船舶職員及び小型船舶操縦者法

船舶職員及び小型船舶操縦者法
(昭和二十六年四月十六日法律第百四十九号)


最終改正:平成二〇年五月二日法律第二六号


 第一章 総則(第一条―第三条)
 第二章 船舶職員
  第一節 海技士の免許及び海技士国家試験(第四条―第十六条)
  第二節 登録海技免許講習実施機関等(第十七条―第十七条の十九)
  第三節 船舶職員の乗組み(第十八条―第二十三条)
 第三章 小型船舶操縦者
  第一節 小型船舶操縦士の免許及び小型船舶操縦士国家試験(第二十三条の二―第二十三条の十一)
  第二節 小型船舶操縦士試験機関(第二十三条の十二―第二十三条の二十四)
  第三節 登録小型船舶教習実施機関等(第二十三条の二十五―第二十三条の三十)
  第四節 小型船舶操縦者の乗船等(第二十三条の三十一―第二十三条の三十五)
  第五節 小型船舶操縦者の遵守事項等(第二十三条の三十六―第二十三条の三十八)
 第四章 雑則(第二十四条―第二十九条の五)
 第五章 罰則(第三十条―第三十三条)
 附則

   第一章 総則

第一条  この法律は、船舶職員として船舶に乗り組ませるべき者の資格並びに小型船舶操縦者として小型船舶に乗船させるべき者の資格及び遵守事項等を定め、もつて船舶の航行の安全を図ることを目的とする。

第二条  この法律において「船舶」とは、第二十九条の三に規定する場合を除き、日本船舶(船舶法 (明治三十二年法律第四十六号)第一条 に規定する日本船舶をいう。以下同じ。)、日本船舶を所有することができる者が借り入れた日本船舶以外の船舶(国土交通省令で定めるものを除く。)又は本邦の各港間若しくは湖、川若しくは港のみを航行する日本船舶以外の船舶であつて、次に掲げる船舶以外のものをいう。
 ろかいのみをもつて運転する舟
 係留船その他国土交通省令で定める船舶
 この法律において「船舶職員」とは、船舶において、船長の職務を行う者(小型船舶操縦者を除く。)並びに航海士、機関長、機関士、通信長及び通信士の職務を行う者をいう。
 前項の船舶職員には、運航士(船舶の設備その他の事項に関し国土交通省令で定める基準に適合する船舶において次の各号の一に掲げる職務を行う者をいう。)を含むものとする。
 航海士の行う船舶の運航に関する職務のうち政令で定めるもののみを行う職務
 機関士の行う機関の運転に関する職務のうち政令で定めるもののみを行う職務
 前二号に掲げる職務を併せ行う職務
 航海士の職務及び第二号に掲げる職務を併せ行う職務
 機関士の職務及び第一号に掲げる職務を併せ行う職務
 この法律において「小型船舶操縦者」とは、小型船舶(総トン数二十トン未満の船舶及び一人で操縦を行う構造の船舶であつてその運航及び機関の運転に関する業務の内容が総トン数二十トン未満の船舶と同等であるものとして国土交通省令で定める総トン数二十トン以上の船舶をいう。以下同じ。)の船長をいう。
 この法律において「海技士」とは、第四条の規定による海技免許を受けた者をいう。
 この法律において「小型船舶操縦士」とは、第二十三条の二の規定による操縦免許を受けた者をいう。

第三条  この法律のうち船舶所有者に関する規定は、船舶共有の場合には船舶管理人に、船舶貸借の場合には船舶借入人に適用する。

   第二章 船舶職員

    第一節 海技士の免許及び海技士国家試験

第四条  船舶職員になろうとする者は、海技士の免許(以下「海技免許」という。)を受けなければならない。
 海技免許は、国土交通大臣が行う海技士国家試験(以下「海技試験」という。)に合格し、かつ、その資格に応じ人命救助その他の船舶職員としての職務を行うに当たり必要な事項に関する知識及び能力を習得させるための講習(以下「海技免許講習」という。)であつて第十七条及び第十七条の二の規定により国土交通大臣の登録を受けたもの(以下「登録海技免許講習」という。)の課程を修了した者について行う。
 海技免許の申請は、申請者が海技試験に合格した日から一年以内にこれをしなければならない。

第五条  海技免許は、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める資格の別に行う。
 海技士(航海) 次のイからヘまでの資格の別
 一級海技士(航海)
 二級海技士(航海)
 三級海技士(航海)
 四級海技士(航海)
 五級海技士(航海)
 六級海技士(航海)
 海技士(機関) 次のイからヘまでの資格の別
 一級海技士(機関)
 二級海技士(機関)
 三級海技士(機関)
 四級海技士(機関)
 五級海技士(機関)
 六級海技士(機関)
 海技士(通信) 次のイからハまでの資格の別
 一級海技士(通信)
 二級海技士(通信)
 三級海技士(通信)
 海技士(電子通信) 次のイからニまでの資格の別
 一級海技士(電子通信)
 国土交通大臣は、海技士(航海)又は海技士(機関)に係る海技免許を行う場合においては、国土交通省令で定めるところにより、海技士(航海)に係る海技免許にあつては船舶の航行する区域及び船舶の大きさの区分ごとに、海技士(機関)に係る海技免許にあつては船舶の航行する区域及び船舶の推進機関の出力の区分ごとに、それぞれ乗船履歴に応じ、当該海技免許を受ける者が船舶においてその職務を行うことのできる船舶職員の職についての限定(以下「履歴限定」という。)をすることができる。
 前項の規定による履歴限定は、その海技免許を受けている者の申請により、変更し、又は解除することができる。
 国土交通大臣は、海技士(航海)又は海技士(機関)に係る海技免許を行う場合においては、国土交通省令で定めるところにより、第二条第三項第一号に掲げる職務についての限定(以下「船橋当直限定」という。)又は同項第二号に掲げる職務についての限定(以下「機関当直限定」という。)をすることができる。
 国土交通大臣は、海技士(機関)に係る海技免許を行う場合においては、国土交通省令で定めるところにより、船舶の機関の種類についての限定(以下「機関限定」という。)をすることができる。
 国土交通大臣は、海技免許を行う場合においては、国土交通省令で定めるところにより、海技免許を受ける者の身体の障害その他の状態に応じ、船舶職員として乗り組む船舶の設備その他の事項についての限定をすることができる。
 前項の規定による限定は、職権又はその海技免許を受けている者の申請により、新たに付加し、変更し、又は解除することができる。
 この法律を適用する場合における資格の相互間の上級及び下級の別は、第一項各号に掲げる区分ごとに、当該各号に定める順序によるものとする。ただし、一級海技士(通信)の資格と海技士(電子通信)の資格の相互間については、一級海技士(通信)の資格は、海技士(電子通信)の資格の上級とする。

第六条  次の各号のいずれかに該当する者には、海技免許を与えない。
 十八歳に満たない者
 海難審判法 (昭和二十二年法律第百三十五号)第三条 の裁決により海技免許、第二十三条第一項の承認又は第二十三条の二の規定による操縦免許を取り消され、取消しの日から五年を経過しない者
 第十条第一項(第二十三条第七項において準用する場合を含む。次項において同じ。)又は第二十三条の七第一項の規定により海技免許、第二十三条第一項の承認又は第二十三条の二の規定による操縦免許を取り消され、取消しの日から五年を経過しない者
 第十条第一項若しくは第二十三条の七第一項の規定又は海難審判法第三条 の裁決により業務の停止の処分を受けた者には、その業務の停止の期間中は、海技免許を与えない。

第七条  国土交通大臣は、海技免許を与えたときは、海技士免許原簿に登録し、かつ、海技免状を交付しなければならない。
 海技士免許原簿は、国土交通省に備える。

第七条の二  海技免状の有効期間は、五年とする。
 前項の有効期間は、その満了の際、申請により更新することができる。
 国土交通大臣は、前項の規定による海技免状の有効期間の更新の申請があつた場合には、その者が国土交通省令で定める身体適性に関する基準を満たし、かつ、次の各号のいずれかに該当する者であると認めるときでなければ、海技免状の有効期間の更新をしてはならない。
 国土交通省令で定める乗船履歴を有する者
 国土交通大臣が、その者の業務に関する経験を考慮して、前号に掲げる者と同等以上の知識及び経験を有すると認定した者
 その資格に応じ海難防止その他の船舶職員としての職務を行うに当たり必要な事項に関する最新の知識及び能力を習得させるための講習(以下「海技免状更新講習」という。)であつて第十七条の十六及び第十七条の十七において準用する第十七条の二の規定により国土交通大臣の登録を受けたもの(以下「登録海技免状更新講習」という。)の課程を修了した者
 海技士(通信)又は海技士(電子通信)に係る海技免状は、第一項の有効期間内であつても、電波法 (昭和二十五年法律第百三十一号)第四十八条の二 の規定による船舶局無線従事者証明(以下「船舶局証明」という。)が同法第四十八条の三 の規定により効力を失つたときは、その効力を失う。
 海技免状の有効期間の更新及び海技免状が効力を失つた場合における海技免状の再交付に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。

第八条  海技士が上級の資格についての海技免許を受けたとき、又は船橋当直限定若しくは機関当直限定若しくは機関限定をした海技免許を受けた者が同一の資格についての限定をしない海技免許を受けたときは、下級の資格についての海技免許又は船橋当直限定若しくは機関当直限定若しくは機関限定をした海技免許は、その効力を失う。ただし、船橋当直限定若しくは機関当直限定又は機関限定をしない海技免許を受けた者が、上級の資格についての海技免許で船橋当直限定若しくは機関当直限定又は機関限定をしたものを受けたときは、この限りでない。
 海技士(通信)又は海技士(電子通信)に係る海技免許は、電波法第四十一条 の規定による無線従事者の免許又は船舶局証明が取り消されたときは、その効力を失う。

第九条  削除

第十条  国土交通大臣は、海技士が次の各号のいずれかに該当するときは、その海技免許を取り消し、二年以内の期間を定めてその業務の停止を命じ、又はその者を戒告することができる。ただし、これらの事由によつて発生した海難について海難審判所が審判を開始したときは、この限りでない。
 この法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反したとき。
 船舶職員としての職務又は小型船舶操縦者としての業務を行うに当たり、海上衝突予防法 (昭和五十二年法律第六十二号)その他の他の法令の規定に違反したとき。
 国土交通大臣は、海技士が心身の障害により船舶職員の職務を適正に行うことができない者として国土交通省令で定めるものになつたと認めるときは、その海技免許を取り消すことができる。
 国土交通大臣は、前二項の規定により海技免許の取消しをしようとするときは、交通政策審議会の意見を聴かなければならない。

第十一条  国土交通大臣は、前条第一項の規定による業務の停止の命令又は戒告をしようとするときは、行政手続法 (平成五年法律第八十八号)第十三条第一項 の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
 国土交通大臣は、前条第一項又は第二項の規定による処分に係る聴聞を行うに当たつては、その期日の十五日前までに、行政手続法第十五条第一項 の規定による通知をし、かつ、聴聞の期日及び場所を公示しなければならない。
 前項の通知を行政手続法第十五条第三項 に規定する方法によつて行う場合においては、同条第一項 の規定により聴聞の期日までにおくべき相当な期間は、十五日を下回つてはならない。
 第二項の聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
 第二項の聴聞の主宰者は、行政手続法第十七条第一項 の規定により当該処分に係る利害関係人が当該聴聞に関する手続に参加することを求めたときは、これを許可しなければならない。

第十二条  海技試験は、国土交通大臣が第五条第一項各号に定める資格別(海技免許について、船橋当直限定又は機関当直限定をする場合においては資格別かつ職務別、機関限定をする場合においては資格別かつ船舶の機関の種類別)に行う。

第十三条  海技試験は、船舶職員として必要な知識及び能力を有するかどうかを判定することを目的として行う。
 海技試験は、身体検査及び学科試験とする。

第十三条の二  第十七条の十八及び第十七条の十九において準用する第十七条の二の規定により国土交通大臣の登録を受けた船舶職員養成施設(以下「登録船舶職員養成施設」という。)の課程を修了した者については、国土交通省令で定めるところにより、学科試験の全部又は一部を免除することができる。
 第五条第一項各号に定める資格について海技試験を受ける者がそれぞれ当該資格より下級の資格の海技士であつて国土交通省令で定める乗船履歴を有する者である場合には、国土交通省令で定めるところにより、学科試験の全部又は一部を免除することができる。
 海技士(機関)の資格について海技試験を受ける者がその受ける海技試験に係る資格と同一の又はこれより上級の機関限定をした資格の海技士である場合には、国土交通省令で定めるところにより、学科試験の一部を免除することができる。
 六級海技士(航海)又は六級海技士(機関)の資格について海技試験を受ける者が小型船舶操縦士である場合には、国土交通省令で定めるところにより、学科試験の一部を免除することができる。
 一級海技士(通信)、二級海技士(通信)、一級海技士(電子通信)、二級海技士(電子通信)又は三級海技士(電子通信)の資格について海技試験を受ける者が五級海技士(航海)又はこれより上級の資格の海技士である場合及び三級海技士(通信)又は四級海技士(電子通信)の資格について海技試験を受ける者が六級海技士(航海)又はこれより上級の資格の海技士である場合には、学科試験を免除する。
 海技士(通信)の資格について海技試験を受ける者が海技士(電子通信)の資格の海技士である場合(一級海技士(通信)又は二級海技士(通信)の資格について海技試験を受ける者が四級海技士(電子通信)の資格の海技士である場合を除く。)及び四級海技士(電子通信)の資格について海技試験を受ける者が二級海技士(通信)又は三級海技士(通信)の資格の海技士である場合には、学科試験を免除する。
 一級海技士(電子通信)の資格について海技試験を受ける者が二級海技士(電子通信)又は三級海技士(電子通信)の資格の海技士である場合及び二級海技士(電子通信)の資格について海技試験を受ける者が三級海技士(電子通信)の資格の海技士である場合には、学科試験を免除する。

