特定融資枠契約に関する法律¶
特定融資枠契約に関する法律(平成十一年三月二十九日法律第四号)
最終改正:平成二三年五月二五日法律第四九号
第一条
この法律は、特定融資枠契約に係る手数料について利息制限法
(昭和二十九年法律第百号)及び出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律
(昭和二十九年法律第百九十五号)の特例を定めることにより、企業の資金調達の機動性の増大を図り、もって国民経済の健全な発展に資することを目的とする。
第二条
この法律において「特定融資枠契約」とは、一定の期間及び融資の極度額の限度内において、当事者の一方の意思表示により当事者間において当事者の一方を借主として金銭を目的とする消費貸借を成立させることができる権利を相手方が当事者の一方に付与し、当事者の一方がこれに対して手数料を支払うことを約する契約であって、意思表示により借主となる当事者の一方が契約を締結する時に次に掲げる者であるものをいう。
二
資本金の額が三億円を超える株式会社(前号に掲げる者を除く。)
三
会社法第二条第二十四号
に規定する最終事業年度の末日における純資産の額(貸借対照表上の資産の額から負債の額を控除して得た額をいう。第六号ロにおいて同じ。)が十億円を超える株式会社(前二号に掲げる者を除く。)
四
金融商品取引法
(昭和二十三年法律第二十五号)第百九十三条の二第一項
の規定による監査証明を受けなければならない株式会社で、同法第二十四条第一項
各号に掲げる有価証券の発行者であるもの(前三号に掲げる者を除く。)
六
会社法第二条第二号
に規定する外国会社であって、次のいずれかに該当するもの(前号に掲げる者を除く。)
イ 資本金の額又は出資の総額が三億円を超える者
ロ 会社法第八百十九条第一項
に規定する貸借対照表に相当するものにおける純資産の額に相当するものの額が十億円を超える者
ハ 金融商品取引法第二条第八項第三号
ロに規定する外国金融商品市場に上場されている有価証券の発行者である者
八
金融商品取引法第二条第九項
に規定する金融商品取引業者であって、同法第二十八条第一項
に規定する第一種金融商品取引業を行う者又は同条第四項
に規定する投資運用業を行う者(第一号から第六号までに掲げる者を除く。)
九
金融商品取引法第二条第三十項
に規定する証券金融会社(第一号から第五号までに掲げる者を除く。)
十三
一連の行為として、次のイからホまでに掲げる資金調達の方法により得られる金銭をもって資産を取得し、当該資産の管理及び処分により得られる金銭をもって、それぞれ当該イからホまでに定める行為を専ら行うことを目的とする株式会社又は合同会社(第一号から第五号までに掲げる者を除く。)
イ 金融商品取引法第二条第一項第五号
に掲げる有価証券又は同項第十七号
に掲げる有価証券のうち同項第五号
に掲げる有価証券の性質を有する有価証券(同条第二項
の規定により同号
に掲げる有価証券又は同条第一項第十七号
に掲げる有価証券のうち同項第五号
に掲げる有価証券の性質を有する有価証券とみなされる権利を含む。)の発行 その債務の履行
ロ 金融商品取引法第二条第一項第十五号
に掲げる有価証券又は同項第十七号
に掲げる有価証券のうち同項第十五号
に掲げる有価証券の性質を有する有価証券(同条第二項
の規定により同号
に掲げる有価証券又は同条第一項第十七号
に掲げる有価証券のうち同項第十五号
に掲げる有価証券の性質を有する有価証券とみなされる権利を含む。)の発行 その債務の履行
ハ 資金の借入れ その債務の履行
2
特定融資枠契約の当事者の一方である借主が前項第六号に規定する外国会社である場合において、同号イに規定する資本金の額若しくは出資の総額又は同号ロに規定する純資産の額に相当するものを本邦通貨に換算するときは、特定融資枠契約を締結する時の外国為替相場(外国為替及び外国貿易法
(昭和二十四年法律第二百二十八号)第七条第一項
に規定する基準外国為替相場又は裁定外国為替相場をいう。)によるものとする。
附 則
(施行期日等)
1
この法律は、公布の日から施行し、この法律の施行後に締結される特定融資枠契約について適用する。
(罰則に関する経過措置)
2
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(検討)
3
特定融資枠契約に係る制度の在り方については、この法律の施行後二年を目途として、検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるべきものとする。
附 則 (平成一三年六月二九日法律第七八号)
(施行期日等)
1
この法律は、公布の日から施行し、改正後の特定融資枠契約に関する法律の規定は、この法律の施行後に締結される特定融資枠契約について適用する。
(罰則に関する経過措置)
2
この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(検討)
3
特定融資枠契約に係る制度の在り方については、この法律の施行後二年を目途として、検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるべきものとする。
附 則 (平成一四年五月二九日法律第四五号)
(施行期日)
1
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(経過措置)
2
この法律の施行の日が農業協同組合法等の一部を改正する法律(平成十三年法律第九十四号)第二条の規定の施行の日前である場合には、第九条のうち農業協同組合法第三十条第十二項の改正規定中「第三十条第十二項」とあるのは、「第三十条第十一項」とする。
附 則 (平成一五年八月一日法律第一三六号) 抄
(施行期日)
第一条
