違反して交付されたものであるときは、適用しない。
 麻薬営業者、麻薬診療施設の開設者又は麻薬研究施設の設置者は、第二十四条の規定により禁止される麻薬の譲渡の相手方となつてはならない。

第二十七条  麻薬施用者でなければ、麻薬を施用し、若しくは施用のため交付し、又は麻薬を記載した処方せんを交付してはならない。但し、左に掲げる場合は、この限りでない。
 麻薬研究者が、研究のため施用する場合
 麻薬施用者から施用のため麻薬の交付を受けた者が、その麻薬を施用する場合
 麻薬小売業者から麻薬処方せんにより調剤された麻薬を譲り受けた者が、その麻薬を施用する場合
 前項ただし書の規定は、麻薬施用者から交付された麻薬又は麻薬処方せんが第三項又は第四項の規定に違反して交付されたものであるときは、適用しない。
 麻薬施用者は、疾病の治療以外の目的で、麻薬を施用し、若しくは施用のため交付し、又は麻薬を記載した処方せんを交付してはならない。ただし、精神保健指定医が、第五十八条の六第一項の規定による診察を行うため、N―アリルノルモルヒネ、その塩類及びこれらを含有する麻薬その他政令で定める麻薬を施用するときは、この限りでない。
 麻薬施用者は、前項の規定にかかわらず、麻薬又はあへんの中毒者状を緩和するため、その他その中毒の治療の目的で、麻薬を施用し、若しくは施用のため交付し、又は麻薬を記載した処方せんを交付してはならない。ただし、第五十八条の八第一項の規定に基づく厚生労働省令で定める病院において診療に従事する麻薬施用者が、同条の規定により当該病院に入院している者について、六―ジメチルアミノ―四・四―ジフェニル―三―ヘプタノン、その塩類及びこれらを含有する麻薬その他政令で定める麻薬を施用するときは、この限りでない。
 何人も、第一項、第三項又は第四項の規定により禁止される麻薬の施用を受けてはならない。
 麻薬施用者は、麻薬を記載した処方せんを交付するときは、その処方せんに、患者の氏名(患畜にあつては、その種類並びにその所有者又は管理者の氏名又は名称)、麻薬の品名、分量、用法用量、自己の氏名、免許証の番号その他厚生労働省令で定める事項を記載して、記名押印又は署名をしなければならない。

第二十八条  麻薬取扱者、麻薬診療施設の開設者又は麻薬研究施設の設置者でなければ、麻薬を所持してはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
 麻薬施用者から施用のため麻薬の交付を受け、又は麻薬小売業者から麻薬処方せんにより調剤された麻薬を譲り受けた者が、その麻薬を所持する場合
 麻薬施用者から施用のため麻薬の交付を受け、又は麻薬小売業者から麻薬処方せんにより調剤された麻薬を譲り受けた者が死亡した場合において、その相続人又は相続人に代わつて相続財産を管理する者が、現に所有し、又は管理する麻薬を所持するとき。
 前項ただし書の規定は、麻薬施用者から交付された麻薬又は麻薬処方せんが前条第三項又は第四項の規定に違反して交付されたものであるときは、適用しない。
 家庭麻薬製造業者は、コデイン、ジヒドロコデイン及びこれらの塩類以外の麻薬を所持してはならない。

第二十九条  麻薬を廃棄しようとする者は、麻薬の品名及び数量並びに廃棄の方法について都道府県知事に届け出て、当該職員の立会いの下に行わなければならない。ただし、麻薬小売業者又は麻薬診療施設の開設者が、厚生労働省令で定めるところにより、麻薬処方せんにより調剤された麻薬を廃棄する場合は、この限りでない。

第二十九条の二  麻薬に関する広告は、何人も、医事若しくは薬事又は自然科学に関する記事を掲載する医薬関係者等(医薬関係者又は自然科学に関する研究に従事する者をいう。以下この条において同じ。)向けの新聞又は雑誌により行う場合その他主として医薬関係者等を対象として行う場合のほか、行つてはならない。

    第三節 取扱い

第三十条  麻薬輸入業者、麻薬製造業者又は麻薬製剤業者は、その輸入し、製造し、又は製剤し、若しくは小分けした麻薬を譲り渡すときは、厚生労働省令の定めるところにより、麻薬を収めた容器又は容器の直接の被包に、政府発行の証紙で封を施さなければならない。
 麻薬営業者(麻薬小売業者を除く。)は、前項の規定により封が施されているままでなければ、麻薬を譲り渡してはならない。
 麻薬施用者又は麻薬小売業者は、第一項の規定により封が施されているまま、麻薬を交付し、又は麻薬を譲り渡してはならない。
 前三項の規定は、第二十四条第十一項の規定による許可を受けて麻薬を譲り渡す場合には、適用しない。

第三十一条  麻薬営業者(麻薬小売業者を除く。)は、その容器及び容器の直接の被包に「((麻))」の記号及び左に掲げる事項が記載されている麻薬以外の麻薬を譲り渡してはならない。但し、第二十四条第十一項の規定による許可を受けて麻薬を譲り渡す場合は、この限りでない。
 輸入、製造、製剤又は小分けの年月日
 成分たる麻薬の品名及び分量又は含量
 その他厚生労働省令で定める事項

第三十二条  麻薬営業者(麻薬小売業者を除く。次項において同じ。)は、麻薬を譲り渡す場合には、譲受人から譲受人が厚生労働省令で定めるところにより作成した譲受証の交付を受けた後、又はこれと引換えでなければ、麻薬を交付してはならず、かつ、麻薬を交付する研究施設における麻薬の管理)
第三十三条  二人以上の麻薬施用者が診療に従事する麻薬診療施設の開設者は、麻薬管理者一人を置かなければならない。但し、その開設者が麻薬管理者である場合は、この限りでない。
 麻薬管理者(麻薬管理者のいない麻薬診療施設にあつては、麻薬施用者とする。以下この節及び次節において同じ。)又は麻薬研究者は、当該麻薬診療施設又は当該麻薬研究施設において施用し、若しくは施用のため交付し、又は研究のため自己が使用する麻薬をそれぞれ管理しなければならない。
 麻薬施用者は、前項の規定により麻薬管理者の管理する麻薬以外の麻薬を当該麻薬診療施設において施用し、又は施用のため交付してはならない。

第三十四条  麻薬取扱者は、その所有し、又は管理する麻薬を、その麻薬業務所内で保管しなければならない。
 前項の保管は、麻薬以外の医薬品(覚せい剤を除く。)と区別し、かぎをかけた堅固な設備内に貯蔵して行わなければならない。

第三十五条  麻薬取扱者は、その所有し、又は管理する麻薬につき、滅失、盗取、所在不明その他の事故が生じたときは、すみやかにその麻薬の品名及び数量その他事故の状況を明らかにするため必要な事項を、麻薬輸入業者、麻薬輸出業者、麻薬製造業者、麻薬製剤業者、家庭麻薬製造業者又は麻薬元卸売業者にあつては厚生労働大臣に、麻薬卸売業者、麻薬小売業者、麻薬施用者、麻薬管理者又は麻薬研究者にあつては都道府県知事に届出なければならない。
 麻薬小売業者又は麻薬診療施設の開設者は、第二十九条ただし書の規定により、麻薬処方せんにより調剤された麻薬を廃棄したときは、三十日以内に、その麻薬の品名及び数量その他厚生労働省令で定める事項を都道府県知事に届け出なければならない。
 都道府県知事は、第一項の届出を受けたときは、速やかに厚生労働大臣に報告しなければならない。

第三十六条  麻薬営業者、麻薬診療施設の開設者又は麻薬研究施設の設置者は、麻薬営業者の免許が効力を失い、又は麻薬診療施設若しくは麻薬研究施設が麻薬診療施設若しくは麻薬研究施設でなくなつたとき(麻薬営業者の免許が効力を失つた場合において、引き続きその者が麻薬営業者となつたときを除く。)は、十五日以内に、麻薬輸入業者、麻薬輸出業者、麻薬製造業者、麻薬製剤業者、家庭麻薬製造業者又は麻薬元卸売業者にあつては厚生労働大臣に、麻薬卸売業者、麻薬小売業者、麻薬診療施設の開設者又は麻薬研究施設の設置者にあつては都道府県知事に、現に所有する麻薬の品名及び数量を届け出なければならない。
 前項の規定により届け出なければならない者については、これらの者が届出事由の生じた日から五十日以内に、同項の麻薬を麻薬営業者、麻薬診療施設の開設者又は麻薬研究施設の設置者(同項の麻薬がジアセチルモルヒネ等である場合には、麻薬研究施設の設置者に限る。)に譲り渡す場合(麻薬卸売業者、麻薬小売業者、麻薬診療施設の開設者又は麻薬研究施設の設置者にあつては、当該失効した免許に係る麻薬業務所の所在地の都道府県の区域内にある麻薬営業者、麻薬診療施設の開設者又は麻薬研究施設の設置者に譲り渡す場合に限る。)に限り、その譲渡し及び譲受けについては、第十二条第一項、第二十四条第一項及び第二十六条第三項の規定を適用せず、また、これらの者の前項の麻薬の所持については、同期間に限り、第十二条第一項及び第二十八条第一項の規定を適用しない。
 前項の期間内に麻薬を譲り渡した者は、譲渡の日から十五日以内に、第一項に規定する区分に従い厚生労働大臣又は都道府県知事に、その麻薬の品名及び数量、譲渡の年月日並びに譲受人の氏名又は名称及び住所を届け出なければならない。
 第一項及び前項の規定は、麻薬営業者、麻薬診療施設の開設者若しくは麻薬研究施設の設置者が死亡し、又は法人たるこれらの者が解散した場合に、その相続人若しくは相続人に代つて相続財産を管理する者又は清算人、破産管財人若しくは合併後存続し、若しくは合併により設立された法人の代表者に準用し、第二項の規定は、これらの者が麻薬を譲り渡す場合の譲渡及び譲受並びにこれらの者の麻薬の所持について、準用する。

    第四節 業務に関する記録及び届出

第三十七条  麻薬営業者(麻薬小売業者を除く。)は、麻薬業務所に帳簿を備え、これに次に掲げる事項を記載しなければならない。
 輸入し、輸出し、製造し、製剤し、小分けし、譲り渡し、譲り受け、麻薬若しくは家庭麻薬の製造若しくは麻薬の製剤のために使用し、又は廃棄した麻薬の品名及び数量並びにその年月日
 輸入若しくは輸出又は譲渡し若しくは譲受けの相手方の氏名又は名称及び住所
 第三十五条第一項の規定により届け出た麻薬の品名及び数量
 麻薬営業者(麻薬小売業者を除く。)は、前項の帳簿を、最終の記載(麻薬製造業者にあつては、あへん法第三十九条第一項 の規定による記載を含む。)の日から二年間、保存しなければならない。

第三十八条  麻薬小売業者は、麻薬業務所に帳簿を備え、これに次に掲げる事項を記載しなければならない。
 譲り受けた麻薬の品名及び数量並びにその年月日
 譲り渡した麻薬(コデイン、ジヒドロコデイン、エチルモルヒネ及びこれらの塩類を除く。)の品名及び数量並びにその年月日
 第三十五条第一項の規定により届け出た麻薬の品名及び数量
 廃棄した麻薬の品名及び数量並びにその年月日
 麻薬小売業者は、前項の帳簿を、最終の記載の日から二年間、保存しなければならない。

第三十九条  麻薬管理者は、麻薬診療施設に帳簿を備え、これに左に掲げる事項を記載しなければならない。
 当該麻薬診療施設の開設者が譲り受け、又は廃棄した麻薬の品名及び数量並びにその年月日
 当該麻薬診療施設の開設者が譲り渡した麻薬(施用のため交付したコデイン、ジヒドロコデイン、エチルモルヒネ及びこれらの塩類を除く。)の品名及び数量並びにその年月日
 当該麻薬診療施設で施用した麻薬(コデイン、ジヒドロコデイン、エチルモルヒネ及びこれらの塩類を除く。)の品名及び数量並びにその年月日
 第三十五条第一項の規定により届け出た麻薬の品名及び数量
 麻薬管理者は、前項の帳簿を閉鎖したときは、すみやかにこれを当該麻薬診療施設の開設者に引き渡さなければならない。
 麻薬診療施設の開設者は、前項の規定により帳簿の引渡を受けたときは、最終の記載の日から二年間、これを保存しなければならない。

第四十条  麻薬研究者は、当該麻薬研究施設に帳簿を備え、これに左に掲げる事項を記載しなければならない。
 新たに管理に属し、又は管理を離れた麻薬の品名及び数量並びにその年月日
 製造し、製剤し、又は研究のため使用した麻薬の品名及び数量並びにその年月日
 第三十五条第一項の規定により届け出た麻薬の品名及び数量
 麻薬研究者は、前項の帳簿を閉鎖したときは、すみやかにこれを当該麻薬研究施設の設置者に引き渡さなければならない。
 麻薬研究施設の設置者は、前項の規定により帳簿の引渡を受けたときは、最終の記載(あへん法第三十九条第二項 の規定による記載を含む。)の日から二年間、これを保存しなければならない。

第四十一条  麻薬施用者は、麻薬を施用し、又は施用のため交付したときは、医師法第二十四条 若しくは歯科医師法 (昭和二十三年法律第二百二号)第二十三条 に規定する診療録又は獣医師法 (昭和二十四年法律第百八十六号)第二十一条 に規定する診療簿に、患者の氏名及び住所(患畜にあつては、その種類並びにその所有者又は管理者の氏名又は名称及び住所)、病名、主要症状、施用し、又は施用のため交付した麻薬の品名及び数量並びに施用又は交付の年月日を記載しなければならない。

第四十二条  麻薬輸入業者は、半期ごとに、その期間の満了後十五日以内に、次に掲げる事項を厚生労働大臣に届け出なければならない。
 期初に所有した麻薬の品名及び数量並びに容器一個当たりの麻薬の量(以下「容器の容量」という。)及びその容器の数
 その期間中に輸入した麻薬の品名及び数量、容器の容量及び数並びに輸入の年月日
 その期間中に譲り渡した麻薬の品名及び数量、容器の容量及び数並びに譲渡しの年月日
 期末に所有した麻薬の品名及び数量並びに容器の容量及び数

第四十三条  麻薬輸出業者は、半期ごとに、その期間の満了後十五日以内に、次に掲げる事項を厚生労働大臣に届け出なければならない。
 期初に所有した麻薬の品名及び数量並びに容器の容量及び数
 その期間中に輸出した麻薬の品名及び数量、容器の容量及び数並びに輸出の年月日
 その期間中に譲り受けた麻薬の品名及び数量、容器の容量及び数並びに譲受けの年月日
 期末に所有した麻薬の品名及び数量並びに容器の容量及び数