第十四条  海技試験は、第五条第一項各号に定める資格別(海技免許について船橋当直限定若しくは機関当直限定又は機関限定をする場合においては、資格別かつ職務別又は資格別かつ船舶の機関の種類別)に、国土交通省令で定める乗船履歴を有する者でなければ、受けることができない。ただし、国土交通省令で定める学科試験の一部については、この限りでない。
 外国政府の授与した船舶の運航又は機関の運転に関する資格証書を有する者であつて、国土交通大臣の承認を受けた者は、前項の規定にかかわらず、国土交通大臣が相当と認める資格について海技試験を受けることができる。
 海技士(通信)又は海技士(電子通信)の資格についての海技試験は、第一項の規定によるほか、国土交通省令で定める電波法第四十条 の資格について同法第四十一条 の免許を受け、かつ、船舶局証明を受けた者でなければ、受けることができない。

第十五条  国土交通大臣は、関係職員のうちから海技試験官を任命し、国土交通省令で定めるところにより、海技試験に関する事務を行わせるものとする。

第十六条  海技試験に関して不正の行為があつたときは、国土交通大臣は、当該不正行為に関係ある者について、その海技試験を停止し、又はその合格を無効とすることができる。
 前項の場合において、国土交通大臣は、その者について二年以内の期間を定めて海技試験又は第二十三条の二の規定による操縦試験を受けさせないことができる。

    第二節 登録海技免許講習実施機関等

第十七条  第四条第二項の登録は、海技免許講習を行おうとする者の申請により行う。

第十七条の二  国土交通大臣は、前条の規定による登録の申請が、別表第一の上欄に掲げる海技免許講習の種類に応じ、それぞれ同表の中欄に掲げる施設及び設備を用いて、それぞれ同表の下欄に掲げる条件のいずれにも適合する者により海技免許講習が行われるものであるときは、その登録をしなければならない。この場合において、登録に関して必要な手続は、国土交通省令で定める。
 国土交通大臣は、前条の規定により登録の申請をした者が、次の各号のいずれかに該当するときは、その登録をしてはならない。
 この法律又はこの法律に基づく命令に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
 第十七条の十一の規定により第四条第二項の登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
 法人であつて、登録海技免許講習の実施に関する事務(以下「登録海技免許講習事務」という。)を行う役員のうちに前二号のいずれかに該当する者があるもの
 第四条第二項の登録は、登録海技免許講習登録簿に次に掲げる事項を記載してするものとする。
 登録年月日及び登録番号
 登録海技免許講習を行う者(以下「登録海技免許講習実施機関」という。)の氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
 登録海技免許講習の種類
 登録海技免許講習事務を行う事務所の所在地
 前各号に掲げるもののほか、国土交通省令で定める事項

第十七条の三  第四条第二項の登録は、三年を下らない政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
 前二条の規定は、前項の登録の更新について準用する。

第十七条の四  登録海技免許講習実施機関は、公正に、かつ、第十七条の二第一項に規定する要件及び国土交通省令で定める基準に適合する方法により登録海技免許講習事務を行わなければならない。

第十七条の五  登録海技免許講習実施機関は、第十七条の二第三項第二号から第五号までに掲げる事項を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。

第十七条の六  登録海技免許講習実施機関は、登録海技免許講習事務の開始前に、登録海技免許講習事務の実施に関する規程(以下「登録海技免許講習事務規程」という。)を定め、国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
 登録海技免許講習事務規程には、登録海技免許講習の実施方法、登録海技免許講習に関する料金その他の国土交通省令で定める事項を定めておかなければならない。

第十七条の七  登録海技免許講習実施機関は、登録海技免許講習事務に関する業務の全部又は一部を休止し、又は廃止しようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。

第十七条の八  登録海技免許講習実施機関(国又は地方公共団体を除く。次項において同じ。)は、毎事業年度経過後三月以内に、その事業年度の財産目録、貸借対照表及び損益計算書又は収支計算書並びに事業報告書(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下この条において同じ。)の作成がされている場合における当該電磁的記録を含む。次項及び第三十一条の四において「財務諸表等」という。)を作成し、五年間事務所に備えて置かなければならない。
 登録海技免許講習を受講しようとする者その他の利害関係人は、登録海技免許講習実施機関の業務時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号の請求をするには、登録海技免許講習実施機関の定めた費用を支払わなければならない。
 財務諸表等が書面をもつて作成されているときは、当該書面の閲覧又は謄写の請求
 前号の書面の謄本又は抄本の請求
 財務諸表等が電磁的記録をもつて作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を国土交通省令で定める方法により表示したものの閲覧又は謄写の請求
 前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であつて国土交通省令で定めるものにより提供することの請求又は当該事項を記載した書面の交付の請求

第十七条の九  国土交通大臣は、登録海技免許講習が第十七条の二第一項の規定に適合しなくなつたと認めるときは、その登録海技免許講習実施機関に対し、同項の規定に適合するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

第十七条の十  国土交通大臣は、登録海技免許講習実施機関が第十七条の四の規定に違反していると認めるときは、その登録海技免許講習実施機関に対し、同条の規定による登録海技免許講習を行うべきこと又は登録海技免許講習事務の改善に関し必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

第十七条の十一  国土交通大臣は、登録海技免許講習実施機関が次の各号のいずれかに該当するときは、第四条第二項の登録を取り消し、又は期間を定めて登録海技免許講習事務に関する業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
 第十七条の二第二項第一号又は第三号に該当するに至つたとき。
 第十七条の五から第十七条の七まで、第十七条の八第一項又は次条の規定に違反したとき。
 正当な理由がないのに第十七条の八第二項各号の規定による請求を拒んだとき。
 前二条の規定による命令に違反したとき。
 不正の手段により第四条第二項の登録を受けたとき。

第十七条の十二  登録海技免許講習実施機関は、国土交通省令で定めるところにより、帳簿を備え、登録海技免許講習事務に関し国土交通省令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。

第十七条の十三  国土交通大臣は、第一条の目的を達成するため必要な限度において、登録海技免許講習実施機関に対し、登録海技免許講習事務に関し報告させ、又はその職員に、登録海技免許講習実施機関の事務所に立ち入り、登録海技免許講習事務の状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査し、若しくは関係者に質問させることができる。
 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証票を携帯し、関係者にこれを提示しなければならない。
 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

第十七条の十四  国土交通大臣は、登録海技免許講習実施機関がいないとき、第十七条の七の規定による登録海技免許講習事務に関する業務の全部又は一部の休止又は廃止の届出があつたとき、第十七条の十一の規定により第四条第二項の登録を取り消し、又は登録海技免許講習実施機関に対し登録海技免許講習事務に関する業務の全部若しくは一部の停止を命じたとき、登録海技免許講習実施機関が天災その他の事由により登録海技免許講習事務に関する業務の全部又は一部を実施することが困難となつたとき、その他必要があると認めるときは、海技免許講習の実施に関する事務の全部又は一部を自ら行うことができる。

第十七条の十五  国土交通大臣は、次の場合には、その旨を官報に公示しなければならない。
 第四条第二項の登録をしたとき。
 第十七条の五の規定による届出があつたとき。
 第十七条の七の規定による届出があつたとき。
 第十七条の十一の規定により第四条第二項の登録を取り消し、又は業務の停止を命じたとき。
 前条の規定により国土交通大臣が海技免許講習の実施に関する事務の全部若しくは一部を自ら行うものとするとき、又は自ら行つていた海技免許講習の実施に関する事務の全部若しくは一部を行わないこととするとき。

第十七条の十六  第七条の二第三項第三号の登録は、海技免状更新講習を行おうとする者の申請により行う。

    第三節 船舶職員の乗組み

第十八条  船舶所有者は、その船舶に、船舶の用途、航行する区域、大きさ、推進機関の出力その他の船舶の航行の安全に関する事項を考慮して政令で定める船舶職員として船舶に乗り組ませるべき者に関する基準(以下「乗組み基準」という。)に従い、船長及び船長以外の船舶職員として、それぞれ海技免状を受有する海技士を乗り組ませなければならない。ただし、第二十条第一項の規定による許可を受けた場合において、同条第二項の規定により指定された資格の海技士を指定された職の船舶職員として乗り組ませ、かつ、同項の規定により条件又は期限が付されている場合において、その条件を満たしており、又はその期限内であるときは、この限りでない。
 船舶所有者は、国土交通省令で定める船舶には、二十歳に満たない者を船長又は機関長の職務を行う船舶職員として乗り組ませてはならない。
 船舶所有者は、国土交通省令で定める船舶には、国土交通省令で定める電波法第四十条 の資格について同法第四十一条 の免許を受けた者以外の者を船長又は航海士の職務を行う船舶職員として乗り組ませてはならない。

第十九条  前条の規定は、船舶職員として乗り組んだ海技士の死亡その他やむを得ない事由により船舶の航海中に船舶職員に欠員を生じた場合には、その限度において、当該船舶については、適用しない。ただし、その航海の終了後は、この限りでない。
 前項の場合においては、船舶所有者は、遅滞なく、国土交通大臣にその旨を届け出なければならない。
 国土交通大臣は、第一項の場合において、必要があると認めるときは、船舶所有者に対し、その欠員を補充すべきことを命ずることができる。

第二十条  国土交通大臣は、船舶が特殊の構造又は装置を有していること、航海の態様が特殊であることその他の国土交通省令で定める事由により、乗組み基準によらなくても航行の安全を確保することができると認める船舶については、船舶所有者の申請により、乗組み基準によらないことを許可することができる。
 国土交通大臣は、前項の許可をするときは、当該船舶にその指定する職の船舶職員として乗り組ませるべき海技士の資格を指定して行うほか、船舶の航行の安全を確保するために必要と認める限度において、条件又は期限を付し、及びこれを変更することができる。

第二十一条  乗組み基準において必要とされる資格に係る海技免状を受有している海技士でなければ、乗組み基準に定める船舶職員として、その船舶に乗り組んではならない。
 二十歳に満たない者は、船長又は機関長の職務を行う船舶職員として、第十八条第二項の国土交通省令で定める船舶に乗り組んではならない。
 第十八条第三項の国土交通省令で定める電波法第四十条 の資格について同法第四十一条 の免許を受けた者以外の者は、船長又は航海士の職務を行う船舶職員として、同項の国土交通省令で定める船舶に乗り組んではならない。

第二十二条  船舶所有者が第二十条第一項の規定により国土交通大臣の許可を受けた場合には、同条第二項の規定により指定された資格を有する海技士は、前条第一項の規定にかかわらず、当該船舶において指定された職の船舶職員として乗り組むことができる。

第二十三条  千九百七十八年の船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約(以下「条約」という。)の締約国が発給した条約に適合する船舶の運航又は機関の運転に関する資格証明書(以下「締約国資格証明書」という。)を受有する者であつて国土交通大臣の承認を受けたものは、第四条第一項の規定にかかわらず、船舶職員になることができる。
 国土交通大臣は、前項の承認をするときは、その申請者が受有する締約国資格証明書を発給した締約国において当該締約国資格証明書で乗り組むことができることとされている船舶及びその船舶において行うことができることとされている職務の範囲内で、船舶職員として乗り組むことができる船舶及びその船舶における職の範囲(以下「就業範囲」という。)を指定して行う。
 国土交通大臣は、第一項の承認の申請者が前項の規定により指定する就業範囲の職務を行うのに必要な経験、知識及び能力を有すると認めるときは、その承認をすることができる。
 第一項の承認は、当該承認を受けた日から起算して五年を経過したとき、又は締約国資格証明書が効力を失つたときは、その効力を失う。
 船舶所有者は、その船舶に、第十八条第一項の規定により乗り組ませなければならないものとされている海技士に代えて、第一項の承認を受けた者であつて乗組み基準に定める職(第二十条第一項の規定による許可を受けた場合においては、同条第二項の規定により指定された職。以下同じ。)を第二項の規定により就業範囲として指定されたものを、乗組み基準に定める職の船舶職員として乗り組ませることができる。
 前項に規定する第一項の承認を受けた者は、第二十一条第一項の規定にかかわらず、乗組み基準に定める職の船舶職員として、その船舶に乗り組むことができる。
 第六条、第七条及び第十六条の規定は第一項の承認について、第十条、第十一条、第二十五条及び第二十五条の二の規定は同項の承認を受けた者又はその承認について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
第七条の見出し、同条第一項 海技免状 承認証
第七条 海技士免許原簿 締約国資格受有者承認原簿
第十一条第一項 前条第一項 第二十三条第七項において準用する前条第一項
第十一条第二項 前条第一項又は第二項 第二十三条第七項において準用する前条第一項又は第二項
第十六条の見出し 不正受験者 不正な承認申請者
第十六条第一項 海技試験に 承認に
その海技試験 その承認の手続
合格 承認
第十六条第二項 海技試験又は第二十三条の二の規定による操縦試験を受けさせない 承認をしない
第二十五条(見出しを含む。) 海技免状又は操縦免許証 締約国資格証明書及び承認証
第二十五条の二(見出しを含む。) 海技免状又は操縦免許証 承認証

   第三章 小型船舶操縦者

    第一節 小型船舶操縦士の免許及び小型船舶操縦士国家試験

第二十三条の二  小型船舶操縦者になろうとする者は、小型船舶操縦士の免許(以下「操縦免許」という。)を受けなければならない。
 操縦免許は、国土交通大臣が行う小型船舶操縦士国家試験(以下「操縦試験」という。)に合格した者(次条第一項第一号又は第二号に掲げる資格に係る操縦免許(国土交通省令で定める旅客の輸送の用に供する小型船舶の小型船舶操縦者になろうとする者に対する操縦免許に限る。以下「特定操縦免許」という。)にあつては、操縦試験に合格し、かつ、第四条第二項の講習の課程のうち小型船舶操縦者としての業務を行うに当たり必要なものとして国土交通大臣が定めるもの(以下この項において「小型旅客安全講習課程」という。)を修了した者又はその受けようとする特定操縦免許と同一の資格の操縦免許を既に有し、かつ、小型旅客安全講習課程を修了した者)について行う。
 操縦免許の申請は、申請者が操縦試験に合格した日から一年以内にこれをしなければならない。この場合において、特定操縦免許の申請にあつては、その旨を申請書に付記しなければならない。

