独立行政法人国立美術館法

独立行政法人国立美術館法
(平成十一年十二月二十二日法律第百七十七号)


最終改正:平成二二年五月二八日法律第三七号


 第一章 総則(第一条―第五条)
 第二章 役員及び職員(第六条―第十条)
 第三章 業務等(第十一条―第十三条)
 第四章 雑則(第十四条)
 第五章 罰則(第十五条)
 附則

   第一章 総則

第一条  この法律は、独立行政法人国立美術館の名称、目的、業務の範囲等に関する事項を定めることを目的とする。

第二条  この法律及び独立行政法人通則法 (平成十一年法律第百三号。以下「通則法」という。)の定めるところにより設立される通則法第二条第一項 に規定する独立行政法人の名称は、独立行政法人国立美術館とする。

第三条  独立行政法人国立美術館(以下「国立美術館」という。)は、美術館を設置して、美術(映画を含む。以下同じ。)に関する作品その他の資料を収集し、保管して公衆の観覧に供するとともに、これに関連する調査及び研究並びに教育及び普及の事業等を行うことにより、芸術その他の文化の振興を図ることを目的とする。

第四条  国立美術館は、主たる事務所を東京都に置く。

第五条  国立美術館の資本金は、附則第五条第二項の規定により政府から出資があったものとされた金額とする。
 政府は、必要があると認めるときは、予算で定める金額の範囲内において、国立美術館に追加して出資することができる。
 政府は、必要があると認めるときは、前項の規定にかかわらず、土地、建物その他の土地の定着物及びその建物に附属する工作物(第五項において「土地等」という。)を出資の目的として、国立美術館に追加して出資することができる。
 国立美術館は、前二項又は附則第六条第一項の規定による政府の出資があったときは、その出資額により資本金を増加するものとする。
 第三項の規定により政府が出資の目的とする土地等の価額は、出資の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
 前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。

   第二章 役員及び職員

第六条  国立美術館に、役員として、その長である理事長及び監事二人を置く。
 国立美術館に、役員として、理事三人以内を置くことができる。

第七条  理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して国立美術館の業務を掌理する。
 通則法第十九条第二項 の個別法で定める役員は、理事とする。ただし、理事が置かれていないときは、監事とする。
 前項ただし書の場合において、通則法第十九条第二項 の規定により理事長の職務を代理し又はその職務を行う監事は、その間、監事の職務を行ってはならない。

第八条  理事長及び理事の任期は四年とし、監事の任期は二年とする。

第九条  通則法第二十二条 の規定にかかわらず、教育公務員で政令で定めるものは、非常勤の理事又は監事となることができる。
 国立美術館の非常勤の理事及び監事の解任に関する通則法第二十三条第一項 の規定の適用については、同項 中「前条」とあるのは、「前条及び独立行政法人国立美術館法第九条第一項」とする。

第十条  国立美術館の役員及び職員は、刑法 (明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

   第三章 業務等

第十一条  国立美術館は、第三条の目的を達成するため、次の業務を行う。
 美術館を設置すること。
 美術に関する作品その他の資料を収集し、保管して公衆の観覧に供すること。
 前号の業務に関連する調査及び研究を行うこと。
 第二号の業務に関連する情報及び資料を収集し、整理し、及び提供すること。
 第二号の業務に関連する講演会の開催、出版物の刊行その他の教育及び普及の事業を行うこと。
 第一号の美術館を芸術その他の文化の振興を目的とする事業の利用に供すること。
 第二号から第五号までの業務に関し、美術館その他これに類する施設の職員に対する研修を行うこと。
 第二号から第五号までの業務に関し、美術館その他これに類する施設の求めに応じて援助及び助言を行うこと。
 前各号の業務に附帯する業務を行うこと。