第四十四条  麻薬製造業者、麻薬製剤業者又は家庭麻薬製造業者は、半期ごとに、その期間の満了後十五日以内に、次に掲げる事項を厚生労働大臣に届け出なければならない。
 期初に所有した麻薬の品名及び数量並びに容器の容量及び数
 その期間中に麻薬の製造若しくは製剤又は家庭麻薬の製造のために使用した麻薬の品名及び数量
 その期間中に製造し、製剤し、若しくは小分けした麻薬又は製造した家庭麻薬の品名及び数量並びに製造し、製剤し、又は小分けした麻薬の容器の容量及び数
 その期間中に譲り渡し、又は譲り受けた麻薬の品名及び数量、容器の容量及び数並びに譲渡し又は譲受けの年月日
 期末に所有した麻薬の品名及び数量並びに容器の容量及び数
 その他厚生労働省令で定める事項

第四十五条  麻薬元卸売業者は、半期ごとに、その期間の満了後十五日以内に、次に掲げる事項を厚生労働大臣に届け出なければならない。
 期初に所有した麻薬の品名及び数量並びに容器の容量及び数
 その期間中に譲り渡し、又は譲り受けた麻薬の品名及び数量並びに容器の容量及び数
 期末に所有した麻薬の品名及び数量並びに容器の容量及び数

第四十六条  麻薬卸売業者は、半期ごとに、その期間の満了後十五日以内に、前条各号に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。
 都道府県知事は、前項の届出を取りまとめ、その期間の満了後五十日以内に、厚生労働大臣に報告しなければならない。

第四十七条  麻薬小売業者は、毎年十一月三十日までに、左に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。
 前年の十月一日に所有した麻薬の品名及び数量
 前年の十月一日からその年の九月三十日までの間に譲り渡し、又は譲り受けた麻薬の品名及び数量
 その年の九月三十日に所有した麻薬の品名及び数量

第四十八条  麻薬管理者は、毎年十一月三十日までに、左に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。
 前年の十月一日に当該麻薬診療施設の開設者が所有した麻薬の品名及び数量
 前年の十月一日からその年の九月三十日までの間に当該麻薬診療施設の開設者が譲り受けた麻薬及び同期間内に当該麻薬診療施設で施用し、又は施用のため交付した麻薬の品名及び数量
 その年の九月三十日に当該麻薬診療施設の開設者が所有した麻薬の品名及び数量

第四十九条  麻薬研究者は、毎年十一月三十日までに、左に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。
 前年の十月一日に管理した麻薬の品名及び数量
 前年の十月一日からその年の九月三十日までの間に新たに管理に属した麻薬及び同期間内に製造し、製剤し、又は研究のため使用した麻薬の品名及び数量
 その年の九月三十日に管理した麻薬の品名及び数量

   第三章 向精神薬に関する取締り

    第一節 免許及び登録

第五十条  向精神薬輸入業者、向精神薬輸出業者、向精神薬製造製剤業者又は向精神薬使用業者の免許は、厚生労働大臣が、向精神薬卸売業者又は向精神薬小売業者の免許は、都道府県知事が、それぞれ向精神薬営業所ごとに行う。
 次の各号のいずれかに該当するときは、免許を与えないことができる。
 その業務を行う施設の構造設備が、厚生労働省令で定める基準に適合しないとき。
 次のイからトまでのいずれかに該当する者であるとき。
 第五十一条第二項の規定により免許を取り消され、取消しの日から三年を経過していない者
 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた後、三年を経過していない者
 イ又はロに該当する者を除くほか、この法律、大麻取締法あへん法薬剤師法薬事法 その他薬事に関する法令又はこれらに基づく処分に違反し、その違反行為があつた日から二年を経過していない者
 成年被後見人
 心身の障害により向精神薬営業者の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの
 麻薬中毒者又は覚せい剤の中毒者
 法人又は団体であつて、その業務を行う役員のうちにイからへまでのいずれかに該当する者があるもの

第五十条の二  向精神薬輸入業者、向精神薬輸出業者、向精神薬製造製剤業者又は向精神薬使用業者の免許の有効期間は、免許の日から五年とし、向精神薬卸売業者又は向精神薬小売業者の免許の有効期間は、免許の日から六年とする。

第五十条の三  向精神薬営業者の免許は、その有効期間が満了したとき、第五十一条第二項の規定により取り消されたとき、又は次条において準用する第七条第一項の届出があつたときは、その効力を失う。

第五十条の四  第四条、第七条第一項及び第三項並びに第八条から第十条までの規定は、向精神薬営業者について準用する。この場合において、第七条第一項及び第三項並びに第八条から第十条までの規定中「十五日」とあるのは、「三十日」と読み替えるほか、これらの規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。

第五十条の五  向精神薬試験研究施設設置者の登録は、国の設置する向精神薬試験研究施設にあつては、厚生労働大臣が、その他の向精神薬試験研究施設にあつては、都道府県知事が、それぞれ向精神薬試験研究施設ごとに行う。
 厚生労働大臣又は都道府県知事は、第五十一条第三項の規定により登録を取り消され、取消しの日から三年を経過していない者については、登録をしないことができる。

第五十条の六  向精神薬試験研究施設設置者の登録は、第五十一条第三項の規定により取り消されたとき、又は次条において準用する第七条第一項の届出があつたときは、その効力を失う。

第五十条の七  第四条、第七条第一項及び第三項並びに第八条から第十条までの規定は、向精神薬試験研究施設設置者について準用する。この場合において、第七条第一項及び第三項並びに第八条から第十条までの規定中「十五日」とあるのは、「三十日」と読み替えるほか、これらの規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。

    第二節 禁止及び制限

第五十条の八  次に掲げる者でなければ、向精神薬を輸入してはならない。
 向精神薬輸入業者
 本邦に入国する者のうち、自己の疾病の治療の目的で向精神薬を携帯して輸入する者であつて厚生労働省令で定めるもの
 向精神薬試験研究施設設置者であつて、学術研究又は試験検査のため向精神薬を輸入するもの
 その他厚生労働省令で定める者

第五十条の九  向精神薬輸入業者は、政令で定める向精神薬(以下「第一種向精神薬」という。)を輸入しようとするときは、その都度厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
 前条第三号又は第四号に掲げる者は、向精神薬を輸入しようとするときは、その都度厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
 第十四条第二項、第三項、第五項及び第六項、第十五条並びに第十六条の規定は、前二項の許可を受けて第一一項又は第二項」と、「麻薬」とあるのは「第一種向精神薬」と、同条第三項中「第一項」とあるのは「第五十条の九第一項又は第二項」と、「前項各号」とあるのは「第五十条の九第三項において準用する第十四条第二項各号」と、同条第五項中「第一項」とあるのは「第五十条の九第一項又は第二項」と、「第二項」とあるのは「第五十条の九第三項において準用する第十四条第二項」と、同条第六項中「第三項」とあるのは「第五十条の九第三項において準用する第十四条第三項」と、第十五条及び第十六条中「麻薬輸入業者」とあるのは「向精神薬輸入業者又は第五十条の八第三号若しくは第四号に掲げる者」と、「麻薬」とあるのは「第一種向精神薬」と読み替えるものとする。
 第十四条第二項、第三項、第五項及び第六項、第十五条並びに第十六条の規定は、第二項の許可を受けて政令で定める向精神薬(以下「第二種向精神薬」という。)を輸入しようとする者について準用する。この場合において、第十四条第二項中「前項」とあるのは「第五十条の九第二項」と、「麻薬」とあるのは「第二種向精神薬」と、同条第三項中「第一項」とあるのは「第五十条の九第二項」と、「前項各号」とあるのは「第五十条の九第四項において準用する第十四条第二項各号」と、同条第五項中「第一項」とあるのは「第五十条の九第二項」と、「第二項」とあるのは「第五十条の九第四項において準用する第十四条第二項」と、「輸入許可書及び輸入許可証明書」とあるのは「輸入許可書」と、同条第六項中「第三項」とあるのは「第五十条の九第四項において準用する第十四条第三項」と、「輸入許可書及び輸入許可証明書」とあるのは「輸入許可書」と、第十五条中「麻薬輸入業者」とあるのは「第五十条の八第三号又は第四号に掲げる者」と、「麻薬」とあるのは「第二種向精神薬」と、「相手国発給の輸出許可証明書」とあるのは「輸出者の作成した輸出届出書(相手国が輸出許可証明書を発給する場合にあつては、輸出許可証明書。以下この条において同じ。)」と、「又は輸出許可証明書」とあるのは「又は輸出届出書」と、第十六条中「麻薬輸入業者」とあるのは「第五十条の八第三号又は第四号に掲げる者」と、「麻薬」とあるのは「第二種向精神薬」と読み替えるものとする。
 第十四条第二項、第三項、第五項及び第六項並びに第十六条の規定は、第二項の許可を受けて第一種向精神薬及び第二種向精神薬以外の向精神薬(以下「第三種向精神薬」という。)を輸入しようとする者について準用する。この場合において、第十四条第二項中「前項」とあるのは「第五十条の九第二項」と、「麻薬」とあるのは「第三種向精神薬」と、同条第三項中「第一項」とあるのは「第五十条の九第二項」と、「前項各号」とあるのは「第五十条の九第五項において準用する第十四条第二項各号」と、同条第五項中「第一項」とあるのは「第五十条の九第二項」と、「第二項」とあるのは「第五十条の九第五項において準用する第十四条第二項」と、「輸入許可書及び輸入許可証明書」とあるのは「輸入許可書」と、同条第六項中「第三項」とあるのは「第五十条の九第五項において準用する第十四条第三項」と、「輸入許可書及び輸入許可証明書」とあるのは「輸入許可書」と、第十六条中「麻薬輸入業者」とあるのは「第五十条の八第三号又は第四号に掲げる者」と、「麻薬」とあるのは「第三種向精神薬」と読み替えるものとする。

第五十条の十  向精神薬輸入業者は、第二種向精神薬を輸入したときは、輸出者の作成した輸出届出書(相手国が輸出許可証明書を発給する場合にあつては、輸出許可証明書。以下この条において同じ。)を、その第二種向精神はならない。
 向精神薬輸出業者
 本邦から出国する者のうち、自己の疾病の治療の目的で向精神薬を携帯して輸出する者であつて厚生労働省令で定めるもの
 向精神薬試験研究施設設置者であつて、学術研究又は試験検査のため向精神薬を使用する者に向精神薬を輸出するもの
 その他厚生労働省令で定める者

第五十条の十二  向精神薬輸出業者は、第一種向精神薬を輸出しようとするときは、その都度厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
 前条第三号又は第四号に掲げる者は、向精神薬を輸出しようとするときは、その都度厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
 第十八条第二項から第六項まで及び第十九条の規定は、前二項の許可を受けて第一種向精神薬を輸出しようとする者について準用する。この場合において、第十八条第二項中「前項」とあるのは「第五十条の十二第一項又は第二項」と、「事項」とあるのは「事項及び仕向地」と、「麻薬」とあるのは「第一種向精神薬」と、同条第三項中「第一項」とあるのは「第五十条の十二第一項又は第二項」と、「前項各号」とあるのは「第五十条の十二第三項において準用する第十八条第二項各号」と、同条第四項中「第一項」とあるのは「第五十条の十二第一項又は第二項」と、「第二項各号」とあるのは「第五十条の十二第三項において準用する第十八条第二項各号」と、同条第五項中「第三項」とあるのは「第五十条の十二第三項において準用する第十八条第三項」と、同条第六項及び第十九条中「麻薬輸出業者」とあるのは「向精神薬輸出業者又は第五十条の十一第三号若しくは第四号に掲げる者」と、「麻薬」とあるのは「第一種向精神薬」と読み替えるものとする。
 第十八条第二項から第六項まで及び第十九条の規定は、第二項の許可を受けて第二種向精神薬を輸出しようとする者について準用する。この場合において、第十八条第二項中「前項」とあるのは「第五十条の十二第二項」と、「事項」とあるのは「事項及び仕向地」と、「許可申請書に相手国発給の輸入許可証明書を添えて、これを」とあるのは「許可申請書を」と、「麻薬」とあるのは「第二種向精神薬」と、同条第三項中「第一項」とあるのは「第五十条の十二第二項」と、「前項各号」とあるのは「第五十条の十二第四項において準用する第十八条第二項各号」と、同条第四項中「第一項」とあるのは「第五十条の十二第二項」と、「第二項各号」とあるのは「第五十条の十二第四項において準用する第十八条第二項各号」と、同条第五項中「第三項」とあるのは「第五十条の十二第四項において準用する第十八条第三項」と、同条第六項及び第十九条中「麻薬輸出業者」とあるのは「第五十条の十一第三号又は第四号に掲げる者」と、「麻薬」とあるのは「第二種向精神薬」と読み替えるものとする。
 第十八条第二項から第五項まで及び第十九条の規定は、第二項の許可を受けて第三種向精神薬を輸出しようとする者について準用する。この場合において、第十八条第二項中「前項」とあるのは「第五十条の十二第二項」と、「事項」とあるのは「事項及び仕向地」と、「許可申請書に相手国発給の輸入許可証明書を添えて、これを」とあるのは「許可申請書を」と、「麻薬」とあるのは「第三種向精神薬」と、同条第三項中「第一項」とあるのは「第五十条の十二第二項」と、「前項各号」とあるのは「第五十条の十二第五項において準用する第十八条第二項各号」と、同条第四項中「第一項」とあるのは「第五十条の十二第二項」と、「第二項各号」とあるのは「第五十条の十二第五項において準用する第十八条第二項各号」と、「輸出許可書及び輸出許可証明書」とあるのは「輸出許可書」と、同条第五項中「第三項」とあるのは「第五十条の十二第五項において準用する第十八条第三項」と、「輸出許可書及び輸出許可証明書」とあるのは「輸出許可書」と、第十九条中「麻薬輸出業者」とあるのは「第五十条の十一第三号又は第四号に掲げる者」と、「麻薬」とあるのは「第三種向精神薬」と、「輸出許可書及び輸出許可証明書」とあるのは「輸出許可書」と読み替えるものとする。