第二十三条の三  操縦免許は、次の各号に定める資格の別に行う。
 一級小型船舶操縦士
 二級小型船舶操縦士
 特殊小型船舶操縦士
 国土交通大臣は、操縦免許を行う場合においては、国土交通省令で定めるところにより、操縦免許を受ける者の操縦の技能に応じ、小型船舶操縦者として乗船する小型船舶の航行する区域、大きさ又は推進機関の出力についての限定(以下「技能限定」という。)をすることができる。
 この法律を適用する場合においては、一級小型船舶操縦士の資格は、二級小型船舶操縦士の資格の上級とする。

第二十三条の四  次の各号のいずれかに該当する者には、操縦免許を与えない。
 次に掲げる区分に応じ、それぞれ次に定める年齢に満たない者
 二級小型船舶操縦士(技能限定をする場合に限る。)及び特殊小型船舶操縦士 十六歳
 その他の資格 十八歳
 第六条第一項第二号又は第三号に該当する者

第二十三条の五  国土交通大臣は、操縦免許を与えたときは、小型船舶操縦士免許原簿に登録し、かつ、小型船舶操縦免許証(以下「操縦免許証」という。)を交付しなければならない。

第二十三条の六  小型船舶操縦士が上級の資格についての操縦免許を受けたとき、又は技能限定をした操縦免許を受けた者が同一の資格についての限定をしない操縦免許若しくは限定がより緩和された技能限定をした操縦免許を受けたときは、下級の資格についての操縦免許又は従来受けていた技能限定をした操縦免許は、その効力を失う。

第二十三条の七  国土交通大臣は、小型船舶操縦士が次の各号のいずれかに該当するときは、その操縦免許を取り消し、二年以内の期間を定めてその業務の停止を命じ、又はその者を戒告すること(第二号にあつては、六月以内の期間を定めてその業務の停止を命じ、又はその者を戒告すること)ができる。ただし、これらの事由によつて発生した海難について海難審判所が審判を開始したときは、この限りでない。
 この法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反したとき(次号に掲げるときを除く。)。
 第二十三条の三十六の規定に違反する行為(以下この号及び第二十三条の三十七第一項において「違反行為」という。)をし、当該違反行為の内容及び回数が国土交通省令で定める基準に該当することとなつたとき。
 小型船舶操縦者としての業務又は船舶職員としての職務を行うに当たり、海上衝突予防法 その他の他の法令の規定に違反したとき。
 国土交通大臣は、小型船舶操縦士が心身の障害により小型船舶操縦者の業務を適正に行うことができない者として国土交通省令で定めるものになつたと認めるときは、その操縦免許を取り消すことができる。

第二十三条の八  操縦試験は、国土交通大臣が第二十三条の三第一項各号に定める資格別(操縦免許について技能限定をする場合においては、資格別かつ小型船舶の航行する区域、大きさ又は推進機関の出力の別)に行う。

第二十三条の九  操縦試験は、小型船舶操縦者として必要な知識及び能力を有するかどうかを判定することを目的として行う。
 操縦試験は、身体検査、学科試験及び実技試験とする。
 操縦試験の内容は、小型船舶の航行の安全に配慮したできる限り簡素なものとすることを旨としなければならない。

第二十三条の十  第二十三条の二十五及び第二十三条の二十六の規定により国土交通大臣の登録を受けた小型船舶教習所(以下「登録小型船舶教習所」という。)の課程を修了した者については、国土交通省令で定めるところにより、学科試験又は実技試験の全部又は一部を免除することができる。
 操縦試験を受ける者が六級海技士(航海)若しくは六級海技士(機関)又はこれらの資格より上級の資格の海技士である場合には、国土交通省令で定めるところにより、学科試験の一部を免除することができる。
 一級小型船舶操縦士の資格について操縦試験を受ける者が技能限定をした一級小型船舶操縦士又は二級小型船舶操縦士の資格の小型船舶操縦士である場合及び二級小型船舶操縦士の資格について操縦試験を受ける者が技能限定をした二級小型船舶操縦士の資格の小型船舶操縦士である場合には、国土交通省令で定めるところにより、学科試験又は実技試験の全部又は一部を免除することができる。
 一級小型船舶操縦士又は二級小型船舶操縦士の資格について操縦試験を受ける者が特殊小型船舶操縦士の資格の小型船舶操縦士である場合及び特殊小型船舶操縦士の資格について操縦試験を受ける者が一級小型船舶操縦士又は二級小型船舶操縦士の資格の小型船舶操縦士である場合には、国土交通省令で定めるところにより、学科試験の全部又は一部を免除することができる。
 操縦試験を受ける者が国土交通省令で定める乗船履歴を有する者である場合には、国土交通省令で定めるところにより、実技試験の全部又は一部を免除することができる。

第二十三条の十一  第五条第六項及び第七項並びに第六条第二項の規定は操縦免許について、第七条第二項の規定は小型船舶操縦士免許原簿について、第七条の二第一項から第三項まで及び第五項の規定は操縦免許証について、第十条第三項及び第十一条の規定は操縦免許の取消し等について、第十五条及び第十六条の規定は操縦試験について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
第五条第六項 船舶職員 小型船舶操縦者
乗り組む船舶 乗船する小型船舶
第五条第七項 前項 第二十三条の十一において準用する前項
第六条第二項 第十条第一項 第十条第一項(第二十三条第七項において準用する場合を含む。)
第七条の二第三項第三号 船舶職員 小型船舶操縦者
職務 業務
海技免状更新講習 操縦免許証更新講習
登録海技免状更新講習 登録操縦免許証更新講習
第十七条の十六及び第十七条の十七において準用する第十七条の二 第二十三条の二十九及び第二十三条の三十において準用する第二十三条の二十六
第十条第三項 前二項 第二十三条の七第一項又は第二項
第十一条第一項 前条第一項 第二十三条の七第一項
第十一条第二項 前条第一項又は第二項 第二十三条の七第一項又は第二項
第十六条第二項 海技試験又は第二十三条の二の規定による操縦試験 操縦試験又は海技試験

    第二節 小型船舶操縦士試験機関

第二十三条の十二  国土交通大臣は、申請により指定する者に、操縦試験(国土交通省令で定めるものを除く。)の実施に関する事務(以下「特定試験事務」という。)を行わせる。
 前項の規定による指定(以下単に「指定」という。)を受けた者(以下「指定試験機関」という。)は、特定試験事務の実施に関し前条において準用する第十六条第一項に規定する国土交通大臣の職権を行うことができる。
 国土交通大臣は、指定試験機関に特定試験事務を行わせるときは、特定試験事務を行わないものとする。

第二十三条の十三  国土交通大臣は、指定をしようとするときは、指定の申請が次に掲げる基準に適合するかどうかを審査して、これをしなければならない。
 職員、設備、特定試験事務の実施の方法その他の事項についての特定試験事務の実施に関する計画が特定試験事務の適正かつ確実な実施に適合したものであること。
 経理的及び技術的な基礎が特定試験事務の実施に関する計画の適正かつ確実な実施に足るものであること。
 法人にあつては、その役員又は法人の種類に応じて国土交通省令で定める構成員の構成が特定試験事務の公正な実施に支障を及ぼすおそれがないものであること。
 前号に定めるもののほか、特定試験事務が不公正になるおそれがないものとして国土交通省令で定める基準に適合するものであること。
 その指定をすることによつて当該申請に係る特定試験事務の適正かつ確実な実施を阻害することとならないこと。
 国土交通大臣は、指定の申請が次の各号のいずれかに該当するときは、指定をしてはならない。
 申請者が第二十三条の二十三第一項の規定により指定を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者であること。
 法人にあつては、その役員のうちにこの法律の規定に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者があること。

第二十三条の十四  国土交通大臣は、指定をしたときは、指定試験機関の名称及び住所、特定試験事務を行なう事務所の所在地並びに特定試験事務の開始の日を官報で公示しなければならない。
 指定試験機関は、その名称若しくは住所又は特定試験事務を行なう事務所の所在地を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
 国土交通大臣は、前項の届出があつたときは、その旨を官報で公示しなければならない。

第二十三条の十五  指定試験機関の指定は、五年以上十年以内において政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
 第二十三条の十二及び第二十三条の十三の規定は、前項の指定の更新の場合について準用する。

第二十三条の十六  指定試験機関は、特定試験事務を行なう場合において、小型船舶操縦士として必要な知識及び能力を有するかどうかの判定に関する事務については、小型船舶操縦士試験員に行なわせなければならない。
 小型船舶操縦士試験員は、小型船舶操縦者の教習又はこれに準ずる業務に関する知識及び経験に関する国土交通省令で定める要件を備える者のうちから、選任しなければならない。
 指定試験機関は、小型船舶操縦士試験員を選任したときは、その日から十五日以内に、国土交通大臣にその旨を届け出なければならない。これを変更したときも、同様とする。
 国土交通大臣は、小型船舶操縦士試験員が、この法律、この法律に基づく命令若しくは処分若しくは試験事務規程に違反する行為をしたとき、又は特定試験事務に関し著しく不適当な行為をしたときは、指定試験機関に対し、小型船舶操縦士試験員の解任を命ずることができる。
 前項の規定による命令により小型船舶操縦士試験員の職を解任され、解任の日から二年を経過しない者は、小型船舶操縦士試験員となることができない。
 指定試験機関は、国土交通省令で定めるところにより、小型船舶操縦士試験員に対し、その職務の遂行に必要な研修を実施しなければならない。

第二十三条の十七  指定試験機関は、特定試験事務の開始前に、特定試験事務の実施に関する規程(以下「試験事務規程」という。)を定め、国土交通大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
 国土交通大臣は、前項の認可をした試験事務規程が特定試験事務の適正且つ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、その試験事務規程を変更すべきことを命ずることができる。
 試験事務規程で定めるべき事項は、国土交通省令で定める。

第二十三条の十八  指定試験機関は、毎事業年度、予算及び事業計画を作成し、当該事業年度の開始前に(指定を受けた日の属する事業年度にあつては、その指定を受けた後遅滞なく)、国土交通大臣に提出しなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
 指定試験機関は、毎事業年度、決算報告書及び事業報告書を作成し、当該事業年度の終了後三箇月以内に国土交通大臣に提出しなければならない。

第二十三条の十九  特定試験事務に従事する指定試験機関の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、特定試験事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
 前項に規定する指定試験機関の役員及び職員は、刑法 (明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

第二十三条の二十  国土交通大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、指定試験機関に対し、特定試験事務に関し監督上必要な命令をすることができる。

第二十三条の二十一  国土交通大臣は、第一条の目的を達成するため必要な限度において、指定試験機関に対し、特定試験事務に関し報告させ、又はその職員に、指定試験機関の事務所に立ち入り、特定試験事務の状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査し、若しくは関係者に質問させることができる。
 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証票を携帯し、関係者にこれを提示しなければならない。
 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

第二十三条の二十二  指定試験機関は、特定試験事務に関する業務の全部又は一部を休止し、又は廃止しようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
 前項の規定により特定試験事務に関する業務の全部を廃止しようとする届出があつたときは、その届出に係る指定は、その効力を失う。
 国土交通大臣は、第一項の規定による届出があつたときは、その旨を官報で公示しなければならない。

第二十三条の二十三  国土交通大臣は、指定試験機関が次の各号のいずれかに該当するときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて特定試験事務に関する業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
 第二十三条の十三第一項第一号から第四号までのいずれかに適合しなくなつたと認められるとき。
 第二十三条の十三第二項第二号に該当するに至つたとき。
 第二十三条の十四第二項、第二十三条の十六第一項から第三項まで若しくは第六項、第二十三条の十八又は第二十三条の十九第一項の規定に違反したとき。
 第二十三条の十六第四項、第二十三条の十七第二項又は第二十三条の二十の規定による命令に違反したとき。
 第二十三条の十七第一項の規定により認可を受けた試験事務規程によらないで特定試験事務を行つたとき。
 不正の手段により指定を受けたとき。
 国土交通大臣は、前項の規定により指定を取り消し、又は特定試験事務に関する業務の全部若しくは一部の停止を命じたときは、その旨を官報で公示しなければならない。

第二十三条の二十四  国土交通大臣は、指定試験機関が第二十三条の二十二第一項の規定により特定試験事務に関する業務の全部若しくは一部を休止したとき、前条第一項の規定により指定試験機関に対し特定試験事務に関する業務の全部若しくは一部の停止を命じたとき、又は指定試験機関が天災その他の事由により特定試験事務を実施することが困難となつた場合において必要があると認めるときは、特定試験事務を自ら行うものとする。
 国土交通大臣は、前項の規定により特定試験事務を行なうものとし、又は同項の規定により行なつている特定試験事務を行なわないものとするときは、あらかじめ、その旨を官報で公示しなければならない。
 国土交通大臣が、第一項の規定により特定試験事務を行うものとし、第二十三条の二十二第一項の規定により特定試験事務に関する業務の廃止の届出があり、又は前条第一項の規定により指定を取り消した場合における特定試験事務の引継ぎその他の所要の事項は、国土交通省令で定める。