第十二条  国立美術館は、通則法第二十九条第二項第一号 に規定する中期目標の期間(以下この項において「中期目標の期間」という。)の最後の事業年度に係る通則法第四十四条第一項 又は通則法第三十条第一項 の認可を受けた中期計画(同項 後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの)の定めるところにより、当該次の中期目標の期間における前条に規定する業務の財源に充てることができる。
 文部科学大臣は、前項の規定による承認をしようとするときは、あらかじめ、文部科学省の独立行政法人評価委員会の意見を聴くとともに、財務大臣に協議しなければならない。
 国立美術館は、第一項に規定する積立金の額に相当する金額から同項の規定による承認を受けた金額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を国庫に納付しなければならない。
 前三項に定めるもののほか、納付金の納付の手続その他積立金の処分に関し必要な事項は、政令で定める。

第十三条  文部科学大臣は、国立美術館がその所有する美術に関する作品(通則法第三十条第二項第四号の二 に規定する財産若しくは同項第五号 に規定する重要な財産、通則法第四十六条の二第一項 に規定する政府出資等に係る不要財産又は通則法第四十八条第一項 に規定する重要な財産であるものに限る。以下この条において同じ。)を譲渡し、又は担保に供しようとする場合においては、当該譲渡又は担保としての提供が当該美術に関する作品の保存及び活用に資することとなると認められるときでなければ、通則法第三十条第一項 、第四十六条の二第一項若しくは第二項又は第四十八条第一項の認可をしてはならない。

   第四章 雑則

第十四条  国立美術館に係る通則法 における主務大臣、主務省及び主務省令は、それぞれ文部科学大臣、文部科学省及び文部科学省令とする。

   第五章 罰則

第十五条  次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした国立美術館の役員は、二十万円以下の過料に処する。
 第十一条に規定する業務以外の業務を行ったとき。
 第十二条第一項の規定により文部科学大臣の承認を受けなければならない場合において、その承認を受けなかったとき。

   附 則

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十三年一月六日から施行する。

(職員の引継ぎ等)
第二条  国立美術館の成立の際現に文部科学省の機関で政令で定めるものの職員である者は、別に辞令を発せられない限り、国立美術館の成立の日において、国立美術館の相当の職員となるものとする。

第三条  国立美術館の成立の際現に前条の政令で定める機関の職員である者のうち、国立美術館の成立の日において引き続き国立美術館の職員となったもの(次条において「引継職員」という。)であって、国立美術館の成立の日の前日において文部科学大臣又はその委任を受けた者から児童手当法(昭和四十六年法律第七十三号)第七条第一項(同法附則第六条第二項、第七条第四項又は第八条第四項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定による認定を受けているものが、国立美術館の成立の日において児童手当又は同法附則第六条第一項、第七条第一項若しくは第八条第一項の給付(以下この条において「特例給付等」という。)の支給要件に該当するときは、その者に対する児童手当又は特例給付等の支給に関しては、国立美術館の成立の日において同法第七条第一項の規定による市町村長(特別区の区長を含む。)の認定があったものとみなす。この場合において、その認定があったものとみなされた児童手当又は特例給付等の支給は、同法第八条第二項(同法附則第六条第二項、第七条第四項又は第八条第四項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、国立美術館の成立の日の前日の属する月の翌月から始める。

(国立美術館の職員となる者の職員団体についての経過措置)
第四条  国立美術館の成立の際現に存する国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第百八条の二第一項に規定する職員団体であって、その構成員の過半数が引継職員であるものは、国立美術館の成立の際国営企業及び特定独立行政法人の労働関係に関する法律(昭和二十三年法律第二百五十七号)の適用を受ける労働組合となるものとする。この場合において、当該職員団体が法人であるときは、法人である労働組合となるものとする。
 前項の規定により法人である労働組合となったものは、国立美術館の成立の日から起算して六十日を経過する日までに、労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第二条及び第五条第二項の規定に適合する旨の労働委員会の証明を受け、かつ、その主たる事務所の所在地において登記しなければ、その日の経過により解散するものとする。
 第一項の規定により労働組合となったものについては、国立美術館の成立の日から起算して六十日を経過する日までは、労働組合法第二条ただし書(第一号に係る部分に限る。)の規定は、適用しない。

