海上運送法

海上運送法
(昭和二十四年六月一日法律第百八十七号)


最終改正:平成二四年九月一二日法律第八八号

(最終改正までの未施行法令)
平成二十四年九月十二日法律第八十八号(未施行)
 

 第一章 総則(第一条・第二条)
 第二章 船舶運航事業(第三条―第三十二条)
 第三章 船舶貸渡業、海運仲立業及び海運代理店業(第三十三条)
 第四章 日本船舶及び船員の確保(第三十四条―第三十九条の四)
 第五章 海上運送事業に使用する船舶の規格及び船級(第四十条・第四十一条)
 第六章 雑則(第四十二条―第四十五条の四)
 第七章 罰則(第四十六条―第五十五条)
 附則

   第一章 総則

第一条  この法律において「船舶運航事業」とは、海上において船舶により人又は物の運送をする事業で港湾運送事業(港湾運送事業法 (昭和二十六年法律第百六十一号)に規定する港湾運送事業及び同法第二条第四項 の規定により指定する港湾以外の港湾において同法 に規定する港湾運送事業に相当する事業を営む事業をいう。)以外のものをいい、これを定期航路事業と不定期航路事業とに分ける。
 この法律において「定期航路事業」とは、一定の航路に船舶を就航させて一定の日程表に従つて運送する旨を公示して行う船舶運航事業をいい、これを旅客定期航路事業と貨物定期航路事業とに分ける。
 この法律において「旅客定期航路事業」とは、旅客船(十三人以上の旅客定員を有する船舶をいう。以下同じ。)により人の運送をする定期航路事業をいい、これを一般旅客定期航路事業と特定旅客定期航路事業とに分け、「貨物定期航路事業」とは、その他の定期航路事業をいう。
 この法律において「一般旅客定期航路事業」とは、特定旅客定期航路事業以外の旅客定期航路事業をいい、「特定旅客定期航路事業」とは、特定の者の需要に応じ、特定の範囲の人の運送をする旅客定期航路事業をいう。
 この法律において「不定期航路事業」とは、定期航路事業以外の船舶運航事業をいう。
 この法律において「船舶貸渡業」とは、船舶の貸渡(期間よう船を含む。以下同じ。)又は運航の委託をする事業をいう。
 この法律において「海運仲立業」とは、海上における船舶による物品の運送(以下「物品海上運送」という。)又は船舶の貸渡し、売買若しくは運航の委託の媒介をする事業をいう。
 この法律において「海運代理店業」とは、船舶運航事業又は船舶貸渡業を営む者のために通常その事業に属する取引の代理をする事業をいう。
10  この法律において「自動車航送」とは、船舶により自動車(道路運送車両法 (昭和二十六年法律第百八十五号)第二条第二項 に規定する自動車であつて、二輪のもの以外のものをいう。以下同じ。)並びに次の各号に掲げる人及び物を合わせて運送することをいう。
 当該自動車の運転者
 前号に掲げる者を除き、当該自動車に乗務員、乗客その他の乗車人がある場合にあつては、その乗車人
 当該自動車に積載貨物がある場合にあつては、その積載貨物
11  この法律において「指定区間」とは、船舶以外には交通機関がない区間又は船舶以外の交通機関によることが著しく不便である区間であつて、当該区間に係る離島その他の地域の住民が日常生活又は社会生活を営むために必要な船舶による輸送が確保されるべき区間として関係都道府県知事の意見を聴いて国土交通大臣が指定するものをいう。

   第二章 船舶運航事業

第三条  一般旅客定期航路事業を営もうとする者は、航路ごとに、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
 前項の許可を受けようとする者は、国土交通省令の定める手続により、次に掲げる事項を記載した申請書を国土交通大臣に提出しなければならない。
 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
 航路の起点、寄港地及び終点、当該事業に使用する船舶、係留施設その他の輸送施設の概要その他国土交通省令で定める事項に関する事業計画
 第一項の許可の申請をする者は、指定区間を含む航路において当該事業を営もうとする場合にあつては、前項各号に掲げる事項のほか、申請書に当該指定区間に係る船舶運航計画(運航日程及び運航時刻その他国土交通省令で定める事項に関する計画をいう。以下同じ。)を併せて記載しなければならない。
 第二項の申請書には、資金計画その他の国土交通省令で定める事項を記載した書類を添付しなければならない。

第四条  国土交通大臣は、一般旅客定期航路事業の許可をしようとするときは、次の基準に適合するかどうかを審査して、これをしなければならない。
 当該事業に使用する船舶、係留施設その他の輸送施設が当該航路における輸送需要の性質及び当該航路の自然的性質に適応したものであること。
 当該事業の計画が輸送の安全を確保するため適切なものであること。
 前号に掲げるもののほか、当該事業の遂行上適切な計画を有するものであること。
 当該事業を自ら適確に遂行するに足る能力を有するものであること。
 当該事業の開始によつて船舶交通の安全に支障を生ずるおそれのないものであること。
 指定区間を含む航路に係るものにあつては、当該指定区間に係る船舶運航計画が、当該指定区間に係る離島その他の地域の住民が日常生活又は社会生活を営むために必要な船舶による輸送を確保するために適切なものであること。

第五条  国土交通大臣は、一般旅客定期航路事業の許可を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当する場合には、その許可をしてはならない。
 一年以上の懲役又は禁錮の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過していない者であるとき。
 一般旅客定期航路事業の許可、特定旅客定期航路事業の許可又は第二十一条第一項に規定する旅客不定期航路事業の許可の取消しを受け、その取消しの日から二年を経過していない者であるとき。
 法人である場合において、その法人の役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)が前二号のいずれかに該当するとき。

第六条  一般旅客定期航路事業の許可を受けた者は、船舶運航計画(指定区間に係るものを除く。)を定め、国土交通省令の定める手続により、運航を開始する日までに、国土交通大臣に届け出なければならない。

第七条  削除

第八条  一般旅客定期航路事業を営む者(以下「一般旅客定期航路事業者」という。)は、旅客、手荷物及び小荷物の運賃及び料金並びに自動車航送をする一般旅客定期航路事業者にあつては当該自動車航送に係る運賃及び料金を定め、国土交通省令の定める手続により、あらかじめ、国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも同様である。
 国土交通大臣は、前項の運賃又は料金が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、当該一般旅客定期航路事業者に対し、期限を定めてその運賃又は料金を変更すべきことを命ずることができる。
 特定の利用者に対当な差別的取扱いをするものであるとき。
 社会的経済的事情に照らして著しく不適切であり、利用者の利益を阻害するおそれがあるものであるとき。
 他の一般旅客定期航路事業者との間に不当な競争を引き起こすこととなるおそれがあるものであるとき。
 一般旅客定期航路事業者は、旅客の運賃、国土交通省令で定める手荷物の運賃及び自動車航送をする一般旅客定期航路事業者にあつては当該自動車航送に係る運賃であつて指定区間に係るものについて当該運賃の上限を定め、国土交通省令の定める手続により、国土交通大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも同様である。
 国土交通大臣は、前項の認可をしようとするときは、能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものを超えないものであるかどうかを審査して、これをしなければならない。
 第三項の運賃についての第一項及び第二項の規定の適用については、第一項中「定め」とあるのは「第三項の認可を受けた運賃の上限の範囲内で定め」と、第二項第二号中「社会的経済的事情に照らして著しく不適切であり、利用者の利益を阻害するおそれ」とあるのは「当該事業の継続に著しい支障を来すおそれ」とする。

第九条  一般旅客定期航路事業者は、国土交通省令の定める手続により、運送約款を定め、国土交通大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも同様である。
 国土交通大臣は、前項の認可をしようとするときは、次に掲げる基準によつて、これをしなければならない。
 利用者の正当な利益を害するおそれがないものであること。
 少なくとも旅客、手荷物及び小荷物の運送並びに自動車航送をする一般旅客定期航路事業者にあつては当該自動車航送につき、運賃及び料金の収受並びに運送に関する事業者の責任に関する事項が明確に定められていること。
 国土交通大臣が標準運送約款を定めて公示した場合(これを変更して公示した場合を含む。)において、一般旅客定期航路事業者が、標準運送約款と同一の運送約款を定め、又は現に定めている運送約款を標準運送約款と同一のものに変更したときは、その運送約款については、第一項の規定による認可を受けたものとみなす。