    第三節 登録小型船舶教習実施機関等

第二十三条の二十五  第二十三条の十第一項の登録は、小型船舶教習所における小型船舶操縦者の教習を行おうとする者の申請により行う。

第二十三条の二十六  国土交通大臣は、前条の規定による登録の申請が次に掲げる要件のすべてに適合しているときは、その登録をしなければならない。この場合において、登録に関して必要な手続は、国土交通省令で定める。
 別表第四の上欄に掲げる小型船舶教習所の種類に応じ、それぞれ同表の中欄に掲げる施設及び設備を用いて、それぞれ同表の下欄に掲げる条件のいずれにも適合する者により教習が行われるものであること。
 前条の規定により登録の申請をした者(以下この号及び次項において「登録申請者」という。)が、小型船舶の製造、輸入又は販売を業とする者(以下この号において「小型船舶関連事業者」という。)に支配されているものとして次のいずれかに該当するものでないこと。
 登録申請者が株式会社である場合にあつては、小型船舶関連事業者がその親法人(会社法 (平成十七年法律第八十六号)第八百七十九条第一項 に規定する親法人をいう。)であること。
 登録申請者の役員(持分会社(会社法第五百七十五条第一項 に規定する持分会社をいう。)にあつては、業務を執行する社員)に占める小型船舶関連事業者の役員又は職員(過去二年間に当該小型船舶関連事業者の役員又は職員であつた者を含む。)の割合が二分の一を超えていること。
 登録申請者(法人にあつては、その代表権を有する役員)が、小型船舶関連事業者の役員又は職員(過去二年間に当該小型船舶関連事業者の役員又は職員であつた者を含む。)であること。
 国土交通大臣は、登録申請者が、次の各号のいずれかに該当するときは、その登録をしてはならない。
 この法律又はこの法律に基づく命令に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
 第二十三条の二十八において準用する第十七条の十一の規定により登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
 法人であつて、登録小型船舶教習所における小型船舶操縦者の教習に関する事務(以下「登録小型船舶教習事務」という。)を行う役員のうちに前二号のいずれかに該当する者があるもの
 第二十三条の十第一項の登録は、登録小型船舶教習所登録簿に次に掲げる事項を記載してするものとする。
 登録年月日及び登録番号
 登録小型船舶教習所における小型船舶操縦者の教習を行う者(以下「登録小型船舶教習実施機関」という。)の氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
 登録小型船舶教習所の種類
 登録小型船舶教習事務を行う事務所の所在地
 前各号に掲げるもののほか、国土交通省令で定める事項

第二十三条の二十七  第二十三条の十第一項の登録は、三年を下らない政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
 前二条の規定は、前項の登録の更新について準用する。

第二十三条の二十八  第十七条の四から第十七条の十三まで及び第十七条の十五(同条第五号を除く。)の規定は、登録小型船舶教習所、登録小型船舶教習実施機関及び登録小型船舶教習事務について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

第二十三条の二十九  第二十三条の十一において準用する第七条の二第三項第三号の登録は、操縦免許証更新講習を行おうとする者の申請により行う。

第二十三条の三十  第十七条の四から第十七条の十五までの規定は登録操縦免許証更新講習、登録操縦免許証更新講習を行う者及び登録操縦免許証更新講習の実施に関する事務について、第二十三条の二十六及び第二十三条の二十七の規定は操縦免許証更新講習並びに第二十三条の十一において準用する第七条の二第三項第三号の登録及びその更新について準用する。この場合において、第二十三条の二十六第一項第一号中「別表第四の上欄に掲げる小型船舶教習所の種類に応じ、それぞれ同表の中欄に掲げる施設及び設備を用いて、それぞれ同表」とあるのは、「別表第五の上欄に掲げる施設及び設備を用いて、同表」と読み替えるほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

    第四節 小型船舶操縦者の乗船等

第二十三条の三十一  船舶所有者は、その小型船舶に、小型船舶の航行する区域、構造その他の小型船舶の航行の安全に関する事項を考慮して政令で定める小型船舶操縦者として小型船舶に乗船させるべき者に関する基準(以下「乗船基準」という。)に従い、操縦免許証を受有する小型船舶操縦士を乗船させなければならない。ただし、次条第一項の規定による許可を受けた場合において、同条第二項の規定により指定された資格の小型船舶操縦士を小型船舶操縦者として乗船させ、かつ、同項の規定により条件又は期限が付されている場合において、その条件を満たしており、又はその期限内であるときは、この限りでない。
 前項の規定は、小型船舶操縦者として乗船した小型船舶操縦士の死亡その他やむを得ない事由により小型船舶の航海中に小型船舶操縦者が不在となつた場合には、当該小型船舶については、適用しない。ただし、その航海の終了後は、この限りでない。

第二十三条の三十二  国土交通大臣は、航海の態様が特殊であることその他の国土交通省令で定める事由により、乗船基準によらなくても航行の安全を確保することができると認める小型船舶については、船舶所有者の申請により、乗船基準によらないことを許可することができる。
 国土交通大臣は、前項の許可をするときは、当該小型船舶に小型船舶操縦者として乗船させるべき小型船舶操縦士の資格を指定して行うほか、小型船舶の航行の安全を確保するために必要と認める限度において、条件又は期限を付し、及びこれを変更することができる。

第二十三条の三十三  乗船基準において必要とされる資格に係る操縦免許証を受有している小型船舶操縦士でなければ、乗船基準に定める小型船舶操縦者として、その小型船舶に乗船してはならない。

第二十三条の三十四  船舶所有者が第二十三条の三十二第一項の規定により国土交通大臣の許可を受けた場合には、同条第二項の規定により指定された資格を有する小型船舶操縦士は、前条の規定にかかわらず、当該小型船舶において小型船舶操縦者として乗船することができる。

第二十三条の三十五  船舶所有者は、航行の安全を確保するために機関長又は通信長を乗船させる必要がある小型船舶として政令で定める小型船舶にあつては、政令で定める基準に従い、小型船舶操縦者のほか、海技免状を受有する海技士を乗船させなければならない。
 前項の規定は、機関長又は通信長として乗船した海技士の死亡その他やむを得ない事由により小型船舶の航海中に機関長又は通信長が不在となつた場合には、当該小型船舶については、適用しない。ただし、その航海の終了後は、この限りでない。
 第一項の政令で定める基準において必要とされる資格に係る海技免状を受有している海技士でなければ、機関長又は通信長として、同項の政令で定める小型船舶に乗船してはならない。

    第五節 小型船舶操縦者の遵守事項等

第二十三条の三十六  小型船舶操縦者は、飲酒、薬物の影響その他の理由により正常な操縦ができないおそれがある状態で小型船舶を操縦し、又は当該状態の者に小型船舶を操縦させてはならない。
 小型船舶操縦者は、小型船舶が港を出入するとき、小型船舶が狭い水路を通過するときその他の小型船舶に危険のおそれがあるときとして国土交通省令で定めるときは、自らその小型船舶を操縦しなければならない。ただし、乗船基準において必要とされる資格に係る操縦免許証を受有する小型船舶操縦士が操縦する場合その他の国土交通省令で定める場合は、この限りでない。
 小型船舶操縦者は、衝突その他の危険を生じさせる速力で小型船舶を遊泳者に接近させる操縦その他の人の生命、身体又は財産に対する危険を生じさせるおそれがある操縦として国土交通省令で定める方法で、小型船舶を操縦し、又は他の者に小型船舶を操縦させてはならない。
 小型船舶操縦者は、小型船舶に乗船している者が船外に転落するおそれがある場合として国土交通省令で定める場合には、船外への転落に備えるためにその者に救命胴衣を着用させることその他の国土交通省令で定める必要な措置を講じなければならない。
 小型船舶操縦者は、第一項から前項までに定めるもののほか、発航前の検査、適切な見張りの実施その他の小型船舶の航行の安全を図るために必要なものとして国土交通省令で定める事項を遵守しなければならない。

第二十三条の三十七  国土交通大臣は、小型船舶操縦者が違反行為をし、当該違反行為の内容及び回数が国土交通省令で定める基準に該当することとなつたときは、速やかに、その者に対し、国土交通省令で定める小型船舶操縦者が遵守すべき事項に関する講習(以下「再教育講習」という。)を受けるべき旨を書面で通知しなければならない。
 小型船舶操縦者は、前項の規定による通知を受けたときは、当該通知官は、第二十三条の三十六の規定に違反する事実があつたことを知つたときは、その事実を国土交通大臣に通知することができる。

   第四章 雑則

第二十四条  国土交通大臣は、第十八条、第二十一条、第二十三条の三十一第一項、第二十三条の三十三若しくは第二十三条の三十五第一項若しくは第三項の規定又は第十九条第三項の規定による命令に違反する事実があると認める場合において、船舶の航行の安全を確保するため必要があると認めるときは、当該船舶の航行の停止を命じ、又はその航行を差し止めることができる。この場合において、その船舶が航行中であるときは、国土交通大臣は、当該船舶の入港すべき港を指定するものとする。
 国土交通大臣は、前項の規定による処分に係る船舶について、同項に規定する事実がなくなつたと認めるときは、直ちに、その処分を取り消さなければならない。

第二十五条  海技士又は小型船舶操縦士は、船舶職員として船舶に乗り組む場合又は小型船舶操縦者として小型船舶に乗船する場合には、船内に海技免状又は操縦免許証を備え置かなければならない。

第二十五条の二  海技士又は小型船舶操縦士は、その受有する海技免状又は操縦免許証を他人に譲渡し、又は貸与してはならない。

第二十六条  海技試験若しくは操縦試験を受ける者、海技免許講習、海技免状更新講習若しくは操縦免許証更新講習(国土交通大臣が行うものに限る。)を受ける者、海技免状若しくは操縦免許証の有効期間の更新を申請する者、海技免状若しくは操縦免許証の再交付を申請する者、海技免許若しくは操縦免許について付されている限定の変更若しくは解除を申請する者、小型船舶操縦士免許原簿に登録された事項の変更を申請する者、第二十三条第一項の承認を申請する者、承認証の再交付を申請する者又は締約国資格受有者承認原簿に登録された事項の変更を申請する者は、実費を勘案して国土交通省令で定める額の手数料を国(指定試験機関の行う操縦試験を受ける者にあつては、指定試験機関)に納めなければならない。
 前項の規定により指定試験機関に納められた手数料は、指定試験機関の収入とする。

第二十六条の二  国土交通大臣は、第十条第三項(第二十三条第七項及び第二十三条の十一において準用する場合を含む。)に規定するもののほか、この法律の施行に関する重要事項については、交通政策審議会の意見を聴かなければならない。

第二十七条  この法律に規定する事務は、国土交通省令で定めるところにより、地方運輸局長(運輸監理部長を含む。)に行わせることができる。

第二十八条  第二十条の事務その他国土交通省令で定める事務は、外国においては、領事官が行う。
 行政不服審査法 (昭和三十七年法律第百六十号)に定めるもののほか、領事官が行なう前項の事務に係る処分又はその不作為についての審査請求に関して必要な事項は、政令で定める。

第二十八条の二  この法律に定めるもののほか、この法律の実施のため必要な手続その他の事項は、国土交通省令で定める。

第二十八条の三  指定試験機関が行なう特定試験事務に係る処分又はその不作為については、国土交通大臣に対し行政不服審査法 による審査請求をすることができる。

第二十九条  国土交通大臣は、この法律に基く命令を制定しようとするときは、農林水産大臣に協議しなければならない。

第二十九条の二  国土交通大臣は、第一条の目的を達成するため必要な限度において、船舶所有者、船舶職員、小型船舶操縦者その他の関係者に出頭を命じ、帳簿書類を提出させ、若しくは報告をさせ、又はその職員に、船舶その他の事業場に立ち入り、帳簿書類、海技免状、操縦免許証その他の物件を検査し、若しくは船舶所有者、船舶職員、小型船舶操縦者その他の関係者に質問させることができる。
 第十七条の十三第二項及び第三項の規定は、前項の場合について準用する。

第二十九条の三  国土交通大臣は、その職員に、本邦の港にある第二条第一項に規定する船舶以外の船舶であつて国土交通省令で定めるものに立ち入り、その船舶の乗組員が次の各号に掲げる船舶の区分に応じそれぞれ当該各号に定める要件を満たしているかどうかについて検査を行わせることができる。
 条約の非締約国の船舶 その船舶の乗組員のうち、条約を適用するとしたならば前号の資格証明書を受有することを要求されることとなる者が、その資格証明書の発給を受けることができる者と同等以上の知識及び能力を有していること。
 国土交通大臣は、前項第二号に掲げる船舶について検査を行う場合において必要と認めるときは、その必要と認める限度において、当該船舶の乗組員に対し、同号に定める知識及び能力を有するかどうかについて審査を行うことができる。
 国土交通大臣は、第一項の規定による検査の結果、その船舶の乗組員が同項各号の一に定める要件を満たしていないと認めるときは、その船舶の船長に対し、その要件を満たす乗組員を乗り組ますべきことを文書により通告するものとする。
 国土交通大臣は、前項の規定に基づく通告をしたにもかかわらず、第一項の規定による検査の結果なお同項各号の一に定める要件を満たす乗組員を乗り組ませていない事実が判明した場合において、その船舶の大きさ及び種類並びに航海の期間及び態様を考慮して、航行を継続することが人の生命、身体若しくは財産に危険を生ぜしめ、又は海洋環境の保全に障害を及ぼすおそれがあると認めるときは、その船舶の航行の停止を命じ、又はその航行を差し止めることができる。
 国土交通大臣があらかじめ指定する国土交通省の職員は、前項に規定する場合において、人の生命、身体若しくは財産に対する危険を防止し、又は海洋環境の保全を図るため緊急の必要があると認めるときは、同項に規定する国土交通大臣の権限を即時に行うことができる。
 第十七条の十三第二項及び第三項の規定は第一項の場合について、第二十四条第二項の規定は第四項の場合について準用する。この場合において、第十七条の十三第二項中「前項」とあり、及び同条第三項中「第一項」とあるのは「第二十九条の三第一項」と、第二十四条第二項中「前項」とあるのは「第二十九条の三第四項」と、「同項に規定する事実がなくなつた」とあるのは「同条第一項各号のいずれかに定める要件を満たす乗組員が乗り組んだ」と読み替えるものとする。

第二十九条の四  この法律の規定に基づき政令又は国土交通省令を制定し、又は改廃する場合においては、それぞれ政令又は国土交通省令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