(権利義務の承継等)
第五条  国立美術館の成立の際、第十一条に規定する業務に関し、現に国が有する権利及び義務のうち政令で定めるものは、国立美術館の成立の時において国立美術館が承継する。
 前項の規定により国立美術館が国の有する権利及び義務を承継したときは、その承継の際、承継される権利に係る土地、建物その他の財産で政令で定めるものの価額の合計額に相当する金額は、政府から国立美術館に対し出資されたものとする。
 前項の規定により政府から出資があったものとされる同項の財産の価額は、国立美術館の成立の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
 前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。

第六条  前条に規定するもののほか、政府は、国立美術館の成立の時において現に建設中の建物等(建物及びその建物に附属する工作物をいう。次項において同じ。)で政令で定めるものを国立美術館に追加して出資するものとする。
 前項の規定により政府が出資の目的とする建物等の価額は、出資の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
 前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。

(国有財産の無償使用)
第七条  国は、国立美術館の成立の際現に附則第二条の政令で定める機関に使用されている国有財産であって政令で定めるものを、政令で定めるところにより、国立美術館の用に供するため、国立美術館に無償で使用させることができる。

(政令への委任)
第八条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、国立美術館の設立に伴い必要な経過措置その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成一二年五月二六日法律第八四号) 抄

(施行期日)
第一条 である者は、別に辞令を発せられない限り、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)において、独立行政法人国立青少年教育振興機構の職員となるものとする。
 この法律の施行の際現に独立行政法人国立特殊教育総合研究所、独立行政法人大学入試センター、独立行政法人国立オリンピック記念青少年総合センター、独立行政法人国立女性教育会館、独立行政法人国立国語研究所、独立行政法人国立科学博物館、独立行政法人物質・材料研究機構、独立行政法人防災科学技術研究所、独立行政法人放射線医学総合研究所、独立行政法人国立美術館、独立行政法人国立博物館及び独立行政法人文化財研究所の職員である者は、別に辞令を発せられない限り、施行日において、引き続きそれぞれの独立行政法人(独立行政法人国立オリンピック記念青少年総合センターにあっては、独立行政法人国立青少年教育振興機構)の職員となるものとする。

第三条  附則第十二条第一号の規定による廃止前の独立行政法人国立青年の家法(平成十一年法律第百六十九号。以下この項、次条第一項から第三項まで並びに附則第九条第九項及び第十条第二項において「旧青年の家法」という。)附則第二条の規定により独立行政法人国立青年の家の職員となった者及び附則第十二条第二号の規定による廃止前の独立行政法人国立少年自然の家法(平成十一年法律第百七十号。以下この項、次条第一項から第三項まで並びに附則第九条第九項及び第十条第二項において「旧少年自然の家法」という。)附則第二条の規定により独立行政法人国立少年自然の家の職員となった者に対する国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第八十二条第二項の規定の適用については、独立行政法人国立青年の家の職員又は独立行政法人国立少年自然の家の職員として在職したことを同項に規定する特別職国家公務員等として在職したことと、旧青年の家法附則第二条又は旧少年自然の家法附則第二条の規定により国家公務員としての身分を失ったことを任命権者の要請に応じ同項に規定する特別職国家公務員等となるため退職したこととみなす。
 前条第二項の規定により独立行政法人国立特殊教育総合研究所、独立行政法人大学入試センター、独立行政法人国立青少年教育振興機構、独立行政法人国立女性教育会館、独立行政法人国立国語研究所、独立行政法人国立科学博物館、独立行政法人物質・材料研究機構、独立行政法人防災科学技術研究所、独立行政法人放射線医学総合研究所、独立行政法人国立美術館、独立行政法人国立博物館及び独立行政法人文化財研究所(以下「施行日後の研究所等」という。)の職員となった者に対する国家公務員法第八十二条第二項の規定の適用については、当該施行日後の研究所等の職員を同項に規定する特別職国家公務員等と、前条第二項の規定により国家公務員としての身分を失ったことを任命権者の要請に応じ同法第八十二条第二項に規定する特別職国家公務員等となるため退職したこととみなす。

