地方公共団体の特定の事務の郵便局における取扱いに関する法律

地方公共団体の特定の事務の郵便局における取扱いに関する法律
(平成十三年十一月十六日法律第百二十号)


最終改正:平成二四年五月八日法律第三〇号

第一条  この法律は、地方公共団体が処理する事務のうち特定のものを郵便局(日本郵便株式会社の営業所であって、簡易郵便局法 (昭和二十四年法律第二百十三号)第二条 に規定する郵便窓口業務を行うものをいう。以下同じ。)において取り扱うための措置を講ずることにより、住民の利便の増進を図るとともに、地方公共団体の組織及び運営の合理化に資することを目的とする。

第二条  地方公共団体は、次に掲げる当該地方公共団体の事務を、当該地方公共団体において取り扱うほか、次条第一項の規定により当該地方公共団体が指定した郵便局において取り扱わせることができる。
 戸籍法 (昭和二十二年法律第二百二十四号)第十条第一項 の規定に基づく同項 の戸籍の謄本若しくは抄本若しくは戸籍に記載した事項に関する証明書若しくは同法第百二十条第一項 の磁気ディスクをもって調製された戸籍に記録されている事項の全部若しくは一部を証明した書面(以下この号において「戸籍謄本等」という。)の交付(当該戸籍に記載され、又は記録されている者に対するものに限る。)又は同法第十二条の二 において準用する同法第十条第一項 の規定に基づく同法第十二条の二 の除かれた戸籍の謄本若しくは抄本若しくは除かれた戸籍に記載した事項に関する証明書若しくは同法第百二十条第一項 の磁気ディスクをもって調製された除かれた戸籍に記録されている事項の全部若しくは一部を証明した書面(以下この号において「除籍謄本等」という。)の交付(当該除かれた戸籍に記載され、又は記録されている者に対するものに限る。)の請求の受付及び当該請求に係る戸籍謄本等又は除籍謄本等の引渡し
 地方税法 (昭和二十五年法律第二百二十六号)第二十条の十 の規定に基づく同条 の証明書(以下この号において「納税証明書」という。)の交付の請求の受付及び当該請求に係る納税証明書の引渡し
 住民基本台帳法 (昭和四十二年法律第八十一号)第十二条第一項 の規定に基づく同項 の住民票の写し又は住民票記載事項証明書(以下この号において「住民票の写し等」という。)の交付の請求の受付及び当該請求に係る住民票の写し等の引渡し
 住民基本台帳法第二十条第一項 の規定に基づく同項 の戸籍の附票の写し(以下この号において「戸籍の附票の写し」という。)の交付(当該戸籍の附票に記載されている者に対するものに限る。)の請求の受付及び当該請求に係る戸籍の附票の写しの引渡し
 市町村長(特別区の区長を含むものとし、地方自治法 (昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項 の指定都市にあっては、市長又は区長とする。)が作成する印鑑に関する証明書(以下この号において「印鑑登録証明書」という。)の交付(当該印鑑登録証明書に記載されている者に対するものに限る。)の請求の受付及び当該請求に係る印鑑登録証明書の引渡し

第三条  地方公共団体は、前条各号に掲げる事務を郵便局において取り扱わせようとするときは、次に掲げる基準に適合する郵便局を指定するものとする。
 その人的構成に照らして、前条各号に掲げる事務のうち郵便局において取り扱う事務(以下「郵便局取扱事務」という。)を適正かつ確実に実施することができる知識及び能力を有していること。
 郵便局取扱事務を適正かつ確実に実施するために必要な施設及び設備として総務省令で定める施設及び設備を備えていること。
 個人情報の適正な取扱いを確保するための措置その他郵便局取扱事務を適正かつ確実に実施するために必要な措置として総務省令で定める措置が講じられていること。
 その他総務省令で定める基準に適合するものであること。
 地方公共団体は、前項の規定により郵便局を指定しようとするときは、当該郵便局の名称、当該郵便局の郵便局取扱事務及び当該郵便局取扱事務を取り扱う期間を明らかにして、あらかじめ、日本郵便株式会社に協議しなければならない。
 地方公共団体は、前項の規定による協議が調い、第一項の規定により郵便局を指定しようとするときは、あらかじめ、当該地方公共団体の議会の議決を経なければならない。
 地方公共団体は、第一項の規定により郵便局を指定したときは、その旨、当該郵便局の名称、当該郵便局の郵便局取扱事務及び当該郵便局取扱事務を取り扱う期間を告示しなければならない。
 地方公共団体は、日本郵便株式会社との協議により、第一項の規定により指定した郵便局(以下「事務取扱郵便局」という。)の郵便局取扱事務若しくは郵便局取扱事務を取り扱う期間を変更し、又は同項の規定による指定を取り消すことができる。この場合においては、前二項の規定を準用する。