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
附 則 (平成一七年七月二六日法律第八七号) 抄
一
第一条中目次の改正規定(「第四十三条」を「第四十二条の二」に改める部分に限る。)、第十一条の改正規定、第十二条の改正規定、第三十六条第一号の改正規定(「第十一条第二項、第十二条」を「第十一条第三項」に改める部分に限る。)、第三十七条第一項第三号の次に二号を加える改正規定(同項第四号に係る部分に限る。)、第六章中第四十三条の前行の際現に特定融資枠契約に関する法律第二条に規定する特定融資枠契約であった契約であって、意思表示により借主となる当事者の一方が契約を締結する時に旧特定債権法第二条第五項に規定する特定債権等譲受業者であったものについては、前条の規定による改正後の特定融資枠契約に関する法律第二条の規定にかかわらず、なお従前の例による。
(処分等の効力)
第百二十一条
この法律の施行前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。
(罰則に関する経過措置)
第百二十二条
この法律の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第百二十三条
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
(検討)
第百二十四条
政府は、この法律の施行後三年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
附 則 (平成一七年七月二六日法律第八七号) 抄
この法律は、会社法の施行の日から施行する。
附 則 (平成一八年六月一四日法律第六六号) 抄
この法律は、平成十八年証券取引法改正法の施行の日から施行する。
附 則 (平成一八年一二月二〇日法律第一一五号) 抄
(施行期日)
第一条
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一
附則第六十六条の規定 公布の日
四
第四条、第五条、第七条及び第八条の規定並びに附則第十七条から第二十八条まで、第二十九条第三項、第三十五条、第四十六条、第四十七条、第五十一条から第五十三条まで及び第六十三条の二の規定 施行日から起算して二年六月を超えない範囲内において政令で定める日
(政府の責務)
第六十六条
政府は、多重債務問題(貸金業を営む者による貸付けに起因して、多数の資金需要者等が重畳的又は累積的な債務を負うことにより、その営む社会的経済的生活に著しい支障が生じている状況をめぐる国民生活上及び国民経済の運営上の諸問題をいう。以下同じ。)の解決の重要性にかんがみ、関係省庁相互間の連携を強化することにより、資金需要者等が借入れ又は返済に関する相談又は助言その他の支援を受けることができる体制の整備、資金需要者への資金の融通を図るための仕組みの充実、違法な貸金業を営む者に対する取締りの強化、貸金業者に対する処分その他の監督の状況の検証、この法律による改正後の規定の施行状況の検証その他多重債務問題の解決に資する施策を総合的かつ効果的に推進するよう努めなければならない。
(検討)
第六十七条
政府は、貸金業制度の在り方について、この法律の施行後二年六月以内に、この法律による改正後の規定の実施状況、貸金業者の実態等を勘案し、第四条の規定による改正後の規定を円滑に実施するために講ずべき施策の必要性の有無について検討を加え、その検討の結果に応じて所要の見直しを行うものとする。
2
政府は、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律及び利息制限法に基づく金利の規制の在り方について、この法律の施行後二年六月以内に、資金需給の状況その他の経済金融情勢、貸付けの利率の設定の状況その他貸金業者の業務の実態等を勘案し、第五条及び第七条の規定による改正後の規定を円滑に実施するために講ずべき施策の必要性の有無について検討を加え、その検討の結果に応じて所要の見直しを行うものとする。
3
政府は、この法律の施行後二年六月を経過した後適当な時期において、この法律による改正後の規定の実施状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に応じて所要の見直しを行うものとする。
附 則 (平成二三年五月二五日法律第四九号) 抄
(施行期日)
第一条
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一
第一条中金融商品取引法第百九十七条の二第十号の四を同条第十号の七とし、同条第十号の三の次に三号を加える改正規定、同法第百九十八条及び第二百七条第一項第三号の改正規定並びに同項第六号の改正規定(「第百九十八条(第五号及び第八号を除く。)」を「第百九十八条第四号の二」に改める部分に限る。)、第六条中投資信託及び投資法人に関する法律第二百四十八条の改正規定並びに附則第三十条及び第三十一条の規定 公布の日から起算して二十日を経過した日
(特定融資枠契約に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
第十五条
第十三条の規定による改正後の特定融資枠契約に関する法律の規定は、この法律の施行後に締結される特定融資枠契約について適用する。
(罰則の適用に関する経過措置)
第三十条
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第三十一条
この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第三十二条
政府は、この法律の施行後五年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。