第十条  一般旅客定期航路事業者は、国土交通省令の定める方法により、運賃及び料金並びに運送約款を公示しなければならない。

第十条の二  一般旅客定期航路事業者は、輸送の安全の確保が最も重要であることを自覚し、絶えず輸送の安全性の向上に努めなければならない。

第十条の三  一般旅客定期航路事業者は、安全管理規程を定め、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
 安全管理規程は、輸送の安全を確保するために一般旅客定期航路事業者が遵守すべき次に掲げる事項に関し、国土交通省令で定めるところにより、必要な内容を定めたものでなければならない。
 輸送の安全を確保するための事業の運営の方針に関する事項
 輸送の安全を確保するための事業の実施及びその管理の体制に関する事項
 輸送の安全を確保するための事業の実施及びその管理の方法に関する事項
 安全統括管理者(一般旅客定期航路事業者が、前三号に掲げる事項に関する業務を統括管理させるため、事業運営上の重要な決定に参画する管理的地位にあり、かつ、一般旅客定期航路事業に関する一定の実務の経験その他の国土交通省令で定める要件を備える者のうちから選任する者をいう。以下同じ。)の選任に関する事項
 運航管理者(一般旅客定期航路事業者が、第二号及び第三号に掲げる事項に関する業務のうち、船舶の運航の管理に係るものを行わせるため、一般旅客定期航路事業に関する一定の実務の経験その他の国土交通省令で定める要件を備える者のうちから選任する者をいう。以下同じ。)の選任に関する事項
 国土交通大臣は、安全管理規程が前項の規定に適合しないと認めるときは、当該一般旅客定期航路事業者に対し、これを変更すべきことを命ずることができる。
 一般旅客定期航路事業者は、安全統括管理者及び運航管理者を選任しなければならない。
 一般旅客定期航路事業者は、安全統括管理者又は運航管理者を選任し、又は解任したときは、国土交通省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
 一般旅客定期航路事業者は、輸送の安全の確保に関し、安全統括管理者のその職務を行う上での意見を尊重しなければならない。
 国土交通大臣は、安全統括管理者又は運航管理者がその職務を怠つた場合であつて、当該安全統括管理者又は運航管理者が引き続きその職務を行うことが輸送の安全の確保に著しく支障を及ぼすおそれがあると認めるときは、一般旅客定期航路事業者に対し、当該安全統括管理者又は運航管理者を解任すべきことを命ずることができる。

第十一条  一般旅客定期航路事業者がその事業計画を変更しようとするときは、国土交通省令の定める手続により、国土交通大臣の認可を受けなければならない。ただし、国土交通省令で定める軽微な事項に係る変更については、この限りでない。
 第四条の規定は、前項の認可について準用する。
 一般旅客定期航路事業者は、第一項ただし書の事項について事業計画を変更したときは、遅滞なく、国土交通大臣にその旨を届け出なければならない。

第十一条の二  一般旅客定期航路事業者がその船舶運航計画を変更しようとするときは、国土交通省令で定める手続により、あらかじめ、国土交通大臣にその旨を届け出なければならない。ただし、国土交通省令で定める軽微な事項に係る変更については、この限りでない。
 一般旅客定期航路事業者が指定区間に係るその船舶運航計画を変更しようとするときは、前項の規定にかかわらず、国土交通省令の定める手続により、国土交通大臣の認可を受けなければならない。ただし、国土交通省令で定める軽微な事項に係る変更については、この限りでない。
 第四条(第六号に係るものに限る。)の規定は、前項の認可について準用する。
 一般旅客定期航路事業者は、第一項ただし書又は第二項ただし書の事項について船舶運航計画を変更したときは、遅滞なく、国土交通大臣にその旨を届け出なければならない。

第十二条  一般旅客定期航路事業者は、指定区間においては、次の場合を除いて、旅客、手荷物及び小荷物の運送並びに自動車航送をする一般旅客定期航路事業者にあつては当該自動車航送を拒絶してはならない。
 当該運送が法令の規定、公の秩、天災その他やむを得ない事由のある場合のほか、船舶運航計画に定める運航を怠つてはならない。
 国土交通大臣は、一般旅客定期航路事業者が前項の規定に違反すると認めるときは、当該一般旅客定期航路事業者に対し、船舶運航計画に従い運航すべきことを命ずることができる。

第十五条  一般旅客定期航路事業者は、その事業を休止し、又は廃止しようとするときは、国土交通省令の定める手続により、休止又は廃止の日の三十日前までに、国土交通大臣にその旨を届け出なければならない。
 一般旅客定期航路事業者は、指定区間に係るその事業を休止し、又は廃止しようとするとき(利用者の利便を阻害しないと認められる国土交通省令で定める場合を除く。)は、前項の規定にかかわらず、国土交通省令の定める手続により、休止又は廃止の日の六月前までに、国土交通大臣にその旨を届け出なければならない。

第十六条  国土交通大臣は、一般旅客定期航路事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、当該事業の停止を命じ、又は許可を取り消すことができる。
 この法律若しくはこれに基づく処分又は許可若しくは認可に付した条件に違反したとき。
 船舶安全法 (昭和八年法律第十一号)又は船舶職員及び小型船舶操縦者法 (昭和二十六年法律第百四十九号)の規定に違反したとき。
 正当な理由がないのに許可又は認可を受けた事項を実施しないとき。
 第五条各号のいずれかに該当することとなつたとき。

第十七条  削除

第十八条  一般旅客定期航路事業の譲渡及び譲受は、国土交通大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
 一般旅客定期航路事業を経営する法人の合併及び分割は、国土交通大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。ただし、一般旅客定期航路事業を経営する法人が一般旅客定期航路事業を行わない法人を合併する場合又は分割により一般旅客定期航路事業を承継させない場合は、この限りでない。
 第一項の規定により認可を受けて一般旅客定期航路事業を譲り受けた者又は前項の規定により認可を受けて一般旅客定期航路事業を経営する法人が合併若しくは分割をした場合における合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人若しくは分割により一般旅客定期航路事業を承継した法人は、第三条第一項の許可に基づく権利義務を承継する。
 一般旅客定期航路事業者が死亡した場合において、相続人が被相続人の行つていた一般旅客定期航路事業を引き続き営もうとするときは、国土交通大臣の認可を受けなければならない。
 相続人は、前項の規定により被相続人の死亡後六十日以内に認可の申請をした場合においては、その認可があつた旨又はその認可をしない旨の通知を受けるまでは、第三条第一項の規定にかかわらず一般旅客定期航路事業を営むことができる。

第十九条  国土交通大臣は、一般旅客定期航路事業者の事業について利用者の利便その他公共の利益を阻害している事実があると認めるときは、当該一般旅客定期航路事業者に対し、次の各号に掲げる事項を命ずることができる。
 運賃の上限を変更すること。
 運送約款を変更すること。
 事業計画を変更すること。
 船舶運航計画を変更すること。
 国土交通大臣は、一般旅客定期航路事業者の事業について輸送の安全を阻害している事実があると認めるときは、当該一般旅客定期航路事業者に対し、輸送施設の改善、事業計画の変更、安全管理規程の遵守その他の輸送の安全を確保するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

第十九条の二  国土交通大臣は、旅客の利益を保護するため必要があると認めるときは、一般旅客定期航路事業者に対し、当該一般旅客定期航路事業者が旅客の運送に関し支払うことのある損害賠償のため保険契約を締結することを命ずることができる。

第十九条の二の二  国土交通大臣は、毎年度、第十九条第二項の規定による命令に係る事項その他の国土交通省令で定める輸送の安全にかかわる情報を整理し、これを公表するものとする。

第十九条の二の三  一般旅客定期航路事業者は、国土交通省令で定めるところにより、輸送の安全を確保するために講じた措置及び講じようとする措置その他の国土交通省令で定める輸送の安全にかかわる情報を公表しなければならない。

第十九条の二の四  一の区間が指定区間となつた際現に当該区間を含む航路において事業を営む一般旅客定期航路事業者については、当該区間の指定の日(以下「指定日」という。)から二月間は、第八条第三項及び第五項の規定は、適用しない。その者がその期間内に同条第三項の認可の申請をした場合において、その期間を経過したときは、その申請について認可をする旨又は認可をしない旨の通知を受ける日までの期間についても、同様とする。
 前項の一般旅客定期航路事業者であつて、指定日前に第十五条第一項の規定による事業の休止又は廃止の届出をしたものについては、同条第二項の規定は、適用しない。
 一の区間が指定区間でなくなつた際現にされている第十一条の二第二項の規定による当該区間に係る船舶運航計画の変更の認可の申請は、同条第一項の規定によりした届出とみなす。

第十九条の三  特定旅客定期航路事業を営もうとする者は、航路ごとに、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
 第三条第二項及び第四項、第四条(第一号、第二号及び第五号に係るものに限る。)並びに第五条の規定は、前項の許可について準用する。
 第十条の二から第十一条まで、第十六条、第十九条第二項、第十九条の二の二及び第十九条の二の三の規定は、特定旅客定期航路事業について準用する。この場合において、第十一条第二項中「第四条」とあるのは、「第四条(第一号、第二号及び第五号に係るものに限る。)」と読み替えるものとする。
 特定旅客定期航路事業の譲渡又は特定旅客定期航路事業を営む者(以下「特定旅客定期航路事業者」という。)について相続、合併若しくは分割(当該事業を承継させるものに限る。)があつたときは、当該事業を譲り受けた者又は相続人(相続人が二人以上ある場合において、その協議により当該事業を承継すべき相続人を定めたときは、その者)、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人若しくは分割により当該事業を承継した法人は、特定旅客定期航路事業者の地位を承継する。
 前項の規定により特定旅客定期航路事業者の地位を承継した者は、国土交通省令の定める手続により、承継のあつた日から三十日以内に、国土交通大臣にその旨を届け出なければならない。
 特定旅客定期航路事業者は、その事業を休止し、又は廃止したときは、国土交通省令の定める手続により、その日から三十日以内に、国土交通大臣にその旨を届け出なければならない。