第二十九条の五  国土交通大臣は、小型船舶操縦者に係るこの法律の規定の運用に当たつては、小型船舶の航行の安全の確保が小型船舶を利用した余暇活動その他の国民の諸活動との調和の下に図られるよう努めなければならない。

   第五章 罰則

第三十条  次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
 第十七条の十一(第十七条の十七、第十七条の十九、第二十三条の二十八及び第二十三条の三十において準用する場合を含む。)の規定による業務の停止の命令に違反した登録海技免許講習実施機関、登録海技免状更新講習を行う者、登録船舶職員養成施設における船舶職員の養成を行う者、登録小型船舶教習実施機関又は登録操縦免許証更新講習を行う者(第三十一条の三において「登録海技免許講習実施機関等」という。)の役員又は職員
 第二十三条の二十三第一項の規定による業務の停止の命令に違反した指定試験機関の役員又は職員

第三十条の二  第二十三条の十九第一項の規定に違反して、その職務に関して知り得た秘密を漏らした者は、一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

第三十条の三  次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
 第十八条、第二十三条の三十一第一項又は第二十三条の三十五第一項の規定に違反した者
 第十条第一項(第二十三条第七項において準用する場合を含む。)若しくは第二十三条の七第一項又は海難審判法第四条 の規定による業務の停止の処分を受けている者を船舶職員として船舶に乗り組ませ、又は小型船舶操縦者として乗船させた者
 第十九条第三項の規定による命令又は第二十四条第一項の規定による処分に違反した者
 第二十九条の三第四項の規定による処分に違反した者

第三十一条  次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
 第二十一条、第二十三条の三十三又は第二十三条の三十五第三項の規定に違反した者
 第十条第一項(第二十三条第七項において準用する場合を含む。)若しくは第二十三条の七第一項又は海難審判法第四条 の規定による業務の停止の処分に違反して船舶職員又は小型船舶操縦者の業務を行つた者
 第二十九条の二第一項の規定による出頭の命令に応ぜず、帳簿書類を提出せず、若しくは虚偽の記載をした帳簿書類を提出し、報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対し陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をした者
 第二十九条の三第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者

第三十一条の二  次の各号のいずれかに掲げる違反があつた場合には、その違反行為をした指定試験機関の役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。
 第二十三条の二十一第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による質問に対し陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をしたとき。
 第二十三条の二十二第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
 第二十三条の二十一第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、三十万円以下の罰金に処する。

第三十一条の三  次の各号のいずれかに掲げる違反があつた場合には、その違反行為をした登録海技免許講習実施機関等の役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。
 第十七条の七(第十七条の十七、第十七条の十九、第二十三条の二十八及び第二十三条の三十において準用する場合を含む。)の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
第三十二条  第十九条第二項の規定又は第二十五条若しくは第二十五条の二(これらの規定を第二十三条第七項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者は、十万円以下の過料に処する。

第三十三条  法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、第三十条の三(同条第四号を除く。)又は第三十一条第三号の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても各本条の罰金刑を科する。

   附 則 抄

(施行期日)
 この法律施行の期日は、公布の日から起算して六箇月をこえない期間内において政令で定める。
(船舶職員法の廃止)
 船舶職員法(明治二十九年法律第六十八号。以下「旧法」という。)は、廃止する。
(経過規定)
 この法律施行の際、現に旧法第三条に定める種類の海技免状(船舶職員法中改正法律(昭和十九年法律第五号)附則第三項の規定に基いて旧法による海技免状に代用できるものを含む。以下「旧免状」という。)を受有する者は、この法律施行の日において、旧免状の種類と同一の名称の資格につきこの法律に基き免許を受けた者とみなし、これらの者についての旧法による海技免状原簿に対する登録は、この法律に基く海技従事者免許原簿に対する登録とみなし、且つ、その者の受有する海技免状は、この法律に基く海技免状とみなす。
12  この法律施行前にした行為に対する罰則の適用については、この法律施行後も、なお、従前の例による。
13  この法律施行前に水先法の規定によつてした免許の停止の処分は、水先法の改正規定によつてした業務の停止の処分とみなす。この場合において、停止の期間は、なお、従前の例による。
14  この法律施行前に旧海員懲戒法(明治二十五年法律第六十九号)又は海難審判法の規定によつてした海技免状の行使の禁止又は停止の処分は、それぞれ海難審判法の改正規定によつてした海技従事者の免許の取消又は業務の停止の処分とみなす。この場合において、停止の期間は、なお、従前の例による。
15  推進機関を有しない総トン数五トン未満の帆船は、当分の間、第二条第一項の船舶に含まれないものとする。

   附 則 (昭和二七年七月三一日法律第二七八号) 抄

 この法律は、昭和二十七年八月一日から施行する。

   附 則 (昭和二八年七月二三日法律第七四号) 抄

(施行期日)
 この法律中第十九条の二、第二十条の二、第三十条第三号、第三十条の三、第四十九条第一号及び第四十九条第二号の改正規定は、公布の日から施行し、その他の規定は、公布の日から九十日をこえない期間内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (昭和二九年四月一日法律第五三号) 抄

 この法律は、昭和二十九年四月一日から施行する。

   附 則 (昭和二九年四月二七日法律第七八号)

 この法律は、公布の日から施行する。


   附 則 (昭和三一年三月二〇日法律第一七号) 抄

 この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和三二年五月二〇日法律第一二五号) 抄

(施行期日)
 この法律は、昭和三十二年十月一日から施行する。

   附 則 (昭和三七年九月一五日法律第一六一号) 抄

 この法律は、昭和三十七年十月一日から施行する。
 この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前にされた行政庁の処分、この法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為その他この法律の施行前に生じた事項についても適用する。ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。
 この法律の施行前に提起された訴願、審査の請求、異議の申立てその他の不服申立て(以下「訴願等」という。)については、この法律の施行後も、なお従前の例による。この法律の施行前にされた訴願等の裁決、決定その他の処分(以下「裁決等」という。)又はこの法律の施行前に提起された訴願等につきこの法律の施行後にされる裁決等にさらに不服がある場合の訴願等についても、同様とする。
 前項に規定する訴願等で、この法律の施行後は行政不服審査法による不服申立てをすることができることとなる処分に係るものは、同法以外の法律の適用については、行政不服審査法による不服申立てとみなす。
 第三項の規定によりこの法律の施行後にされる審査の請求、異議の申立てその他の不服申立ての裁決等については、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。
 この法律の施行前にされた行政庁の処分で、この法律による改正前の規定により訴願等をすることができるものとされ、かつ、その提起期間が定められていなかつたものについて、行政不服審査法による不服申立てをすることができる期間は、この法律の施行の日から起算する。
 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
 前八項に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (昭和三八年四月四日法律第八三号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から起算して四月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
(乙種船舶通信士等の資格についての免許に関する特例)
 当分の間、乙種船舶通信士及び丙種船舶通信士の資格についての海技従事者の免許は、第六条第一項第一号の規定にかかわらず、十八歳以上二十歳未満の者についても、与えることができる。

附則別表第一 

  旅客船の場合
船舶 船舶職員 資格
平水区域を航行区域とする旅客船 総トン数三千トン未満のもの 通信長 乙種船舶通信士
総トン数三千トン以上のもの 通信長 甲種船舶通信士
二等船舶通信士 丙種船舶通信士
沿海区域を航行区域とする旅客船 総トン数五百トン未満のもの 通信長 乙種船舶通信士(国際航海に従事する船舶であつて旅客定員が二百五十人をこえるものにあつては、甲種船舶通信士)
総トン数五百トン以上三千トン未満のもの 通信長 乙種船舶通信士(国際航海に従事する船舶にあつては、甲種船舶通信士)
総トン数三千トン以上のもの 通信長 甲種船舶通信士
二等船舶通信士 丙種船舶通信士
近海区域又は遠洋区域を航行区域とする旅客船 国際航海に従事しないもの 総トン数五百トン未満のもの 通信長 乙種船舶通信士
総トン数五百トン以上のもの 通信長 甲種船舶通信士
二等船舶通信士 乙種船舶通信士
国際航海に従事するもの 旅客定員が二百五十人以下の船舶であつて総トン数五百トン未満のもの 通信長 甲種船舶通信士(近海区域第一区を航行区域とする船舶にあつては、乙種船舶通信士)
旅客定員が二百五十人以下の船舶であつて総トン数五百トン以上のもの 通信長 甲種船舶通信士
二等船舶通信士 乙種船舶通信士
旅客定員が二百五十人をこえるもの 通信長 甲種船舶通信士
二等船舶通信士 乙種船舶通信士
三等船舶通信士 乙種船舶通信士



附則別表第二 

  旅客船及び漁船以外の場合
船舶 船舶職員 資格
平水区域又は沿海区を航行区域とする船舶であつて旅客船以外のもの 通信長 乙種船舶通信士
近海区域又は遠洋区域を航行区域とする船舶であつて旅客船以外のもの 総トン数五千五百トン未満のもの 通信長 甲種船舶通信士(近海区域第一区を航行区域とする船舶及び国際航海に従事しない船舶にあつては、乙種船舶通信士)
総トン数五千五百トン以上のもの 通信長 甲種船舶通信士
二等船舶通信士 乙種船舶通信士



附則別表第三 

  漁船の場合
船舶 船舶職員 資格
第一種の従業制限を有する漁船 総トン数五百トン未満のもの 通信長 丙種船舶通信士(公衆通信業務を取り扱う船舶にあつては、乙種船舶通信士)
総トン数五百トン以上のもの 通信長 乙種船舶通信士
第二種又は第三種の従業制限を有する漁船 総トン数五百トン未満のもの 通信長 丙種船舶通信士(公衆通信業務を取り扱う船舶にあつては、乙種船舶通信士)
総トン数五百トン以上千六百トン未満のもの 通信長 乙種船舶通信士
総トン数千六百トン以上五千五百トン未満のもの 通信長 甲種船舶通信士
総トン数五千五百トン以上のもの 通信長 甲種船舶通信士
二等船舶通信士 丙種船舶通信士



   附 則 (昭和四一年六月三〇日法律第九八号) 抄

(施行期日)
 この法律は、昭和四十一年七月一日から施行する。ただし、第四条から第六条まで、第十条(資産再評価審議会及び接収貴金属等処理審議会に係る部分に限る。)、第十一条、第十三条、第十五条、第二十五条、第二十八条及び第四十八条から第五十一条までの規定は、昭和四十二年三月三十一日までの間において政令で定める日から施行する。

   附 則 (昭和四三年五月一〇日法律第四四号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、千九百六十六年満載喫水線に関する国際条約が日本国について効力を生ずる日から施行する。ただし、第四条の改正規定並びに第二条第三項、第三条及び第四条の規定は、昭和四十四年十月一日から施行する。

   附 則 (昭和四五年五月二〇日法律第八〇号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和四五年六月一日法律第一一一号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和四六年六月一日法律第九五号)

 この法律は、公布の日から施行する。
 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和四六年一二月三一日法律第一三〇号) 抄

(施行期日)
 この法律は、琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の効力発生の日から施行する。

   附 則 (昭和四八年九月一四日法律第八〇号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から三月を経過した日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第十三条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和四九年二月二六日法律第三号)

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行する。ただし、第三章の次に一章を加える改正規定、第二十八条の次に二条を加える改正規定(第二十八条の二を加える部分に限る。)、第二十九条の二の次に一条を加える改正規定、第三十条の改正規定、同条を第三十条の三とし、同条の前に二条を加える改正規定、第三十一条の改正規定、同条の次に一条を加える改正規定、第三十二条及び第三十三条の改正規定、附則第九条の規定並びに附則第十条の規定は、公布の日から起算して一月を経過した日から施行する。

(経過措置)
第二条  改正前の船舶職員法(以下「旧法」という。)により旧法第五条第一項の小型船舶操縦士(以下「旧小型船舶操縦士」という。)の資格についてされた免許は、改正後の船舶職員法(以下「新法」という。)(第十八条及び第二十一条を除く。)及び海難審判法(昭和二十二年法律第百三十五号)の規定の適用については、この法律の施行の日から十年を経過する日までの間、新法第五条第一項の規定にかかわらず、旧小型船舶操縦士の資格について新法によりされた免許とみなす。この場合において、新法第八条第一項及び新法第十三条の二第二項の規定の適用における資格の上級及び下級の別は、旧法別表第五の例による。

第三条  運輸大臣は、この法律の施行の際旧法により旧小型船舶操縦士の資格又は旧法別表第五によりこれより上級の資格とされていた資格について免許を受け、又は試験に合格している者であつて、運輸大臣が指定する船舶職員養成施設において運輸大臣が定める課程の講習を修了し、又は新法による一級小型船舶操縦士の資格に必要な知識及び能力を有していることについて運輸省令で定めるところにより海運局長の認定を受けた者については、この法律の施行の日から十年を経過する日まで、新法による一級小型船舶操縦士の資格についての免許を与えることができる。ただし、この法律の施行後その免許を受けようとする時までに、この法律の施行の際受けていた免許(前条の規定により新法によりされたとみなされる旧小型船舶操縦士の資格についての免許を含む。)が取り消され、又はその試験の合格が無効とされた者については、この限りでない。