第五十条の十三  向精神薬輸出業者は、政令で定める地域(以下この条及び次条において「特定地域」という。)を仕向地として、政令で定める向精神薬(以下この条及び次条において「特定向精神薬」という。)のうち第二種向精神薬であるもの(次項において「特定第二種向精神薬」という。)又は特定向精神薬のうち第三種向精神薬であるもの(第三項において「特定第三種向精神薬」という。)を輸出しようとするときは、その都度厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
 第十八条第二項から第六項まで及び第十九条の規定は、前項の許可を受けて特定地域を仕向地として特定第二種向精神薬を輸出しようとする者について準用する。この場合において、第十八条第二項中「前項」とあるのは「第五十条の十三第一項」と、「事項」とあるのは「事項及び仕向地」と、「許可申請書に相手国発給の輸入許可証明書を添えて、これを」とあるのは「許可申請書を」と、「麻薬」とあるのは「特定第二種向精神薬」と、同条第三項中「第一項」とあるのは「第五十条の十三第一項」と、「前項各号」とあるのは「第五十条の十三第二項において準用する第十八条第二項各号」と、同条第四項中「第一項」とあるのは「第五十条の十三第一項」と、「第二項各号」とあるのは「第五十条の十三第二項において準用する第十八条第二項各号」と、同条第五項中「第三項」とあるのは「第五十条の十三第二項において準用する第十八条第三項」と、同条第六項及び第十九条中「麻薬輸出業者」とあるのは「向精神薬輸出業者」と、「麻薬」とあるのは「特定第二種向精神薬」と読み替えるものとする。
 第十八条第二項から第五項まで及び第十九条の規定は、第一項の許可を受けて特定地域を仕向地として特定第三種向精神薬を輸出しようとする者について準用する。この場合において、第十八条第二項中「前項」とあるのは「第五十条の十三第一項」と、「事項」とあるのは「事項及び仕向地」と、「許可申請書に相手国発給の輸入許可証明書を添えて、これを」とあるのは「許可申請書を」と、「麻薬」とあるのは「特定第三種向精神薬」と、同条第三項中「第一項」とあるのは「第五十条の十三第一項」と、「前項各号」とあるのは「第五十条の十三第三項において準用する第十八条第二項各号」と、同条第四項中「第一項」とあるのは「第五十条の十三第一項」と、「第二項各号」とあるのは「第五十条の十三第三項において準用する第十八条第二項各号」と、「輸出許可書及び輸出許可証明書」とあるのは「輸出許可書」と、同条第五項中「第三項」とあるのは「第五十条の十三第三項において準用する第十八条第三項」と、「輸出許可書及び輸出許可証明書」とあるのは「輸出許可書」と、第十九条中「麻薬輸出業者」とあるのは「向精神薬輸出業者」と、「麻薬」とあるのは「特定第三種向精神薬」と、「輸出許可書及び輸出許可証明書」とあるのは「輸出許可書」と読み替えるものとする。
 厚生労働大臣は、特定地域を仕向地とする特定向精神薬の輸出に係る第一項又は前条第一項若しくは第二項の許可をしようとする場合において、相手国の作成した特別輸入許可書を受理していないときは、その許可を与えないことができる。
 厚生労働大臣は、特定地域を仕向地とする特定向精神薬の輸出に係る第一項又は前条第一項若しくは第二項の許可をしたときは、それぞれ第二項若しくは第三項又は前条第三項から第五項までにおいて準用する第十八条第四項に規定する書類のほか、相手国の作成した特別輸入許可書を交付する。
 向精神薬輸出業者又は第五十条の十一第三号若しくは第四号に掲げる者は、特定地域を仕向地として特定向精神薬を輸出するときは、その特定向精神薬にそれぞれ第二項又は前条第三項若しくは第四項において準用する第十八条第六項に規定する書類のほか、相手国の作成した特別輸入許可書を添えて送らなければならない。
 前項に規定する者は、特定地域を仕向地とする特定向精神薬の輸出に係る第一項又は前条第一項若しくは第二項の許可を受けた輸出の期間内に特定向精神薬を輸出しなかつたときは、その期間の満了後十日以内に、それぞれ第二項若しくは第三項又は前条第三項から第五項までにおいて準用する第十九条に規定する書類のほか、相手国の作成した特別輸入許可書を厚生労働大臣に返納しなければならない。

第五十条の十四  向精神薬輸出業者は、第二種向精神薬を輸出しようとするとき(特定地域を仕向地として特定向精神薬を輸出しようとする場合を除く。)は、輸出しようとする第二種向精神薬の品名その他厚生労働省令で定める事項を記載した輸出届出書(次項において単に「輸出届出書」という。)を、厚生労働大臣に提出しなければならない。
 向精神薬輸出業者は、第二種向精神薬を輸出するとき(特定地域を仕向地として特定向精神薬を輸出する場合を除く。)は、第二種向精神薬に輸出届出書の副本を添えて送らなければならない。

第五十条の十五  向精神薬製造製剤業者でなければ、向精神薬を製造し、製剤し、又は小分けしてはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
 向精神薬試験研究施設(その設置者が第五十条の五第一項の登録を受けているものに限る。次項において同じ。)において学術研究又は試験検査に従事する者が、学術研究又は試験検査のため製造し、製剤し、又は小分けする場合
 その他厚生労働省令で定める場合
 向精神薬製造製剤業者又は向精神薬使用業者でなければ、向精神薬に化学的変化を加えて向精神薬以外の物にしてはならない。ただし、向精神薬試験研究施設において学術研究又は試験検査に従事する者が学術研究又は試験検査のため行う場合は、この限りでない。

第五十条の十六  向精神薬営業者(向精神薬使用業者を除く。)でなければ、向精神薬を譲り渡し、又は譲り渡す目的で所持してはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
 病院等の開設者が、施用のため交付される向精神薬を譲り渡し、又は譲り渡す目的で所持する場合
 向精神薬試験研究施設設置者が、向精神薬を他の向精神薬試験研究施設設置者に譲り渡し、又は譲り渡す目的で所持する場合
 その他厚生労働省令で定める場合
 向精神薬輸入業者、向精神薬製造製剤業者及び向精神薬卸売業者は、向精神薬営業者(向精神薬輸入業者を除く。)、病院等の開設者及び向精神薬試験研究施設設置者以外の者に向精神薬を譲り渡してはならない。ただし、向精神薬製造製剤業者及び向精神薬卸売業者が、向精神薬輸入業者から譲り受けた向精神薬を返品する場合その他厚生労働省令で定める場合は、この限りでない。
 向精神薬輸出業者は、向精神薬を輸出する場合を除くほか、向精神薬を譲り渡してはならない。ただし、向精神薬営業者から譲り受けた向精神薬を返品する場合その他厚生労働省令で定める場合は、この限りでない。
 向精神薬小売業者は、向精神薬処方せんを所持する者以外の者に向精神薬を譲り渡してはならない。ただし、向精神薬営業者から譲り受けた向精神薬を返品する場合その他厚生労働省令で定める場合は、この限りでない。

第五十条の十七  向精神薬小売業者は、向精神薬処方せんを所持する者に向精神薬を譲り渡すときは、当該向精神薬処方せんにより調剤された向精神薬以外の向精神薬を譲り渡してはならない。

第五十条の十八  第十九条の二の規定は向精神薬輸出業者について、第二十九条の二の規定は向精神薬に関する広告について準用する。この場合において、第十九条の二中「麻薬」とあるのは、「向精神薬」と読み替えるものとする。

    第三節 取扱い

第五十条の十九  向精神薬営業者(向精神薬小売業者を除く。)は、その容器及び容器の直接の被包に「((向))」の記号及び次に掲げる事項(以下この条において「記載事項」という。)が記載されている向精神薬以外の向精神薬を譲り渡してはならない。ただし、その容器の面積が狭いため記載事項を明りように記載することができない場合その他厚生労働省令で定める場合において、その容器又は容器の直接の被包に、厚生労働省令で定めるところにより、記載事項が簡略化されて記載されている向精神薬を譲り渡すときは、この限りでない。
 成分たる向精神薬の品名及び分量又は含量
 その他厚生労働省令で定める事項

第五十条の二十  向精神薬営業者は、向精神薬営業所ごとに、向精神薬取扱責任者を置かなければならない。ただし、向精神薬営業者が、自ら向精神薬取扱責任者となつて管理する向精神薬営業所については、この限りでない。
 向精神薬取扱責任者は、当該向精神薬営業所において、その管理に係る向精神薬に関してこの法律の規定又はこの法律に基づく厚生労働大臣若しくは都道府県知事の処分に違反する行為が行われないように、その向精神薬に関する業務に従事する者を監督しなければならない。
 薬剤師その他向精神薬を取り扱うにつき必要な知識経験を有する者として政令で定める者でなければ、向精神薬取扱責任者となることができない。
 向精神薬営業者は、向精神薬取扱責任者を置いたとき、又は自ら向精神薬取扱責任者となつたときは、三十日以内に、向精神薬輸入業者、向精神薬輸出業者、向精神薬製造製剤業者又は向精神薬使用業者にあつては厚生労働大臣に、向精神薬卸売業者又は向精神薬小売業者にあつては都道府県知事に、その向精神薬取扱責任者の氏名又は自ら向精神薬取扱責任者となつた旨その他厚生労働省令で定める事項を届け出なければならない。向精神薬取扱責任者を変更したときも、同様とする。

第五十条の二十一  向精神薬取扱者は、向精神薬の濫用を防止するため、厚生労働省令で定めるところにより、その所有する向精神薬を保管し、若しくは廃棄し、又はその他必要な措置を講じなければならない。

第五十条の二十二  向精神薬取扱者は、その所有する向精神薬につき、滅失、盗取、所在不明その他の事故が生じたときは、厚生労働省令で定めるところにより、速やかにその向精神薬の品名及び数量その他事故の状況を明らかにするために必要な事項を、向精神薬輸入業者、向精神薬輸出業者、向精神薬製造製剤業者、向精神薬使用業者又は厚生労働大臣の登録に係る向精神薬試験研究施設設置者にあつては厚生労働大臣に、向精神薬卸売業者、向精神薬小売業者、病院等の開設者又は都道府県知事の登録に係る向精神薬試験研究施設設置者にあつては都道府県知事に届け出なければならない。
 都道府県知事は、前項の届出を受けたときは、速やかに厚生労働大臣に報告しなければならない。

    第四節 業務に関する記録及び届出

第五十条の二十三  向精神薬営業者(向精神薬小売業者を除く。)は、次に掲げる事項を記録しなければならない。
 輸入し、輸出し、製造し、製剤し、若しくは小分けした向精神薬、向精神薬の製造若しくは製剤のために使用した向精神薬又は向精神薬化学変化物(向精神薬製造製剤業者又は向精神薬使用業者が向精神薬に化学的変化を加えて向精神薬以外の物にしたものをいう。次号及び次条において同じ。)の原料として使用した向精神薬の品名及び数量並びにその年月日
 向精神薬化学変化物の品名、数量及び用途
 譲り渡し、譲り受け、又は廃棄した向精神薬(第三種向精神薬を除く。次号において同じ。)の品名及び数量並びにその年月日
 向精神薬の輸入若しくは輸出又は譲渡し若しくは譲受けの相手方の氏名又は名称及び住所
 向精神薬小売業者又は病院等の開設者は、次に掲げる事項を記録しなければならない。
 譲り渡し、譲り受け、又は廃棄した向精神薬(第三種向精神薬及び向精神薬処方せんを所持する者に譲り渡した向精神薬その他厚生労働省令で定める向精神薬を除く。次号において同じ。)の品名及び数量並びにその年月日
 向精神薬の譲渡し若しくは譲受けの相手方の氏名又は名称及び住所
 向精神薬試験研究施設設置者は、次に掲げる事項を記録しなければならない。
 輸入し、輸出し、又は製造した向精神薬の品名及び数量並びにその年月日
 譲り渡し、譲り受け、又は廃棄した向精神薬(第三種向精神薬を除く。次号において同じ。)の品名及び数量並びにその年月日
 向精神薬の輸入若しくは輸出又は譲渡し若しくは譲受けの相手方の氏名又は名称及び住所
 向精神薬取扱者は、前三項の規定による記録を、記録の日から二年間、向精神薬営業所、病院等又は向精神薬試験研究施設において保存しなければならない。

第五十条の二十四  向精神薬輸入業者、向精神薬輸出業者、向精神薬製造製剤業者及び向精神薬使用業者は、毎年二月末日までに、次に掲げる事項を厚生労働大臣に届け出なければならない。
 前年中に輸入し、輸出し、製造し、製剤し、若しくは小分けした向精神薬、向精神薬の製造若しくは製剤のために使用した向精神薬又は向精神薬化学変化物の原料として使用した向精神薬の品名及び数量
 前年の初めに所有した第一種向精神薬の品名及び数量並びに前年の末に所有した第一種向精神薬の品名及び数量
 その他厚生労働省令で定める事項
 大臣の登録に係る向精神薬試験研究施設設置者にあつては厚生労働大臣に、都道府県知事の登録に係る向精神薬試験研究施設設置者にあつては都道府県知事に届け出なければならない。
 前年中に輸入し、輸出し、又は製造した向精神薬の品名及び数量
 その他厚生労働省令で定める事項
 都道府県知事は、前項の届出を取りまとめ、その年の四月三十日までに、厚生労働大臣に報告しなければならない。

    第五節 雑則

第五十条の二十五  別表第三第十二号に掲げる向精神薬であつて、濫用のおそれがなく、かつ、有害作用がないものとして厚生労働省令で定めるものについては、政令で、この法律の一部の適用を除外し、その他必要な特例を定めることができる。

第五十条の二十六  薬事法 の規定により薬局開設の許可(その更新を含む。)を受けた者(以下この条において「薬局開設者」という。)又は医薬品(同法第八十三条第一項 に規定する医薬品を除く。以下この条において同じ。)の卸売販売業の許可を受けた者は、この法律の規定(第五十条の四及び第五十条の二十第四項を除く。)の適用については、それぞれ第五十条第一項の規定により向精神薬卸売業者及び向精神薬小売業者の免許を受けた者又は同項の規定により向精神薬卸売業者の免許を受けた者とみなす。ただし、当該薬局開設者又は医薬品の卸売販売業の許可を受けた者が、厚生労働省令で定めるところにより、都道府県知事に別段の申出をしたときは、この限りでない。
 前項の規定により向精神薬卸売業者又は向精神薬小売業者の免許を受けた者とみなされた者に係る免許は、第五十条の三の規定により効力を失うほか、次の各号のいずれかに該当するときは、その効力を失う。
 薬事法第四条第二項 又は第二十四条第二項 の規定により同法第四条第一項 又は第三十四条第一項 の許可の効力が失われたとき。
 薬事法第十条(同法第三十八条において準用する場合を含む。)の規定による届出(廃止に係るものに限る。)があつたとき。
 薬事法第七十五条第一項 の規定により同法第四条第一項 又は第三十四条第一項 の許可が取り消されたとき。
 第一項本文の場合においては、当該薬局開設者の薬局に係る  都道府県知事は、第一項ただし書の申出があつたとき、及び同項の規定により向精神薬卸売業者又は向精神薬小売業者の免許を受けた者とみなされた者に係る免許が、第五十一条第二項の規定により取り消されたとき(薬局又は医薬品の卸売販売業の業務が引き続き行われているときに限る。)は、その旨を公示するものとする。

   第三章の二 麻薬向精神薬原料に関する届出等

第五十条の二十七  麻薬等原料輸入業者、麻薬等原料輸出業者、特定麻薬等原料製造業者又は特定麻薬等原料卸小売業者となろうとする者は、あらかじめ、麻薬等原料営業所(特定麻薬等原料製造業者又は特定麻薬等原料卸小売業者となろうとする者にあつては、当該業務を行う麻薬等原料営業所に限る。次条第一項及び第五十条の三十四第二項において同じ。)ごとに、その者の氏名又は名称及び住所その他厚生労働省令で定める事項を、麻薬等原料輸入業者、麻薬等原料輸出業者又は特定麻薬等原料製造業者にあつては厚生労働大臣に、特定麻薬等原料卸小売業者にあつては都道府県知事に届け出なければならない。麻薬等原料輸入業者、麻薬等原料輸出業者、特定麻薬等原料製造業者又は特定麻薬等原料卸小売業者が届け出た事項を変更しようとするときも、同様とする。