第四条  独立行政法人国立青少年教育振興機構は、施行日の前日に独立行政法人国立青年の家の職員として在職する者(旧青年の家法附則第四条第一項の規定の適用を受けた者に限る。)又は独立行政法人国立少年自然の家の職員として在職する者(旧少年自然の家法附則第四条第一項の規定の適用を受けた者に限る。)で附則第二条第一項の規定により引き続いて独立行政法人国立青少年教育振興機構の職員となったものの退職に際し、退職手当を支給しようとするときは、その者の国家公務員退職手当法(昭和二十八年法律第百八十二号。以下この条及び次条において「退職手当法」という。)第二条第一項に規定する職員(同条第二項の規定により職員とみなされる者を含む。)としての引き続いた在職期間を独立行政法人国立青少年教育振興機構の職員としての在職期間とみなして取り扱うべきものとする。
 施行日の前日に独立行政法人国立青年の家の職員として在職する者(旧青年の家法附則第四条第一項の規定の適用を受けた者に限る。)又は独立行政法人国立少年自然の家の職員として在職する者(旧少年自然の家法附則第四条第一項の規定の適用を受けた者に限る。)が、附則第二条第一項の規定により引き続いて独立行政法人国立青少年教育振興機構の職員となり、かつ、引き続き独立行政法人国立青少年教育振興機構の職員として在職した後引き続いて退職手当法第二条第一項に規定する職員となった場合におけるその者の退職手当法に基づいて支給する退職手当の算定の基礎となる勤続期間職員としての在職期間及び独立行政法人国立青少年教育振興機構の職員としての在職期間を同項に規定する職員としての引き続いた在職期間とみなす。ただし、その者が独立行政法人国立青年の家若しくは独立行政法人国立少年自然の家又は独立行政法人国立青少年教育振興機構を退職したことにより退職手当(これに相当する給付を含む。)の支給を受けているときは、この限りでない。
 この法律の施行の際現に旧青年の家法附則第四条第三項又は旧少年自然の家法附則第四条第三項に該当する者については、これらの規定は、なおその効力を有する。
 附則第二条第二項の規定により施行日後の研究所等の職員となる者に対しては、退職手当法に基づく退職手当は、支給しない。
 施行日後の研究所等は、前項の規定の適用を受けた当該施行日後の研究所等の職員の退職に際し、退職手当を支給しようとするときは、その者の退職手当法第二条第一項に規定する職員(同条第二項の規定により職員とみなされる者を含む。)としての引き続いた在職期間を当該施行日後の研究所等の職員としての在職期間とみなして取り扱うべきものとする。
 施行日の前日に独立行政法人国立特殊教育総合研究所、独立行政法人大学入試センター、独立行政法人国立オリンピック記念青少年総合センター、独立行政法人国立女性教育会館、独立行政法人国立国語研究所、独立行政法人国立科学博物館、独立行政法人物質・材料研究機構、独立行政法人防災科学技術研究所、独立行政法人放射線医学総合研究所、独立行政法人国立美術館、独立行政法人国立博物館及び独立行政法人文化財研究所(以下「施行日前の研究所等」という。)の職員として在職する者が、附則第二条第二項の規定により引き続いて施行日後の研究所等の職員となり、かつ、引き続き当該施行日後の研究所等の職員として在職した後引き続いて退職手当法第二条第一項に規定する職員となった場合におけるその者の退職手当法に基づいて支給する退職手当の算定の基礎となる勤続期間の計算については、その者の当該施行日後の研究所等の職員としての在職期間を同項に規定する職員としての引き続いた在職期間とみなす。ただし、その者が当該施行日後の研究所等を退職したことにより退職手当(これに相当する給付を含む。)の支給を受けているときは、この限りでない。
 施行日後の研究所等は、施行日の前日に施行日前の研究所等の職員として在職し、附則第二条第二項の規定により引き続いて施行日後の研究所等の職員となった者のうち施行日から雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)による失業等給付の受給資格を取得するまでの間に当該施行日後の研究所等を退職したものであって、その退職した日まで当該施行日前の研究所等の職員として在職したものとしたならば退職手当法第十条の規定による退職手当の支給を受けることができるものに対しては、同条の規定の例により算定した退職手当の額に相当する額を退職手当として支給するものとする。