第十九条の四  第三条から第十条まで、第十一条から第十二条まで、第十四条から第十九条第一項まで及び前二条の規定は、本邦の港と本邦以外の地域の港との間又は本邦以外の地域の各港間に航路を定めて行う旅客定期航路事業(以下「対外旅客定期航路事業」という。)については、適用しない。
 対外旅客定期航路事業を営もうとする者は、国土交通省令の定める手続により、航路ごとに、その事業の開始の日の三十日前までに、国土交通大臣にその旨を届け出なければならない。届出をした事項を変更しようとするときも同様である。
 対外旅客定期航路事業を営む者は、国土交通省令の定めるところにより、旅客及び手荷物の運賃及び料金を定め、これを実施する前に、公示しなければならない。これを変更しようとするときも同様である。
 対外旅客定期航路事業を営む者は、運送約款を定め、これを実施する前に、公示し、かつ、国土交通省令の定める手続により、国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも同様である。
 対外旅客定期航路事業を営む者が、その事業を廃止したときは、国土交通省令の定める手続により、航路ごとに、廃止の日から三十日以内に、国土交通大臣にその旨を届け出なければならない。

第十九条の五  貨物定期航路事業を営もうとする者は、国土交通省令の定める手続により、航路ごとに、その事業の開始の日の十日前(人の運送をする貨物定期航路事業を営もうとする者にあつては、三十日前)までに、国土交通大臣にその旨を届け出なければならない。届出をした事項を変更しようとするときも同様である。
 貨物定期航路事業を営む者(以下「貨物定期航路事業者」という。)が、その事業を廃止したときは、国土交通省令の定める手続により、航路ごとに、廃止の日から三十日以内に、国土交通大臣にその旨を届け出なければならない。

第十九条の六  貨物定期航路事業者は、当該航路により貨物(石炭、ばら積みの穀類その他大量輸送に適する貨物であつて国土交通省令で定めるもの並びに自動車航送に係る自動車及びその積載貨物を除く。)を運送する場合には、賃率表を定め、これを実施する前に、公示しなければならない。賃率表を変更しようとするときも同様である。

第十九条の六の二  人の運送をする貨物定期航路事業(特定の者の需要に応じ、特定の範囲の人の運送をする貨物定期航路事業を除く。次条第二項において同じ。)を営む者は、国土交通省令の定めるところにより、旅客、手荷物及び小荷物の運賃及び料金並びに自動車航送に係る運賃及び料金並びに運送約款を定め、これを実施する前に、公示しなければならない。これらを変更しようとするときも同様である。

第十九条の六の三  第十条の二の規定は、貨物定期航路事業について準用する。
 第十条の三、第十三条、第十九条第二項及び第十九条の二から第十九条の二の三までの規定は、人の運送をする貨物定期航路事業について準用する。
 第十条の三、第十九条第二項、第十九条の二の二及び第十九条の二の三の規定は、特定の者の需要に応じ、特定の範囲の人の運送をする貨物定期航路事業について準用する。

第十九条の七  第十九条の六の規定は、旅客定期航路事業者が当該航路に就航する旅客船により手荷物及び小荷物以外の貨物を運送する場合に準用する。

第二十条  不定期航路事業(人の運送をするものを除く。)を営む者は、国土交通省令の定める手続により、その事業の開始の日から三十日以内に、国土交通大臣にその旨を届け出なければならない。届出をした事項を変更したときも同様である。
 人の運送をする不定期航路事業(第二十一条第一項に規定する旅客不定期航路事業を除く。次条において同じ。)を営もうとする者は、国土交通省令の定める手続により、その事業の開始の日の三十日前までに、国土交通大臣にその旨を届け出なければならない。届出をした事項を変更しようとするときも同様である。
 前二項の不定期航路事業を営む者が、その事業を廃止したときは、国土交通省令の定める手続により、その事業の廃止の日から三十日以内に、国土交通大臣にその旨を届け出なければならない。

第二十条の二  第十条の二の規定は、不定期航路事業について準用する。
 第十条の三、第十三条、第十九条第二項、第十九条の二から第十九条の二の三まで及び第十九条の六の二の規定は、人の運送をする不定期航路事業(特定の者の需要に応じ、特定の範囲の人の運送をする不定期航路事業を除く。)について準用する。
 第十条の三、第十九条第二項、第十九条の二の二及び第十九条の二の三の規定は、特定の者の需要に応じ、特定の範囲の人の運送をする不定期航路事業について準用する。

第二十一条  一定の航路に旅客船を就航させて人の運送をする不定期航路事業(本邦の港と本邦以外の地域の港との間又は本邦以外の地域の各港間における人の運送をする不定期航路事業及び特定の者の需要に応じ、特定の範囲の人の運送をする不定期航路事業を除く。以下「旅客不定期航路事業」という。)を営もうとする者は、航路ごとに、国土交通大臣の許可を受けなければならない。
 第三条第二項及び第四項、第四条(第六号に係るものを除く。)並びに第五条の規定は、前項の許可について準用する。

第二十一条の二  旅客不定期航路事業を営む者(以下「旅客不定期航路事業者」という。)は、次に掲げる航路において運送する場合を除き、乗合旅客の運送をしてはならない。
 陸上と船舶その他の海上の特定の場所との間の航路
 起点が終点と一致する航路であつて寄港地のないもの

第二十二条  旅客不定期航路事業者が、その事業を廃止したときは、国土交通省令の定める手続により、その事業の廃止の日から三十日以内に、国土交通大臣にその旨を届け出なければならない。

第二十三条  第八条第一項及び第二項、第九条から第十一条まで、第十三条、第十六条、第十九条第一項(第二号及び第三号に係る部分に限る。)及び第二項、第十九条の二から第十九条の二の三まで並びに第十九条の三第四項及び第五項の規定は、旅客不定期航路事業について準用する。この場合において、第八条第二項中「一般旅客定期航路事業者」とあるのは「旅客不定期航路事業者」と、第十一条第二項中「第四条」とあるのは「第四条(第六号に係るものを除く。)」と読み替えるものとする。

第二十三条の二  何人も、みだりに人の運送をする船舶運航事業に使用する船舶の操舵設備その他の運航のための設備又はこれらの船舶に係る旅客乗降用可動施設の作動装置を操作し、その他これらの船舶の旅客の安全を害するおそれのある行為で国土交通省令で定めるものをしてはならない。

第二十三条の三  この章に規定する許可又は認可には、条件を付し、及びこれを変更することができる。
 前項の条件は、公共の利益を確保し、又は許可若しくは認可に係る事項の確実な実施を図るため必要な最少限度のものに限り、かつ、船舶運航事業を営む者(以下「船舶運航事業者」という。)に不当な義務を課することとならないものでなければならない。

第二十四条  国土交通大臣は、必要があると認めるときは、船舶運航事業者に対し、国土交通省令の定める様式により、その業務に関し報告を求めることができる。
 船舶運航事業者は、前項の報告を求められたときは、真実且つ正確な報告をしなければならない。

第二十五条  国土交通大臣は、この法律の施行を確保するため必要があると認めるときは、その職員に定期航路事業、人の運送をする不定期航路事業又は第二十九条の二第一項の規定による届出に係る行為を行う船舶運航事業者が当該行為に係る航路において営む不定期航路事業に使用する船舶、事業場その他の場所に臨んで、帳簿書類その他の物件に関し検査をさせ、又は関係者に質問をさせることができる。
 当該職員は、前項の規定により検査又は質問をする場合には、その身分を示す証票を携帯し、関係者の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
 第一項の規定による検査又は質問の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

第二十五条の二  国土交通大臣は、第二十四条第一項の規定による報告の徴収又は前条第一項の規定による立入検査のうち安全管理規程(第十条の三第二項第一号(第十九条の三第三項、第十九条の六の三第二項及び第三項、第二十条の二第二項及び第三項並びに第二十三条において準用する場合を含む。)に係る部分に限る。)に係るものを適正に実施するための基本的な方針を定めるものとする。

第二十六条  国土交通大臣は、航海が災害の救助その他公共の安全の維持のため必要であり、かつ、自発的に当該航海を行う者がない場合又は著しく不足する場合に限り、船舶運航事業者に対し航路、船舶又は運送すべき人若しくは物を指定して航海を命ずることができる。
 国土交通大臣は、前項の規定による命令を行うに当たつては、当該命令により航海に従事する船舶及び船員の安全の確保に配慮しなければならない。
 国土交通大臣は、第一項の規定による命令をしたときは、国土交通省令で定めるところにより、当該命令により航海に従事する船舶である旨の証明書を当該船舶の船長に交付しなければならない。
 第一項の規定による命令で次条の規定による損失の補償を伴うものは、これによつて必要となる補償金の総額が国会の議決を経た予算の金額を超えない範囲内でこれをしなければならない。

第二十七条  前条の規定による命令により損失を受けた者に対しては、その損失を補償する。
 前項の規定による補償の額は、当該船舶運航事業者がその航海を行つたことにより通常生ずべき損失及びその命令を受けなかつたならば通常得らるべき利益が得られなかつたことによる損失の額とする。
 前項の補償の額の決定に不服がある者は、その決定を知つた日から六月以内に、訴えをもつてその増額を請求することができる。
 前項の訴えにおいては、国を被告とする。
 前各項に定めるもののほか、損失の補償に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。