第五十条の二十八  麻薬等原料輸入業者、麻薬等原料輸出業者、特定麻薬等原料製造業者又は特定麻薬等原料卸小売業者は、前条の規定による届出に係る麻薬等原料営業所における麻薬向精神薬原料(特定麻薬等原料製造業者又は特定麻薬等原料卸小売業者にあつては、特定麻薬向精神薬原料に限る。第五十条の三十四第一項において同じ。)に関する業務を廃止したときは、三十日以内に、麻薬等原料輸入業者、麻薬等原料輸出業者又は特定麻薬等原料製造業者にあつては厚生労働大臣に、特定麻薬等原料卸小売業者にあつては都道府県知事に、その旨を届け出なければならない。
 麻薬等原料輸入業者、麻薬等原料輸出業者、特定麻薬等原料製造業者若しくは特定麻薬等原料卸小売業者が死亡し、又は法人たる麻薬等原料輸入業者、麻薬等原料輸出業者、特定麻薬等原料製造業者若しくは特定麻薬等原料卸小売業者が解散したときは、その相続人若しくは相続人に代わつて相続財産を管理する者又は清算人、破産管財人若しくは合併後存続し、若しくは合併により設立された法人の代表者は、三十日以内に、麻薬等原料輸入業者、麻薬等原料輸出業者又は特定麻薬等原料製造業者の死亡又は解散の場合にあつては厚生労働大臣に、特定麻薬等原料卸小売業者の死亡又は解散の場合にあつては都道府県知事に、その旨を届け出なければならない。

第五十条の二十九  麻薬等原料輸入業者は、政令で定める麻薬向精神薬原料を輸入しようとするときは、その都度次に掲げる事項を厚生労働大臣に届け出なければならない。
 輸入しようとする当該政令で定める麻薬向精神薬原料の品名及び数量
 輸出者の氏名又は名称及び住所
 輸入の期間

第五十条の三十  麻薬等原料輸出業者は、政令で定める麻薬向精神薬原料を輸出しようとするときは、その都度次に掲げる事項を厚生労働大臣に届け出なければならない。
 輸出しようとする当該政令で定める麻薬向精神薬原料の品名及び数量
 輸入者の氏名又は名称及び住所
 輸出の期間
 仕向地
 麻薬等原料輸出業者は、政令で定める地域を仕向地として、政令で定める麻薬向精神薬原料を輸出しようとするときは、その都度次に掲げる事項を厚生労働大臣に届け出なければならない。
 輸出しようとする当該政令で定める麻薬向精神薬原料の品名及び数量
 輸入者の氏名又は名称及び住所
 輸出の期間
 仕向地

第五十条の三十一  麻薬等原料輸入業者以外の者は、麻薬向精神薬原料を輸入しようとするときは、その都度次に掲げる事項を厚生労働大臣に届け出なければならない。ただし、当該麻薬向精神薬原料が厚生労働省令で定める量以下である場合は、この限りでない。
 輸入しようとする麻薬向精神薬原料の品名及び数量
 輸出者の氏名又は名称及び住所
 輸入の期間

第五十条の三十二  麻薬等原料輸出業者以外の者は、麻薬向精神薬原料を輸出しようとするときは、その都度次に掲げる事項を厚生労働大臣に届け出なければならない。ただし、当該麻薬向精神薬原料が厚生労働省令で定める量以下である場合は、この限りでない。
 輸出しようとする麻薬向精神薬原料の品名及び数量
 輸入者の氏名又は名称及び住所
 輸出の期間
 仕向地

第五十条の三十三  麻薬等原料営業者は、その所有する麻薬向精神薬原料につき、盗取、所在不明その他の事故が生じたときは、厚生労働省令で定めるところにより、速やかにその麻薬向精神薬原料の品名及び数量その他事故の状況を明らかにするために必要な事項を、麻薬等原料輸入業者、麻薬等原料輸出業者又は麻薬等原料製造業者にあつては厚生労働大臣に、麻薬等原料卸小売業者にあつては都道府県知事に届け出なければならない。
 麻薬等原料営業者は、その取り扱う麻薬向精神薬原料の輸入、輸出、製造、小分け又は譲渡しが、第十二条第一項、第二十条第一項又は第五十条の十五第一項の規定により禁止される麻薬又は向精神薬の製造に関連する疑いがある場合として厚生労働省令で定める場合に該当すると認められるときは、速やかにその旨及び厚生労働省令で定める事項を、麻薬等原料輸入業者、麻薬等原料輸出業者又は麻薬等原料製造業者にあつては厚生労働大臣に、麻薬等原料卸小売業者にあつては都道府県知事に届け出なければならない。
 都道府県知事は、前二項の届出を受けたときは、速やかに厚生労働大臣に報告しなければならない。

第五十条の三十四  麻薬等原料輸入業者、麻薬等原料輸出業者、特定麻薬等原料製造業者又は特定麻薬等原料卸小売業者は、次に掲げる事項を記録しなければならない。
 輸入し、輸出し、製造し、小分けし、譲り渡し、又は譲り受けた麻薬向精神薬原料の品名及び数量並びにその年月日
 麻薬向精神薬原料の輸入若しくは輸出又は譲渡し若しくは譲受けの相手方の氏名又は名称及び住所
 麻薬等原料輸入業者、麻薬等原料輸出業者、特定麻薬等原料製造業者又は特定麻薬等原料卸小売業者は、前項の規定による記録を、記録の日から二年間、麻薬等原料営業所において保存しなければならない。

第五十条の三十五  第十九条の二の規定は、麻薬等原料輸出業者について準用する。この場合において、同条中「麻薬」とあるのは、「麻薬向精神薬原料」と読み替えるものとする。

第五十条の三十六  麻薬向精神薬原料のうち、その組成、性状等に照らして麻薬又は向精神薬の製造に使用することが著しく困難であるものとして厚生労働省令で定めるものについては、政令で、この法律の適用を除外し、その他必要な特例を定めることができる。

第五十条の三十七  厚生労働大臣は、必要があると認めるときは、関係大臣の協力を求めるため、第五十条の二十七及び第五十条の二十八の規定により届出のあつた事項を関係大臣に通知するものとする。

   第四章 監督

第五十条の三十八  厚生労働大臣又は都道府県知事は、麻薬又は向精神薬の取締り上必要があると認めるときは、麻薬取扱者、向精神薬取扱者その他の関係者から必要な報告を徴し、又は麻薬取締官若しくは麻薬取締員その他の職員に、麻薬業務所、向精神薬営業所、病院等、向精神薬試験研究施設その他麻薬若しくは向精神薬に関係ある場所に立ち入り、帳簿その他の物件を検査させ、関係者に質問させ、若しくは試験のため必要な最小限度の分量に限り、麻薬、家庭麻薬、向精神薬若しくはこれらの疑いのある物を収去させることができる。
 厚生労働大臣又は都道府県知事は、麻薬向精神薬原料の輸入、輸出、製造、小分け、譲渡し又は譲受けの実態を調査するため必要な限度において、麻薬等原料営業者その他の関係者に対して必要な報告を求め、又は麻薬取締官若しくは麻薬取締員その他の職員に、麻薬等原料営業所その他麻薬向精神薬原料に関係ある場所において実地に帳簿その他の物件を検査させることができる。
 前二項の職員は、その身分を示す証票を携帯し、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。
 第一項又は第二項に規定する権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

第五十条の三十九  厚生労働大臣は、向精神薬輸入業者、向精神薬輸出業者、向精神薬製造製剤業者、向精神薬使用業者又は厚生労働大臣の登録に係る向精神薬試験研究施設設置者について、都道府県知事は、向精神薬卸売業者、向精神薬小売業者、病院等の開設者又は都道府県知事の登録に係る向精神薬試験研究施設設置者について、これらの者が第五十条の二十一の規定に違反していると認めるときは、その者に対し、期間を定めて、向精神薬の保管又は廃棄の方法の変更その他必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。

第五十条の四十  厚生労働大臣は、向精神薬輸入業者、向精神薬輸出業者、向精神薬製造製剤業者又は向精神薬使用業者について、都道府県知事は、向精神薬卸売業者又は向精神薬小売業者について、これらの者に係る向精神薬営業所の構造設備が第五十条第二項第一号の厚生労働省令で定める基準に適合しなくなつたと認めるときは、その構造設備の改善を命じ、又はその改善を行うまでの間当該向精神薬営業所の全部若しくは一部の使用を禁止することができる。

第五十条の四十一  厚生労働大臣は、向精神薬輸入業者、向精神薬輸出業者、向精神薬製造製剤業者又は向精神薬使用業者が置く向精神薬取扱責任者について、都道府県知事は、向精神薬卸売業者又は向精神薬小売業者が置く向精神薬取扱責任者について、これらの者がこの法律その他薬事に関する法令の規定若しくはこれらの規定に基づく処分に違反したとき、又はこれらの者が向精神薬取扱責任者として不適当と認めるときは、その向精神薬営業者に対して、その変更を命ずることができる。

第五十一条  厚生労働大臣は、麻薬輸入業者、麻薬輸出業者、麻薬製造業者、麻薬製剤業者、家庭麻薬製造業者又は麻薬元卸売業者について、都道府県知事は、麻薬卸売業者、麻薬小売業者、麻薬施用者、麻薬管理者又は麻薬研究者について、これらの者がこの法律の規定、この法律の規定に基づく厚生労働大臣若しくは都道府県知事の処分若しくは免許若しくは許可に付した条件に違反したとき、又は第三条第三項第二号から第七号までの各号のいずれかに該当するに至つたときは、その免許を取り消し、又は期間を定めて、麻薬に関する業務若しくは研究の停止を命ずることができる。
 厚生労働大臣は、向精神薬輸入業者、向精神薬輸出業者、向精神薬製造製剤業者又は向精神薬使用業者について、都道府県知事は、向精神薬卸売業者又は向精神薬小売業者について、これらの者がこの法律の規定、この法律の規定に基づく厚生労働大臣若しくは都道府県知事の処分若しくは免許若しくは許可に付した条件に違反したとき、又は第五十条第二項第二号ロからトまでのいずれかに該当するに至つたときは、その免許を取り消し、又は期間を定めて、向精神薬に関する業務の停止を命ずることができる。
 厚生労働大臣は、厚生労働大臣の登録に係る向精神薬試験研究施設設置者について、都道府県知事は、都道府県知事の登録に係る向精神薬試験研究施設設置者について、これらの者がこの法律の規定又はこの法律の規定に基づく厚生労働大臣若しくは都道府県知事の処分に違反したときは、その登録を取り消すことができる。

第五十二条  前二条の規定による処分に係る行政手続法 (平成五年法律第八十八号)第十五条第一項 又は第三十条 の通知は、聴聞の期日又は弁明を記載した書面の提出期限(口頭による弁明の機会の付与を行う場合には、その日時)の一週間前までにしなければならない。
 厚生労働大臣又は都道府県知事は、第五十条の四十一の規定による向精神薬取扱責任者の変更命令、前条第一項若しくは第二項の規定による免許の取消し又は同条第三項の規定による登録の取消し(次項において「変更命令等」という。)に係る行政手続法第十五条第一項 の通知をしたときは、聴聞の期日及び場所を公示しなければならない。
 変更命令等に係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。

第五十三条  削除

第五十四条  厚生労働省に麻薬取締官を置き、麻薬取締官は、厚生労働省の職員のうちから、厚生労働大臣が命ずる。
 都道府県知事は、都道府県の職員のうちから、その者の主たる勤務地を管轄する地方裁判所に対応する検察庁の検事正と協議して麻薬取締員を命ずるものとする。
 麻薬取締官の定数は、政令で定める。
 麻薬取締官の資格について必要な事項は、政令で定める。
 麻薬取締官は、厚生労働大臣の指揮監督を受け、麻薬取締員は、都道府県知事の指揮監督を受けて、この法律、大麻取締法あへん法覚せい剤取締法 (昭和二十六年法律第二百五十二号)若しくは国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律 (平成三年法律第九十四号)に違反する罪、刑法 (明治四十年法律第四十五号)第二編第十四章 に定める罪又は麻薬、あへん若しくは覚せい剤の中毒により犯された罪について、刑事訴訟法 (昭和二十三年法律第百三十一号)の規定による司法警察員として職務を行う。
 前項の規定による司法警察員とその他の司法警察職員とは、その職務を行なうにつき互に協力しなければならない。
 麻薬取締官及び麻薬取締員は、司法警察員として職務を行なうときは、小型武器を携帯することができる。
 麻薬取締官及び麻薬取締員の前項の武器の使用については、警察官職務執行法 (昭和二十三年法律第百三十六号)第七条 の規定を準用する。

第五十五条  麻薬取締官は、別に法律の定めるところにより置かれる地方厚生局に属し、当該地方厚生局の管轄区域内において、その職務を行う。
 麻薬取締官は、捜査のため必要があるときは、その属する地方厚生局の管轄区域外においても、その職務を行うことができる。

第五十六条  厚生労働大臣は、捜査上特に必要があると認めるときは、都道府県知事に対し、特定の事件につき、当該都道府県の麻薬取締員を麻薬取締官に協力させるべきことを求めることができる。この場合においては、当該麻薬取締員は、捜査に必要な範囲において、厚生労働大臣の指揮監督を受けるものとする。
 都道府県知事は、捜査上特に必要があると認めるときは、厚生労働大臣に対し、特定の事件につき、当該都道府県の区域を管轄する地方厚生局に属する麻薬取締官の協力を申請することができる。この場合においては、厚生労働大臣は、適当と認めるときは、当該麻薬取締官を協力させるものとする。

第五十七条  麻薬取締員は、前条に規定する場合のほか、捜査のため必要がある場合において、厚生労働大臣の許可を受けたときは、当該都道府県の区域外においても、その職務を行うことができる。

第五十八条  麻薬取締官及び麻薬取締員は、麻薬に関する犯罪の捜査にあたり、厚生労働大臣の許可を受けて、この法律の規定にかかわらず、何人からも麻薬を譲り受けることができる。

   第五章 麻薬中毒者に対する措置等

第五十八条の二  医師は、診察の結果受診者が麻薬中毒者であると診断したときは、すみやかに、その者の氏名、住所、年齢、性別その他厚生労働省令で定める事項をその者の居住地(居住地がないか、又は居住地が明らかでない者については、現在地とする。以下この章において同じ。)の都道府県知事に届け出なければならない。
 都道府県知事は、前項の届出を受けたときは、すみやかに厚生労働大臣に報告しなければならない。

第五十八条の三  麻薬取締官、麻薬取締員、警察官及び海上保安官は、麻薬中毒者又はその疑いのある者を発見したときは、すみやかに、その者の氏名、住所、年齢及び性別並びにその者を麻薬中毒者又はその疑いのある者と認めた理由をその者の居住地の都道府県知事に通報しなければならない。

第五十八条の四  検察官は、麻薬中毒者若しくはその疑いのある被疑者について不起訴処分をしたとき、又は麻薬中毒者若しくはその疑いのある被告人について裁判(懲役、禁錮又は拘留の刑を言い渡し、執行猶予の言渡しをしない裁判を除く。)が確定したときは、すみやかに、その者の氏名、住所、年齢及び性別並びにその者を麻薬中毒者又はその疑いのある者と認めた理由をその者の居住地の都道府県知事に通報しなければならない。