(退職手当法の適用に関する経過措置)
第五条  施行日前に施行日前の研究所等を退職した者の退職手当について国家公務員退職手当法等の一部を改正する法律(平成二十年法律第九十五号)附則第二条の規定によりなお従前の例によることとされる場合における同法第一条の規定による改正前の退職手当法(以下この条において「旧退職手当法」という。)第十二条の二及び第十二条の三の規定の適用については、独立行政法人国立特殊教育総合研究所を退職した者にあっては独立行政法人国立特別支援教育総合研究所の、独立行政法人大学入試センターを退職した者にあっては独立行政法人大学入試センターの、独立行政法人国立オリンピック記念青少年総合センターを退職した者にあっては独立行政法人国立青少年教育振興機構の、独立行政法人国立女性教育会館を退職した者にあっては独立行政法人国立女性教育会館の、独立行政法人国立国語研究所を退職した者にあっては大学共同利用機関法人人間文化研究機構の、独立行政法人国立科学博物館を退職した者にあっては独立行政法人国立科学博物館の、独立行政法人物質・材料研究機構を退職した者にあっては独立行政法人物質・材料研究機構の、独立行政法人防災科学技術研究所を退職した者にあっては独立行政法人防災科学技術研究所の、独立行政法人放射線医学総合研究所を退職した者にあっては独立行政研究所を退職した者にあっては独立行政法人国立文化財機構の長は、旧退職手当法第十二条の二第一項に規定する各省各庁の長等とみなす。

(労働組合についての経過措置)
第六条  この法律の施行の際現に施行日前の研究所等に存する特定独立行政法人等の労働関係に関する法律(昭和二十三年法律第二百五十七号。次条において「特労法」という。)第四条第二項に規定する労働組合であって、その構成員の過半数が附則第二条第二項の規定により施行日後の研究所等の職員となる者であるもの(以下この項において「旧労働組合」という。)は、この法律の施行の際労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)の適用を受ける労働組合となるものとする。この場合において、旧労働組合が法人であるときは、法人である労働組合となるものとする。
 前項の規定により法人である労働組合となったものは、施行日から起算して六十日を経過する日までに、労働組合法第二条及び第五条第二項の規定に適合する旨の労働委員会の証明を受け、かつ、その主たる事務所の所在地において登記しなければ、その日の経過により解散するものとする。
 第一項の規定により労働組合法の適用を受ける労働組合となったものについては、施行日から起算して六十日を経過する日までは、同法第二条ただし書(第一号に係る部分に限る。)の規定は、適用しない。

(不当労働行為の申立て等についての経過措置)
第七条  施行日前に特労法第十八条の規定に基づき施行日前の研究所等がした解雇に係る中央労働委員会に対する申立て及び中央労働委員会による命令の期間については、なお従前の例による。
 この法律の施行の際現に中央労働委員会に係属している施行日前の研究所等とその職員に係る特労法の適用を受ける労働組合とを当事者とするあっせん、調停又は仲裁に係る事件に関する特労法第三章(第十二条及び第十六条の規定を除く。)及び第六章に規定する事項については、なお従前の例による。

(国の有する権利義務の承継)
第八条  この法律の施行の際、この法律による改正後の独立行政法人国立青少年教育振興機構法第十一条第一項に規定する業務に関し、現に国が有する権利及び義務のうち政令で定めるものは、この法律の施行の時において独立行政法人国立青少年教育振興機構が承継する。