第四条  運輸大臣は、この法律の施行の際業として又はその営む事業のため総トン数五トン未満の船舶(旅客運送の用に供するものを除く。)において、船長の職務を行なつている者であつて、その要件を備えることについてこの法律の施行の日から一年を経過する日までに運輸省令で定めるところにより海運局長の認定を受けた者については、この法律の施行の日から三年を経過する日までにその者の申請があつたときは、試験を行なわないで、この法律の施行の際船長として乗り組んでいた船舶の航行している区域に応じ、一級小型船舶操縦士、二級小型船舶操縦士又は四級小型船舶操縦士の資格についての免許を与えることができる。
 運輸大臣は、前項の規定により免許を与える場合において、当該免許を受ける者がこの法律の施行の際船長として乗り組んでいた船舶の総トン数に応じ、その免許につき船舶の総トン数についての限定をすることができる。
 新法第十八条第二項及び新法第二十一条第二項の規定は、前項の規定により免許について船舶の総トン数についての限定をされた者を船舶職員として船舶に乗り組ませる場合及びその者が船舶職員として船舶に乗り組む場合について準用する。
 新法第十九条の規定は、前項において準用する新法第十八条第二項の規定の適用について準用する。
 新法第二十二条の二の規定は、第三項において準用する新法第十八条第二項の規定又は前項において準用する新法第十九条第三項の規定による命令に違反する事実があると認める場合について準用する。
 第三項において準用する新法第二十一条第二項、第四項において準用する新法第十九条及び前項において準用する新法第二十二条の二の規定は、新法第十条第一項の規定の適用については船舶職員法の規定とみなす。
 第三項において準用する新法第十八条第二項の規定に違反した者は、三十万円以下の罰金に処する。
 第四項において準用する新法第十九条第三項の規定による命令又は第五項において準用する新法第二十二条の二第一項の規定による処分に違反した者は、三十万円以下の罰金に処する。
 第三項において準用する新法第二十一条第二項の規定に違反した者は、五万円以下の罰金に処する。
10  法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第七項又は第八項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても各本項の刑を科する。
11  第四項において準用する新法第十九条第二項の規定に違反した者は、一万円以下の過料に処する。

第五条  船舶所有者は、この法律の施行の日から十年を経過する日までの間、新法第十八条第一項の規定にかかわらず、旧法別表第一の船舶の欄に掲げる船舶には、同表の船舶職員の欄に掲げる船舶職員として、同表の資格の欄に掲げる資格又は旧法別表第五によりこれより上級の資格とされていた資格の海技従事者(附則第二条の規定により旧小型船舶操縦士の資格について免許を受けたとみなされる者を含む。次条において同じ。)を乗り組ませることをもつて足りる。

第六条  この法律の施行の際旧法別表第一の資格の欄に掲げる資格又は旧法別表第五によりこれより上級の資格とされていた資格についての免許を受けていた海技従事者は、この法律の施行の日から十年を経過する日までの間、新法第二十一条第一項の規定にかかわらず、旧法別表第一の船舶の欄に掲げる船舶の同表の船舶職員の欄に掲げる船舶職員として乗り組むことができる。

第七条  総トン数五トン未満の船舶(旅客運送の用に供する船舶を除く。)については、新法第十八条及び新法第二十一条の規定はこの法律の施行の日から一年六月を経過する日までの間、適用しない。

第八条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、この法律の施行後も、なお従前の例による。

第九条  新法第二十三条の二第一項の規定により運輸大臣が指定試験機関に行なわせる特定試験事務は、新法による小型船舶操縦士に係るものとし、新法第二十三条の四第一項に規定する特定試験事務の開始の日は、この法律の日以後の日とするものとする。

第十条  附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関して必要となる経過措置は、政令で定めることができる。

   附 則 (昭和五三年七月五日法律第八七号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第六十四条の四第一項、第六十六条、第六十七条、第六十八条第一項、第二項及び第四項、第六十九条並びに第六十九条の二第二項の改正規定、第六十九条の三の次に一条を加える改正規定、第七十条第一項及び第三項の改正規定、同条を第七十一条とする改正規定並びに第七十二条を削り、第七十一条を第七十二条とする改正規定 昭和五十四年一月一日
 第十八条の八、第二十二条第二項及び第二十二条の三第二項の改正規定、第七十八条第六号を削る改正規定、第八十条第一号及び第八十一条の改正規定、第八十二条第二項の表の改正規定(淡水区水産研究所の項を削る部分に限る。)、第八十三条の改正規定、同条の次に一条を加える改正規定並びに第八十七条の改正規定 昭和五十四年三月三十一日までの間において、各規定につき、政令で定める日
 第十八条第三項、第十八条の三第二項及び第二十一条第二項の改正規定 昭和五十五年三月三十一日までの間において、各規定につき、政令で定める日

   附 則 (昭和五四年一二月二五日法律第七〇号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から施行する。
 この法律(附則第一項各号に掲げる規定については、当該各規定)の施行前にした行為及び附則第六項又は第七項の規定により従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和五五年一一月一九日法律第八五号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、昭和五十六年四月一日から施行する。

(経過措置)
第二十条  この法律の施行前にしたこの法律による改正に係る国の機関の法律若しくはこれに基づく命令の規定による許可、認可その他の処分又は契約その他の行為(以下この条において「処分等」という。)は、政令で定めるところにより、この法律による改正後のそれぞれの法律若しくはこれに基づく命令の規定により又はこれらの規定に基づく所掌事務の区分に応じ、相当の国の機関のした処分等とみなす。

第二十一条  この法律の施行前にこの法律による改正に係る国の機関に対してした申請、届出その他の行為(以下この条において「申請等」という。)は、政令で定めるところにより、この法律による改正後のそれぞれの法律若しくはこれに基づく命令の規定により又はこれらの規定に基づく所掌事務の区分に応じ、相当の国の機関に対してした申請等とみなす。

   附 則 (昭和五七年五月一日法律第三九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(船舶職員法の改正に伴う経過措置)
第四条  この法律の施行の際現に第二条の規定による改正前の船舶職員法(以下「旧職員法」という。)の規定による次の表の上欄に掲げる資格(以下「旧資格」という。)に係る免許(以下「旧免許」という。)を受けている者は、施行日に、それぞれ同条の規定による改正後の船舶職員法(以下「新職員法」という。)の規定による同表の下欄に定める資格(以下「新資格」という。)に係る免許を受けたものとみなす。
旧資格 新資格
一 甲種船長 一級海技士(航海)
二 甲種一等航海士 二級海技士(航海)
三 甲種二等航海士 三級海技士(航海)
四 乙種船長 三級海技士(航海)
五 乙種一等航海士 四級海技士(航海)
六 乙種二等航海士 五級海技士(航海)
七 丙種船長 五級海技士(航海)
八 丙種航海士 六級海技士(航海)
九 甲種機関長 一級海技士(機関)
十 甲種一等機関士 二級海技士(機関)
十一 甲種二等機関士 三級海技士(機関)
十二 乙種機関長 三級海技士(機関)
十三 乙種一等機関士 四級海技士(機関)
十四 乙種二等機関士 五級海技士(機関)
十五 丙種機関長 五級海技士(機関)
十六 丙種機関士 六級海技士(機関)
十七 甲種船舶通信士 一級海技士(通信)
十八 乙種船舶通信士 二級海技士(通信)
十九 丙種船舶通信士 三級海技士(通信)
二十 一級小型船舶操縦士 一級小型船舶操縦士
二十一 二級小型船舶操縦士 二級小型船舶操縦士
二十二 三級小型船舶操縦士 三級小型船舶操縦士
二十三 四級小型船舶操縦士 四級小型船舶操縦士

 前項の規定により新職員法の規定による免許を受けたものとみなされた者(以下「更新免許者」という。)に係る船舶職員として乗り組むことができる船舶及びその船舶における職の範囲(以下「就業範囲」という。)は、旧職員法の規定による当該更新免許者に係る就業範囲とする。この場合において、旧免許について旧職員法第五条第二項又は第三項の規定によりなされた限定は、当該受けたものとみなされた免許について新職員法第五条第五項又は第六項の規定によりなされた機関限定又は設備限定若しくは区域出力限定とみなし、旧免許について船舶職員法の一部を改正する法律(昭和四十九年法律第三号)附則第四条第二項の規定によりなされた限定は、当該受けたものとみなされた免許について施行日以後もなおなされているものとする。
 更新免許者は、施行日から起算して五年を経過する日までの間に申請をした場合には、旧職員法の規定による就業範囲のほか、同一の資格の免許に係る新職員法の規定による就業範囲をその就業範囲とすることができる。
 前項の申請をしようとする更新免許者に係る旧資格が、その旧資格に相当する新資格に係る新職員法の規定による就業範囲を考慮して更新免許者に対し必要な知識及び能力を追加して習得させる必要があるものとして政令で定める旧資格に該当する場合においては、当該更新免許者は、その申請に先立つて運輸大臣が指定する講習(以下「移行講習」という。)の課程を修了しなければならない。この場合において、前項の申請は、移行講習の課程を修了した日から三月以内にしなければならない。

第五条  更新免許者は、旧職員法の規定により交付を受けた海技免状(以下「旧免状」という。)と引換えに、旧資格の別又は旧免状の交付を受けた日から施行日までの期間に応じ、施行日から起算して五年(四級小型船舶操縦士の資格に係る更新免許者にあつては、十年。次項において同じ。)を経過する日までの間において政令で定める期間内に、新職員法の規定による海技免状(以下「新免状」という。)の交付を受けることができる。
 前項の規定により新免状の交付を受ける日(同項の政令で定める期間内に新免状の交付を受けなかつた場合にあつては、施行日から起算して五年を経過する日)までの間は、旧免状は、新免状とみなす。

第六条  運輸大臣は、附則第四条第三項の規定により更新免許者がその資格に係る就業範囲を変更し、又は前条第一項の規定により更新免許者に対し新免状を交付したときは、新職員法第七条第一項の海技従事者免許原簿にその旨を登録する。

第七条  この法律の施行の際現に旧職員法の規定による海技従事者国家試験(以下「試験」という。)に合格している者が旧資格についての旧職員法の規定による免許の申請をしている場合又は現に旧職員法の規定による試験に合格している者であつて旧資格についての免許の申請をしていないものが当該試験に合格した日から起算して一年以内に新職員法の規定による免許の申請をした場合においては、新職員法第六条の規定により免許を与えない場合を除き、旧資格に相当する新資格に係る免許を行うものとする。
 附則第四条第二項前段、第三項及び第四項の規定は、前項の規定により新資格についての免許を与えられた者について準用する。この場合において、これらの規定中「前項の規定により新職員法の規定による免許を受けたものとみなされた者」とあり、及び「更新免許者」とあるのは、「附則第七条第一項の規定により新資格についての免許を与えられた者」と読み替えるものとする。

第八条  運輸大臣は、施行日から起算して三年を経過する日までの間、施行日において運輸省令で定める乗船履歴を有する者について旧資格に係る試験を行うことができる。この場合において、旧職員法第十二条から第十六条までの規定は、この法律の施行後も、なおその効力を有する。
 前項の規定によりなおその効力を有することとされた旧職員法第十二条の規定による試験に合格した者については、旧資格に相当する新資格に係る免許を行うものとする。この場合において、当該免許に係る就業範囲は、新職員法の規定による就業範囲とする。
 前項の場合において、その試験に合格した者に係る旧資格が、その旧資格に相当する新資格に係る新職員法の規定による就業範囲を考慮して必要な知識及び能力を追加して習得させる必要があるものとして政令で定める旧資格に該当する場合においては、その者は、免許の申請に先立つて移行講習に相当する講習の課程であつて運輸大臣が指定するものを修了しなければならない。

第九条  附則第四条第四項の移行講習の指定、附則第五条第一項の規定による新免状の交付、前条第一項の規定による試験の実施及び同条第三項の移行講習に相当する講習の指定に関する事項は、運輸省令で定める。

第十条  この法律の施行前に旧職員法の規定により運輸大臣がした免許の取消しその他の処分は、それぞれ新職員法の相当規定により運輸大臣がした処分とみなす。
 新職員法第六条第一項第三号又は第二項の規定の適用については、旧職員法第十条第一項の規定により免許を取り消され、又はその業務の停止を命ぜられた者は、当該免許を取り消され、又はその業務の停止を命ぜられた日に新職員法の相当規定により免許を取り消され、又は業務の停止を命ぜられたものとみなす。

第十一条  この法律の施行の際現に海技従事者である者に関するこの法律の施行前に生じた旧職員法第十条第一項各号に掲げる事由による免許の取消し、業務の停止又は戒告の処分については、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第十二条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第十三条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要となる経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定めることができる。

   附 則 (昭和五八年一二月二日法律第七八号)

 この法律(第一条を除く。)は、昭和五十九年七月一日から施行する。
 この法律の施行の日の前日において法律の規定により置かれている機関等で、この法律の施行の日以後は国家行政組織法又はこの法律による改正後の関係法律の規定に基づく政令(以下「関係政令」という。)の規定により置かれることとなるものに関し必要となる経過措置その他この法律の施行に伴う関係政令の制定又は改廃に関し必要となる経過措置は、政令で定めることができる。

   附 則 (昭和五九年五月八日法律第二五号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、昭和五十九年七月一日から施行する。

(経過措置)
第二十三条  この法律の施行前に海運局長、海運監理部長、海運局若しくは海運監理部の支局その他の地方機関の長(以下「支局長等」という。)又は陸運局長が法律若しくはこれに基づく命令の規定によりした許可、認可その他の処分又は契約その他の行為(以下この条において「処分等」という。)は、政令(支局長等がした処分等にあつては、運輸省令)で定めるところにより、この法律による改正後のそれぞれの法律若しくはこれに基づく命令の規定により相当の地方運輸局長、海運監理部長又は地方運輸局若しくは海運監理部の海運支局その他の地方機関の長(以下「海運支局長等」という。)がした処分等とみなす。

第二十四条  この法律の施行前に海運局長、海運監理部長、支局長等又は陸運局長に対してした申請、届出その他の行為(以下この条において「申請等」という。)は、政令(支局長等に対してした申請等にあつては、運輸省令)で定めるところにより、この法律による改正後のそれぞれの法律若しくはこれに基づく命令の規定により相当の地方運輸局長、海運監理部長又は海運支局長等に対してした申請等とみなす。