第二十八条  私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 (昭和二十二年法律第五十四号)の規定は、次条第一項の認可を受けて行う第一号から第三号までに掲げる行為又は第二十九条の二第一項の規定による届出をして行う第四号に掲げる行為には、適用しない。ただし、不公正な取引方法を用いるとき、一定の取引分野における競争を実質的に制限することにより利用者の利益を不当に害することとなるとき、又は第二十九条の三第四項(第二十九条の四第三項において準用する場合を含む。)の規定による公示があつた後一月を経過したとき(第二十九条の三第三項又は第二十九条の四第二項の請求に応じ、国土交通大臣が次条第三項又は第二十九条の二第二項の規定による処分をした場合を除く。)は、この限りでない。
 輸送需要の減少により事業の継続が困難と見込まれる本邦の各港間の航路において地域住民の生活に必要な旅客輸送を確保するため、当該航路において事業を経営している二以上の一般旅客定期航路事業者が行う共同経営に関する協定の締結
 本邦の各港間の航路において旅客の利便を増進する適切な運航日程又は運航時刻を設定するため、同一の航路において事業を経営している二以上の一般旅客定期航路事業者が行う共同経営に関する協定の締結
 本邦の各港間の航路において貨物の運送の利用者の利便を増進する適切な運航日程を設定するため、同一の航路において事業を経営している二以上の一般旅客定期航路事業者又は貨物定期航路事業者が行う共同経営に関する協定の締結
 本邦の港と本邦以外の地域の港との間の航路において、船舶運航事業者が他の船舶運航事業者とする運賃及び料金その他の運送条件、航路、配船並びに積取りに関する事項を内容とする協定若しくは契約の締結又は共同行為

第二十九条  一般旅客定期航路事業者又は貨物定期航路事業者は、前条第一号から第三号までの協定を締結し、又はその内容を変更しようとするときは、国土交通大臣の認可を受けなければならない。
 国土交通大臣は、前項の認可の申請に係る協定の内容が次の各号に適合すると認めるときでなければ、同項の認可をしてはならない。
 利用者の利益を不当に害さないこと。
 不当に差別的でないこと。
 加入及び脱退を不当に制限しないこと。
 協定の目的に照らして必要最小限度であること。
 国土交通大臣は、第一項の認可に係る協定の内容が前項各号に適合するものでなくなつたと認めるときは、その一般旅客定期航路事業者又は貨物定期航路事業者に対し、その協定の内容を変更すべきことを命じ、又はその認可を取り消さなければならない。

第二十九条の二  船舶運航事業者は、第二十八条第四号に掲げる行為をし、又はその内容を変更しようとするときは、あらかじめ、国土交通大臣に届け出なければならない。
 国土交通大臣は、前項の規定による届出に係る行為の内容が前条第二項各号に適合するものでないと認めるときは、その船舶運航事業者に対し、その行為の内容を変更すべきことを命じ、又はその行為を禁止しなければならない。

第二十九条の三  国土交通大臣は、第二十九条第一項の認可をしようとするときは、公正取引委員会に協議しなければならない。
 国土交通大臣は、第二十九条第三項の規定による処分をしたときは、遅滞なく、その旨を公正取引委員会に通知しなければならない。
 公正取引委員会は、第二十九条第一項の認可に係る協定の内容が同条第二項各号に適合するものでなくなつたと認めるときは、国土交通大臣に対し、同条第三項の規定による処分をすべきことを請求することができる。
 公正取引委員会は、前項の規定による請求をしたときは、その旨を官報に公示しなければならない。

第二十九条の四  国土交通大臣は、第二十九条の二第一項の規定による届出を受理し、又は同条第二項の規定による処分をしたときは、遅滞なく、その旨を公正取引委員会に通知しなければならない。
 公正取引委員会は、第二十九条の二第一項の規定による届出に係る行為の内容が第二十九条第二項各号に適合するものでないと認めるときは、国土交通大臣に対し、第二十九条の二第二項の規定による処分をすべきことを請求することができる。
 前条第四項の規定は、前項の請求について準用する。

第三十条  船舶運航事業者は、次の各号に掲げる事項をしてはならない。
 荷物の量の多寡によつて荷主と締結する契約につき不公正又は不当に差別的な取扱いをし、又は荷物の積付けの場所その他の施設、通常の条件における荷物の積込み若しくは陸揚げ若しくは損害賠償の請求の調整及び解決について荷主に対して不公正又は不当に差別的な取扱いをすること。
 特定の人、地域又は運送の方法に対して、不当に優先的な取扱いをし、若しくは利益を与え、又は不当に不利な取扱いをし、若しくは不利益を与えること。
 虚偽の運賃請求書を作成し、運送貨物の品目又は等級について賃率表の適用を偽り、運送貨物の数量を偽り、その他不公正な方法によつて、第十九条の六(第十九条の七において準用する場合を含む。)の規定により公示した賃率表の運賃及び料金より高い金額又は低い金額で貨物を運送すること。
 船舶運航事業者が加入を申し出た場合において、他の加盟者に比べ、加入の条件が不当に差別的であり、又は当該航路における船腹の供給が需要に対し過剰となることその他の正当かつ合理的な理由がないのに加入を認めない明示又は黙示の貨客の運送に関する結合、協定又は申合せに参加すること。
 荷主若しくは港によつて、又は日本の輸出業者に対して外国の競争者に比べ、不当に差別的な運賃及び料金を設定し、その他不当な運賃及び料金を設定する明示又は黙示の貨客の運送に関する結合、協定又は申合せに参加すること。
 運賃のべもどし(荷主が一定期間内に一定範囲の貨物の運送を専ら一定の船舶運航事業者に行わせた場合に、当該期間に引き続く一定期間内に一定範囲の貨物の運送をその一定の船舶運航事業者以外の者に行わせなかつたことを条件として、当該運賃及び料金の一部を返還することをいう。以下同じ。)により荷主を不当に拘束し、又は運賃のべもどしにより荷主を不当に拘束する明示若しくは黙示の貨物の運送に関する結合、協定若しくは申合せに参加すること。

第三十一条  荷主は、定期航路事業を営む者(以下「定期航路事業者」という。)と通謀して、虚偽の運賃請求書を受領し、運送貨物の品目又は等級について賃率表の適用を偽り、運送貨物の数量を偽り、その他著しく不公正な方法によつて、定期航路事業者が第十九条の六(第十九条の七において準用する場合を含む。)の規定により公示した賃率表の運賃及び料金より低い金額で当該定期航路事業者に貨物を運送させてはならない。

第三十二条  国土交通大臣は、定期航路事業者(定期航路事業を営もうとする者を含む。)と他の船舶運航事業者との間に貨物の運送について過度の競争を生じ、又は生ずるおそれがある場合において、その競争が定期航路事業の健全な発達を阻害するおそれがあると認めるときは、当事者に対して競争の停止又は防止のため必要な措置をとるべきことを勧告することができる。

   第三章 船舶貸渡業、海運仲立業及び海運代理店業

第三十三条  第二十条第一項及び第三項並びに第二十四条の規定は、船舶貸渡業、海運仲立業及び海運代理店業に準用する。

   第四章 日本船舶及び船員の確保

第三十四条  国土交通大臣は、安定的な海上輸送の確保を図るために必要な日本船舶(船舶法 (明治三十二年法律第四十六号)第一条 に規定する日本船舶をいう。以下同じ。)の確保、これに乗り組む船員の育成及び確保その他これらに関連する措置(以下「日本船舶及び船員の確保」という。)に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための基本的な方針(以下「基本方針」という。)を定めるものとする。
 基本方針は、次に掲げる事項について定めるものとする。
 日本船舶及び船員の確保の意義及び目標に関する事項
 日本船舶及び船員の確保のために政府が実施すべき施策に関する基本的な方針
 船舶運航事業者等(日本船舶及び船員の確保を行おうとする船舶運航事業者その他の者をいう。以下同じ。)が講ずべき措置に関する基本的な事項
 次条第一項に規定する日本船舶・船員確保計画の同条第三項の認定に関する基本的な事項
 前各号に掲げるもののほか、日本船舶及び船員の確保のために必要な事項
 基本方針は、船舶運航事業者等の競争力の確保を考慮して定めるものとする。
 国土交通大臣は、情勢の推移により必要が生じたときは、基本方針を変更するものとする。
 国土交通大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更しようとするときは、交通政策審議会の意見を聴くものとする。
 国土交通大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表するものとする。

第三十五条  船舶運航事業者等は、国土交通省令で定めるところにより、単独で又は共同で、日本船舶及び船員の確保についての計画(以下「日本船舶・船員確保計画」という。)を作成して、国土交通大臣の認定を申請することができる。
 日本船舶・船員確保計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
 日本船舶及び船員の確保の目標
 日本船舶及び船員の確保の内容
 計画期間
 日本船舶及び船員の確保の実施に必要な資金の額及びその調達方法
 前各号に掲げるもののほか、国土交通省令で定める事項
 国土交通大臣は、第一項の規定による認定の申請があつた場合において、その日本船舶・船員確保計画が次の各号のいずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。この場合において、第四号(船員職業安定法 (昭和二十三年法律第百三十号)第五十五条第一項 に規定する船員派遣事業の許可に係る部分に限る。)に係る日本船舶・船員確保計画の認定については、交通政策審議会の意見を聴くものとする。
 基本方針に適合するものであること。
 確実かつ効果的に実施されると見込まれるものであること。
 計画期間が国土交通省令で定める期間であること。
 船員職業安定法第五十五条第一項 に規定する船員派遣事業の許可又は同法第六十条第二項 の規定による許可の有効期間の更新を要するものにあつては、当該事業を実施する者が同法第五十六条 各号(同法第六十条第二項 の規定による許可の有効期間の更新を要するものにあつては、同法第五十六条第四号 を除く。)のいずれにも該当せず、かつ、当該事業の内容が同法第五十七条第一項 各号に掲げる基準に適合すること。
 第三十八条に規定する課税の特例の適用を受けようとするものにあつては、当該特例の適用を受けようとする者が対外船舶運航事業(本邦の港と本邦以外の地域の港との間又は本邦以外の地域の各港間において行う船舶運航事業をいう。以下同じ。)を営む者であり、かつ、前項第一号に掲げる日本船舶及び船員の確保の目標として同項第三号に掲げる計画期間における同条に規定する日本船舶の隻数の増加の割合が記載されたものであつて、当該割合が国土交通省令で定める割合以上のものであること。
 前項の認定を受けた船舶運航事業者等(以下「認定事業者」という。)は、当該認定に係る日本船舶・船員確保計画を変更しようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣の認定を受けなければならない。
 第三項の規定は、前項の認定について準用する。
 船員職業安定法第百五条 (第二号及び第四号を除く。)の規定は、第三項の認定(第四項の規定による変更の認定を含む。以下同じ。)を受けようとする者のうち、当該認定を受けることによつて次条の規定により同法第五十五条第一項 の許可又は同法第六十条第二項 の規定による許可の有効期間の更新を受けたものとみなされることとなる者について準用する。