第五十八条の五  矯正施設(刑事施設、少年院、少年鑑別所及び婦人補導院をいう。)の長は、麻薬中毒者又はその疑いのある収容者を釈放するときは、あらかじめ、その者の氏名、帰住地、年齢及び性別、釈放の年月日、引取人の氏名及び住所並びにその者を麻薬中毒者又はその疑いのある者と認めた理由をその者の帰住地(帰住地がないか、又は帰住地が明らかでない者については、当該矯正施設の所在地とする。)の都道府県知事に通報しなければならない。

第五十八条の六  都道府県知事は、麻薬中毒者又はその疑いのある者について必要があると認めるときは、その指定する精神保健指定医をして、その者を診察させることができる。
 前項の場合において、精神保健指定医は、政令で定める方法及び基準により、当該受診者につき、麻薬中毒の有無及び第五十八条の八の規定による入院措置を必要とするかどうかを診断し、かつ、同条の規定による入院措置を必要と認める場合には、当該麻薬中毒者につき、同条第六項の規定による入院期間の決定が行われるまでの入院期間として、三十日を超えない範囲内で期間を定めなければならない。
 精神保健指定医は、第一項の規定により診察を行うため必要があるときは、当該受診者に対して、診察を行おうとする場所に出頭を求め、又は必要な限度において、診察を行う場所にとどまることを求めることができる。
 都道府県知事は、第一項の規定により診察をさせる場合には、当該職員を立ち会わせなければならない。
 精神保健指定医及び当該職員は、第一項及び前項の職務を行うため必要な限度において、当該受診者の居住する場所へ立ち入ることができる。
 第五十条の三十八第三項及び第四項の規定は、前項の立入りについて準用する。
 精神保健指定医は、第一項の規定による診察を行う場合には、受診者の名誉を害しないように注意し、かつ、受診者に対して、第二項に規定する事項に関し意見を述べる機会を与えなければならない。
 都道府県知事は、第一項の規定による診察の結果、当該受診者が麻薬中毒者であると診断されたときは、すみやかに厚生労働大臣に報告しなければならない。

第五十八条の七  精神保健指定医は、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律 (昭和二十五年法律第百二十三号)第十九条の四 に規定する職務を行うほか、公務員として、都道府県知事が指定した前条に規定する職務を行うものとする。

第五十八条の八  都道府県知事は、第五十八条の六第一項の規定による精神保健指定医の診察の結果、当該受診者が麻薬中毒者であり、かつ、その者の症状、性行及び環境に照らしてその者を入院させなければその麻薬中毒のために麻薬、大麻又はあへんの施用を繰り返すおそれが著しいと認めたときは、その者を厚生労働省令で定める病院(以下「麻薬中毒者医療施設」という。)に入院させて必要な医療を行うことができる。
 麻薬中毒者医療施設の管理者は、前項の規定により当該麻薬中毒者医療施設に入院した者(以下「措置入院者」という。)につき、第五十八条の六第二項の規定により精神保健指定医が定めた期間を超えて入院を継続する必要があると認めるときは、その理由及び必要と認める入院期間を都道府県知事に通知しなければならない。
 都道府県知事は、前項の通知を受けた場合において、当該措置入院者につき入院を継続する必要があると認めるときは、その理由及び必要と認める入院期間を麻薬中毒審査会に通知し、その適否に関する審査を求めなければならない。
 麻薬中毒審査会は、前項の規定により審査を求められたときは、速やかに、当該事項の適否を審査し、その結果を都道府県知事に通知しなければならない。この場合において、麻薬中毒審査会は、第五十八条の六第二項の規定により精神保健指定医が定めた期間の経過前に当該措置入院者を退院させることが適当であると認めるときは、その退院させるべき期日を都道府県知事に通知しなければならない。
 麻薬中毒審査会は、前項の審査をするにあたつては、当該措置入院者及び当該麻薬中毒者医療施設において当該措置入院者の医療を担当した医師の意見を聞かなければならない。
 都道府県知事は、第四項の規定により通知された麻薬中毒審査会の決定に従い、当該措置入院者を退院させ、又は当該措置入院者に係る入院期間を決定して当該麻薬中毒者医療施設の管理者及び当該措置入院者に通知しなければならない。
 麻薬中毒者医療施設の管理者は、措置入院者につき、第五十八条の六第二項の規定により精神保健指定医が定めた期間内に前項の通知がないときは、当該措置入院者を退院させなければならない。
 第六項の規定による入院期間は、当該措置入院者の入院の日から三月をこえることができない。

第五十八条の九  前条第六項の規定による入院期間は、当該措置入院者の入院の日から六月をこえない範囲内で、毎回二月を限度として延長することができる。
 前条第二項から第七項までの規定は、前項の入院期間の延長について準用する。

第五十八条の十  麻薬中毒者医療施設の管理者は、措置入院者につき、その医療に欠くことのできない限度において、その行動について必要な制限を行なうことができる。

第五十八条の十一  都道府県知事は、措置入院者の所持品中にその者に対する医療の妨げとなる物があるときは、その者の入院中、当該職員をして、これを保管させることができる。

第五十八条の十二  都道府県知事は、措置入院者につき入院を継続する必要がないと認めるときは、すみやかに、その者を退院させなければならない。この場合においては、都道府県知事は、あらかじめ、当該麻薬中毒者医療施設の管理者の意見を聞くものとする。
 麻薬中毒者医療施設の管理者は、措置入院者の症状等に照らして入院を継続する必要がなくなつたと認めるときは、すみやかに都道府県知事に通知しなければならない。

第五十八条の十三  第五十八条の八第四項(第五十八条の九第二項において準用する場合を含む。)の規定による審査を行なうため、都道府県に、麻薬中毒審査会を置く。
 前項の規定にかかわらず、都道府県は、条例で、第五十八条の八第三項の規定により当該都道府県知事が措置入院者につき入院を継続する必要があると認めるときに麻薬中毒審査会を置くものとすることができる。この場合において、当該麻薬中毒審査会は、措置入院者が退院したときに廃止されるものとする。
 麻薬中毒審査会は、委員五人をもつて組織する。
 委員は、法律又は麻薬中毒者の医療に関し学識経験を有する者のうちから、都道府県知事が任命する。
 前各項に定めるもののほか、麻薬中毒審査会に関し必要な事項は、政令で定める。

第五十八条の十四  措置入院者について麻薬中毒者医療施設が行なう医療に関する診療方針及びその医療に要する費用の額の算定方法は、健康保険の診療方針及び療養に要する費用の額の算定方法の例による。
 前項に規定する診療方針及び療養に要する費用の額の算定方法の例によることができないとき、及びこれによることを適当としないときの診療方針及び医療に要する費用の額の算定方法は、厚生労働大臣の定めるところによる。

第五十八条の十五 (都道府県の負担)
第五十八条の十七  第五十八条の八第一項の規定により都道府県知事が入院させた麻薬中毒者の入院に要する費用は、都道府県が負担する。
 前項の規定による都道府県の負担については、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第三十条の二 の規定を準用する。

第五十八条の十八  都道府県は、麻薬中毒者及び向精神薬を濫用している者の相談に応ずるための職員を置くことができる。
 前項の職員は、麻薬中毒者及び麻薬中毒者であつた者並びに向精神薬を濫用している者及び向精神薬を濫用していた者につき、相談に応じ、必要な指導を行い、及びこれらに附随する業務を行うものとする。
 第一項の職員は、非常勤とし、社会的信望があり、かつ、前項に規定する職務を行なうに必要な熱意と識見をもつている者のうちから、都道府県知事が任命する。

第五十八条の十九  精神保健指定医、麻薬中毒者医療施設の職員、麻薬中毒審査会の委員又は前条第一項の職員は、この法律の規定に基づく職務の執行に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後においても、同様とする。

   第六章 雑則

第五十九条  次に掲げる費用は、都道府県の支弁とする。
 第五十四条第二項の規定により設置する麻薬取締員に要する費用及び第五十六条第一項の規定により当該都道府県の区域外において麻薬取締員が行う職務に直接要する費用
 第五十八条の六第一項の規定により精神保健指定医に診察を行わせるために要する費用
 第五十八条の十七第一項の規定により負担する費用
 第五十八条の十三第一項又は第二項の規定により設置する麻薬中毒審査会に要する費用
 第五十八条の十八第一項の規定により設置する職員に要する費用

第五十九条の二  国は、政令で定めるところにより、前条第三号の規定により都道府県が支弁した費用について、その四分の三を負担する。

第五十九条の三  国は、政令で定めるところにより、予算の範囲内において、都道府県若しくは市町村又は営利を目的としない法人が設置する麻薬中毒者医療施設の設置に要する費用について、その十分の五以内を補助することができる。

第五十九条の四  都道府県知事は、措置入院者、その配偶者又は民法 (明治二十九年法律第八十九号)第八百七十七条第一項 に定める扶養義務者から、その負担能力に応じ、第五十九条第三号の費用の全部又は一部を徴収することができる。

第五十九条の五  次に掲げる者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納めなければならない。
 麻薬輸入業者の免許を申請する者
 麻薬輸出業者の免許を申請する者
 麻薬製造業者の免許を申請する者
 麻薬製剤業者の免許を申請する者
 家庭麻薬製造業者の免許を申請する者
 麻薬元卸売業者の免許を申請する者
 向精神薬輸入業者の免許を申請する者
 向精神薬輸出業者の免許を申請する者
 向精神薬製造製剤業者の免許を申請する者
 向精神薬使用業者の免許を申請する者
十一  向精神薬試験研究施設設置者の登録(厚生労働大臣の登録に係るものに限る。)を申請する者
十二  麻薬輸入業者、麻薬輸出業者、麻薬製造業者、麻薬製剤業者、家庭麻薬製造業者、麻薬元卸売業者、向精神薬輸入業者、向精神薬輸出業者、向精神薬製造製剤業者若しくは向精神薬使用業者の免許証又は向精神薬試験研究施設設置者の登録証(厚生労働大臣の登録に係るものに限る。)の再交付を申請する者

第五十九条の六  この法律に規定する免許又は許可には、条件を付し、及びこれを変更することができる。
 前項の条件は、麻薬又は向精神薬の濫用による保健衛生上の危害の発生を防止するため必要な最小限度のものに限り、かつ、免許又は許可を受ける者に対し不当な義務を課することとならないものでなければならない。

第六十条  厚生労働大臣は、法令の規定により国庫に帰属した麻薬又は向精神薬について必要な処分をすることができる。

第六十条の二  厚生労働大臣は、この法律の規定にかかわらず、麻薬又は向精神薬に関する犯罪鑑識の用に供する麻薬又は向精神薬を輸入し、製造し、又は譲り受けることができる。

第六十一条  麻薬輸入業者、麻薬製造業者又は麻薬製剤業者は、第三十条第一項に規定する証紙の交付を申請するときは、実費を勘案して厚生労働省令で定める額の代価を国庫に納めなければならない。

第六十二条  同一人が二以上の麻薬営業者の免許を有する場合又は麻薬営業者が同時に麻薬診療施設の開設者若しくは麻薬研究施設の設置者を兼ねる場合には、この法律中麻薬の譲渡及び譲受に関する規定の適用については、その資格ごとに、それぞれ別個の者とみなす。同一人が二以上の麻薬診療施設を開設し、若しくは二以上の麻薬研究施設を設置する場合又は麻薬診療施設の開設者が麻薬研究施設を設置する場合も、同様とする。
 同一人が二以上の向精神薬営業者の免許を有する場合又は向精神薬営業者が同時に病院等の開設者若しくは向精神薬試験研究施設設置者を兼ねる場合には、この法律中向精神薬の譲渡しに関する規定の適用については、その資格ごとに、それぞれ別個の者とみなす。同一人が二以上の病院等を開設し、若しくは二以上の向精神薬試験研究施設を設置する場合又は病院等の開設者が向精神薬試験研究施設を設置する場合も、同様とする。

第六十二条の二  第二十九条、第三十五条、第三十六条第一項及び第三項(これらの規定を同条第四項において準用する場合を含む。)、第四十六条から第四十九条まで、第五十条の二十二、第五十条の二十四第二項及び第三項、第五十条の三十三、第五十条の三十八第一項及び第二項、第五十条の三十九、第五十八条の二から第五十八条の五まで、第五十八条の六第一項、第四項、第五項及び第八項、第五十八条の八第一項、同条第二項から第六項まで(これらの規定を第五十八条の九第二項において準用する場合を含む。)、第五十八条の十一、第五十八条の十二並びに第五十八条の十六の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法 (昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第一号 に規定する第一号 法定受託事務とする。

第六十二条の三  この法律に規定する厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができる。
 前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生支局長又は地方麻薬取締支所の長に委任することができる。

第六十二条の四  この法律の規定に基づき政令又は厚生労働省令を制定し、又は改廃する場合においては、それぞれ、政令又は厚生労働省令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

第六十三条  この法律で政令に委任するものを除くほか、この法律の実施のための手続その他その執行について必要な細則は、厚生労働省令で定める。

   第七章 罰則

第六十四条  ジアセチルモルヒネ等を、みだりに、本邦若しくは外国に輸入し、本邦若しくは外国から輸出し、又は製造した者は、一年以上の有期懲役に処する。
 営利の目的で前項の罪を犯した者は、無期若しくは三年以上の懲役に処し、又は情状により無期若しくは三年以上の懲役及び一千万円以下の罰金に処する。
 前二項の未遂罪は、罰する。

第六十四条の二  ジアセチルモルヒネ等を、みだりに、製剤し、小分けし、譲り渡し、譲り受け、交付し、又は所持した者は、十年以下の懲役に処する。
 営利の目的で前項の罪を犯した者は、一年以上の有期懲役に処し、又は情状により一年以上の有期懲役及び五百万円以下の罰金に処する。
 前二項の未遂罪は、罰する。

第六十四条の三  第十二条第一項又は第四項の規定に違反して、ジアセチルモルヒネ等を施用し、廃棄し、又はその施用を受けた者は、十年以下の懲役に処する。
 営利の目的で前項の違反行為をした者は、一年以上の有期懲役に処し、又は情状により一年以上の有期懲役及び五百万円以下の罰金に処する。
 前二項の未遂罪は、罰する。

 ジアセチルモルヒネ等以外の麻薬を、みだりに、本邦若しくは外国に輸入し、本邦若しくは外国から輸出し、又は製造した者(第六十九条第一号から第三号までに該当する者を除く。)
 麻薬原料植物をみだりに栽培した者
 営利の目的で前項の罪を犯した者は、一年以上の有期懲役に処し、又は情状により一年以上の有期懲役及び五百万円以下の罰金に処する。
 前二項の未遂罪は、罰する。

第六十六条  ジアセチルモルヒネ等以外の麻薬を、みだりに、製剤し、小分けし、譲り渡し、譲り受け、又は所持した者(第六十九条第四号若しくは第五号又は第七十条第五号に該当する者を除く。)は、七年以下の懲役に処する。
 営利の目的で前項の罪を犯した者は、一年以上十年以下の懲役に処し、又は情状により一年以上十年以下の懲役及び三百万円以下の罰金に処する。
 前二項の未遂罪は、罰する。

第六十六条の二  第二十七条第一項又は第三項から第五項までの規定に違反した者は、七年以下の懲役に処する。
 営利の目的で前項の違反行為をした者は、一年以上十年以下の懲役に処し、又は情状により一年以上十年以下の懲役及び三百万円以下の罰金に処する。
 前二項の未遂罪は、罰する。