第五条  日本郵便株式会社は、事務取扱郵便局の職員が郵便局取扱事務に関して知り得た情報を当該郵便局取扱事務の取扱い以外の目的のために利用することを防止するために、必要な措置を講じなければならない。

第六条  事務取扱郵便局の職員又はこれらの職にあった者は、郵便局取扱事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
 郵便局取扱事務に従事する事務取扱郵便局の職員は、刑法 (明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

第七条  この法律に規定するもののほか、郵便局取扱事務の取扱いに関し必要な事項は、総務省令(第二条第一号又は第四号に掲げる事務に係る事項については、総務省令・法務省令)で定める。

第八条  第六条第一項の規定に違反して秘密を漏らした者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

   附 則 抄

(施行期日)
 施行日前に旧法第四条の規定によりされた報告の求め又は指示は、新法第四条の規定によりされた報告の求め又は指示とみなす。

(罰則に関する経過措置)
第三十八条  施行日前にした行為並びにこの法律の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第三十九条  この法律に規定するもののほか、公社法及びこの法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

   附 則 (平成一七年一〇月二一日法律第一〇二号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、郵政民営化法の施行の日から施行する。

(地方公共団体の特定の事務の郵便局における取扱いに関する法律の一部改正に伴う経過措置)
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<div class=”item”><b>第百十二条</b>  この法律の施行の際現に第百十九条の規定による改正前の地方公共団体の特定の事務の郵便局における取扱いに関する法律(以下この項において「旧法」という。)第二条第一項の規定により旧法第三条第一号に規定する郵便局取扱事務(以下この条において「郵便局取扱事務」という。)を取り扱っている郵便局は、施行日から六月間(当該期間内に第百十九条の規定による改正後の地方公共団体の特定の事務の郵便局における取扱いに関する法律(以下この条において「新法」という。)第三条第一項の規定による指定を受けたとき、又は旧法第三条第四号に規定する期間が終了したときは、当該指定を受けた日又は当該期間が終了した日までの間)は、新法第二条の規定にかかわらず、引き続き郵便局取扱事務を取り扱うことができる。 </div> <div class=”item”><b>2</b>  前項の規定により引き続き郵便局取扱事務を取り扱うことができる場合においては、当該郵便局を新法第三条第五項に規定する事務取扱郵便局とみなして新法第四条(第二項第一号を除く。)、第五条、第六条及び第八条の規定を適用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる新法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。<br><table border><tr valign=”top”><td rowspan=”2”> 第四条第二項</td> <td> 次の各号のいずれか</td> <td> 第二号</td> </tr><tr valign=”top”><td> 前条第一項の規定による指定を取り消し</td> <td> 当該事務取扱郵便局の郵便局取扱事務の取扱いを廃止し</td> </tr><tr valign=”top”><td> 第四条第三項</td> <td> 指定を取り消した</td> <td> 郵便局取扱事務の取扱いを廃止した</td> </tr></table><br></div>

<p> </p><div class=”arttitle”>(罰則に関する経過措置)</div> <div class=”item”><b>第百十七条</b>  この法律の施行前にした行為、この附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為、この法律の施行後附則第九条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧郵便為替法第三十八条の八(第二号及び第三号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第十三条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧郵便振替法第七十条(第二号及び第三号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第二十七条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧郵便振替預り金寄附委託法第八条(第二号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第三十九条第二項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧公社法第七十条(第二号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第四十二条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧公社法第七十一条及び第七十二条(第十五号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為並びに附則第二条第二項の規定の適用がある場合における郵政民営化法第百四条に規定する郵便貯金銀行に係る特定日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。 </div>

<br>   <a name=”5000000004000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000”><b>附 則 (平成一九年五月一一日法律第三五号) 抄</b></a> <br><p> </p><div class=”arttitle”>(施行期日)</div> <div class=”item”><b>第一条</b>  この法律は、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。 </div>