第二十五条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成三年五月一五日法律第七五号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成四年二月一日から施行する。ただし、第二条並びに附則第三条、第四条、第六条及び第七条の規定は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(船舶職員法の改正に伴う経過措置)
第三条  第二条の規定の施行の際、現に同条の規定による改正前の船舶職員法(以下「旧職員法」という。)による二級海技士(通信)若しくは三級海技士(通信)の資格の海技従事者である者又は現にこれらの資格について旧職員法の規定による海技従事者国家試験に合格している者であって、同条の規定の施行後において、海技士(電子通信)の資格に係る海技従事者国家試験で求められる知識及び能力を習得させるための講習(以下「電子通信移行講習」という。)であって附則第六条において準用する船舶職員及び小型船舶操縦者法(昭和二十六年法律第百四十九号)第十七条及び第十七条の二の規定により国土交通大臣の登録を受けたもの(以下「登録電子通信移行講習」という。)の課程を修了したものが、当該講習の課程を修了した日から一年以内に同条の規定による改正後の船舶職員法(以下「新職員法」という。)による一級海技士(電子通信)、二級海技士(電子通信)又は三級海技士(電子通信)の資格について新職員法の規定による海技従事者国家試験を受ける場合には、国土交通省令で定めるところにより、学科試験を免除する。ただし、当該海技従事者国家試験を受けようとする時までに、同条の規定の施行の際その者が受けていた旧職員法による二級海技士(通信)又は三級海技士(通信)の資格についての免許が失効したとき(新職員法第八条第二項の規定による場合に限る。)、若しくはその免許が取り消されたとき、又は当該資格についての旧職員法による海技従事者国家試験の合格が無効とされたときは、この限りでない。

(罰則に関する経過措置)
第四条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第五条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要となる経過措置は、政令で定めることができる。

(準用)
第六条  船舶職員及び小型船舶操縦者法第十七条から第十七条の三までの規定は電子通信移行講習並びに附則第三条の登録及びその更新について、同法第十七条の四から第十七条の十三まで及び第十七条の十五(同条第五号を除く。)の規定は登録電子通信移行講習、登録電子通信移行講習を行う者(以下「登録電子通信移行講習実施機関」という。)及び登録電子通信移行講習の実施に関する事務について準用する。この場合において、同法第十七条の二第一項中「別表第一の上欄に掲げる海技免許講習の種類に応じ、それぞれ同表の中欄」とあるのは、「二級海技士(通信)又は三級海技士(通信)の資格に応じ、それぞれ船舶安全法及び船舶職員法の一部を改正する法律別表の上欄」と読み替えるほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

(罰則)
第七条  前条において準用する船舶職員及び小型船舶操縦者法第十七条の十一の規定による業務の停止の命令に違反したときは、その違反行為をした登録電子通信移行講習実施機関の役員又は職員は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

第八条  次の各号のいずれかに掲げる違反があった場合には、その違反行為をした登録電子通信移行講習実施機関の役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。
 附則第六条において準用する船舶職員及び小型船舶操縦者法第十七条の七の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
 附則第六条において準用する船舶職員及び小型船舶操縦者法第十七条の十二の規定に違反して帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかったとき。
 附則第六条において準用する船舶職員及び小型船舶操縦者法第十七条の十三第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による質問に対し陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をしたとき。

第九条  附則第六条において準用する船舶職員及び小型船舶操縦者法第十七条の十三第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、三十万円以下の罰金に処する。

第十条  附則第六条において準用する船舶職員及び小型船舶操縦者法第十七条の八第一項の規定に違反して財務諸表等を備えて置かず、財務諸表等に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は正当な理由がないのに附則第六条において準用する船舶職員及び小型船舶操縦者法第十七条の八第二項各号の規定による請求を拒んだ者は、二十万円以下の過料に処する。

別表(附則第六条関係)

施設及び設備 条件
一 講義室
二 教育に必要な掛図、写真、書籍その他の教材
一 二十歳以上であること。
二 過去二年間に登録電子通信移行講習の実施に関する事務に関し不正な行為を行った者又は船舶職員及び小型船舶操縦者法若しくは同法に基づく命令に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、若しくは執行を受けることがなくなった日から二年を経過していない者でないこと。
三 次に掲げるいずれかの資格を有する者であること。
 イ 五級海技士(航海)又はこれより上級の資格を有する者
 ロ 三級海技士(電子通信)又はこれより上級の資格を有する者
 ハ イ又はロに掲げる者と同等以上の能力を有する者


   附 則 (平成五年一一月一二日法律第八九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、行政手続法(平成五年法律第八十八号)の施行の日から施行する。

(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
第二条  この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第十三条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第十三条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置)
第十四条  この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。

(政令への委任)
第十五条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成一〇年五月二七日法律第六九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第二条のうち船舶職員法第五条第六項及び第七項の改正規定、同条中第八項を第九項とし、第七項の次に一項を加える改正規定、同法第六条第一項第一号ロの改正規定、同号ハを削る改正規定、同法第十三条の二の改正規定、同法第十八条に二項を加える改正規定(同条第二項に係る部分に限る。)、同法第二十一条に二項を加える改正規定(同条第二項に係る部分に限る。)、同法第二十二条の改正規定並びに同法第二十六条第一項の改正規定(「履歴限定若しくは設備限定」を「限定」に改める部分に限る。) 公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日
 第二条のうち船舶職員法目次、第五条第一項第五号、第六条第一項第一号イ、第二号及び第三号並びに第二十三条の二第一項から第三項までの改正規定、同条を同法第二十三条の二の二とし、同法第三章中第二十三条の次に一条を加える改正規定、同法第二十六条第一項の改正規定(「履歴限定若しくは設備限定」を「限定」に改める部分を除く。)、同法第二十六条の二、第二十九条の三第一項第一号、第三十条の三第二号及び第三十一条第二号の改正規定並びに同法第三十二条の改正規定(「五万円」を「十万円」に改める部分を除く。)並びに附則第三条の規定 公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日
 第二条中船舶職員法第七条の二第四項の改正規定、同法第十八条に二項を加える改正規定(同条第三項に係る部分に限る。)及び同法第二十一条に二項を加える改正規定(同条第三項に係る部分に限る。) 平成十四年二月一日

(罰則に関する経過措置)
第二条  この法律の施行前にした行為附則第十項に係る部分に限る。)、第二百四十四条の規定(農業改良助長法第十四条の三の改正規定に係る部分を除く。)並びに第四百七十二条の規定(市町村の合併の特例に関する法律第六条、第八条及び第十七条の改正規定に係る部分を除く。)並びに附則第七条、第十条、第十二条、第五十九条ただし書、第六十条第四項及び第五項、第七十三条、第七十七条、第百五十七条第四項から第六項まで、第百六十条、第百六十三条、第百六十四条並びに第二百二条の規定 公布の日

(国等の事務)
第百五十九条  この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第百六十一条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。

(処分、申請等に関する経過措置)
第百六十条  この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第百六十三条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。
 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。

(不服申立てに関する経過措置)
第百六十一条  施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。
 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

(手数料に関する経過措置)
第百六十二条  施行日前においてこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定により納付すべきであった手数料については、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第百六十三条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他)
第二百五十条  新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。

第二百五十一条  政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

第二百五十二条  政府は、医療保険制度、年金制度等の改革に伴い、社会保険の事務処理の体制、これに従事する職員の在り方等について、被保険者等の利便性の確保、事務処理の効率化等の視点に立って、検討し、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成一一年一二月二二日法律第一六〇号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。

   附 則 (平成一四年五月三一日法律第五四号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十四年七月一日から施行する。

(経過措置)
第二十八条  この法律の施行前にこの法律による改正前のそれぞれの法律若しくはこれに基づく命令(以下「旧法令」という。)の規定により海運監理部長、陸運支局長、海運支局長又は陸運支局の事務所の長(以下「海運監理部長等」という。)がした許可、認可その他の処分又は契約その他の行為(以下「処分等」という。)は、国土交通省令で定めるところにより、この法律による改正後のそれぞれの法律若しくはこれに基づく命令(以下「新法令」という。)の規定により相当の運輸監理部長、運輸支局長又は地方運輸局、運輸監理部若しくは運輸支局の事務所の長(以下「運輸監理部長等」という。)がした処分等とみなす。

第二十九条  この法律の施行前に旧法令の規定により海運監理部長等に対してした申請、届出その他の行為(以下「申請等」という。)は、国土交通省令で定めるところにより、新法令の規定により相当の運輸監理部長等に対してした申請等とみなす。

第三十条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成一四年六月七日法律第六〇号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(経過措置)
第二条  この法律の施行の際現にこの法律による改正前の船舶職員法(以下「旧法」という。)第五条第一項第一号から第四号までに掲げる資格(以下「旧海技資格」という。)に係る海技従事者の免許(以下「旧海技免許」という。)を受けている者は、こ船舶における職の範囲は、なお従前の例による。
 この法律の施行の際現に旧法の規定による小型船舶操縦士の資格に係る海技従事者の免許(以下「旧操縦免許」という。)を受けている者は、施行日に、政令で定めるところにより、それぞれ新法の規定による小型船舶操縦士の資格に係る小型船舶操縦士の免許(以下「新操縦免許」という。)を受けたものとみなす。

第三条  この法律の施行前に海技従事者免許原簿にした登録は、旧海技免許に係る登録にあっては新法第七条第一項の海技士免許原簿にした登録と、旧操縦免許に係る登録にあっては新法第二十三条の五の小型船舶操縦士免許原簿にした登録とみなす。

第四条  新海技士又は附則第二条第三項の規定により新操縦免許を受けたものとみなされた者が旧法第七条第一項の規定により交付を受けた旧海技免許又は旧操縦免許に係る海技免状(以下「旧免状」という。)は、当該旧免状の有効期間が満了する日までの間は、附則第二条第一項又は第三項の規定によりその旧海技免許又は旧操縦免許に相当するものとみなされた新海技免許又は新操縦免許に係る新法第七条第一項又は新法第二十三条の五の規定による海技免状又は小型船舶操縦免許証とみなす。

第五条  この法律の施行の際現に旧法第四条第二項の規定による海技従事者国家試験に合格している者が旧法第四条第三項の規定による旧海技免許若しくは旧操縦免許の申請をしている場合又は旧法第四条第二項の規定による海技従事者国家試験に合格している者であって旧海技免許若しくは旧操縦免許の申請をしていないものが当該試験に合格した日から起算して一年以内に新法第四条第三項又は新法第二十三条の二第三項の規定による新海技免許若しくは新操縦免許の申請をした場合においては、新法第六条第一項若しくは第二項(新法第二十三条の十一において準用する場合を含む。)又は新法第二十三条の四の規定により新海技免許又は新操縦免許を与えない場合を除き、国土交通省令で定めるところにより、附則第二条第一項又は第三項の規定により旧海技免許又は旧操縦免許に相当するものとみなされた新海技免許又は新操縦免許を行うものとする。

第六条  旧法第十条第一項の規定により免許を取り消され、又は業務の停止を命ぜられた者は、当該免許を取り消され、又は当該業務の停止を命ぜられた日に、新法第十条第一項又は新法第二十三条の七第一項の規定により免許を取り消され、又は業務の停止を命ぜられたものとみなす。

第七条  この法律の施行の際現に旧法第二十三条の二の二第一項の規定による指定を受けている者は、施行日に、新法第二十三条の十二第一項の規定による指定を受けたものとみなす。

第八条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、施行日前に旧法又は旧法に基づく命令によりした処分、手続その他の行為で、新法中相当する規定があるものは、国土交通省令で定めるところにより、新法によりしたものとみなす。

(罰則に関する経過措置)
第九条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第十条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要となる経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

   附 則 (平成一五年六月一八日法律第九六号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十六年三月一日から施行する。

(船舶職員及び小型船舶操縦者法の一部改正に伴う経過措置)
第六条  第五条の規定による改正後の船舶職員及び小型船舶操縦者法(以下この条及び附則第十一条において「新船舶職員法」という。)第四条第二項の登録若しくは第七条の二第三項第三号(新船舶職員法第二十三条の十一において準用する場合を含む。)の登録、第十三条の二第一項の登録又は第二十三条の十第一項の登録を受けようとする者は、第五条の規定の施行前においても、その申請を行うことができる。新船舶職員法第十七条の六第一項(新船舶職員法第十七条の十七、第十七条の十九、第二十三条の二十八又は第二十三条の三十において準用する場合を含む。)の規定による登録海技免許講習事務規程その他の規程の届出についても、同様とする。
 第五条の規定の施行の際現に同条の規定による改正前の船舶職員及び小型船舶操縦者法(以下この項において「旧船舶職員法」という。)第四条第二項の指定若しくは第七条の二第三項第三号(旧船舶職員法第二十三条の十一において準用する場合を含む。)の指定、第十三条の二第一項の指定又は第二十三条の十第一項の指定を受けている講習、船舶職員養成施設又は小型船舶教習所は、第五条の規定の施行の日から起算して六月を経過する日までの間は、それぞれ新船舶職員法第四条第二項の登録若しくは第七条の二第三項第三号(新船舶職員法第二十三条の十一において準用する場合を含む。)の登録、第十三条の二第一項の登録又は第二十三条の十第一項の登録を受けている講習、船舶職員養成施設又は小型船舶教習所とみなす。

(船舶安全法及び船舶職員法の一部を改正する法律の一部改正に伴う経過措置)
第十一条  第十条の規定による改正後の船舶安全法及び船舶職員法の一部を改正する法律(以下この条において「新一部改正法」という。)附則第三条の登録を受けようとする者は、第十条の規定の施行前においても、その申請を行うことができる。新一部改正法附則第六条において準用する新船舶職員法第十七条の六第一項の規定による登録電子通信移行講習の実施に関する事務に関する規程の届出についても、同様とする。
 第十条の規定の施行の際現に同条の規定による改正前の船舶安全法及び船舶職員法の一部を改正する法律附則第三条の指定を受けている講習は、第十条の規定の施行の日から起算して六月を経過する日までの間は、新一部改正法附則第三条の登録を受けている講習とみなす。

(処分、手続等の効力に関する経過措置)
第十四条  附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行前にこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、この法律による改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)中相当する規定があるものは、これらの規定によってした処分、手続その他の行為とみなす。