(青年の家等の解散等)
第九条  青年の家等は、この法律の施行の時において解散するものとし、次項の規定により国が承継する資産を除き、その一切の権利及び義務は、その時において独立行政法人国立青少年教育振興機構が承継する。
 この法律の施行の際現に青年の家等が有する権利のうち、独立行政法人国立青少年教育振興機構がその業務を確実に実施するために必要な資産以外の資産は、この法律の施行の時において国が承継する。
 前項の規定により国が承継する資産の範囲その他当該資産の国への承継に関し必要な事項は、政令で定める。
 青年の家等の平成十七年四月一日に始まる事業年度に係る独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号。以下この条において「通則法」という。)第三十八条の規定による財務諸表、事業報告書及び決算報告書の作成等については、独立行政法人国立青少年教育振興機構が行うものとする。
 青年の家等の平成十七年四月一日に始まる事業年度における業務の実績については、独立行政法人国立青少年教育振興機構が評価を受けるものとする。この場合において、通則法第三十二条第三項の規定による通知及び勧告は、独立行政法人国立青少年教育振興機構に対してなされるものとする。
 青年の家等の平成十七年四月一日に始まる事業年度における利益及る中期目標の期間における業務の実績については、独立行政法人国立青少年教育振興機構が評価を受けるものとする。この場合において、通則法第三十四条第三項において準用する通則法第三十二条第三項の規定による通知及び勧告は、独立行政法人国立青少年教育振興機構に対してなされるものとする。
 青年の家等の平成十三年四月一日に始まる中期目標の期間における積立金の処分は、独立行政法人国立青少年教育振興機構がなお従前の例により行うものとする。この場合において、旧青年の家法第十二条第一項及び旧少年自然の家法第十二条第一項中「当該中期目標の期間の次の」とあるのは「独立行政法人国立青少年教育振興機構の平成十八年四月一日に始まる」と、「次の中期目標の期間における前条」とあるのは「中期目標の期間における独立行政法人国立青少年教育振興機構法(平成十一年法律第百六十七号)第十一条」とする。
10  第一項の規定により青年の家等が解散した場合における解散の登記については、政令で定める。

(独立行政法人国立青少年教育振興機構への出資)
第十条  附則第八条の規定により独立行政法人国立青少年教育振興機構が国の有する権利及び義務を承継したときは、その承継の際、承継される権利に係る土地、建物その他の財産で政令で定めるものの価額の合計額に相当する金額は、政府から独立行政法人国立青少年教育振興機構に出資されたものとする。
 前条第一項の規定により独立行政法人国立青少年教育振興機構が青年の家等の権利及び義務を承継したときは、その承継の際、独立行政法人国立青少年教育振興機構が承継する資産の価額(同条第九項の規定により読み替えられた旧青年の家法第十二条第一項又は旧少年自然の家法第十二条第一項の規定による承認を受けた金額があるときは、当該金額に相当する金額を除く。)から負債の金額を差し引いた額は、政府から独立行政法人国立青少年教育振興機構に出資されたものとする。
 第一項に規定する財産の価額及び前項に規定する資産の価額は、施行日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
 前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。

(国有財産の無償使用)
第十一条  内閣総理大臣は、この法律の施行の際現に独立行政法人国立青年の家に使用されている国有財産であって政令で定めるものを、政令で定めるところにより、独立行政法人国立青少年教育振興機構の用に供するため、独立行政法人国立青少年教育振興機構に無償で使用させることができる。

(罰則に関する経過措置)
第十三条  施行日前にした行為及び附則第九条第九項の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第十四条  附則第二条から第十一条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成一九年三月三〇日法律第七号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十九年四月一日から施行する。

   附 則 (平成二〇年一二月二六日法律第九五号) 抄


   附 則 (平成二二年五月二八日法律第三七号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。

(罰則の適用に関する経過措置)
第三十四条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第三十五条  この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。