第六十六条の三  向精神薬を、みだりに、本邦若しくは外国に輸入し、本邦若しくは外国から輸出し、製造し、製剤し、又は小分けした者(第七十条第十五号又は第十六号に該当する者を除く。)は、五年以下の懲役に処する。
 営利の目的で前項の罪を犯した者は、七年以下の懲役に処し、又は情状により七年以下の懲役及び二百万円以下の罰金に処する。
 前二項の未遂罪は、罰する。

第六十六条の四  向精神薬を、みだりに、譲り渡し、又は譲り渡す目的で所持した者(第七十条第十七号又は第七十二条第六号に該当する者を除く。)は、三年以下の懲役に処する。
 営利の目的で前項の罪を犯した者は、五年以下の懲役に処し、又は情状により五年以下の懲役及び百万円以下の罰金に処する。
 前二項の未遂罪は、罰する。

第六十七条  第六十四条第一項若しくは第二項又は第六十五条第一項若しくは第二項の罪を犯す目的でその予備をした者は、五年以下の懲役に処する。

第六十八条  情を知つて、第六十四条第一項若しくは第二項又は第六十五条第一項若しくは第二項の罪に当たる行為に要する資金、土地、建物、艦船、航空機、車両、設備、機械、器具又は原材料(麻薬原料植物の種子を含む。)(第六十九条の四において「資金等」という。)を提供し、又は運搬した者は、五年以下の懲役に処する。

第六十八条の二  第六十四条の二第一項若しくは第二項又は第六十六条第一項若しくは第二項の罪に当たる麻薬の譲渡しと譲受けとの周旋をした者は、三年以下の懲役に処する。

第六十九条  次の各号の一に該当する者は、三年以下の懲役若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
 第十四条第一項の規定に違反して、許可を受けないで麻薬を輸入した者
 第十八条第一項の規定に違反して、許可を受けないで麻薬を輸出した者
 第二十一条第一項の規定に違反して、許可を受けないで麻薬又は家庭麻薬を製造した者
 第二十三条第一項の規定に違反して、許可を受けないで、麻薬を製剤し、又は小分けした者
 第二十五条の規定に違反した者
 第二十九条の二の規定に違反した者
 第五十一条第一項の規定による業務又は研究の停止の命令に違反した者

第六十九条の二  第六十六条の三第一項又は第二項の罪を犯す目的でその予備をした者は、二年以下の懲役に処する。

第六十九条の三  第六十四条から第六十七条まで又は前条の罪に係る麻薬又は向精神薬で、犯人が所有し、又は所持するものは、没収する。ただし、犯人以外の所有に係るときは、没収しないことができる。
 前項に規定する罪(第六十四条の三及び第六十六条の二の罪を除く。)の実行に関し、麻薬又は向精神薬の運搬の用に供した艦船、航空機又は車両は、没収することができる。

第六十九条の四  情を知つて、第六十六条の三第一項又は第二項の罪に当たる行為に要する資金等を提供し、又は運搬した者は、二年以下の懲役に処する。

第六十九条の五  第六十六条の四第一項又は第二項の罪に当たる向精神薬の譲渡しと譲受けとの周旋をした者は、一年以下の懲役に処する。

第六十九条の六  第六十四条、第六十四条の二、第六十五条、第六十六条、第六十六条の三から第六十八条の二まで、第六十九条の二、第六十九条の四及び前条の罪は、刑法第二条 の例に従う。

第七十条  次の各号の一に該当する者は、一年以下の懲役若しくは二十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
 第四条第三項の規定に違反した者
 第十九条の二の規定に違反した者
 第二十七条第六項の規定による処方せんの記載に当たり、虚偽の記載をした者
 第二十九条の規定に違反して麻薬を廃棄した者
 第三十条第一項から第三項まで又は第三十一条の規定に違反した者
 第三十二条第一項の規定による譲受証の交付を受けないで、又はこれと引き換えないで麻薬を交付した者
 第三十二条第一項の規定による譲渡証を交付しないで麻薬を交付した者
 第三十二条第一項の規定による譲受証若しくは譲渡証に虚偽の記載をし、又は同条第三項に規定する電磁的記録に虚偽の記録をした者
十一  第三十七条第一項、第三十八条第一項、第三十九条第一項又は第四十条第一項の規定に違反して、帳簿を備えず、又は帳簿に記載をせず、若しくは虚偽の記載をした者
十二  第三十七条第二項、第三十八条第二項、第三十九条第三項又は第四十条第三項の規定に違反して、帳簿の保存をしなかつた者
十三  第四十一条の規定による診療録又は診療簿の記載に当たり、虚偽の記載をした者
十四  麻薬処方せんを偽造し、又は変造した者
十五  第五十条の九第一項又は第二項の規定に違反して、許可を受けないで向精神薬を輸入した者
十六  第五十条の十二第一項若しくは第二項又は第五十条の十三第一項の規定に違反して、許可を受けないで向精神薬を輸出した者
十七  第五十条の十七の規定に違反した者
十八  第五十条の十八において準用する第二十九条の二の規定に違反した者
十九  第五十条の三十九から第五十条の四十一までの規定による命令に違反した者
二十  第五十一条第二項の規定による業務の停止の命令に違反した者
二十一  第五十八条の十九の規定に違反した者

第七十一条  第三十五条第一項若しくは第二項、第三十六条第一項(同条第四項において準用する場合を含む。)若しくは第三項(同条第四項において準用する場合を含む。)、第三十九条第二項、第四十条第二項、第四十一条、第五十条の十五第二項又は第五十八条の二第一項の規定に違反した者は、六月以下の懲役若しくは二十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第七十二条  次の各号の一に該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
 第七条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)若しくは第三項、第十五条又は第十八条第六項の規定に違反した者
 第四十二条から第四十五条まで、第四十六条第一項又は第四十七条から第四十九条までの規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者
 向精神薬処方せんを偽造し、又は変造した者
 第五十条の十八において準用する第十九条の二の規定に違反した者
 第五十条の十九の規定に違反した者
 第五十条の二十二第一項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者
 第五十条の二十三第一項から第三項までの規定に違反して、記録をせず、又は虚偽の記録をした者
 第五十条の二十三第四項の規定に違反して、記録の保存をしなかつた者
 第五十条の二十七の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
十一  第五十条の三十八第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は立入り、検査若しくは収去を拒み、妨げ、若しくは忌避した者

第七十三条  次の各号の一に該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
 第五十八条の六第一項の規定による精神保健指定医の診察を拒み、妨げ、又は忌避した者
 第五十八条の六第三項の規定により出頭を求められて出頭せず、又は同項の規定によりとどまることを求められてとどまらなかつた者
 第五十八条の六第五項の規定による立入りを拒み、又は妨げた者

第七十三条の二  次の各号の一に該当する者は、十万円以下の罰金に処する。
 第五十条の四若しくは第五十条の七において準用する第七条第一項若しくは第三項、第五十条の九第三項若しくは第四項において準用する第十五条、第五十条の十二第三項若しくは第四項若しくは第五十条の十三第二項において準用する第十八条第六項、第五十条の十、第五十条の十三第六項又は第五十条の十四の規定に違反した者
 第五十条の二十四第一項又は第二項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者
 第五十条の二十八の規定に違反した者
 第五十条の二十九から第五十条の三十二まで又は第五十条の三十三第一項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者
 第五十条の三十四第一項の規定に違反して、記録をせず、又は虚偽の記録をした者
 第五十条の三十四第二項の規定に違反して、記録の保存をしなかつた者
 第五十条の三十五において準用する第十九条の二の規定に違反した者
 第五十条の三十八第二項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者

第七十四条  法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して第六十四条第二項若しくは第三項、第六十四条の二第二項若しくは第三項、第六十五条第二項若しくは第三項、第六十六条第二項若しくは第三項、第六十六条の三第二項若しくは第三項若しくは第六十六条の四第二項若しくは第三項の罪を犯し、又は第六十四条の三第二項若しくは第三項、第六十六条の二第二項若しくは第三項、第六十九条、第七十条から第七十二条まで若しくは前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても各本条の罰金刑を科する。

第七十五条  第八条(第五十条の四又は第五十条の七において準用する場合を含む。)又は第十条(第五十条の四又は第五十条の七において準用する場合を含む。)の規定に違反した者は、十万円以下の過料に処する。

第七十六条  ジアセチルモルヒネ等であるか、第十二条第二項に規定する麻薬であるか、又はこれらの麻薬以外の麻薬であるかを知ることができない麻薬は、この章の規定の適用については、ジアセチルモルヒネ等及び同条第二項に規定する麻薬以外の麻薬とみなす。

   附 則 抄

(施行期日)
 この法律は、昭和二十八年四月一日から施行する。
(麻薬取締法の廃止)
 麻薬取締法(昭和二十三年法律第百二十三号。以下「旧法」という。)は、廃止する。
(経過規定)
 旧法に基いて厚生大臣のした免許、許可その他の行為で、この法律に各相当する規定のあるものは、それぞれこの法律に基いて厚生大臣又は都道府県知事のしたものとみなす。
 旧法に基いて交付された麻薬取扱者の免許証は、この法律に基いて交付されたものとみなす。
 旧法第二十九条第一項の規定に基き発行された証紙及び同条同項の規定により施された封は、それぞれこの法律第三十条第一項の規定に基き発行され、及び同条同項の規定により施されたものとみなす。
 旧法第十三条第一項の規定により交付された譲受証及び譲渡証は、それぞれこの法律第三十二条第一項の規定により交付されたものとみなす。
 この法律の施行の際、現に二人以上の麻薬施用者が診療に従事する家畜診療施設の開設者については、この法律の施行後三月間は、第三十三条第一項の規定を適用しない。
 前項の開設者が自ら麻薬管理者となり、又は麻薬管理者一人を置くまでの間は、同項の家畜診療施設で診療に従事する麻薬施用者は、当該施設において自己が施用し、又は施用のため交付する麻薬をそれぞれ管理しなければならず、且つ、その管理する麻薬以外の麻薬を当該施設において施用し、又は施用のため交付してはならない。
 前項の規定に違反した者は、一年以下の懲役若しくは三万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
10  この法律の施行の際、現に旧法第十四条第三項の規定により保存されている帳簿は、この法律第三十七条第一項、第三十八条第一項、第三十九条第一項又は第四十条第一項の帳簿とみなす。
11  この法律の施行の際、現に前項の帳簿を保存している麻薬施用者若しくは麻薬管理者又は麻薬研究者は、すみやかにその帳簿を、当該麻薬診療施設の開設者又は当該麻薬研究施設の設置者に引き渡さなければならない。
12  前項の規定に違反した者は、六月以下の懲役若しくは一万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
13  麻薬診療施設の開設者又は麻薬研究施設の設置者は、第十一項の規定により帳簿の引渡を受けたときは、これを最終の記載の日から二年間、保存しなければならない。
14  前項の規定に違反した者は、一年以下の懲役若しくは三万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
15  第七十四条の規定は、前項の違反行為があつた場合に準用する。
16  この法律の施行前にした違反行為(旧法による麻薬でこの法律により麻薬及び家庭麻薬のいずれにもされないもの並びに旧法による家庭麻薬に関する違反行為を除く。)に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
17  この法律の施行の際、現に旧法第五十二条の二の規定により都道府県に駐在する麻薬取締官である職員が引き続き都道府県の麻薬取締員となつた場合には、恩給法の一部を改正する法律(昭和二十二年法律第七十七号)附則第十条の規定の適用がある場合を除き、その職員が引き続き麻薬取締に関する事務に従事する間に限り、同条の規定を準用する。
18  国の所有に属する動産で、都道府県に駐在する麻薬取締官が、この法律の施行の際現にその事務の用に供しているものは、物品の無償貸付及び譲与等に関する法律(昭和二十二年法律第二百二十九号)第三条の規定にかかわらず、当該都道府県に譲与することができる。この場合においては、同法第五条第二項の規定を準用する。
(昭和六十年度から昭和六十三年度までの特例)
20  第五十九条の二の規定の昭和六十年度から昭和六十三年度までの各年度における適用については、同条第二号中「十分の八」とあるのは、「十分の七」とする。

   附 則 (昭和二九年四月二二日法律第七一号) 抄

(施行期日)
 この法律は、昭和二十九年五月一日から施行する。
 この法律の施行前にした違反行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和二九年六月八日法律第一六三号) 抄

(施行期日)

(施行期日)
 この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。
(経過規定)
 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和三九年四月一一日法律第五七号) 抄

 この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和四五年六月一日法律第一一一号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和四七年五月一〇日法律第二八号)

 この法律は、琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の効力発生の日から施行する。


   附 則 (昭和四七年六月二六日法律第一〇三号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から起算して三月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第二条、第三条及び附則第三項の規定は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和五三年四月二四日法律第二七号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第一条中不動産の鑑定評価に関する法律第十一条第一項の改正規定、第二条、第三条、第五条及び第六条の規定、第十九条中特許法第百七条第一項の改正規定、第二十条中実用新案法第三十一条第一項の改正規定、第二十一条中意匠法第四十二条第一項及び第二項の改正規定、第二十二条中商標法第四十条第一項及び第二項の改正規定、第二十八条中通訳案内業法第五条第二項の改正規定並びに第二十九条及び第三十条の規定は、昭和五十三年五月一日から施行する。

   附 則 (昭和五三年五月二三日法律第五五号) 抄

(施行期日等)
 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第四十九条中精神衛生法第十六条の三第三項及び第四項の改正規定並びに第五十九条中森林法第七十条の改正規定 公布の日から起算して六月を経過した日
 第一条(台風常襲地帯対策審議会に係る部分を除く。)及び第六条から第九条までの規定、第十条中奄美群島振興開発特別措置法第七条麻薬取締法第二十九条の改正規定、第四十一条、第四十七条及び第五十四条から第五十六条までの規定並びに附則第二条、第六条、第十三条及び第二十条の規定 昭和五十九年四月一日

(その他の処分、申請等に係る経過措置)
第十四条  この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び第十六条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。

(罰則に関する経過措置)
第十六条  この法律の施行前にした行為及び附則第三条、第五条第五項、第八条第二項、第九条又は第十条の規定により従前の例によることとされる場合における第十七条、第二十二条、第三十六条、第三十七条又は第三十九条の規定の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和五九年五月一日法律第二三号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。

   附 則 (昭和六〇年五月一八日法律第三七号) 抄

(施行期日等)
 この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和六〇年七月一二日法律第九〇号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和六一年五月八日法律第四六号) 抄