第三十六条  船舶運航事業者等がその日本船舶・船員確保計画について前条第三項の認定を受けたときは、当該日本船舶・船員確保計画に基づき実施する船員派遣事業についての船員職業安定法第五十五条第一項 の許可若しくは同法第六十条第二項 の規定による許可の有効期間の更新を受け、又は同法第六十一条第一項 の規定による変更の届出をしなければならないものについては、これらの規定により許可若しくは許可の有効期間の更新を受け、又は変更の届出をしたものとみなす。

第三十七条  国は、認定事業者が第三十五条第三項の認定を受けた日本船舶・船員確保計画(以下「認定計画」という。)に従つて日本船舶及び船員の確保を行うために必要な資金の確保その他の措置を講ずるよう努めるものとする。

第三十八条  認定事業者(第三十五条第三項第五号に掲げる基準に適合するものとして日本船舶・船員確保計画の認定を受けた者に限る。次条第一項において同じ。)が日本船舶(安定的な海上輸送の確保に資するものとして国土交通省令で定める大きさ以上の船舶に限る。同条において同じ。)を用いて営む対外船舶運航事業等(対外船舶運航事業、対外船舶貸渡業(対外船舶運航事業の用に供する船舶の貸渡し又は対外船舶運航事業に係る運航の委託をする船舶貸渡業をいう。同項において同じ。)その他これらに関連する事業として国土交通省令で定めるものをいう。)に係る所得については、租税特別措置法 (昭和三十二年法律第二十六号)で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとする。

第三十九条  認定事業者が、対外船舶運航事業又は対外船舶貸渡業の用に供する日本船舶について、譲渡、日本の国籍を有する者及び日本の法令により設立された法人その他の団体以外の者への貸渡し又はこれらに類する行為として国土交通省令で定めるものをしようとするときは、その日の二十日前までに、国土交通省令で定めるところにより、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。ただし、貸渡しをしようとする場合においてその期間が国土交通省令で定める期間未満であるときは、この限りでない。
 前項の規定による届出をした者は、当該届出に係る日本船舶が第四十四条の二に規定する国際船舶であるときは、同条の規定による届出をすることを要しない。

第三十九条の二  国土交通大臣は、認定事業者が正当な理由がなく認定計画に従つて日本船舶及び船員の確保を行つておらず、又は行わないおそれがあると認めるときは、当該認定事業者に対し、必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。
 国土交通大臣は、前項の規定による勧告を受けた認定事業者が当該勧告に従い必要な措置を講じなかつたときは、その認定を取り消すことができる。

第三十九条の三  国土交通大臣、船舶運航事業者等及びその組織する団体並びに独立行政法人航海訓練所、独立行政法人海技教育機構その他の船員教育機関は、日本船舶及び船員の確保に関し相互に連携を図りながら協力しなければならない。

第三十九条の四  国土交通大臣は、この章の規定の施行に必要な限度において、国土交通省令で定めるところにより、認定事業者に対して、認定計画の実施状況について報告をさせ、又はその職員に、認定事業者の事業場若しくは事務所に立ち入り、認定計画に係る船舶、施設、帳簿、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
 第二十五条第二項及び第三項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。

   第五章 海上運送事業に使用する船舶の規格及び船級

第四十条  国土交通大臣は、海上運送事業に使用する鋼製船舶についてその規格を定め、これを公示し、当該規格により船舶を建造することを奨励することができる。

第四十一条  国土交通大臣は、海上運送事業の健全な発達を図るため必要があると認めるときは、船舶の建造を注文しようとする者に対し、日本又は外国の船級協会の定める船級の登録を受けることのできる船舶を建造することを勧告することができる。

   第六章 雑則

第四十二条  この法律の規定は、第二十四条、第二十五条、第二十八条から第二十九条の四まで及び第三十条(第三号に係るものを除く。)の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を除き、日本の国籍を有する者及び日本の法令により設立された法人その他の団体以外の者が、海上運送事業を営む場合には、適用しない。
 日本の国籍を有する者及び日本の法令により設立された法人その他の団体以外の者に対する第二十四条及び第二十五条の規定の適用については、第二十四条第一項中「必要がある」とあるのは「第二十九条の二第一項の規定による届出に係る行為の内容が第二十九条第二項各号に適合しているかどうかを判断するため必要がある」と、「船舶運航事業者」とあるのは「当該行為に係る航路において事業を経営している船舶運航事業者」と、「その業務」とあるのは「当該航路におけるその業務」と、第二十五条第一項中「この法律の施行を確保するため」とあるのは「第二十九条の二第一項の規定による届出に係る行為の内容が第二十九条第二項各号に適合しているかどうかを判断するため」と、「定期航路事業、人の運送をする不定期航路事業又は第二十九条の二第一項の規定による届出に係る行為を行う船舶運航事業者が当該行為に係る航路において営む不定期航路事業」とあるのは「当該行為を行う船舶運航事業者が当該行為に係る航路において営む船舶運航事業」とする。

第四十四条の二  日本の国籍を有する者又は日本の法令により設立された法人その他の団体が、日本船舶であつてその輸送能力、航海の態様、運航体制の効率性、運航に必要とされる技術の水準等からみて本邦と外国との間において行われる海上輸送(以下「国際海上輸送」という。)の確保上重要なものとして国土交通省令で定める船舶(以下「国際船舶」という。)を、日本の国籍を有する者及び日本の法令により設立された法人その他の団体以外の者に譲渡又は貸渡しをしようとするときは、国土交通省令の定める手続により、当該譲渡又は貸渡しをしようとする日の二十日前までに、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。ただし、貸渡しをしようとする場合においてその期間が国土交通省令で定める期間未満であるときは、この限りでない。

第四十四条の三  国土交通大臣は、前条の規定による届出があつた場合において、日本の国籍を有する者又は日本の法令により設立された法人その他の団体が国際海上輸送に使用している船舶について、船種ごとの船腹量に占める日本船舶の割合、日本船舶以外の船舶の有する国籍の特定の国籍への集中の程度、船舶の運航に関する知識及び技能の習得及び向上の機会の確保の状況等を勘案して、その届出に係る譲渡又は貸渡しをすることにより、安定的な国際海上輸送の確保を図る上で著しい支障が生ずるおそれがあると認めるときは、その届出を受理した日から二十日以内に限り、その届出をした者に対し、当該譲渡又は貸渡しを中止すべきことその他必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。

第四十五条  国土交通大臣は、安定的な国際海上輸送の確保を図るため、日本船舶の確保に関する調査及び研究を行うとともに、国際船舶を所有する者に対し必要な情報の提供、助言その他の援助を行うよう努めなければならない。

第四十五条の二  この法律に規定する国土交通大臣の職権で政令で定めるものは、地方運輸局長(運輸監理部長を含む。以下同じ。)が行う。
 次条の規定は、地方運輸局長が前項の規定により委任された国土交通大臣の職権を行う場合には、適用しない。

第四十五条の三  国土交通大臣は、次に掲げる処分等をしようとするときは、運輸審議会に諮らなければならない。
 第八条第二項(同条第五項の規定により読み替えて適用する場合及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による運賃又は料金の変更の命令
 第八条第三項の規定による運賃の上限の認可
 第十六条(第十九条の三第三項及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による事業の停止の命令又は許可の取消し
 第十九条第一項の規定による運賃の上限の変更の命令
 第二十五条の二の規定による基本的な方針の策定

第四十五条の四  地方運輸局長は、その権限に属する一般旅客定期航路事業、特定旅客定期航路事業又は旅客不定期航路事業の停止の命令をしようとするときは、行政手続法 (平成五年法律第八十八号)第十三条第一項 の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
 前項に規定する処分又は地方運輸局長の権限に属する一般旅客定期航路事業、特定旅客定期航路事業若しくは旅客不定期航路事業の許可の取消しの処分に係る聴聞の主宰者は、行政手続法第十七条第一項 の規定により当該処分に係る利害関係人が当該聴聞に関する手続に参加することを求めたときは、これを許可しなければならない。
 前項の聴聞の主宰者は、聴聞の期日において必要があると認めるときは、参考人の出頭を求めて意見を聴取することができる。