<br>   <a name=”5000000005000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000”><b>附 則 (平成二一年七月一五日法律第七九号) 抄</b></a> <br><p> </p><div class=”arttitle”>(施行期日)</div> <div class=”item”><b>第一条</b>  この法律は、公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。 <div class=”number”><b>一</b>  第一条のうち出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」という。)第五十三条第三項の改正規定(同項第三号に係る部分を除く。)及び第三条のうち日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法(以下「特例法」という。)第八条中「第七十条第八号」を「第七十条第一項第八号」に改める改正規定並びに附則第六十条の規定 公布の日 </div> </div>

<p> </p><div class=”arttitle”>(検討)</div> <div class=”item”><b>第六十条</b>  法務大臣は、現に本邦に在留する外国人であって入管法又は特例法の規定により本邦に在留することができる者以外のもののうち入管法第五十四条第二項の規定により仮放免をされ当該仮放免の日から一定期間を経過したものについて、この法律の円滑な施行を図るとともに、施行日以後においてもなおその者が行政上の便益を受けられることとなるようにするとの観点から、施行日までに、その居住地、身分関係等を市町村に迅速に通知すること等について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。 </div> <div class=”item”><b>2</b>  法務大臣は、この法律の円滑な施行を図るため、現に本邦に在留する外国人であって入管法又は特例法の規定により本邦に在留することができる者以外のものについて、入管法第五十条第一項の許可の運用の透明性を更に向上させる等その出頭を促進するための措置その他の不法滞在者の縮減に向けた措置を講ずることを検討するものとする。 </div> <div class=”item”><b>3</b>  法務大臣は、永住者の在留資格をもって在留する外国人のうち特に我が国への定着性の高い者について、歴史的背景を踏まえつつ、その者の本邦における生活の安定に資するとの観点から、その在留管理の在り方を検討するものとする。 </div>

<p> </p><div class=”item”><b>第六十一条</b>  政府は、この法律の施行後三年を目途として、新入管法及び新特例法の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、これらの法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。 </div>

<br>   <a name=”5000000006000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000”><b>附 則 (平成二四年五月八日法律第三〇号) 抄</b></a> <br><p> </p><div class=”arttitle”>(施行期日)</div> <div class=”item”><b>第一条</b>  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第一条の規定(郵政民営化法目次中「第六章 郵便事業株式会社 第一節 設立等(第七十条―第七十二条) 第二節 設立に関する郵便事業株式会社法等の特例(第七十三条・第七十四条) 第三節 移行期間中の業務に関する特例等(第七十五条―第七十八条) 第七章 郵便局株式会社」を「第六章 削除 第七章 日本郵便株式会社」に改める改正規定、同法第十九条第一項第一号及び第二号、第二十六条、第六十一条第一号並びに第六章の改正規定、同法中「第七章 郵便局株式会社」を「第七章 日本郵便株式会社」限る。)の規定、次条の規定、附則第四条、第六条、第十条、第十四条及び第十八条の規定、附則第三十八条の規定(郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十七年法律第百二号)附則第二条第一項、第四十九条、第五十五条及び第七十九条第二項の改正規定、附則第九十条の前の見出しを削り、同条に見出しを付する改正規定並びに附則第九十一条及び第九十五条の改正規定を除く。)、附則第四十条から第四十四条までの規定、附則第四十五条中総務省設置法(平成十一年法律第九十一号)第三条及び第四条第七十九号の改正規定並びに附則第四十六条及び第四十七条の規定は、公布の日から施行する。 </div>

<p> </p><div class=”arttitle”>(地方公共団体の特定の事務の郵便局における取扱いに関する法律の一部改正に伴う経過措置)</div> <div class=”item”><b>第三十七条</b>  この法律の施行の際現にされている前条の規定による改正前の地方公共団体の特定の事務の郵便局における取扱いに関する法律(次項において「旧法」という。)第三条第一項の規定による指定は、前条の規定による改正後の地方公共団体の特定の事務の郵便局における取扱いに関する法律第三条第一項の規定によりされた指定とみなす。 </div> <div class=”item”><b>2</b>  旧法第三条第五項に規定する事務取扱郵便局の職員であった者に係る同条第一項に規定する郵便局取扱事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない義務については、この法律の施行後も、なお従前の例による。 </div>

<p> </p><div class=”arttitle”>(罰則に関する経過措置)</div> <div class=”item”><b>第四十六条</b>  この法律(附則第一条ただし書に規定する規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。 </div>

<p> </p><div class=”arttitle”>(その他の経過措置の政令への委任)</div> <div class=”item”><b>第四十七条</b>  この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。 </div>

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