 この法律は、公布の日から施行する。
 この法律(第十一条、第十二条及び第三十四条の規定を除く。)による改正後の法律の昭和六十一年度から昭和六十三年度までの各年度の特例に係る規定並びに昭和六十一年度及び昭和六十二年度の特例に係る規定は、昭和六十一年度から昭和六十三年度までの各年度(昭和六十一年度及び昭和六十二年度の特例に係るものにあつては、昭和六十一年度及び昭和六十二年度。以下この項において同じ。)の予算に係る国の負担(当該国の負担に係る都道府県又は市町村の負担を含む。以下この項において同じ。)又は補助(昭和六十年度以前の年度における事務又は事業の実施により昭和六十一年度以降の年度に支出される国の負担又は補助及び昭和六十年度以前の年度の国庫債務負担行為に基づき昭和六十一年度以降の年度に支出すべきものとされた国の負担又は補助を除く。)並びに昭和六十一年度から昭和六十三年度までの各年度における事務又は事業の実施により昭和六十四年度(昭和六十一年度及び昭和六十二年度の特例に係るものにあつては、昭和六十三年度。以下この項において同じ。)以降の年度に支出される国の負担又は補助、昭和六十一年度から昭和六十三年度までの各年度の国庫債務負担行為に基づき昭和六十四年度以降の年度に支出すべきものとされる国の負担又は補助及び昭和六十一年度から昭和六十三年度までの各年度の歳出予算に係る国の負担又は補助で昭和六十四年度以降の年度に繰り越されるものについて適用し、昭和六十年度以前の年度における事務又は事業の実施により昭和六十一年度以降の年度に支出される国の負担又は補助、昭和六十年度以前の年度の国庫債務負担行為に基づき昭和六十一年度以降の年度に支出すべきものとされた国の負担又は補助及び昭和六十年度以前の年度の歳出予算に係る国の負担又は補助で昭和六十一年度以降の年度に繰り越されたものについては、なお従前の例による。

   附 則 (昭和六二年九月二六日法律第九八号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(麻薬取締法の一部改正に伴う経過措置)
第十四条  この法律の施行前に精神衛生鑑定医が前条の規定による改正前の麻薬取締法第五十八条の六第一項の規定により行つた診察、同条第二項の規定により行つた診断又は同項の規定により定めた期間については、それぞれ、精神保健指定医が前条の規定による改正後の麻薬取締法第五十八条の六第一項の規定により行つた診察、同条第二項の規定により行つた診断又は同項の規定により定めた期間とみなす。

   附 則 (平成元年四月一〇日法律第二二号) 抄

(施行期日等)
 この法律は、公布の日から施行する。
 第十三条(義務教育費国庫負担法第二条の改正規定に限る。)、第十四条(公立養護学校整備特別措置法第五条の改正規定に限る。)及び第十六条から第二十八条までの規定による改正後の法律の規定は、平成元年度以降の年度の予算に係る国の負担又は補助(昭和六十三年度以前の年度における事務又は事業の実施により平成元年度以降の年度に支出される国の負担又は補助を除く。)について適用し、昭和六十三年度以前の年度における事務又は事業の実施により平成元年度以降の年度に支出される国の負担又は補助及び昭和六十三年度以前の年度の歳出予算に係る国の負担又は補助で平成元年度以降の年度に繰り越されたものについては、なお従前の例による。

   附 則 (平成二年六月一九日法律第三三号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第一条中麻薬取締法第二章の次に一章を加える改正規定(第五十条の二十六第一項ただし書に係る部分に限る。)及び附則第三条第一項ただし書の規定は、公布の日から起算して四月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(経過措置)
第二条  この法律の施行の際現にこの法律による改正後の麻薬及び向精神薬取締法(以下「新法」という。)第二条第六号に規定する向精神薬(以下単に「向精神薬」という。)の輸入、輸出、製造(向精神薬の精製及び向精神薬に化学的変化を加えて他の向精神薬にすることを含む。以下同じ。)、製剤(向精神薬に化学的変化を加えないで他の向精神薬にすることをいう。ただし、調剤を除く。)若しくは小分け(他人から譲り受けた向精神薬を分割して容器に収めることをいう。)若しくは譲渡しを業としている者又は向精神薬に化学的変化を加えて向精神薬以外の物にすることを業としている者は、この法律の施行の日から三月間は、新法第五十条第一項の免許を受けないで、その業を営むことができる。その者がその期間内に同項の免許を申請した場合において、その申請について免許をする旨の通知を受ける日又はその申請についてその期間の経過後免許をしない旨の通知を受ける日までの間も、同様とする。
2この条において同じ。)の一般販売業の許可を受けている者は、新法の規定(新法第五十条の四及び第五十条の二十第四項を除く。)の適用については、それぞれ新法第五十条第一項の規定により向精神薬卸売業者及び向精神薬小売業者の免許を受けた者又は同項の規定により向精神薬卸売業者の免許を受けた者とみなす。ただし、その者が、厚生省令で定めるところにより、別段の申出をしたときは、この限りでない。
 前項の規定により向精神薬卸売業者又は向精神薬小売業者の免許を受けた者とみなされた者に係る免許は、新法第五十条の三の規定により効力を失うほか、次の各号のいずれかに該当するときは、その効力を失う。
 薬事法第四条第二項又は第二十四条第二項の規定により同法第四条第一項又は第二十六条第一項の許可の効力が失われたとき。
 薬事法第十条(同法第三十八条において準用する場合を含む。)の規定による届出(廃止に係るものに限る。)があったとき。
 薬事法第七十五条第一項の規定により、同法第四条第一項又は第二十六条第一項の許可が取り消されたとき。
 第一項本文の場合においては、当該薬局開設者の薬局に係る薬事法第七条第三項に規定する薬局の管理者又は当該医薬品の一般販売業の許可を受けた者に係る同法第二十七条において準用する同法第七条第三項に規定する一般販売業の管理者は、新法第五十条の二十第一項の向精神薬取扱責任者とみなす。
 都道府県知事は、第一項ただし書の申出があったとき、及び同項の規定により向精神薬卸売業者又は向精神薬小売業者の免許を受けた者とみなされた者に係る免許が、新法第五十一条第二項の規定により取り消されたとき(薬局又は医薬品の一般販売業の業務が引き続き行われているときに限る。)は、その旨を公示するものとする。

第四条  この法律の施行の際現に存する向精神薬であって容器に収められているものについては、この法律の施行の日から二年間は、新法第五十条の十九の規定は、適用しない。
 この法律の施行の際現に存する向精神薬に使用される容器又は被包が、この法律の施行の日から一年以内に使用される場合には、当該容器又は被包に収められた向精神薬については、この法律の施行の日から二年間は、新法第五十条の十九の規定は、適用しない。

第五条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成三年一〇月五日法律第九三号)

(施行期日)
 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(経過措置)
 この法律の施行の際現に第一条の規定による改正後の麻薬及び向精神薬取締法(以下「新法」という。)第二条第七号に規定する麻薬向精神薬原料の輸入若しくは輸出を業としている者又はこの法律の施行の際現に同条第四十号に規定する特定麻薬向精神薬原料の製造(精製及び特定麻薬向精神薬原料に化学的変化を加え、又は加えないで他の特定麻薬向精神薬原料にすることを含む。ただし、調剤を除く。)、小分け(他人から譲り受けた特定麻薬向精神薬原料を分割して容器に収めることをいう。)若しくは譲渡しを業としている者について新法第五十条の二十七の規定を適用する場合においては、同条中「あらかじめ」とあるのは、「麻薬及び向精神薬取締法等の一部を改正する法律(平成三年法律第九十三号)の施行の日から起算して一月以内に」とする。
 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、獣医師法の一部を改正する法律(平成四年法律第四十五号。以下「改正法」という。)の施行の日から施行する。

   附 則 (平成五年一一月一二日法律第八九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、行政手続法(平成五年法律第八十八号)の施行の日から施行する。

(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
第二条  この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第十三条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第十三条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置)
第十四条  この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。

(政令への委任)
第十五条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成六年一一月一一日法律第九七号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
 第八条及び第九条並びに附則第七条第二項及び第八条の規定 平成七年一月

(麻薬及び向精神薬取締法の一部改正に伴う経過措置)
第七条  第八条の規定による改正後の麻薬及び向精神薬取締法第二十一条第一項及び第二十三条第一項の規定による平成七年七月から十二月までの期間に係る許可の申請は、第八条の規定の施行前においても行うことができる。
 平成七年四月から六月までの期間に係る麻薬及び向精神薬取締法第四十二条から第四十五条まで及び第四十六条第一項に規定する者の厚生大臣又は都道府県知事に対する届出については、第八条の規定による改正後のこれらの規定にかかわらず、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第二十条  この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定)の施行前にした行為並びに附則第二条、第四条、第七条第二項、第八条、第十一条、第十二条第二項、第十三条及び第十五条第四項の規定によりなお従前の例によることとされる場合における第一条、第四条、第八条、第九条、第十三条、第二十七条、第二十八条及び第三十条の規定の施行後にした行為に対す この法律は、公布の日から施行する。
(麻薬及び向精神薬取締法の一部改正に伴う経過措置)
 第七条の規定の施行の際現に麻薬及び向精神薬取締法第五十条第一項の免許を受けている者の当該免許の有効期間については、第七条の規定による改正後の同法第五十条の二の規定にかかわらず、なお従前の例による。

   附 則 (平成一一年七月一六日法律第八七号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十二年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第一条中地方自治法第二百五十条の次に五条、節名並びに二款及び款名を加える改正規定(同法第二百五十条の九第一項に係る部分(両議院の同意を得ることに係る部分に限る。)に限る。)、第四十条中自然公園法附則第九項及び第十項の改正規定(同法附則第十項に係る部分に限る。)、第二百四十四条の規定(農業改良助長法第十四条の三の改正規定に係る部分を除く。)並びに第四百七十二条の規定(市町村の合併の特例に関する法律第六条、第八条及び第十七条の改正規定に係る部分を除く。)並びに附則第七条、第十条、第十二条、第五十九条ただし書、第六十条第四項及び第五項、第七十三条、第七十七条、第百五十七条第四項から第六項まで、第百六十条、第百六十三条、第百六十四条並びに第二百二条の規定 公布の日

(麻薬及び向精神薬取締法の一部改正に伴う経過措置)
第六十七条  この法律の施行の際現に第百八十二条の規定による改正前の麻薬及び向精神薬取締法第二十九条の規定による許可を受けている者又は許可の申請を行っている者は、第百八十二条の規定による改正後の同法第二十九条の規定による届出を行った者とみなす。

(従前の例による事務等に関する経過措置)
第六十九条  国民年金法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第三十四号)附則第三十二条第一項、第七十八条第一項並びに第八十七条第一項及び第十三項の規定によりなお従前の例によることとされた事項に係る都道府県知事の事務、権限又は職権(以下この条において「事務等」という。)については、この法律による改正後の国民年金法、厚生年金保険法及び船員保険法又はこれらの法律に基づく命令の規定により当該事務等に相当する事務又は権限を行うこととされた厚生大臣若しくは社会保険庁長官又はこれらの者から委任を受けた地方社会保険事務局長若しくはその地方社会保険事務局長から委任を受けた社会保険事務所長の事務又は権限とする。

(新地方自治法第百五十六条第四項の適用の特例)
第七十条  第百六十六条の規定による改正後の厚生省設置法第十四条の地方社会保険事務局及び社会保険事務所であって、この法律の施行の際旧地方自治法附則第八条の事務を処理するための都道府県の機関(社会保険関係事務を取り扱うものに限る。)の位置と同一の位置に設けられるもの(地方社会保険事務局にあっては、都道府県庁の置かれている市(特別区を含む。)に設けられるものに限る。)については、新地方自治法第百五十六条第四項の規定は、適用しない。

(社会保険関係地方事務官に関する経過措置)
第七十一条  この法律の施行の際現に旧地方自治法附則第八条に規定する職員(厚生大臣又はその委任を受けた者により任命された者に限る。附則第百五十八条において「社会保険関係地方事務官」という。)である者は、別に辞令が発せられない限り、相当の地方社会保険事務局又は社会保険事務所の職員となるものとする。

(地方社会保険医療協議会に関する経過措置)

(厚生大臣に対する再審査請求に係る経過措置)
第七十四条  施行日前にされた行政庁の処分に係る第百四十九条から第百五十一条まで、第百五十七条、第百五十八条、第百六十五条、第百六十八条、第百七十条、第百七十二条、第百七十三条、第百七十五条、第百七十六条、第百八十三条、第百八十八条、第百九十五条、第二百一条、第二百八条、第二百十四条、第二百十九条から第二百二十一条まで、第二百二十九条又は第二百三十八条の規定による改正前の児童福祉法第五十九条の四第二項、あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律第十二条の四、食品衛生法第二十九条の四、旅館業法第九条の三、公衆浴場法第七条の三、医療法第七十一条の三、身体障害者福祉法第四十三条の二第二項、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第五十一条の十二第二項、クリーニング業法第十四条の二第二項、狂犬病予防法第二十五条の二、社会福祉事業法第八十三条の二第二項、結核予防法第六十九条、と畜場法第二十条、歯科技工士法第二十七条の二、臨床検査技師、衛生検査技師等に関する法律第二十条の八の二、知的障害者福祉法第三十条第二項、老人福祉法第三十四条第二項、母子保健法第二十六条第二項、柔道整復師法第二十三条、建築物における衛生的環境の確保に関する法律第十四条第二項、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第二十四条、食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律第四十一条第三項又は感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第六十五条の規定に基づく再審査請求については、なお従前の例による。

(厚生大臣又は都道府県知事その他の地方公共団体の機関がした事業の停止命令その他の処分に関する経過措置)
第七十五条  この法律による改正前の児童福祉法第四十六条第四項若しくは第五十九条第一項若しくは第三項、あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律第八条第一項(同法第十二条の二第二項において準用する場合を含む。)、食品衛生法第二十二条、医療法第五条第二項若しくは第二十五条第一項、毒物及び劇物取締法第十七条第一項(同法第二十二条第四項及び第五項で準用する場合を含む。)、厚生年金保険法第百条第一項、水道法第三十九条第一項、国民年金法第百六 条第一項、薬事法第六十九条第一項若しくは第七十二条又は柔道整復師法第十八条第一項の規定により厚生大臣又は都道府県知事その他の地方公共団体の機関がした事業の停止命令その他の処分は、それぞれ、この法律による改正後の児童福祉法第四十六条第四項若しくは第五十九条第一項若しくは第三項、あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律第八条第一項(同法第十二条の二第二項において準用する場合を含む。)、食品衛生法第二十二条若しくは第二十三条、医療法第五条第二項若しくは第二十五条第一項、毒物及び劇物取締法第十七条第一項若しくは第二項(同法第二十二条第四項及び第五項で準用する場合を含む。)、厚生年金保険法第百条第一項、水道法第三十九条第一項若しくは第二項、国民年金法第百六条第一項、薬事法第六十九条第一項若しくは第二項若しくは第七十二条第二項又は柔道整復師法第十八条第一項の規定により厚生大臣又は地方公共団体がした事業の停止命令その他の処分とみなす。

(国等の事務)
第百五十九条  この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第百六十一条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。

(処分、申請等に関する経過措置)
第百六十条  この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第百六十三条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等のく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。
 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。

(不服申立てに関する経過措置)
第百六十一条  施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。
 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

(手数料に関する経過措置)
第百六十二条  施行日前においてこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定により納付すべきであった手数料については、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第百六十三条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百六十四条  この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
 附則第十八条、第五十一条及び第百八十四条の規定の適用に関して必要な事項は、政令で定める。