   第七章 罰則

第四十六条  次の各号の一に該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
 第三条第一項の規定による許可を受けないで一般旅客定期航路事業を営んだ者
 第十九条の三第一項の規定による許可を受けないで特定旅客定期航路事業を営んだ者
 第二十一条の二の規定に違反した者は、二年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第四十八条  第十六条第一項(第十九条の三第三項及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による事業の停止の命令に違反した者は、一年以下の懲役若しくは百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第四十九条  第二十六条第一項の規定による命令に違反した者は、六月以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第五十条  次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の罰金に処する。
 第六条の規定による届出をしないで運航を開始した者
 第八条第一項(同条第五項の規定により読み替えて適用する場合及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による届出をしないで、又は届出をした運賃若しくは料金によらないで、運賃又は料金を収受した者
 第八条第二項(同条第五項の規定により読み替えて適用する場合及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反して、運賃又は料金を収受した者
 第九条第一項(第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による認可を受けないで、又は認可を受けた運送約款によらないで、運送契約を締結した者
 第十条(第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による公示をせず、又は虚偽の公示をした者
 第十条の三第一項(第十九条の三第三項、第十九条の六の三第二項及び第三項、第二十条の二第二項及び第三項並びに第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による届出をしないで、又は届出をした安全管理規程(第十条の三第二項第二号及び第三号(これらの規定を第十九条の三第三項、第十九条の六の三第二項及び第三項、第二十条の二第二項及び第三項並びに第二十三条において準用する場合を含む。)に係る部分に限る。)によらないで、事業を行つた者
 第十条の三第三項若しくは第七項(これらの規定を第十九条の三第三項、第十九条の六の三第二項及び第三項、第二十条の二第二項及び第三項並びに第二十三条において準用する場合を含む。)、第十四条第二項、第十九条第一項(第二十三条において準用する場合を含む。)、第十九条第二項(第十九条の三第三項、第十九条の六の三第二項及び第三項、第二十条の二第二項及び第三項並びに第二十三条において準用する場合を含む。)、第十九条の二(第十九条の六の三第二項、第二十条の二第二項及び第二十三条において準用する場合を含む。)、第二十九条第三項又は第二十九条の二第二項の規定による命令に違反した者
 第十条の三第四項(第十九条の三第三項、第十九条の六の三第二項及び第三項、第二十条の二第二項及び第三項並びに第二十三条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、安全統括管理者又は運航管理者を選任しなかつた者
 第十条の三第五項(第十九条の三第三項、第十九条の六の三第二項及び第三項、第二十条の二第二項及び第三項並びに第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
 第十一条第一項(第十九条の三第三項及び第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による認可を受けないで事業計画を変更した者
十一  第十一条の二第一項の規定による届出をしないで船舶運航計画を変更した者
十二  第十一条の二第二項の規定による認可を受けないで船舶運航計画を変更した者
十三  第十二条、第十三条(第十九条の六の三第二項、第二十条の二第二項及び第二十三条において準用する場合を含む。)又は第三十条(第三号に係る部分に限る。)の規定に違反した者
十四  第十五条第一項又は第二項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、事業を休止し、又は廃止した者
十五  第十九条の四第二項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、対外旅客定期航路事業を営んだ者
十六  第十九条の四第三項の規定による公示をしないで、又は公示をした運賃若しくは料金によらないで、運賃又は料金を収受した者
十七  第十九条の四第四項の規定による公示若しくは届出をしないで、又は公示若しくは届出をした運送約款によらないで、運送契約を締結した者
十八  第十九条の五第一項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、人の運送をする貨物定期航路事業を営んだ者
二十三  第二十九条第一項の規定による認可を受けないで、協定を締結し、又はその内容を変更した者
二十四  第二十九条の二第一項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、第二十八条第四号に掲げる行為をし、又はその内容を変更した者

第五十一条  第三十一条の規定に違反した者は、五十万円以下の罰金に処する。

第五十二条  第三十九条第一項又は第四十四条の二の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、譲渡又は貸渡しをした者は、三十万円以下の罰金に処する。

第五十三条  第二十三条の二の規定に違反した者は、三十万円以下の罰金に処する。

第五十四条  次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の過料に処する。
 第十一条第三項(第十九条の三第三項及び第二十三条において準用する場合を含む。)、第十一条の二第四項、第十九条の三第五項(第二十三条において準用する場合を含む。)、第十九条の三第六項、第十九条の四第五項、第十九条の五第二項、第二十条第一項若しくは第三項(これらの規定を第三十三条において準用する場合を含む。)又は第二十二条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
 第十九条の二の三(第十九条の三第三項、第十九条の六の三第二項及び第三項、第二十条の二第二項及び第三項並びに第二十三条において準用する場合を含む。)の規定による公表をせず、又は虚偽の公表をした者
 第十九条の五第一項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして貨物定期航路事業(人の運送をするものを除く。)を営んだ者
 第十九条の六(第十九条の七において準用する場合を含む。)の規定による公示をしなかつた者

第五十五条  法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務に関し、第四十六条から第五十二条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対し、各本条の罰金刑を科する。

   附 則 抄

(施行期日)
 この法律施行の期日は、公布の日から九十日をこえない期間内において、政令で定める。
(経過規定)
 この法律施行の際現に定期航路事業を営んでいる者は、この法律施行の日から六十日以内は、第三条第一項の規定にかかわらず、当該事業を引き続き営むことができる。その期間内に当該航路について定期航路事業の免許を申請した場合において、その申請について免許をする旨又は免許をしない旨の通知を受けるまでの期間についても同様である。
 運輸大臣が前項の申請を受けた日から百日以内に、当該申請について免許をする旨又は免許をしない旨の通知をしないときは、当該申請は、免許されたものとする。
10  改正前の臨時船舶管理法に関する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和二五年五月四日法律第一五三号) 抄

 この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和二六年六月一一日法律第二三二号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和二八年七月二三日法律第七四号) 抄

(施行期日)
 この法律中第十九条の二、第二十条の二、第三十条第三号、第三十条の三、第四十九条第一号及び第四十九条第二号の改正規定は、公布の日から施行し、その他の規定は、公布の日から九十日をこえない期間内において政令で定める日から施行する。
(経過規定)
 この法律中第四十三条の改正規定施行の際現に改正後の同条の規定により新たに旅客定期航路事業となる事業を営んでいる者は、同条の改正規定の施行の日から六十日以内は、海上運送法第三条第一項の規定にかかわらず、当該事業を従前の例により引き続き営むことができる。その期間内に当該航路について旅客定期航路事業の免許を申請した場合において、その申請について免許をする旨又は免許をしない旨の通知を受けるまでの期間についても同様である。
 運輸大臣が前項の申請を受けた日から百八十日以内に、当該申請について免許をする旨又は免許をしない旨の通知をしないときは、当該申請は、免許されたものとする。

   附 則 (昭和二八年八月二八日法律第二五五号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から起算して三十日を経過した日から施行する。

   附 則 (昭和二八年九月一日法律第二五九号) 抄

 この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和三七年五月一六日法律第一四〇号) 抄

 この法律は、昭和三十七年十月一日から施行する。
 この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。
 この法律の施行の際現に係属している訴訟については、当該訴訟を提起することができない旨を定めるこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。
 この法律の施行の際現に係属している訴訟の管轄については、当該管轄を専属管轄とする旨のこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。
 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の規定による出訴期間が進行している処分又は裁決に関する訴訟の出訴期間については、なお従前の例による。ただし、この法律による改正後の規定による出訴期間がこの法律による改正前の規定による出訴期間より短い場合に限る。
 この法律の施行前にされた処分又は裁決に関する当事者訴訟で、この法律による改正により出訴期間が定められることとなつたものについての出訴期間は、この法律の施行の日から起算する。
 この法律の施行の際現に係属している処分又は裁決の取消しの訴えについては、当該法律関係の当事者の一方を被告とする旨のこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。ただし、裁判所は、原告の申立てにより、決定をもつて、当該訴訟を当事者訴訟に変更することを許すことができる。
 前項ただし書の場合には、行政事件訴訟法第十八条後段及び第二十一条第二項から第五項までの規定を準用する。

   附 則 (昭和四〇年六月一日法律第九七号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一月を経過した日から施行する。

(経過規定)
第五条  この法律の施行前にした行為に対する罰金の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和四一年六月一五日法律第八四号) 抄

(施行期日)
 この法律は、昭和四十一年十月一日から施行する。

   附 則 (昭和四五年六月一日法律第一一一号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和四五年六月一日法律第一一三号)

 この法律は、公布の日から起算して四月を経過した日から施行する。


   附 則 (昭和四六年六月一日法律第九六号) 抄

(施行期日等)
 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に掲げる日から施行する。
 第十八条、第十九条及び第二十八条(港則法第二条の改正規定及び別表を削る改正規定に限る。)並びに附則第六項、第十八項、第二十六項及び第二十九項 公布の日から起算して一月を経過した日
 第十九条の規定の施行の際現に経営している同条の規定による改正前の海上運送法第三条第一項第二号の特定旅客定期航路事業に係る同項の免許は、第十九条の規定による改正後の海上運送法第十九条の三第一項の許可とみなす。

   附 則 (昭和四六年一二月三一日法律第一三〇号) 抄

(施行期日)
 この法律は、琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の効力発生の日から施行する。

   附 則 (昭和五三年五月二三日法律第五四号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第一条及び次項から附則第七項までの規定は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (昭和五五年一一月一九日法律第八五号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、昭和五十六年四月一日から施行する。