(罰則の適用に関する経過措置)
第十五条  この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第十六条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要となる経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

   附 則 (平成一七年七月二六日法律第八七号) 抄

 この法律は、会社法の施行の日から施行する。
   附 則 (平成一八年三月三一日法律第一〇号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十八年四月一日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第二百十一条  この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第二百十二条  この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成二〇年五月二日法律第二六号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成二十年十月一日から施行する。


別表第一 (第十七条の二関係)

海技免許講習 施設及び設備 条件
一 レーダー観測者講習 一 講義室
二 レーダー実習室
三 レーダー
四 海図及び海図用具
一 二十歳以上であること。
二 過去二年間に登録海技免許講習事務に関し不正な行為を行つた者又はこの法律若しくはこの法律に基づく命令に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、若しくは執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者でないこと。
三 三級海技士(航海)の資格若しくはこれより上級の資格についての免許を有する者であつて当該免許を受けた後一年以上船舶職員として船舶に乗り組んだ履歴を有するもの又はこれと同等以上の能力を有する者であること。
四 電波法第四十条に規定する海上特殊無線技士の資格を有する者であること。
二 レーダー・自動衝突予防援助装置シミュレータ講習 一 レーダー・自動衝突予防援助装置シミュレータ実習室
二 レーダー・自動衝突予防援助装置シミュレータ
三 プロッティング用具
三 救命講習、機関救命講習 一 講義室
二 救命器具
三 信号装置
四 進水装置
五 国際信号旗
六 国際信号書
七 危険物による事故の際の応急医療の手引書その他の書籍
一 上欄一の項下欄第一号及び第二号に掲げる条件に適合する者であること。
二 三級海技士(航海)若しくは三級海技士(機関)の資格若しくはこれらより上級の資格についての免許を有する者であつて当該免許を受けた後一年以上船舶職員として船舶に乗り組んだ履歴を有するもの又はこれと同等以上の能力を有する者であること。
四 消火講習 一 講義室
二 実習場又は練習船
三 持運び式非常ポンプ又は消火栓
四 消火ホース、ノズル及び水噴霧放射器
五 泡消火器、炭酸ガス消火器及び粉末消火器
六 呼吸具、可燃性ガス検定器及び安全灯
五 上級航海英語講習、航海英語講習 一 講義室
二 語学練習装置又は視聴覚教材を使用するために必要な設備
三 国際海事機関の標準海事通信用語に関する会話を録音した視聴覚教材
一 上欄一の項下欄第一号及び第二号に掲げる条件に適合する者であること。
二 次のいずれかの条件を満たす者であること。
 イ 三級海技士(航海)の資格又はこれより上級の資格についての免許を有する者であつて当該免許を受けた後一年以上船舶職員として船舶に乗り組んだ履歴を有するもの
 ロ 教育職員免許法(昭和二十四年法律第百四十七号)第四条に規定する免許状(英語に係るものに限る。)を有する者
 ハ イ又はロに掲げる者と同等以上の能力を有する者
六 上級機関英語講習、機関英語講習 一 講義室
二 語学練習装置又は視聴覚教材を使用するために必要な設備
三 機関業務に関する英会話を録音した視聴覚教材
一 上欄一の項下欄第一号及び第二号に掲げる条件に適合する者であること。
二 次のいずれかの条件を満たす者であること。
 イ 三級海技士(機関)の資格又はこれより上級の資格についての免許を有する者であつて当該免許を受けた後一年以上船舶職員として船舶に乗り組んだ履歴を有するもの
 ロ 教育職員免許法第四条に規定する免許状(英語に係るものに限る。)を有する者
 ハ イ又はロに掲げる者と同等以上の能力を有する者

備考
一 「レーダー観測者講習」とは、レーダー映像の判読その他のレーダーによる衝突防止に関する知識及び能力を習得させるための講習(レーダー・自動衝突予防援助装置シミュレータ講習を除く。)をいう。
二 「レーダー・自動衝突予防援助装置シミュレータ講習」とは、レーダー・自動衝突予防援助装置シミュレータを使用して行うレーダープロッティングその他のレーダー又は自動衝突予防援助装置による衝突防止に関する知識及び能力を習得させるための講習をいう。
三 「救命講習」とは、海難発生時における措置、救命設備その他の救命に関する知識及び能力を習得させるための講習をいう。
四 「機関救命講習」とは、海難発生時における機関部においての措置、救命設備その他の救命に関する知識及び能力を習得させるための講習をいう。
五 「消火講習」とは、火災の化学的性質、消火設備その他の消火に関する知識及び能力を習得させるための講習をいう。
六 「上級航海英語講習」とは、甲板部において使用される海事に関する英語に関する知識及び能力を習得させるための講習をいう。
七 「航海英語講習」とは、甲板部において使用される海事に関する基礎的な英語に関する知識及び能力を習得させるための講習をいう。
八 「上級機関英語講習」とは、機関部において使用される海事に関する英語に関する知識及び能力を習得させるための講習をいう。
九 「機関英語講習」とは、機関部において使用される海事に関する基礎的な英語に関する知識及び能力を習得させるための講習をいう。
十 上欄三の項中欄第四号及び第五号の設備は、視聴覚教材をもつてこれらの設備に代えることができる。
十一 機関救命講習にあつては、上欄三の項中欄第五号の設備を要しない。
別表第二 (第十七条の十七関係)

海技免状更新講習 施設及び設備 条件
一 上級航海更新講習 一 講義室
二 次に掲げる事項を内容とした視聴覚教材
 イ 海上における事故及び災害の防止に関すること。
 ロ 最新の船舶技術に関すること。
 ハ 最新の海事法令に関すること。
三 視聴覚教材を使用するために必要な設備
一 二十歳以上であること。
二 過去二年間に登録海技免状更新講習の実施に関する事務に関し不正な行為を行つた者又はこの法律若しくはこの法律に基づく命令に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、若しくは執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者でないこと。
三 一級海技士(航海)の資格についての免許を有する者又はこれと同等以上の能力を有する者であること。
二 航海更新講習 一 上欄一の項下欄第一号及び第二号に掲げる条件に適合する者であること。
二 三級海技士(航海)の資格についての免許を有する者又はこれと同等以上の能力を有する者であること。
三 上級機関更新講習 一 上欄一の項下欄第一号及び第二号に掲げる条件に適合する者であること。
二 一級海技士(機関)の資格についての免許を有する者又はこれと同等以上の能力を有する者であること。
四 機関更新講習 一 上欄一の項下欄第一号及び第二号に掲げる条件に適合する者であること。
二 三級海技士(機関)の資格についての免許を有する者又はこれと同等以上の能力を有する者であること。
五 通信更新講習 一 上欄一の項下欄第一号及び第二号に掲げる条件に適合する者であること。
二 一級海技士(通信)の資格についての免許を有する者又はこれと同等以上の能力を有する者であること。

備考
一 「上級航海更新講習」とは、甲板部の船舶職員としての職務を行うに当たり必要な事項に関する最新の知識及び能力を習得させるための講習をいう。
二 「航海更新講習」とは、甲板部の船舶職員としての職務を行うに当たり必要な基礎的事項に関する最新の知識及び能力を習得させるための講習をいう。
三 「上級機関更新講習」とは、機関部の船舶職員としての職務を行うに当たり必要な事項に関する最新の知識及び能力を習得させるための講習をいう。
四 「機関更新講習」とは、機関部の船舶職員としての職務を行うに当たり必要な基礎的事項に関する最新の知識及び能力を習得させるための講習をいう。
五 「通信更新講習」とは、無線部の船舶職員としての職務を行うに当たり必要な事項に関する最新の知識及び能力を習得させるための講習をいう。
別表第三 (第十七条の十九関係)

船舶職員養成施設 施設及び設備 条件
一 三級海技士(航海)養成施設、四級海技士(航海)養成施設、五級海技士(航海)養成施設、六級海技士(航海)養成施設 一 講義室
二 航海実習室その他航海に関する実習に必要な実習室
三 実習用船舶
四 航海計器
五 水路図誌
六 操舵装置、係船設備その他の船舶設備
七 甲板作業用具
八 検知器具及び保護具
九 船灯及び航海灯シミュレータ
十 公用及び船用航海日誌
十一 気象及び海象の観測用計器
十二 天気図
十三 教育に必要な模型、掛図、書籍その他の教材
一 二十歳以上であること。
二 過去二年間に船舶職員養成施設における船舶職員の養成に関する事務に関し不正な行為を行つた者又はこの法律若しくはこの法律に基づく命令に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、若しくは執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者でないこと。
三 その養成のための海技士(航海)の資格(六級海技士(航海)養成施設にあつては五級海技士(航海)の資格)若しくはこれより上級の資格についての免許を有する者であつて当該免許を受けた後一年以上船舶職員として船舶に乗り組んだ履歴を有するもの又はこれと同等以上の能力を有する者であること。
二 三級海技士(機関)養成施設、四級海技士(機関)養成施設、五級海技士(機関)養成施設、六級海技士(機関)養成施設 一 講義室
二 機関実習室その他機関に関する実習に必要な実習室
三 実習用船舶
四 主機及びその附属装置(その養成を目的とする海技士(機関)に係る機関限定の有無及び内容に応じた種類の機関に限る。)
五 動力伝達装置及び軸系
六 ボイラ及びその附属装置
七 補機及び管装置
八 甲板機械
九 工具及び測定器
十 電気設備
十一 自動制御装置
十二 教育に必要な模型、掛図、書籍その他の教材
一 上欄一の項下欄第一号及び第二号に掲げる条件に適合する者であること。
二 その養成のための海技士(機関)の資格(六級海技士(機関)養成施設にあつては五級海技士(機関)の資格)若しくはこれより上級の資格についての免許を有する者であつて当該免許を受けた後一年以上船舶職員として船舶に乗り組んだ履歴を有するもの又はこれと同等以上の能力を有する者であること。

備考
一 「三級海技士(航海)養成施設」、「四級海技士(航海)養成施設」、「五級海技士(航海)養成施設」及び「六級海技士(航海)養成施設」とは、それぞれ三級海技士(航海)、四級海技士(航海)、五級海技士(航海)及び六級海技士(航海)の養成を行うための船舶職員養成施設をいう。
二 「三級海技士(機関)養成施設」、「四級海技士(機関)養成施設」、「五級海技士(機関)養成施設」及び「六級海技士(機関)養成施設」とは、それぞれ三級海技士(機関)、四級海技士(機関)、五級海技士(機関)及び六級海技士(機関)の養成を行うための船舶職員養成施設をいう。
三 上欄一の項中欄第六号及び第九号の設備並びに上欄二の項中欄第五号及び第八号の設備は、模型、掛図その他これらに類するものをもつてこれらの設備に代えることができる。
四 その養成のための海技士の資格に係る海技試験について第十四条第一項に規定する乗船履歴を有する者(修了時において当該海技試験について当該乗船履歴を有することとなる者を含む。)を対象とする船舶職員養成施設にあつては、上欄一の項中欄第三号の施設及び上欄二の項中欄第三号の施設を要しない。
五 機関当直限定をした海技士(機関)の養成を行うための船舶職員養成施設にあつては、上欄二の項中欄第九号の設備を要しない。
別表第四 (第二十三条の二十六関係)

小型船舶教習所 施設及び設備 条件
一 一級小型船舶操縦士教習所、二級小型船舶操縦士教習所 一 講義室
二 実習水域(実習期間中においては、原則として占用することができるものに限る。上欄二の項において同じ。)
三 実習用小型船舶(その教習を行うための小型船舶操縦士に係る技能限定の有無及び内容に応じたものに限る。)
四 水路図誌
五 航海計器
六 操舵設備、係船設備及び航海用具
七 救命器具
八 信号装置
九 国際信号旗
十 教育に必要な模型、掛図、書籍その他の教材
一 二十歳以上であること。
二 過去二年間に登録小型船舶教習事務に関し不正な行為を行つた者又はこの法律若しくはこの法律る者であること。
二 特殊小型船舶操縦士教習所 一 講義室
二 実習水域
三 実習用特殊小型船舶
四 救命器具
五 教育に必要な模型、掛図、書籍その他の教材
一 上欄一の項下欄第一号及び第二号に掲げる条件に適合する者であること。
二 特殊小型船舶操縦士の資格についての免許(技能限定がされていないものに限る。)を有する者であつて三月以上小型船舶操縦者として特殊小型船舶に乗船した経験を有するもの又はこれと同等以上の能力を有する者であること。

備考
一 「一級小型船舶操縦士教習所」、「二級小型船舶操縦士教習所」及び「特殊小型船舶操縦士教習所」とは、それぞれ一級小型船舶操縦士、二級小型船舶操縦士及び特殊小型船舶操縦士の教習を行うための小型船舶教習所をいう。
二 上欄一の項中欄第六号から第九号までの設備及び上欄二の項中欄第四号の設備は、模型、掛図その他これらに類するものをもつてこれらの設備に代えることができる。
三 その教習のための小型船舶操縦士の資格に係る操縦試験について第二十三条の十第五項の国土交通省令で定める乗船履歴を有する者を対象とする小型船舶教習所にあつては、上欄一の項中欄第二号及び第三号の施設を要しない。
別表第五 (第二十三条の三十関係)

施設及び設備 条件
一 講義室
二 次に掲げる事項を内容とした視聴覚教材
 イ 海上における事故及び災害の防止に関すること。
 ロ 小型船舶操縦者の遵守事項に関すること。
 ハ 最新の海事法令に関すること。
三 視聴覚教材を使用するために必要な設備
一 二十歳以上であること。
二 過去二年間に登録操縦免許証更新講習の実施に関する事務に関し不正な行為を行つた者又はこの法律若しくはこの法律に基づく命令に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、若しくは執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者でないこと。
三 一級小型船舶操縦士及び特殊小型船舶操縦士の資格についての免許(技能限定がされていないものに限る。)を有する者であること。