(検討)
第二百五十条  新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。

第二百五十一条  政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

第二百五十二条  政府は、医療保険制度、年金制度等の改革に伴い、社会保険の事務処理の体制、これに従事する職員の在り方等について、被保険者等の利便性の確保、事務処理の効率化等の視点に立って、検討し、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成一一年一二月八日法律第一五一号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十二年四月一日から施行する。

第四条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成一一年一二月二二日法律第一六〇号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。

   附 則 (平成一二年一一月二七日法律第一二六号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して五月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第二条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成一三年六月二九日法律第八七号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(検討)
第二条  政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律における障害者に係る欠格事由の在り方について、当該欠格事由に関する規定の施行の状況を勘案して検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(再免許に係る経過措置)
第三条  この法律による改正前のそれぞれの法律に規定する免許の取消事由により免許を取り消された者に係る当該取消事由がこの法律による改正後のそれぞれの法律により再免許を与えることができる取消事由(以下この条において「再免許が与えられる免許の取消事由」という。)に相当するものであるときは、その者を再免許が与えられる免許の取消事由により免許が取り消された者とみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の再免許に関する規定を適用する。

(罰則に係る経過措置)
第四条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成一四年七月三一日法律第九六号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 附則第二条第二項、第五条、第十七条、第二十七条及び第三十条から第三十二条までの規定 公布の日

(処分等の効力)
第三十条  この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該規定)の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。

(罰則に関する経過措置)
第三十一条  この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該規定)の施行前にした行為及びこの法律の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第三十二条  この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成一五年六月一一日法律第七三号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第二条の規定並びに附則第六条中地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)別表第一薬事法(昭和三十五年法律第百四十五号)の項の改正規定、附則第七条、第九条及び第十条の規定並びに附則第十一条中食品安全基本法(平成十五年法律第四十八号)第二十四条第一項第八号の改正規定及び同法附則第四条の改正規定は薬事法及び採血及び供血あつせん業取締法の一部を改正する法律(平成十四年法律第九十六号)附則第一条第一号に定める日又はこの法律の施行の日のいずれか遅い日から、第四条の規定は公布の日から起算して一年を経過した日から施行する。

   附 則 (平成一六年一二月一日法律第一五〇号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十七年四月一日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第四条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成一七年四月一日法律第二五号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十七年四月一日から施行する。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十条  この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成一七年五月二五日法律第五〇号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(検討)
第四十一条  政府は、施行日から五年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成一八年六月一四日法律第六九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第一条中第七十七条の三の次に一条を加える改正規定及び第八十条第四項の改正規定並びに附則第十九条から第二十一条まで、第二十四条及び第二十五条の規定 公布の日
 第一条中第三十六条の次に五条を加える改正規定(第三十六条の三に係る部分に限る。) 平成十九年四月一日
 第一条中第三十六条の次に五条を加える改正規定(第三十六条の四に係る部分に限る。)及び第八十三条第一項の改正規定(第三十六条の四に係る部分に限る。) 公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日
 第二条並びに附則第二十二条、第二十三条、第二十六条及び第三十条の規定 公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日


別表第一 (第二条関係)

   一 三―アセトキシ―六―ジメチルアミノ―四・四―ジフェニルヘプタン(別名アセチルメタドール)及びその塩類
二 α―三―アセトキシ―六―ジメチルアミノ―四・四―ジフェニルヘプタン(別名アルファアセチルメタドール)及びその塩類
三 β―三―アセトキシ―六―ジメチルアミノ―四・四―ジフェニルヘプタン(別名ベータアセチルメタドール)及びその塩類
四 α―三―アセトキシ―六―メチルアミノ―四・四―ジフェニルヘプタン(別名ノルアシメタドール)及びその塩類
五 一―〔二―(四―アミノフェニル)エチル〕―四―フェニルピペリジン―四―カルボン酸エチルエステル(別名アニレリジン)及びその塩類
六 N―アリルノルモルヒネ(別名ナロルフィン)、そのエステル及びこれらの塩類
七 三―アリル―一―メチル―四―フェニル―四―(プロピオニルオキシ)ピペリジン(別名アリルプロジン)及びその塩類
八 エクゴニン及びその塩類
九 三―(N―エチル―N―メチルアミノ)―一・一―ジ―(二―チエニル)―一―ブテン(別名エチルメチルチアンプテン)及びその塩類
十 α―三―エチル―一―メチル―四―フェニル―四―(プロピオニルオキシ)ピペリジン(別名アルファメプロジン)及びその塩類
十一 β―三―エチル―一―メチル―四―フェニル―四―(プロピオニルオキシ)ピペリジン(別名ペータメプロジン)及びその塩類
十二 二―(四―クロロベンジル)―一―(ジエチルアミノ)エチル―五―ニトロベンズイミダゾール(別名クロニタゼン)及びその塩類
十三 コカインその他エクゴニンのエステル及びその塩類
十四 コカ葉
十五 コデイン、エチルモルヒネその他モルヒネのエーテル及びその塩類
十六 ジアセチルモルヒネ(別名ヘロイン)その他モルヒネのエステル及びその塩類
十七 一―(三―シアノ―三・三―ジフェニルプロピル)―四―フェニルピペリジン―四―カルボン酸エチルエステル(別名ジフェノキシレート)及びその塩類
十八 四―シアノ―二―ジメチルアミノ―四・四―ジフェニルプタン(別名メサドン中間体)及びその塩類
十九 四―シアノ―一―メチル―四―フェニルピペリジン(別名ペチジン中間体A)及びその塩類
二十 一―(ジエチルアミノ)エチル―二―(四―エトキシベンジル)―五―ニトロベンズイミダゾール(別名エトニタゼン)及びその塩類
二十一 三―ジエチルアミノ―一・一―ジ―(二―チエニル)―一―プテン(別名ジエチルチアンプテン)及びその塩類
二十二 ジヒドロコデイノン(別名ヒドロコドン)、そのエステル及びこれらの塩類
二十三 ジヒドロコデイン、そのエステル及びこれらの塩類
二十四 ジヒドロデオキシモルヒネ(別名デソモルヒネ)、そのエステル及びこれらの塩類
二十五 ジヒドロヒドロキシコデイノン(別名オキシコドン)、そのエステル及びこれらの塩類
二十六 ジヒドロヒドロキシモルヒノン(別名オキシモルフォン)及びその塩類
二十七 ジヒドロモルヒネ、そのエステル及びこれらの塩類
二十八 ジヒドロモルヒノン(別名ヒドロモルフォン)、そのエステル及びこれらの塩類
二十九 四・四―ジフェニル―六―ビペリジノ―三―ヘプタノン(別名ジピパノン)及びその塩類
三十 (二―ジメチルアミノ)エチル 一―エトキシ―一・一―ジフェニルアセテート(別名ジメノキサドール)及びその塩類
三十一 三―ジメチルアミノ―一・一―ジ―(二―チエニル)―一―ブテン(別名ジメチルチアンブテン)及びその塩類
三十二 六―ジメチルアミノ―四・四―ジフェニル―三―ヘキサノン(別名ノルメサドン)及びその塩類
三十三 六―ジメチルアミノ―四・四―ジフェニル―三―ヘプタノール(別名ジメフェプタノール)及びその塩類
三十四 α―六―ジメチルアミノ―四・四―ジフェニル―三―ヘプタノール(別名アルファメタドール)及びその塩類
三十五 β―六―ジメチルアミノ―四・四―ジフェニル―三―ヘプタノール(別名ベータメタドール)及びその塩類
三十六 六―ジメチルアミノ―四・四―ジフェニル―三―ヘプタノン(別名メサドン)及びその塩類
三十七 四―ジメチルアミノ―三―メチル―一・二―ジフェニル―二―(プロピオニルオキシ)ブタン(別名プロポキシフェン)及びその塩類
三十八 六―ジメチルアミノ―五―メチル―四・四―ジフェニル―三―ヘキサノン(別名イソメサドン)及びその塩類
三十九 一・三―ジメチル―四―フェニル―四―(プロピオニルオキシ)アザシクロヘプタン(別名プロヘプタジン)及びその塩類
四十 α―一・三―ジメチル―四―フェニル―四―(プロピオニルオキシ)ピペリジン(別名アルファプロジン)及びその塩類
四十一 β―一・三―ジメチル―四―フェニル―四―(プロピオニルオキシ)ピペリジン(別名ベータプロジン)及びその塩類
四十二 テバイン及びその塩類
四十三 一・二・五―トリメチル―四―フェニル―四―(プロピオニルオキシ)ピペリジン(別名トリメペリジン)及びその塩類
四十四 六―ニコチニルコデイン(別名ニココジン)及びその塩類
四十五 ノルモルヒネ(別名デメチルモルヒネ)、そのエーテル及びこれらの塩類
四十六 一―〔二―(二―ヒドロキシエトキシ)エチル〕―四―フェニルピペリジン―四―カルボン酸エチルエステル(別名エトキセリジン)及びその塩類
四十七 十四―ヒドロキシジヒドロモルヒネ(別名ヒドロモルヒノール)及びその塩類
四十八 三―ヒドロキシ―N―フェナシルモルヒナン(右旋性のものを除く。)及びその塩類
四十九 一―(三―ヒドロキシ―三―フェニルプロ名フェノペリジン)及びその塩類
五十 四―(三―ヒドロキシフェニル)―一―メチル―四―ピペリジルエチルケトン(別名ケトベミドン)及びその塩類
五十一 四―(三―ヒドロキシフェニル)―一―メチルピペリジン―四―カルボン酸エチルエステル(別名ヒドロキシペチジン)及びその塩類
五十二 三―ヒドロキシ―N―フェネチルモルヒナン(別名フェノモルファン)及びその塩類
五十三 三―ヒドロキシ―N―メチルモルヒナン(右旋性のものを除く。)及びその塩類
五十四 三―ヒドロキシモルヒナン(右旋性のものを除く。)及びその塩類
五十五 四―フェニル―一―〔二―(テトラヒドロフルフリルオキシ)エチル〕ピペリジン―四―カルボン酸エチルエステル(別名フレチジン)及びその塩類
五十六 四―フェニルピペリジン―四―カルボン酸エチルエステル(別名ペチジン中間体B)及びその塩類
五十七 四―フェニル―一―(三―フェニルアミノプロピル)ピペリジン―四―カルボン酸エチルエステル(別名ピミノジン)及びその塩類
五十八 一・二・三・四・五・六―ヘキサヒドロ―八―ヒドロキシ―六・十一―ジメチル―三―フェネチル―二・六―メタノ―三―ベンザゾシン(別名フェナゾシン)及びその塩類
五十九 一・二・三・四・五・六―ヘキサヒドロ―八―ヒドロキシ―三・六・十一―トリメチル―二・六―メタノ―三―ペンザゾシン(別名メタゾシン)及びその塩類
六十 一―〔二―(ベンジルオキシ)エチル〕―四―フェニルピペリジン―四―カルボン酸エチルエステル(別名ベンゼチジン)及びその塩類
六十一 六―メチルジヒドロモルヒネ(別名メチルジヒドロモルヒネ)及びその塩類
六十二 メチルジヒドロモルヒノン(別名メトポン)、そのエステル及びこれらの塩類
六十三 六―メチル―⊿六―デオキシモルヒネ(別名メチルデソルフィン)及びその塩類
六十四 N―(一―メチル―二―ピペリジノエチル)プロピオンアニリド(別名フェナンプロミド)及びその塩類
六十五 一―メチル―四―フェニルピペリジン―四―カルボン酸エステル及びその塩類
六十六 N―〔二―(メチルフェネチルアミノ)プロピル〕プロピオンアニリド(別名ジアンプロミド)及びその塩類
六十七 〔(三―メチル―四―モルフォリノ―二・二―ジフェニル)プチリル〕ピロリジン及びその塩類
六十八 三―メチル―四―モルフォリノ―二・二―ジフェニル酪酸(別名モラミド中間体)及びその塩類
六十九 三―メトキシ―N―メチルモルヒナン(右旋性のものを除く。)及びその塩類
七十 モルヒネ及びその塩類
七十一 モルヒネ―N―オキシドその他五価窒素モルヒネ及びその誘導体
七十二 一―(二―モルフォリノエチル)―四―フェニルピペリジン―四―カルボン酸エチルエステル(別名モルフェリジン)及びその塩類
七十三 六―モルフォリノ―四・四―ジフェニル―三―ヘプタノン(別名フェナドキソン)及びその塩類
七十四 四―モルフォリノ―二・二―ジフェニル酪酸エチルエステル(別名ジオキサフェチルプチレート)及びその塩類
七十五 前各号に掲げる物と同種の濫用のおそれがあり、かつ、同種の有害作用がある物であつて、政令で定めるもの
七十六 前各号に掲げる物のいずれかを含有する物であつて、あへん以外のもの。ただし、次に掲げるものを除く。

   イ 千分中十分以下のコデイン、ジヒドロコデイン又はこれらの塩類を含有する物であつて、これら以外の前各号に掲げる物を含有しないもの
ロ 麻薬原料植物以外の植物(その一部分を含む。)
別表第二 (第二条関係)

  一 エリスロキシロン・コカ・ラム(和名コカ)
二 エリスロキシロン・ノヴォグラナテンセ・ヒエロン
三 パパヴェル・ブラクテアツム・リンドル(和名ハカマオニゲシ)
四 その他政令で定める植物
別表第三 (第二条関係)

  一 五―エチル―五―フェニルバルビツール酸(別名フェノバルビタール)及びその塩類
二 五―エチル―五―(一―メチルプチル)バルビツール酸(別名ペントバルビタール)及びその塩類
三 七―クロロ―一・三―ジヒドロ―一―メチル―五―フェニル―二H―クロロフェニル)―七―エチル―一・三―ジヒドロ―一―メチル―二H―チエノ―〔二・三―e〕―一・四―ジアゼピン―二―オン(別名クロチアゼパム)及びその塩類
六 七―クロロ―二―メチルアミノ―五―フェニル―三H―一・四―ベンゾジアゼピン―四―オキシド(別名クロルジアゼポキシド)及びその塩類
七 五・五―ジエチルバルビツール酸(別名バルビタール)及びその塩類
八 一・三―ジヒドロ―七―ニトロ―五―フェニル―二H―一・四―ベンゾジアゼピン―二―オン(別名ニトラゼパム)及びその塩類
九 二―フェニル―二―(二―ピペリジル)酢酸メチルエステル(別名メチルフェニデート)及びその塩類
十 一・二・三・四・五・六―ヘキサヒドロ―六・十一―ジメチル―三―(三―メチル―二―ブテニル)―二・六―メタノ―三―ベンザゾシン―八―オール(別名ペンタゾシン)及びその塩類
十一 前各号に掲げる物と同種の濫用のおそれがあり、かつ、同種の有害作用がある物であつて、政令で定めるもの
十二 前各号に掲げる物のいずれかを含有する物
別表第四 (第二条関係)

  一 アセトン
二 アントラニル酸及びその塩類
三 エチルエーテル
四 エルゴタミン及びその塩類
五 エルゴメトリン及びその塩類
六 ピペリジン及びその塩類
七 無水酢酸
八 リゼルギン酸及びその塩類
九 前各号に掲げる物のほか、麻薬又は向精神薬の原材料となる物であつて政令で定めるもの
十 前各号に掲げる物のいずれかを含有する物