(経過措置)
第二十条  この法律の施行前にしたこの法律による改正に係る国の機関の法律若しくはこれに基づく命令の規定による許可、認可その他の処分又は契約その他の行為(以下この条において「処分等」という。)は、政令で定めるところにより、この法律による改正後のそれぞれの法律若しくはこれに基づく命令の規定により又はこれらの規定に基づく所掌事務の区分に応じ、相当の国の機関のした処分等とみなす。

第二十一条  この法律の施行前にこの法律による改正に係る国の機関に対してした申請、届出その他の行為(以下この条において「申請等」という。)は、政令で定めるところにより、この法律による改正後のそれぞれの法律若しくはこれに基づく命令の規定により又はこれらの規定に基づく所掌事務の区分に応じ、相当の国の機関に対してした申請等とみなす。

   附 則 (昭和五九年五月八日法律第二五号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、昭和五十九年七月一日から施行する。

(経過措置)
第二十三条  この法律の施行前に海運局長、海運監理部長、海運局若しくは海運監理部の支局その他の地方機関の長(以下「支局長等」という。)又は陸運局長が法律若しくはこれに基づく命令の規定によりした許可、認可その他の処分又は契約その他の行為(以下この条において「処分等」という。)は、政令(支局長等がした処分等にあつては、運輸省令)で定めるところにより、この法律による改正後のそれぞれの法律若しくはこれに基づく命令の規定により相当の地方運輸局長、海運監理部長又は地方運輸局若しくは海運監理部の海運支局その他の地方機関の長(以下「海運支局長等」という。)がした処分等とみなす。

第二十四条  この法律の施行前に海運局長、海運監理部長、支局長等又は陸運局長に対してした申請、届出その他の行為(以下この条において「申請等」という。)は、政令(支局長等に対してした申請等にあつては、運輸省令)で定めるところにより、この法律による改正後のそれぞれの法律若しくはこれに基づく命令の規定により相当の地方運輸局長、海運監理部長又は海運支局長等に対してした申請等とみなす。

第二十五条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和六〇年一二月二四日法律第一〇二号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和六一年一二月四日法律第九三号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、昭和六十二年四月一日から施行する。

(政令への委任)
第四十二条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。

   附 則 (平成元年一二月一九日法律第八二号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(経過措置)
第十一条  この法律の施行の際現に附則第三条の規定による改正前の海上運送法(以下「旧海上運送法」という。)第二条第八項の海上運送取扱業について旧海上運送法第三十三条(旧海上運送法第四十四条において準用する場合を含む。)において準用する旧海上運送法第二十条第一項の届出をしている者は、施行日から三月間(次項の規定により届出書を提出したときは、その届出書を提出した日までの間)は、第二十三条の登録を受けないで、当該事業を従前の例により引き続き経営することができる。
 前項に規定する者は、同項に規定する期間内に、当該事業に係る第二十四条第一項各号に掲げる事項を記載した届出書に当該事業の計画その他運輸省令で定める事項を記載した書類を添付して運輸大臣に提出したときは、施行日に運送取次事業について第二十三条の登録を受けたものとみなす。
 運輸大臣は、前項の規定により運送取次事業の登録を受けたものとみなされる者に係る当該登録については、同項の規定により提出された届出書に記載された第二十四条第一項各号に掲げる事項及び第二十五条第一項第二号に掲げる事項を運送取次事業者登録簿に記載することにより行うものとする。

第二十二条  附則第七条第一項、第八条第一項、第八条第一項、第十一条第二項、第十二条第一項、第十三条第一項、第十四条第一項、第十七条第一項若しくは第十八条第一項の規定又は前条第二項の規定により第三条第一項の許可又は第二十三条の登録を受けたものとみなされる者であって、これらの規定により第一種利用運送事業若しくは第二種利用運送事業又は運送取次事業についてそれぞれ二以上の許可又は登録を受けたものとみなされるものについては、当該二以上の許可又は登録を一の許可又は登録とみなして、この法律の規定を適用する。

第二十三条  附則第七条第一項、第八条第一項、第十一条第二項、第十二条第一項、第十三条第一項、第十四条第一項、第十七条第一項、第十八条第一項又は第二十一条第二項の規定により第三条第一項の許可又は第二十三条の登録を受けたものとみなされる者についての第二十一条第二号及び第三十二条第一項第三号の規定の適用については、これらの規定中「該当するに至ったとき」とあるのは、「該当していたことが判明したとき又はいずれかに該当するに至ったとき」とする。

第二十五条  旧海上運送法、旧通運事業法、旧道路運送法、旧内航海運業法若しくは旧航空法(附則第二十八条において「旧海上運送法等」という。)又はこれらに基づく命令によりした処分、手続その他の行為で、この法律中相当する規定があるものは、附則第七条から第十五条まで、附則第十七条から第二十一条まで及び前条に規定するものを除き、運輸省令で定めるところにより、この法律によりしたものとみなす。

第二十六条  この法律の施行の際現に船舶運航事業者の行う国際貨物運送に係る利用運送事業に該当する事業を経営している外国人等は、施行日から六月間は、第三十五条第一項の許可を受けないで、当該事業を引き続き経営することができる。その者がその期間内に当該事業について同項の許可の申請をした場合において、その許可をする旨又はその許可をしない旨の通知を受ける日までの間についても、同様とする。

第二十七条  この法律の施行の際現に船舶運航事業者の行う国際貨物運送に係る運送取次事業に該当する事業を経営している外国人等又は旧航空法第百三十三条第一項の規定による航空運送取扱業(貨物の運送の取次ぎに係るものに限る。)の届出をしている外国人等(以下「外国人航空運送取扱業者」という。)は、施行日から六月間は、第四十一条第一項の登録を受けないで、当該事業を引き続き(外国人航空運送取扱業者にあっては、従前の例により引き続き)経営することができる。その者がその期間内に同項の登録の申請をした場合において、その登録をする旨又はその登録を拒否する旨の通知を受ける日までの間についても、同様とする。

第二十九条  この法律の施行の際現に第五十二条第一項に規定する貨物運送取扱事業を経営する者が組織している団体に該当する団体についての同項の規定の適用については、同項中「その成立の日」とあるのは、「この法律の施行の日」とする。

第三十条  この法律の施行前にした行為及び附則第十一条第一項又は第二十一条第一項若しくは第二十七条の規定により従前の例によることとされる海上運送取扱業又は航空運送取扱業に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

第三十一条  附則第七条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成五年一一月一二日法律第八九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、行政手続法(平成五年法律第八十八号)の施行の日から施行する。

(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
第二条  この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第十三条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第十三条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置)
第十四条  この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。

(政令への委任)
第十五条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成六年一一月一一日法律第九七号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
 第二十七条から第三十条まで及び第三十二条から第三十五条までの規定並びに附則第十二条から第十九条まで、第二十四条及び第二十五条の規定 公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日

(海上運送法の一部改正に伴う経過措置)
第十九条  第三十五条の規定の施行の際現に同条の規定による改正前の海上運送法(以下この条において「旧海上運送法」という。)第八条第一項(旧海上運送法第二十三条の二において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定により認可を受けている運賃及び料金であって、第三十五条の規定による改正後の海上運送法(以下この条において「新海上運送法」という。)第八条第一項(新海上運送法第二十三条るもの又は同条第三項に規定する割引に相当する割引に係るものは、それぞれ同条第二項又は第三項の規定によりした届出とみなす。

(罰則に関する経過措置)
第二十条  この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定)の施行前にした行為並びに附則第二条、第四条、第七条第二項、第八条、第十一条、第十二条第二項、第十三条及び第十五条第四項の規定によりなお従前の例によることとされる場合における第一条、第四条、第八条、第九条、第十三条、第二十七条、第二十八条及び第三十条の規定の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第二十一条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要となる経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

   附 則 (平成七年五月八日法律第八五号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
 第二条及び附則第三条の規定 公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日

(海上運送法の一部改正に伴う経過措置)
第三条  第二条の規定の施行の際現に同条の規定による改正前の海上運送法(以下この条において「旧海上運送法」という。)第二十三条の二第二項において準用する旧海上運送法第八条第一項の規定により認可を受けている運賃及び料金であって、第二条の規定による改正後の海上運送法(以下この条において「新海上運送法」という。)第二十一条第二項に規定する遊覧旅客不定期航路事業(以下この条において「遊覧旅客不定期航路事業」という。)に係る運賃及び料金に該当するものは、新海上運送法第二十三条の三の規定により届け出た運賃及び料金とみなす。
 第二条の規定の施行の際現にされている旧海上運送法第二十三条の二第二項において準用する旧海上運送法第八条第一項の規定による運賃及び料金の認可の申請であって、遊覧旅客不定期航路事業に係る運賃及び料金に係るものは、新海上運送法第二十三条の三の規定によりした届出とみなす。
 第二条の規定の施行前に旧海上運送法第二十三条の二第二項において準用する旧海上運送法第八条第二項又は第三項の規定によりした届出であって、遊覧旅客不定期航路事業に係る運賃及び料金に係るものは、新海上運送法第二十三条の三の規定によりした届出とみなす。

(罰則に関する経過措置)
第五条  この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第六条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要となる経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

   附 則 (平成八年六月二一日法律第九九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定め合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成九年六月二〇日法律第九六号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一月を経過した日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第十六条  この法律の施行前にした行為並びに附則第三条第一項及び第四条第一項の規定によりなお効力を有することとされる場合並びに附則第五条、第六条、第七条第一項及び第八条第一項の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成一一年六月一一日法律第七一号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十二年十月一日から施行する。ただし、第二条の改正規定は、公布の日から施行する。

(一般旅客定期航路事業に関する経過措置)
第二条  この法律の施行の際現にこの法律による改正前の海上運送法(以下「旧法」という。)第三条第一項の免許を受けている者は、この法律による改正後の海上運送法(以下「新法」という。)第三条第一項の許可を受けたものとみなす。この場合において、当該免許に係る旧法第三条第二項の事業計画のうち、新法第三条第二項第二号の事業計画に該当する部分は同号の事業計画と、同条第三項の船舶運航計画に該当する部分は同項の船舶運航計画と、新法第六条の船舶運航計画に該当する部分は同条の規定により届け出た船舶運航計画とみなす。
 この法律の施行の際現にされている旧法第三条第一項の免許の申請は、新法第三条第一項の許可の申請とみなす。

第三条  この法律の施行の際現に旧法第八条第一項の認可を受けている運賃及び料金又は同条第二項若しくは第三項の規定により届け出た運賃及び料金は、省令で定めるところにより、新法第八条第一項の規定により届け出た運賃及び料金又は同条第三項の認可を受けた運賃の上限とみなす。
 この法律の施行の際現にされている旧法第八条第一項の運賃及び料金の認可の申請は、省令で定めるところにより、新法第八条第一項の規定によりした運賃及び料金の届出又は同条第三項の運賃の上限の認可の申請とみなす。

第四条  この法律の施行の際現にされている旧法第十一条第一項の事業計画の変更の認可の申請は、省令で定めるところにより、新法第十一条第一項の事業計画の変更の認可の申請、新法第十一条の二第一項の規定によりした船舶運航計画の変更の届出又は同条第二項の船舶運航計画の変更の認可の申請とみなす。

第五条  この法律の施行前に旧法第十五条第一項の規定によりされた申請に係る事業の休止又は廃止については、なお従前の例による。

(自動車航送貨物定期航路事業に関する経過措置)
第六条  この法律の施行の際現に旧法第二十一条第一項の自動車航送貨物定期航路事業の許可を受けている者は、新法第十九条の五第一項の規定により人の運送をする貨物定期航路事業の届出をしたものとみなす。
 この法律の施行の際現にされている旧法第二十一条第一項の自動車航送貨物定期航路事業の許可の申請は、新法第十九条の五第一項の規定によりした人の運送をする貨物定期航路事業の届出とみなす。

(旅客不定期航路事業に関する経過措置)
第七条  この法律の施行の際現に旧法第二十一条第一項の旅客不定期航路事業の許可を受けている者は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)から二月間は、新法第二十一条の二の規定にかかわらず、乗合旅客の運送を従前の例により引き続き行うことができる。その者がその期間内に新法第三条第一項の許可を申請した場合において、その期間を経過したときは、その申請について許可をする旨又はしない旨の通知を受ける日までの期間についても、同様とする。

第八条  この法律の施行の際現に旧法第二十三条の二第二項において準用する旧法第八条第一項の認可を受けている運賃及び料金又は旧法第二十三条の二第二項において準用する旧法第八条第二項若しくは第三項若しくは旧法第二十三条の三の規定により届け出た運賃及び料金は、省令で定めるところにより、新法第二十三条において準用する新法第八条第一項の規定により届け出た運賃及び料金とみなす。
 この法律の施行の際現にされている旧法第二十三条の二第二項において準用する旧法第八条第一項の運賃及び料金の認可の申請は、省令で定めるところにより、新法第二十三条において準用する新法第八条第一項の規定によりした運賃及び料金の届出とみなす。

(五トン未満の船舶を使用する事業に関する経過措置)
第九条  この法律の施行の際現に新法第四十三条の規定により新たに人の運送をする船舶運航事業(旅客定期航路事業及び旅客不定期航路事業を除く。)となる事業を営んでいる者は、施行日から二月間は、新法第十九条の五第一項及び第二十条第二項の規定にかかわらず、当該事業を従前の例により引き続き営むことができる。

(処分、手続等に関する経過措置)
第十条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、旧法又は旧法に基づく命令によりした処分、手続その他の行為で、新法中相当する規定があるものは、省令で定めるところにより、新法によりしたものとみなす。

(罰則に関する経過措置)
第十一条  この法律の施行前にした行為及び附則第五条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第十二条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要となる経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

(検討)
第十三条  政府は、この法律の施行後十年を経過した場合において、新法第二十一条の二の規定の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成一一年六月二三日法律第八〇号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一月を経過した日から施行する。

(海上運送法の一部改正に伴う経過措置)
第三条  この法律の施行の際現に存するこの法律による改正前の海上運送法(第三項において「旧法」という。)第二十九条の届出をした協定、契約又は共同行為(同項に規定するものを除く。)については、この法律の施行の日から起算して一年間は、なお従前の例による。
 前項に規定する協定でこの法律による改正後の海上運送法(以下この項及び次項において「新法」という。)第二十八条第一号から第三号までの協定のいずれかに該当するものについては、一般旅客定期航路事業者又は貨物定期航路事業者は、前項に規定する期間内においても、新法第二十九条第一項の認可の申請をすることができる。この場合において、当該期間内に当該認可をすることとする処分があったときは、当該認可がその効力を生ずる日以後は、前項の規定は、適用しない。
 この法律の施行の際現に存する旧法第二十九条の届出をした協定、契約又は共同行為で新法第二十八条第四号に該当するものについては、新法び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。

   附 則 (平成一二年五月三一日法律第九一号)

(施行期日)
 この法律は、商法等の一部を改正する法律(平成十二年法律第九十号)の施行の日から施行する。
(経過措置)
 この法律の施行の日が独立行政法人農林水産消費技術センター法(平成十一年法律第百八十三号)附則第八条の規定の施行の日前である場合には、第三十一条のうち農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律第十九条の五の二、第十九条の六第一項第四号及び第二十七条の改正規定中「第二十七条」とあるのは、「第二十六条」とする。

   附 則 (平成一四年五月三一日法律第五四号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十四年七月一日から施行する。

(経過措置)
第二十八条  この法律の施行前にこの法律による改正前のそれぞれの法律若しくはこれに基づく命令(以下「旧法令」という。)の規定により海運監理部長、陸運支局長、海運支局長又は陸運支局の事務所の長(以下「海運監理部長等」という。)がした許可、認可その他の処分又は契約その他の行為(以下「処分等」という。)は、国土交通省令で定めるところにより、この法律による改正後のそれぞれの法律若しくはこれに基づく命令(以下「新法令」という。)の規定により相当の運輸監理部長、運輸支局長又は地方運輸局、運輸監理部若しくは運輸支局の事務所の長(以下「運輸監理部長等」という。)がした処分等とみなす。

第二十九条  この法律の施行前に旧法令の規定により海運監理部長等に対してした申請、届出その他の行為(以下「申請等」という。)は、国土交通省令で定めるところにより、新法令の規定により相当の運輸監理部長等に対してした申請等とみなす。

第三十条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成一四年六月七日法律第六〇号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (平成一六年六月九日法律第八四号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(検討)
第五十条  政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、新法の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成一八年三月三一日法律第一九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第四条、第十条(国土交通省設置法第十五条の改正規定を除く。)、第十一条及び第十二条並びに次条、附則第三条、第五条から第八条まで、第十条、第十一条及び第十三条の規定 平成十八年四月一日

(運輸審議会への諮問に関する経過措置)
第二条  国土交通大臣は、第一条、第二条及び第五条から第九条までの規定の施行の日前においても、第一条の規定による改正後の鉄道事業法第五十六条の二(第二条の規定による改正後の軌道法第二十六条において準用する場合を含む。)、第五条の規定による改正後の道路運送法第九十四条の二、第六条の規定による改正後の貨物自動車運送事業法第六十条の二、第七条の規定による改正後の海上運送法第二十五条の二、第八条の規定による改正後の内航海運業法第二十六条の二第一項及び第九条の規定による改正後の航空法(以下「新航空法」という。)第百三十四条の二に規定する基本的な方針の策定のために、運輸審議会に諮ることができる。
 前項の基本的な方針の策定に係る事項については、運輸審議会は、第十条中国土交通省設置法第十五条第一項の改正規定の施行前においても処理することができる。

(罰則に関する経過措置)
第六条  この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定)の施行前にした行為及び附則第四条の規定によりなお従前の例によることとされる場合における同条の規定の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第七条  附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

(検討)
第八条  政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後の規定の実施状況を勘案し、必要があると認めるときは、当該規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成二〇年六月六日法律第五三号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(調整規定)
第二条  この法律の施行の日(以下「施行日」という。)が国土交通省設置法等の一部を改正する法律(平成二十年法律第二十六号)の施行の日前である場合には、同法の施行の日の前日までの間における第一条の規定による改正後の海上運送法(以下「新海上運送法」という。)第三十五条第三項の規定の適用については、同項中「交通政策審議会」とあるのは、「船員中央労働委員会」とする。

(罰則に関する経過措置)
第四条  この法律の施行前にした行為及び前条第一項の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(検討)
第五条  政府は、この法律の施行後適当な時期において、新海上運送法及び新船員法の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、これらの法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成二四年九月一二日法律第八八号)

 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。